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 【ギリシアの世界遺産

世界遺産「エスクレピオスの聖地エピダヴロス」
2009.01.08
 
2009年1月8日    447日目


ギリシャ中の病人が集まった

それは古代ギリシャのヒーリング医療施設

ここには患者のための様々な施設が作られた


うう、なぜかあまり眠れなかった。

昨日寝るのが相当遅かったから。

目覚ましの音で起きるかと思ったらその前に起きてしまったし。

とりあえず、完全に目を覚ますまではベットでゆったりと。

その後は宿のフロントでネットをしていました。

ここの宿はWIFIが入っているのでネットを簡単にすることができるのです。

ただしパソコンを持っていることが条件ですが。

1週間ぶりぐらいにネットをしました。

まあ対してメールが来ているわけでもないので。

そんなにやる必要はなかったのですが。

ネットが終わった後は、観光の準備をして。

バスターミナルへ向かいました。

昨日の段階で本日の出発時間は確認してあったので。

途中で朝食を買い込んで、それを食べながらバスを待っていましたよ。

ようやくバスが到着して、バスに揺られること45分。

世界遺産「エスクレピオスの聖地エピダヴロス」に到着しました。

ギリシャ神話の神、エスクレピオス。

太陽の神アポロンの子供で医療の神とされている人物。

ギリシャ神話においてはその医療技術は死者すら蘇らせたと言われる人物です。

その人物が生まれたとされる場所こそこのエピダヴロス。

こうしてここはエスクレピオスを信じる者たちの聖地となったのです。

特に集まったのは病に苦しむもの。

明日かもしれない死の恐怖に打ち勝つために神の加護を頼ったのです。

こうしてこのエピダヴロスには医療の施設が作られました。

エスクレピオスを祀る神殿だけではなく、宿泊施設のほかに病人に必要なものが建設されたのです。

体を洗うための入浴施設、心を静めるための音楽施設、体を動かすための運動施設。

そしてギリシャの中で一番良好に残っている円形劇場も作られたのです。

どちらかと言えば体を治療するより心を治療する施設でした

ここはまさに古代ギリシャの医療技術の揃った病院とリハビリを兼ねた施設なのです。

こうしてエスクレピオスを祀ったエピダヴロスの遺跡はギリシャの建築ドーリア式の典型であり、世界でも珍しい病院の古代遺跡として世界遺産に登録されたのです。

到着してすぐに入場券をかって中に入りました。

すると最初に見えてくるものは草原の中に広がる正方形の礎石。

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ここは過去の宿泊所だった場所。

現在ではほとんどその原型が残っていませんが。

ただ平原に囲まれた石組という雰囲気です。

宿泊所の横を進むと宿泊所よりさらに大きな礎石の跡が見えてきます。

一部分は天に登るような白亜の大理石の柱を残していますが。

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見た目では分からないかもしれませんが、一番手前は体育訓練所となっています。

病気で弱った人たちに体力を戻す目的の場所。

その横には音楽堂が存在します。

見た目からはよくわかりませんが、

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でも小さな部屋が存在し、そこには観客席があったと思われる斜面が存在します。

ほとんどが崩れておりそこに座席があったのかすらわかりませんが。

ここでは心を落ち着かせるために様々な音楽が鳴り響いていたのでしょうか。

このエピダヴロスは病院いうよりは精神安定病院という感じのような気がします。

運動で汗を流したり、芸術などを鑑賞したりする施設がほとんどなので。

まあ、2500年前の話ですから、医療なんでほとんど進んでいるわけないので。

やれることと言えば病気は気からのように精神を安定するための施設だったのかもしれません。

そして音楽堂の横には闘技場まで存在するのですから。

この闘技場の一部は現存、修復中であり。

その柱が天に向かってそびえています。

ただし、さらにその隣にあるエスクレピオスを祀ったエスクレピオス神殿はすべてが崩壊しており。

残っているものは礎石のみ。

現在からはその姿が全く想像できませんが、完成当初はここに大きな神殿があり、黄金と象牙で作られたエスクレピオス像が安置されたといいます。

確かにこれが残っていれば病気なんて吹っ飛んでしまいそうなのですが。

当時はここに病気が治るような雰囲気が漂っていたのですね。

そしてさらに奥に進むと巨大な円形の遺跡と柱が建っている建物に遭遇します。

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円形の遺跡は現在でも何のために建てられたかわかっていないみたいですが。

形状から見るとデルフィに残っていた遺跡に酷似しています。

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もしかしたらこの場所も聖地であり、何かの神に祈るための神殿だったのかもしれません。

