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 【ブルガリアの世界遺産

世界遺産「リラの僧院」(1)
2008.12.13
 
2008年12月13日    421日目


深い森の中に佇む修道院

圧政に苦しんだなかここだけは禁じられた文化を守り続けた

ブルガリア正教会という宗教を


最近は6時間ぐらいしか寝なくても大丈夫なように。

昨日寝たのは1時ぐらいで、起床は7時です。

まあ、朝食の時間まで少しあったのでネットを。

そして一人の日本人が起床したのでそのまま話していました。

朝食はバイキング系で、どれだけ食べてもただなので。

結構食べ過ぎてしまいます。

まあ、パンとチーズとハムという定番の朝食ですけど。

ここのホステルは朝食にトマトがつくというのがほんとにうれしいかも。

あの酸味はサンドイッチにするとおいしさが一層増す感じになりますから。

こうして朝食も食べ終わり、パッキングを開始。

もうソフィアを離れなければならないので。

パッキングが完了して、本日一緒に向かう日本人もいたのでその人たちを待って。

宿をチェックアウト。

向かうはバスターミナルです。

宿の目の前からトラムに乗りソフィアの端にあるバスターミナルへ。

インフォメーションで確認して。

少ししたらバスが到着。

すぐさまバスに乗り出発です。

まあ、一緒に行った日本人がなかなかトイレから帰ってこないので少々あせりましたがね。

バスが出発してからはほとんど寝ていました。

あまりにも寝ていて途中の風景のイメージが一切ない。

昨日も結構寝たと思うんだけどな。

気がついたらリラ村に到着していました。

リラ村では20分の休憩があって、そこで昼食を食べることに。

サンドイッチ一つです。

そして再びバスは出発し。

ようやく本日の目的地リラの僧院へ到着しました。

まずは観光の前に本日の宿さがし。

修道院に泊まることができるから比較的簡単に見つかるのかなと思っていたのが間違いでした。

レセプションに行ってみると本日は空室がありませんの表記が。

同じバスに乗ってきた欧米人もどうしようといった顔をしており。

俺もほんとにどうしよう。

僧院に泊まれないんだったら近くのホテルと思いホテルがある方に向かってみると。

、、、、マジですか。

すべての宿はしまっていました。

冬季ってホントに何もないんですか。。。

まずい、こうなったらリラ村に戻ってホテルを探すしかないのですけど。

こんな感じであたふたしていると、リラの僧院のレセプションが開くではないですか。

すると本日満室という表示を取り去って。

泊まるのかと聞いてくるでは。

、、、、結局泊まれるのかよ。

別にレセプション閉めていてもいいので、部屋が空いてないという表記はやめてもらいたい。

確かに情報としてチェックインするまでにめんどくさいという話は聞きましたが、満室とう表記だけはほんとに勘弁してください。

こうしてようやく宿も決まったので世界遺産「リラの僧院」を見ることにしました。

時は10世紀、ブルガリアの山奥で一人の修道士が修行を始める。

その人物はイヴァン・リルスキー。

彼は世俗のあり方に疑問を感じ、この山奥へと入ったのである。

こうして瞑想に明け暮れるイヴァン・リルスキーをしたって一人また一人と修道士が集まってきたのであった。

このようにリラに修道院が建設されることんなったのです。

しかし、14世紀突如襲った大地震により崩壊。

すぐにリラの修道院は再建され、戦争でも天災でも壊れない頑丈な作りへと変貌したのであった。

そしてさらにリラには大変な事態が待っていた。

それはオスマン帝国の侵略である。

以後この地は500年以上にもわたりイスラム教が支配する土地となってしまった。

しかし、その間でもオスマン帝国がリラの修道院だけはブルガリア正教の信仰が許され、またブルガリア語の書物も読むことができたのである。

これにより、500年もの長きにわたった支配であったがブルガリア正教が滅亡せず現代まで残ることができたのです。

こうしてオスマン帝国の支配が及ぶ19世紀にここでは一気に独立の機運が上がります。

それはブルガリア語を学ぶ唯一の場所であり、民族の誇りを持つ彼らにとってオスマンの支配は耐えがたい屈辱だったのです。

こうしてリラの修道院はブルガリア民族独立の精神的な支柱となり、ブルガリアの心となったのです。

オスマン帝国から独立を果たす際にリラの僧院は炎上し一部を残して全壊してしまいますが、すぐに再建されすべてが元通りになったのです。

こうしてリラの僧院はブルガリアにとっての心の一部であり、また19世紀に描かれたイコンもブルガリアの芸術として素晴らしいものだとして世界遺産に登録されたのです。

リラの僧院はまず正面から見ると牢獄のような建物に見えます。

直線的な建物で何の装飾も施されず、ただ無機質な建物という印象です。

しかし、一歩でも中に入るとその印象が変わってしまいます。

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目の前にはギリシャ十字の形をした聖堂が建っており、それを囲むように僧院が作られています。

