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 【セルビアの世界遺産

世界遺産「ストゥデニツァ修道院」
2009.01.28
 
2009年1月28日    467日目


山の中には大理石の教会

白く輝く教会はセルビアの至宝

中に描かれたフレスコ画もきれいに残る


眠いよ。

起床は6時半です。

昨日の段階で出発時間を調べたというか直通のバスがないことはわかっていたので。

だったら途中の町までのバスの時間は確認済み。

とりあえずその街に着いてからどのように行くか考えればいい訳で。

7時半ぐらいにバスターミナルへ行けば2本ぐらいバスが存在したので、その時間を狙っていくことにしました。

でも朝早く起きてしまったので眠くて二度寝してしまったのは内緒です。

それでも時間どおりに間に合い。

Kraljeve行きのバスに乗り込みました。

この途中にストゥデニツァへ行く道があるのです。

そのわかれ道の街はUsceという街で発音がさっぱりわからず。

最初運転手には発音を間違えたらしく違う街と勘違いされてこのバスではいけないよとか言われてしまいましたよ。

そしてバスに乗り40km移動したところでようやくUsceの街に到着しました。

すると目の前にはストゥデニツァ修道院の看板が。

12kmって書かれていますけど。。

しかも交通機関がなさそう。

まあ12kmだったら歩いて2時間ぐらいでしょうか。

それぐらいだったら往復でも歩けるので。

最近歩くのも日本にいる時では考えられないほど歩くようになりました。

歩く機会が多いからですね。

さてともかくひたすら歩きはじめ次第に山の谷間へと導かれました。

標高も徐々に上がって行き、歩くのも少し大変ですよ。

しかも雨まで降ってきましたし。

最悪の状況です。

まあ、観光には常に傘とか常備しているので突然の雨でも何の問題もないのですが。

こうして2時間しっかりと歩いてしまいましたよ。

そして世界遺産「ストゥデニツァ修道院」へ到着しました。

ここは中世セルビア王国が作りあげそして現在残るセルビアの最大の修道院。

何よりこの修道院の教会は変わった建築様式をしています。

それこそ大理石で建てられた教会なのです。

そして教会はラシュカ様式と呼ばれるビザンティン様式とロマネスク様式を融合した様式でたてられました。

それはまさしく文化の交差点にあった教会と呼べるのです。

また内部に残るフレスコ画もその時代における貴重なもの。

中世セルビア王国ネマニッチ朝が残した最大の修道院なのです。

こうしてストゥデニツァに残る修道院はセルビア王国の文化・技術を残す場所としてそしてその後に多大な建築への影響を与えた場所として世界遺産に登録されたのです。

まず最初に見えてくるのは人の身長の二倍はありそうな城壁。

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石組もきれいですが、この周辺の教会はなぜここまで要塞化する必要があったのでしょうか。

いや要塞化ではないんでしょうね。

教会の周りに修道院を建てたためそのように見えるのでしょうか。

どのみち教会を守っているようにしか見えないのですが。

西ヨーロッパでは全くこのような様式は存在しないし。

このバルカン半島は教会の周りに修道院や要塞を作るというのが多々見受けられます。

それはきっとオスマン帝国の影響です。

バルカン半島の脅威とはトルコで生まれたオスマン帝国。

もちろんイスラム教で一時はバルカン半島をすべて支配したぐらい強大な力だったのです。

侵略される前はこの地をオスマン帝国から守るために、さらに教会ごと守るために要塞化する必要があったのですね。

ルーマニアのビエルタンとかブルガリアのリラとかがその特徴を明確に残していますが。

そして門をくぐるとそこには白い教会がそびえています。

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それは初めて見る教会の様式。

真っ白な教会がそこに存在するのです。

ほとんどが白い大理石で建てられた教会。

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いままで大理石で建てられた教会は見たことなかったのですごく感動です。

本日は曇りだったのですが、これが快晴で青い空の中真っ白な教会が存在する姿は現実とかけ離れた風景なのかもしれません。

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まるでインドのタージマハルを見ているかのようですが。

ちょっと規模は違いますけど。

ただ教会の半分は大理石で建てられていますが、半分は石づくりとなっています。

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これは完全に違う時代に増改築されたことを意味していますね。

このため教会の形は普通と違う形をしており。

最初はラテン十字形と言って十字架の形で作られた教会ですが、さらに十字の下にΤ時を足されたようになっています。

二重の十字架といった形をしているのです。

ちょっと色のバランスが違いますがね。

教会の周りにはやはり修道院が残されており、今まで見た中で完全な形で残っています。

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当時はこのように様々な色が塗られていたのかと思うほどカラフルな色で装飾されています。