それにしてもこの遺跡を見てびっくりしたことは。

建築に使われた大理石が真っ白だったこと。

この遺跡は現在も修復中というよりは復元中といったほうがいいのかもしれませんが。

修復に使われた大理石があまりにも白く、まるで太陽に反射して光り輝いているかの様です。

当時は真っ白な建物で空を切りぬくようにそびえていたのかもしれません。

その先にもたくさんの柱が並んでいる場所があり。

ここはエピダヴロスの中でも治療に使われた施設で。

治療と言っても神のお告げを聞いてその治療を考える場所だったらしいのですが。

現在では壁の一部分であった一片の列柱しか残っていません。

しかしこちらの柱も真っ白な大理石で作られており。

まるで空の雲なのかの様に空に溶け込んでいるのです。

その新しさを見ると復元されたものでしょうが。

当時のエピダヴロスには真っ白に輝く建物が乱立していたのですね。

そしてこの遺跡の一番奥には浴場跡が存在します。

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といっても礎石しか残っていませんし。

区切られた部屋だらけなのでどのような大浴場だったかはさっぱり想像できませんでしたが。

さらに遺跡の中にはスタジアムも存在します。

オリンピアのようにたくさんの人が観覧でき、スタートラインなどの礎石がしっかり残っています。

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ここでも様々な競技を争っていたのでしょうか。

そして最後に向かったのはエピダヴロスの劇場です。

この劇場はギリシャで一番しっかりと保存された場所。

現在でも夏は劇の公演に使われるぐらい座る席もしっかり残っているのです。

その劇場を見た瞬間の感想は、何この大きさ。

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数百人どころの話ではなく1万人ぐらい見れる劇場がそこには存在します。

これほど巨大にする必要があったのだろうか

確実にアテネで見た円形劇場よりも巨大なものがあるのですよ。

座席はほとんどが今でも座れるぐらいにしっかりと残っており。

一番上から眺める劇場の姿はまるで現代ではなく2000年前以上にタイムスリップしたかの様です。

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しかも一番びっくりしたのがその音響効果。

舞台の中心には小さな円形の石があり。

その上に立つとびっくりすることがおきます。

足音や小さな声でも劇場の円形部分で音が反射し、増幅されて聞こえるのです。

足音だけでもすごい反響で大きな音に聞こえるような仕組み。

まさしく円形劇場とは計算された劇場なのですね。

今まで円形劇場は見てきましたが。

中心に立つことはなかったので、この音響の仕組みには感動です。

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それにしてもこの劇場は本当に地形にうまく組み合わせて作られており。

山の段差がある場所をそのまま劇場に作りあげているのです。

紀元前の建物とは到底思えませんよね。

しかも今の今までしっかり存在するというのですから。

作り上げた人は天才としか言いようがありません。

こうしてほとんどの遺跡を見終わって。

意外にこの遺跡も小さいので。

すぐに観光が終了。

というか、もう少しいたかったのですが、13時のバスを逃すと16時のバスしかなくて。

3時間待ちをしなければいけなかったので。

さっさと観光を終わらせてバスに乗り込みました。

ナフプリオンの街に戻ってからはまず両替。

何しろもうすぐで土日になり、両替できない場所に移動しそうだったので。

もしかしたらその頃にはエーゲ海の島国に言っているかもしれないですからね。

両替が終わってからは携帯会社へ。

が、なんとシエスタ中。

ギリシャは面白いことに昼休みがすごく長いのです。

4~5時間ぐらい昼休みがあるのです。

何をしているかってみんな寝ているのですが。

ギリシャの人にとって夜遅くまで起きているのが文化なので昼寝が必須なのです。

このために多くの店はシエスタという昼寝休みが存在します。

その分夜遅くまで働いているので一概にはいいとは言えませんがね。

ただし向かいのスーパーはやっていたので。

買い出しをして宿に戻りました。

宿に戻ってからはなんか疲れていたのでグダグダしていたような気がしますが。

とりあえず写真の整理だけして。

夕食の時間になり、とりあえず宿を出て、再び携帯会社へ。

が、やっぱり在庫がないといわれてしまいました。

このギリシャで目的の携帯を手に入れるのは無理なのかもしれません。

そして夕食を買い込み。

宿にこもっていました。

ひたすら日記を書いていたような気もしますが。

何しろ昨日分すら終わってない状態ですからね。

昨日分と本日分ぐらいは完成させようと思って。

とりあえずがんばりましたよ。

まあ、基本夜宿ではこれぐらいしかやってないのですが。

明日はシュリーマンが見つけた遺跡、ミケーネに行ってきます!



エピダヴロスへのアクセス
アテネ・キフィスウバスターミナルからナフプリオンにバスで移動する。
そのほかにもコリントスやトリポリからもナフプリオン行きのバスがある。
ナフプリオンのバスターミナルからは10時15分、12時発のエピダヴロス行きのバスがある。
終点下車すれば目の前がエピダヴロスの遺跡。
帰りは13時発、15時45分発のバスが降りた場所からナフプリオン行きのバスがある。





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