びっくりするのは外から見る姿と中から見るリラの僧院の装飾の違う。

すべては中庭に向かっている方だけ装飾されていて。

僧院は回廊で埋め尽くされそれぞれ部屋が作られています。

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しかも4階建てで、回廊に囲まれているといった感じ。

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中央の教会も丸屋根で、入口部分は白と黒の大理石で組まれており、上は黄色。

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後ろはレンガ色やピンクで色づけられているのです。

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天辺には十字架が掲げられており。

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外から見たら味気ない場所だったのが一転鮮やかで不思議な空間に変貌してしまうのです。

教会の横には古い塔が建っており、こちらは14世紀にたてられ19世紀の火災の中残った部分。

後ろ側は石や石膏のままですが、表部分は白い漆喰の中に鮮やかな絵が描かれているのです。

塔の中には鐘が設置されており、ここでリラの修道士に時を告げていたのでしょうね。

それは数百年変わらない姿なのでしょう。

僧院は教会の360°すべてを囲んでおり、数えきれないぐらいの僧房が存在します。

僧房部分は石づくりですが、回廊はすべて木造で作られています。

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本来ならこの僧院部分に登ることができないのですけど。

宿泊者だけは見れるようになっていて。

上から見たリラの僧院をばっちり見ることができました。

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上から見るといかにリラが辺境の地にあるかというのもわかり、世俗とかけ離れた場所で修行しているのが手に取るようにわかります。

しかし、そんな中でこのおとぎ話のような場所。

なんか不思議ですね。

中央には丸屋根の教会がそびえていて。

多彩な色で私たちを魅了します。

このような場所こそ幻想的な場所というのにふさわしいのでしょう。

現実に存在しているのかと思うとほんと信じられないのですよ。

で、空が暗くなりはじめ。

もう写真が無理だったので観光を中止。

まあ、宿が決まるのが遅かったからしょうがない。

教会の中は明日観光することにします。

その後、夕食の時間になるまで部屋でゆっくりすることに。

そして、その後は数少ないレストランに行くことにしました。

売店のような場所はすでに閉まっていましたよ。

ほんとにここは山に囲まれた何もない場所。

何でこのような場所にこれほど巨大な建物を建てたのか不思議でなりません。

レストランは高いわけでもなく安いわけでもなく。

豚のステーキと鳥のスープ、パンを頼みました

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久しぶりにあったかいというかまともな食事した気がする。

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久しぶりにレストランで食べるというのもなかなかいいものです。

そして再び宿に戻り。

今度は夜のリラ僧院を写真で収めることにしました。

残念なことにリラの僧院はライトアップされていないので明るくとれないのですが。

周りに囲まれている住居部分には通路を照らすための明かりが設置されており。

深い森の中に広がる幻想的な風景。

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数百年もの間、ここには現実の世界とは違った営みが続けられてきたのでしょうか。

そして幻想的な風景だからこそ神に祈り、その身を捧げられたのでしょう。

ただ教会もライトアップしてくれるともっとすごい風景になったのに。

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まあ、こればっかりはしょうがないですけど。

ずっと眺めていたいところでしたが。

何しろ標高1200mの高地なので寒くてしょうがない。

なのですぐに部屋に戻り、日記を書いていましたよ。

そしたらいつの間にか寝てしまいましたね。

明日は午後までリラの僧院を見ていたいと思います。




リラの僧院へのアクセス
ソフィアのアフトガーラ・オフチャ・クペルから10時20分発
バスターミナルまでは5番19番のトラムで。右手にスーパー345があるところで下車
他の都市からはブラゴエフグラッドのバスターミナルからリラ村へ。
リラ村からはリラの僧院行きのバスに乗ること。ただし一日4便しかない。






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