そのほかにも鐘をなら塔や、見張り台の塔とかも存在して。

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一部木造部分も残っており当時の風景がそのまま残っているようです。

そして修道院の中にはメインの大理石でできた教会のほかにもう一つの教会が存在します。

こちらは周りを漆喰で装飾されていて、こちらも真っ白ですね。

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大理石の教会と比べると小さな教会ですがなかに入ると全く違った風景があります。

そこには一面にフレスコ画が残されているのです。

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小さい教会だけになかに入った瞬間その空間に驚きます。

結構広い空間のなかたくさんの情景が描かれたイコンが存在するのですよ。

しかも表情が豊かでまるでこちらに何かを訴えてくるかのようです。

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これは見に行ってほしいものですね。

そして今度は大理石で作られた教会のほうへ。

まず正面から入ると何もない空間がそこにはあります。

後から増改築した部分ですがだた石造りの空間があるだけ。

その正面には増改築する前の大理石の入り口が存在します。

中は薄暗いですから大理石の白さも全くわかりませんですけどね。

そしてそこからさらに中に入ると。
、、、、え、、、なにこのフレスコ画。

完全にフレスコ画が壊されているのです。

なんと言えばいいのでしょうかそこにフレスコ画があったのがわかりますが、すべて均等に小さな破壊跡があります。

もう貼り絵ではないですが、貼り絵のように破壊部分がつけられていて。

見ていて気持ち悪くなるかのようです。

きっとこれが歴史の歩みなのでしょうか。

中世セルビア王国が滅んだあとはオスマン帝国がこの地を支配していましたから。

キリスト教を禁止して破壊のためにこのような形にしたのかもしれません。

でも全部破壊すればいいと思うけど。

なんでこのようなめんどくさい方法をとったのかよくわかりません。

あとしっかりと残されているフレスコ画も存在します。

一番奥の部屋に進み後ろを振り返るとその壁には十字架につるされたキリスト像が。

キリストの悲しみの表情が何とも印象的です。

こちらは写真撮影禁止でしたので。

フラッシュたかない写真ぐらいとってもいいと思うけど。

禁止されているならしょうがないですね。

こうして本日の観光は終了です。

本当だったらこの近くに大理石の石切り場があるらしいのですが。

探しても一向に見つからなくて。

正直諦めましたよ。

何しろ、話しかけても英語が全く通じないのですから。

どっちの方向にあるのかすらさっぱりわかりませんでした。

さて再び歩いて帰ろうかと思ったのですが。

近くの商店にたくさんの人が集まっており。

何かと思ったら1時間以内にバスが出発するとのことで。

そのバスを待っていました。

やっぱりバスが存在するのですね。

行きには一切バスに出会わなかったのですが。

ようやくバスに乗れてUsceの街に簡単に戻ることができました。

そして幹線道路からノヴィバザール行きのバスを待って。

30分待ったところでようやくノヴィバザール行きのバスが到着しバスに乗り込むことができました。

後は寝ていたり今後のルートを検討していたりしていたのですが。

今度の移動で悩んでいましたがやっぱりモンテネグロへ抜けた方が楽なのかもしれません。

ということで明日はまた国が変わりますね。

ノヴィバザールへ戻ってからは早速続いての移動と交通費の確認。

何しろセルビアのお金を使い切らないといけないのでバス代がユーロでも可能かを確認する必要があったのです。

お金を残すと損をしますから、かなり調整をしていますよ。

ようやく調べ終わってそのまま宿に戻りました。

とりあえず本日はかなり歩いたので足をゆっくり休めて。

夕食の買い出しをして、あとは宿でのんびりと。

日記の進みが遅いのは大問題ですけど。

いつ書き終わるんだろうか。

さっぱりわからない状態になってきましたが。

ちゃんと記憶しているので大丈夫ですよ。

さて明日は移動に費やす日です。



ストゥデニツァへのアクセス
ノヴィバザールNovi PazarとKraljevoをつなぐ道路のUsceという街で下車。
バスはどっちの街からもお互いの街行きのバスが頻発している
ベオグラードからだとノヴィバザール行きのバスに乗ればUsceで下車することができる。
Usceの街からストゥデニツァStudenicaまでは12km離れているが、バスが存在する。
ただし数時間に一便という世界なので歩くかヒッチハイクするのが無難。
街からは看板が存在するので方向は簡単にわかる。
歩くと2時間で到着する。




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