のどかな谷間にそびえる教会
しかしこの地方には他と違った教会が残る
それこそ要塞化された教会が
さて本日は比較的普通に起きました。
すぐさま観光の準備をして、まずは宿のインフォメーションへ。
何しろ部屋を変えろと言われていたので。
でも、朝早く過ぎて、荷物を部屋に置いておいて問題ないと言われました。
ということですぐにバスターミナルへ。
すぐにバスにのり、世界遺産に一番近い街へ。
何しろ本日行く場所は辺境の地にある世界遺産。
交通機関がないし近くの町まで行ってそこから歩きしか方法がないんですよね。
しかも最寄りの街も1日3便という少なさ。
まあ、いけるだけましだと思わなければ。
ということで到着したのはサロスという街で。
降りた場所から看板があり、ビエルタンまでは約8kmの道のり。
所要1時間半というところでしょうね。
時間ももったいないのでヒッチハイクをしながらですけど。
バスを降りてからはすぐに歩きはじめました。
10分歩いたところで一台の車が止まってくれてなんとビエルタンまで行ってくれるということで。
すぐに到着することができました。
ただおろしてもらった場所がちょっと手前だったので街の中心まで歩きました。
すると目の前には丘の上に建設された大きな教会が。
これこそ世界遺産「要塞教会のあるトランシルヴァニアの村落」です。
時は15世紀、この地方にはたくさんの要塞が築かれました。
それはビザンツ帝国を滅ぼしたオスマン帝国がこの地方へ侵略する可能性があったからです。
しかしこの地方の要塞の建築は一風変わった姿をしている。
普段は城壁となれば街全体を覆い、敵から町を守るように作られているが、このトランシルヴァニア地方の小さな村は財政上そんな巨大な城壁が作れなかった。
そのため考えられたのが街の中心にある教会だけを要塞化することだった。
こうして世界でも類を見ない要塞教会が誕生したのである。
もし敵が来た場合村人は貴重品を教会に運び、ここで籠城をする予定だったのである。
このため、内部には穀物庫などが作られ特殊な街並みができたのであった。
こうした時代があったことを証明するトランシルヴァニアの要塞教会は世界遺産に登録されたのです。
当初はビエルタンに残る教会のみが世界遺産でしたが、1999年に拡大登録され7つの教会が世界遺産に登録されました。
本日向かったのは最初に世界遺産に登録されたビエルタンの要塞教会です。
街並みから一つ頭が出ているように配置されており。
小さな丘の上にそびえる教会。
そして周りには2,3重の城壁が作られています。
城壁自体も6m以上はあり、人々の侵入を防いでおり。
街の雰囲気とは違った存在に感じます。
空は青く、教会は黄色、城壁は灰色と何ともカラフルなのでしょう。
特に他の建物はピンクとか水色とか淡い色を使用しているために余計そのように見えるのでは。
それにしても教会だけに城壁が作られているというのは今まで見たことない風景だったために圧倒されます。
しかも3重の城壁とは。
これなら大軍が押し寄せてもかなりの時間をもちこたえることができるでしょう。
さてまずは内部からではなく外からその要塞教会を観察することにしました。
周囲を小高い山に囲まれているビエルタンですので山の上に登ればきれいな風景が見れると思い早速移動です。
ちょっと雪が邪魔をしていますが、なんとか登ることに成功。
すると、そこには幻想的な風景が。
朝もやが街に薄くかかり、その中小さな田舎の町は屋根の色でレンガ色に見え、そして中心地には巨大な教会が見えます。
それはまるでファンタジーの世界。
現実でこのような場所があるのかと感動してしまいました。
街自体が小さいので教会がよけいに強調されて大きく高くそびえて見えるのですね。
いつまでもこの風景を眺めていたい、そんな気持ちにさせてくれました。
風景を堪能した後は続いて隣にある山も登り。
こちらも景色を堪能。
いやはやRPGに出てきそうな街並みですよ。
さて景色を堪能し終わった後は教会の内部に入ることにしました。
まずは教会の前にそびえる建物から中に入り、そして階段の回廊が続いています。
回廊は薄暗く、階段を上る音が身近に感じられるぐらいの不気味さが漂っております。
しかし回廊の先にたどり着くと目の前には巨大な教会が目の前に現れるのです。
周りには様々な施設があり、穀物庫なども存在しています。
この施設により教会で籠城することが可能になったのですね。
外を見ると街が一望できます。
ぐるっと回れば360°。
小さな町ですが、瓦や壁の色が統一されており、中世の田舎がそっくりそのまま保管されています。
