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 【セルビアの世界遺産

世界遺産「スタリ・ラスとソポチャニ」
2009.01.27
 
2009年1月27日    466日目


中世セルビア王国

その王都がこの場所に存在した。

そして様々な教会がこの地に作られた


まだ眠いよ。

目覚ましで全く起きれず。

何回かなったところでようやく起床。

朝食を食べてから少し休憩して早速観光へ行きました。

本格的な観光は久しぶりですから。

頑張らないと。

それにしても寒い。

気温を見ると0℃で、いままで最低気温でも5℃以下になったことなかったので。

体が堪えます。

いきなり寒くなるというのも大変ですね。

それだけ北上してきているのですからしょうがないのですが。

そしてようやくバスターミナルに到着して。

バスの時間を確認してみると10時半。

、、、、、まだ2時間もあるよ。

こうなったら近くにある修道院を先に回ることにしました。

たぶん近くにあるから2時間で戻ってこれると思ったのです。

が、歩いても歩いてもなかなか到着しない。

しかも道は上り道で。

朝一番でこんなに汗かくとは思いませんでした。

しかもかかった時間なんと50分。

もう完全にバス間に合わないや、まあ次の便があるでしょうからそれまで待っていればいいや。

こうしてようやく辿り着いた場所こそ世界遺産「スタリ・ラスとソポチャニ」です。

10世紀にここに君臨する王国がありました。

それこそ中世セルビア王国です。

この王国ははじめこのスタリ・ラスを首都と定めこの地を繁栄に導いたのです。

こうしてこの地には王宮をはじめ数々の教会や修道院が作られたのです。

中でも聖ペテロ教会はセルビア最古の教会として現在に残り。

ソポチャニ修道院は中世セルビア王国がいかに繁栄しかたを示す証明となっています。

それは中のフレスコ画「聖母マリア像」がビザンティン美術における傑作とされているからです。

このようにノヴィバザール周辺に残る数々の遺構は中世セルビア王国がどのような王国だったかを示す遺跡であり、当時のビザンティン美術の最高傑作が残ることから世界遺産に登録されたのです。

最初に到着したのはドゥルデヴィ修道院です。

1172年に聖シメオンによって建てられた修道院。

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見渡す限り山に囲まれており、ほとんどが草原でまた違った風景を見せています。

特に修道院の周りは森になっており、そこに修道院があるかわからないかのように。

まるで修道院を隠しているかの様です。

こうして森の中に入っていくとようやく修道院が見えてきます。

教会の周りはまるで要塞のように城壁が築かれており。

その中に入ると中庭みたくなっていて真ん中に大きい教会がそびえているのです。

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教会はいままで見た教会の中では作りが石づくりでちょっと独特な雰囲気を持ち合わせています。

しかも今まで見た教会の中で形が独特だ。

教会の入り口は巨大なアーチがあり、その下に扉があるという感じで。

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内部に入るとその形が長方形のために

あれ、、、、これってバシリカ様式なのかな?

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長方形の教会はバシリカ様式と呼ばれているのですが、これって初期キリスト教の教会の特徴なんですけど。

しかしこの教会はビザンティン帝国の時代。

あれ?、、、ちょっとおかしいぞ。

よくよく見てみるとラテン十字の教会でした。

しかしその十字の一部分が崩れていて崩れた所を壁にしたもので変則な教会の作りとなっているのです。

入口のアーチだって正面の門が崩れたから教会の内部に壁を作って改めて扉にした状態で。

当時の内部の天井がそのまま外に出されてアーチ状になったという教会でした。

よくよく見てみればアーチの中にフレスコ画が描かれていました。

ほとんど何が描かれているか予想ができない状態になっていますが。

この教会は見ていて何とも面白い教会でしたね。

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さてこの教会の観光が終わり再びノヴィバザールの街へ戻りました。

一度宿に戻って、荷物を整理してから。

再びバスターミナルへ

お昼ぐらいにはバスの便があるかなと思ったのです。

しかしなんと次の便が14時発。

日が暮れてしまうじゃないですか。

こうなったらタクシーしか方法がありません。

15kmぐらいしか離れていないので1000円以下で行けると思ったのです。

予想通り800円ぐらいだったのですぐにタクシーに乗り込みました。

向かったのはソポチャニ修道院です。

タクシーはほどなくして山道を通りはじめ。

ある場所に来ると運転手はある場所を指差してスタリ・ラスって言うではないですか。

スタリ・ラス?

ってあの王宮跡のことでしょうか。

確かにノヴィバザールでは英語がほとんどしゃべれない人が多いので情報が仕入れられなくて。

スタリ・ラスがどこだか分らなかったのですが、ネットの情報では聖ペテロ教会の近くと書いてあったのに。

実際はソポチャニ修道院に行く途中の道にあったなんて。

ほとんどが礎石しか残っていないようですが。

これだったら帰りがけによって行きましょう。

こうしてさらにタクシーは進みソポチャニ修道院へ到着しました。

こちらの修道院は山の中腹にあり、周りは森に囲まれていません。

しかし山に囲まれているために近づくまでその存在に気付かないのです。

この時代の修道院は隠そうとしていたのでしょうかね。

こちらの教会も周りは城壁に囲まれていて。

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と思ったら違いました。

城壁ではなく修道院の壁です。

壁の内側にはたくさんの部屋があったであろう礎石が存在します。

外から見るとまるで要塞のように見えるのですよ。

そういえばリラの僧院も全く同じ構造でした。

同じバルカン半島にある教会ですから構造が似ているのは当たり前なのかもしれません。

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教会の構造も長方形であるバシリカ様式で。

、、、、、こっちもなんだか形が違う気がします。

こちらもよくよく見れば十字の形をしていましたが横の部分がすべて崩れていいてその付け根を完璧に壁で直されていて。

見た目は完全に長方形です。

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建てた石を見たら軽石みたいに内部にたくさんの空洞がある石を使っているので崩れるのが当たり前なのかもしれませんが。

、、、、空洞?

