TOP > ひさほゆうのリアルタイム世界遺産旅行ブログ

カテゴリー
ひさほゆうが独自の視点で世界遺産を解説!
最新コメント

 【ルーマニアの世界遺産

世界遺産「マラムレシュの木造教会群」(1)
2008.11.24
 
2008年11月24日    402日目


真っ白な世界の中に立つ教会

見渡す限り荒涼とした大地の中

木でできた教会は今も息づく


ぐっすり寝ました。

起きたら、朝シャワーへ。

昨日はすごく疲れていたためにシャワーを浴びずに寝てしまったんだよね。

ということで朝からさっぱりしました。

そして朝食へ。

宿では夕食と朝食がセットになっているのでほんとに便利です。

さてルーマニアの朝食を堪能しましたが。

やっぱりヨーロッパの朝食はどこに行っても同じ。

パンとハムとチーズ。

この宿はまだ良心的で卵焼きが付いてきましたが。

これだけでは日本人にとって力が出ない。。。

と言ってもご飯とみそ汁が出てくる訳ではないんですがね。

朝食を食べ終わってからはすぐに観光の準備。

本日は車をチャーターしての観光ですから比較的楽に終わるのです。

約束は10時だったのでそれまでに用意を済ませ。

早速出発です。

車はルーマニア・マラムレシュ地方を進み、一路デセシティへ。

車をチャーターしているわけですからあっという間に車は到着し。

小高い山の上に上ると見えてきたものこそ世界遺産「マラムレシュの木造教会群」です。

300年前ここには教会がたくさん建てられはじめました。

その教会はこの地方の産業が林業であったこともありすべて木で建てられたのです。

しかも驚くべきことはこの教会達には一切の釘が使用されなかったこと。

そして木造教会の規模の中では異例の高さを誇る塔が建てられたのです。

それは人々に時間を告げるための塔でもありました。

すでに300年前には様々な建物が作られた中、ここは主要都市とはかけ離れた田舎であったために古来よりの伝統技術が息づきここに奇跡の教会をたてたのです。

しかも驚くべきことはその教会の内部にありました。

木造でありながら内壁すべてにイコンが描かれ、まるでここが田舎の教会とは思わせない、神々しい世界が存在するのです。

こうしたマラムレシュに残る8つの木造教会がこの地方のその後の教会作りに多大な影響を与えたとして世界遺産に登録されました。

最初に見たのはデセシティの木造教会。

早速教会の入り口に行くとそこには天高くそびえる教会が。

 alt=""title=""

教会は長年の風雨により黒ずみ、そして青空の中に真黒な塔が不気味なくらいそびえているのです。

しかも雪に覆われているため余計にその黒さが浮かびあがるのです。

周りには十字架でおおわれたお墓が立ち並び、幻想的な雰囲気を醸し出しています。

さっそく中に入るとそこはまだ朝から誰も入っていないかのように真っ白な雪が足跡すら残さず大地を覆い尽くしています。

そこに足跡を残すかの様に教会まで。

 alt=""title=""

教会の正面まで来るとその塔の高さに圧倒されます。

というか、なぜこんな小さい教会なのにここまで塔を高くする必要があったのか。

教会よりも塔のほうが大きいのではないかと思うほど、それは悠然とそびえているのです。


よくこれほどの高さを木造で作ったものです。

それにしても一番驚くべきはこれだけの高さを誇りながら釘一本使われてないこと。

本当だったら300年以上もそびえていれば倒れそうなものですが。

ここにはまさしく奇跡と呼べるような木造建築の技術が存在した証があるのです。

それにしても周りにはたくさんのお墓が存在し。

 alt=""title=""

ここは長年かけて人々の生きた痕跡が残されています。

この何もない荒野の中にポツンとある町の中に顔を出した塔がそれを象徴するかの様に。

それにしてもここの教会は内部に入れないようなので。

これにて最初の教会の観光は終了。

続いて車にはブデシティへ向かってもらいました。

途中高台から真っ白な台地が遠くまで確認でき、そしてそこから車は下りに入ります。

ブデシティはまさしくそんな大地の谷間にある街

人口で言ったら数百人はいないではないでしょうかね。

さてブデシティの教会は到着するまでその存在が全く分からず。

車が止まってようやくここに巨大な教会があることがわかり

正直言ってこれほど高い塔をもった教会が気づくことができなかったかと自分でもびっくり。

ようやく2つめのブデシティの木造教会の観光です。

さてブデシティの教会はデセシティの教会と同様に、まずは門をくぐりそして墓地の中を歩いて行きようやく教会に辿りつく構造。

そして雪の中を歩いて行くと最初に見えるのは教会の後ろの部分です。

これを正面に回ると、前回よりはるかに高い塔を見上げることができます。

 alt=""title=""

もう見るだけで首が痛くなるぐらいに、それは天まで伸びているのです。

よくもまあ、これだけの高さを木造で作ろうと思ったものです。

 alt=""title=""

それにしてもマラムレシュの教会は屋根の作りが面白いですね。

一枚一枚薄い木を用意して、それを瓦見たく並べているのです。

 alt=""title=""

そしてそれは瓦にはまねのできない曲線や直角などの変形している部分でもその方式は変わっていないのです。

釘を使わず、木だけでここまで作ってしまう建築

素晴らしいとかし言いようがない。

ここに残る木造の建築は木の特性を知った職人が作る最高傑作だったのでしょうね。

こちらの教会も真っ白な雪とその教会自体の黒のコントラストがとっても印象的。

 alt=""title=""