下を見れば城壁が3重になっていることが確認でき。
ここがいかに堅固だったのかを物語っています。
ただし歴史上でただ一回も使われることがなかったのですが。
もし使われたとしたら守り切れたのでしょうかそれとも陥落したのでしょうか。
歴史にもしとか使ってはいけないですけど想像したくなってしまいます。
ただ、残念なことに冬期は教会の中は閉まられていて内部を見ることができませんでした。
あと城壁と城壁の間部分も入ることはできず。
何しろ城壁と城壁の間部分に家が作られている場所があり、人が住んでいますからそれは入ってはいけないですよね。
それにしても城壁内は結構狭いのですが、教会をのぞいて6つぐらい建物が存在します。
ほとんどが閉まっていて何の施設だかわからないのですが。
2つは聖人たちの彫刻が施された石のプレートが置いてあったり、壁画が描かれていたりとキリスト教関係の施設だったと思われます。
あともうひとつも人々に時間の告げる鐘が設置されている鐘楼ですかね。
よくもこれだけ狭いスペースにこれだけ作ったものです。
なおかつそれだけありながら狭いといった印象を持たせないというところもでしょうか。
先人達は素晴らしいものを作り上げたものです。
こうして、ようやく観光が終わり、教会から下っていると。
なんと一人の日本人に遭遇。
と思ったら一度見たことのある顔のような。
あ、イスタンブールで出会ったライダーの人だよ。
まさかこんなマニアックな場所で会うとは思ってもいませんでした。
何しろブルガリア、ルーマニアに入ってから一度も日本人に出会ってなかったのですから。
彼は観光がこれからだったので一緒に回ることにしました。
あれ、俺何回みるんだろう。。。
このとき私はこの後シギショアラに一緒に泊まりましょうと誘い。
シギショアラで再び会うことにしましたよ。
さてこんなわけで私は帰ることに。
まずはサロスまでヒッチハイクをしながら歩くことに。
がこれまたなかなかつかまらなくて、歩く羽目に。
しかし先ほどの日本人の方はバイクで来ているためにサロスまで送ってくれることになりました。
、、、、ヘルメットがないのでこっそりとですけどね。。。
サロスからシギショアラまでは大きな幹線道路のために警察に見つかる可能性があって。
サロスからはヒッチハイクで帰ることにしました。
すると、なんとすぐにヒッチハイク成功。
驚くほど簡単にできたのでびっくりです。
こうしてシギショアラの宿に戻ってからは少し街を歩くことに。
もしかして明日は曇りか雨かもしれないので晴れの写真を今のうちに撮って置きたくて。
そして宿に戻ると、昔見たことのある日本人がもう一人。
そうなんです、キルギスで出会ったライダーの日本人が来ているではないですか。
本当のところ、連絡を取り合っていましたがまさか本当に会えるなんて。
このため宿には日本人が3名という異常な状態になりました。
しかも、バックパッカー、チャリダー、ライダーと旅のスタイルが全く違う3人がルーマニアの一都市で出会うなんて奇跡に近いですね。
だって、イスタンブールとかバンコクとか飛行機とか交通の要所であればたくさんの人が集まるのはわかりますけど、ブルガリア、ルーマニアに来てから初めての日本人に出会って。
それも2名も。
もちろんこの後宴会になるだろうと思いましたがそのとおりで。
まずは夕食の買い出しをして、その後は料理。
ライダーとチャリダーの人はコンロみたいなやつを持っているので。
私とは旅のスタイルが全然違いますね。
夕食を食べながらそれぞれの旅を語りました。
いやはや、みんな移動の考え方とか違って面白い。
何しろ二人はバスターミナルに行ったことがないのですから。
出発の時間なんて自分自身の好きな時に出るというスタイル。
私はバスの時間に合わせて出発するという感じですから。
いろいろ旅の違いが聞けて大変面白かったです。
こうして夜まで飲んでしまいましたよ。
明日は、、、観光できるのか?
ビエルタンへのアクセス
シギショアラからピストリッツァ行きのバスに乗り、サロスSAROSで下車
一日3便しかなく朝8時発が現実的
サロスからは交通機関がないため8km先のビエルタンまで歩きかヒッチハイクすること。(違う都市からビエルタン行きのバスがサロス経由であるが、時間不明)
帰りはサロスからシギショアラまでは交通機関がわかりにくいのでヒッチハイクで帰るのが現実的
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世界遺産のことを皆に知ってもらう為によろしくお願いします。