ちょっと待てこの形。

完全にサンゴの形をしている。

そうなんです、この修道院はサンゴによって生み出された石灰岩で形成されているのです。

バルカン半島は洞窟の世界遺産が多いことでも有名ですし。

洞窟って基本石灰岩で形成されていますから。

しかも青い湖や川が多いのも石灰岩の成分が溶け出して青以外を吸収してしまうとう能力があるために。

バルカン半島とはいわばサンゴが数億年かけて生み出した石灰岩の台地なのですね。

でも石灰岩ってかなりもろいのによく数百年も存在できたと関心します。

だって石灰岩って雨に溶けだしてしまうのですよ。

普通は壊れていてもおかしくないはずですが。

私にしてみれば奇跡としか言いようがないですね。

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さて内部に入ろうとしましたが鍵が開いてなかったのであきらめようとしたら。

なんとあなたはゲストだから鍵を開けてくれると言ってくれるではないですか。

もちろん無料で。

早速内部に入ると、ブルガリアやルーマニアの教会と同じように内部のいたるところにフレスコ画が描かれているではないですか。

しかも今までとは違うこの表情豊かな描き方。

ブルガリアやルーマニアのフレスコ画って人物はほとんど無表情に描かれていますが。

こちらは表情まで読み取れるように描かれているのです。

写真が不可だったのでお見せできないのですが。

特に教会内部に進んで後ろを振り返ったところに描かれている絵がきれいに残っており。

中心の人物がなくなって周りの人が泣いている情景。

最初はキリストかと思いましたが、女性ですので聖母マリアのなくなっているところを描いた情景です。

これこそがビザンティン美術の最高傑作と言われる聖母マリアの死なのですね。

聖母マリアは穏やかな顔をしてあたかも寝ているかの様。

その周りは深い悲しみで泣いている姿が映し出されています。

いままでこれほど表情が豊かに描かれていなかったので、その絵の世界に引き込まれるかの様です。

ずっと見てしまいましたね。

半分ぐらいのフレスコ画は確認できるのですが、他はかすれていたり全く残っていない状態で残念です。

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さてソポチャニ修道院の観光が終了してから、歩いてタクシーの運転手がスタリ・ラスといった場所まで戻りました。

そこは山のちょうどY字に分かれているところで川の合流する場所でもありました。

その斜面に小さな礎石が残されています。

ただしこれほんとに王宮跡なのか定かではありません。

何しろ規模が小さすぎる。

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でもいろんな人に聞いても、ここがスタリ・ラスと答えるではないですか。

スタリ・ラスは中世セルビア王国の首都で王宮のあった場所。

こんな山奥にあったのでしょうか。

しかもそれほどの巨大な礎石が残っていないのがちょっと不思議なのですが。

周りも見てみましたがそれらしき礎石が存在してないんですよね。

もしここが中世セルビア王国の首都であったなら、首都すら隠したい場所にあったのか問う感想です。

何しろここは山の谷間に存在するのですから。

しかも全く平地がない場所に作ったというのも疑問がありますが。

ここは日本に帰ってから調べたい場所の一つになりましたね。

こうして本日の観光が終了して。

歩いてノヴィバザールまで戻りましたよ。

本日歩いた距離は20kmを越えると思いますが。

ちょっと歩きすぎたかもしれませんが。

バスがあれば使いたかったのですが、なかなか見つからなかったのでしょうがないですね。

宿に戻ってからはすぐに写真整理をして。

夕食の買い出しへと。

ここで面白い場所を見つけてしまいましたよ。

マクドナルドのパクリ、ミスタードナルドです。

中は普通の食事どころですが、看板もパクリだし。

よく訴えられないとおもいます。

ここで食べたいところですが、雰囲気的に高そうな気がしたので。

違うところで買って宿で食べることにしましたよ。

夜はずっと日記を書いていました。

ほとんど開いている時間は日記を書いているような気がしますが。

さて明日も世界遺産観光です。

しかし、英語と日本語のガイドブックにもほとんど情報がない場所。

行けるかどうかはさっぱりわかりませんが。

まあ何とかなるでしょう。



スタリ・ラスとソポチャニへのアクセス
まずは最寄りの町ノヴィバザールNovi Pazarにベオグラードやニシェからバスで行くこと。
モンテネグロの首都からもバスの便がある。
ノヴィバザールからは10時半発のバスでソポチャニの修道院に行ける。
またその途中にPazaristeと書かれた看板があるのでそこにある礎石がスタリ・ラスの遺跡。
歩いて行くと15kmほどあるので注意が必要。
またノヴィバザール周辺にある修道院はバスターミナルから近くにある大きな通りを右(北)に進みサークルのある交差点でまっすぐに進むと聖ペテロ修道院へ。
左に曲がると(左斜め前ではない)丘を登りノヴィバザールへ戻るような道になるがそこの途中に看板がありその看板に従い進むとドゥルデヴィ修道院が見えてくる
ただし4kmぐらい離れているので少し歩く必要がある。





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