墓地のはずれから眺めるその姿は必見ですね。

こちらの教会も内部には入れないようになっています。

 alt=""title=""

ただし、教会の周りにはキリストの絵が掲げられていて前回とはちょっと違った雰囲気も感じられます。

それにしても木の黒さが長年の時を感じさせます。

木が黒くなるのは長年の風化によるものですが、このマラムレシュの木は他の地方に比べてより黒くなっている気がします。

日本の法隆寺とか見てもそれより黒ずんで見えるので。

これは木の特性とこの地方の環境によるものでしょう。

数百年前に作られたものですが、千年は経っているといわれても信じてしまいそうなぐらい貫禄があるのです。

小さな町が生み出した芸術ですね。

2つめの教会の観光も終わり。

そして最後の街、ブルサナへ。

運転手にはブルサナ修道院でいいのかと聞かれたので、よくわからないのですがそうだと答えました。

そしてブルサナの町の一番はずれにあるブルサナ修道院へ。

早速入った瞬間に感じる違和感。

ここって、本当に世界遺産か?

 alt=""title=""

何しろ明らかに新しい感じがあり、それにどちかっていうとマラムレシュの建築を現したテーマパークって感じなんですけど。

確かに今まで見たマラムレシュの木造教会の形をしていますが、どことなく不思議な雰囲気。

それはきっと木が新しく見えるからでしょうか。

内部に入ったらさらに木がきれいに見えて。

なんか違う気がする。

運転手にこれは世界遺産かと聞いてもそうだというし。

というかヨーロッパの人って世界遺産がなんだかわからない傾向にあるから。

この言葉もあまり信じてないんだけど。

もしかしたらという感じで観光しました。

でもやっぱり違う感じがしてあっさり引き揚げました。

そして宿に戻る最中のブルサナの街で見つけてしまいました。

こっちこそ間違いなく世界遺産のマークが書いてあったのであわてて車を止めました。

小高い山の上に築かれた木造教会こそブルサナにあるマラムレシュの木造教会群。

早速階段を駆け上がり林の中に佇む木造教会へ。

こちらの教会は本日見た教会と違い周りには林しかなく人々のお墓が存在しません。

 alt=""title=""

また街を一望できる場所に建っているのも特徴なのです。

大きさ的には一番小さいでしょうか。

なんだかさびしげな教会といった印象です。

しかし、存在する教会は古来よりあるかのようにその木の色は黒く輝いており。

 alt=""title=""

ブルサナの街を見つめているかのよう。

ここで鐘をならし、街の人たちに時間を告げたのです。

それにしてもどうしてここにはお墓がないのか。

見渡す限り小さな森の中にある教会といった雰囲気で。

放置された教会という印象が漂ってくるのですが。

さらにこじんまりした教会なのでそのような印象を持つのかもしれません。

遠くには荒涼とした大地が広がりそれを見渡せる教会

この教会はこの地方の動乱を見続けたのかもしれません

こうして本日の観光は終了。

本日は車のチャーターだったために楽に観光ができました。

これで20ユーロでいいなんてなんと良心的な宿なんでしょうか。

ほんとに感謝感激です。

宿に帰ってから早速写真の整理。

何しろ本日は400枚ぐらい写真を撮ったために必要かそうでないかを判断するだけでも時間がかかりました。

結局150枚ぐらいは削除しましたけどね。

こうして夕方へ。

基本的には日記の処理に忙しかったですけど。

本日の夕食は、コンソメスープとビフテキです。

コンソメスープのほうはソーメンのぶつ切りみたいのが入っており、なんだか世界中どこでも食べれるような感じ。

 alt=""title=""

ただし、、、なんとパクチーが入っていてびっくり。

アジアからのがれてもう食べることないと思ったのですが、

ルーマニアにもその文化があるなんて。

正直ショックでしたね。

ビフテキもなんとまあ硬い肉なんでしょうか。

 alt=""title=""

味はおいしんですけどね。

顎が痛くなりましたよ。

それにしても付け合わせにピクルスがついてきたのですが。

ヨーロッパはなぜ肉系の付け合わせに酢や酸っぱい系のものをつけるのでしょうか。

ドイツでフランクフルト食べた時もキャベツの酢漬けがきたし。

正直おいしくないんだよね。

そういえばハンバーガーにも入っているっけ。

何のために。。。。

日本食のほうがおいしく感じる最近です。

さて夜は終始日記を書いて終了しました。

明日は移動アンド観光ができるとうれしいな。




デセシティdesestiへのアクセス
シゲット・マルマツェエイとバイア・マーレの間にある。
このためバスで途中下車すること。
車掌におろしてもらうほうが無難。

ブデシティbudestiへのアクセス
交通機関はなく、しかも車がほとんど通らないためにヒッチハイクの可能性も低い。
もしヒッチハイクするならブルサナとデセシティを結ぶ道の途中にわかれ道がありさらに南に進む。
一時間に3台ぐらいしか車が通らないと思ったほうが良い。
タクシーもしくはレンタカーで行くほうが無難

ブルサナbarsanaへのアクセス
シゲット・マルマツェエイからバスが出ている。
ただし便数が少ないと思われるので、ヒッチハイクする場合シゲットから南6km先にあるvadu izeiという街(ここまではバイア・マーレ行きのバスで来れる)から南東に向かう道からヒッチハイクすること
ただしブルサナにはブルサナ修道院という場所があり、世界遺産と関係ないので注意すること。





もしよろしければクリックしてください。
にほんブログ村 旅行ブログ 世界遺産へ
世界遺産のことを皆に知ってもらう為によろしくお願いします。