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 【チェコの世界遺産

世界遺産「レドニツェ-ヴァルティツェの文化的景観」
2009.03.16
 
2009年3月16日    514日目


草原の中に突如現れる建造物

レドニツェとヴァルティツェの周辺にはたくさんの建物が点在する

リヒティンシュタイン家の遺構



最近なぜか目覚ましの音が鳴る前に起床してしまう。

昨日も今日も同様に。

おかげで朝はゆったりと出来ている気がしますけどね。

さて起床してからすぐに朝食を食べて。

すぐに出発しました。

本日はバスターミナルではなく駅へ。

本日向かう世界遺産は直接バスで向かう便がほとんどないので。

列車のほうがアクセスがいいのです。

このため列車の駅に行ってチケットを買ったのですが。

乗りたい便がとりあえずわかったのに列車の最終目的地が全然違う方向になっているので。

ほんとにこれに乗っていいのか少し不安でしたよ。

どうやら大周りしていく便らしく。

それがわかるまでビクビクものでしたが。

ようやく列車に乗って移動することができましたよ。

列車の中ではパソコンを広げて日記を書いていましたが。

というか移動は1時間も満たないためにほとんど書けませんでしたけど。

なぜか列車だとパソコンを開いてしまう習性があります。

しかもわざわざパソコン持ってきているしね。

まあ、微妙に進みましたがまだまだ書いてない部分が多いですね。

こうして50分ぐらいで経由地のbreclavという街に到着。

続いて6分後に出発の列車に乗り換える予定でしたが。

どう見ても列車の便がない。

このため切符売り場まで行って電光掲示板を見たのですが、なんと私が乗る予定の列車だけホームの番号が書かれていないのです。

あわててローカル便が出発するような場所に行ってみると。

言われた言葉が「バス」だ。

と言われてしまいました。

列車のチケットなのにバスなのともう出発時間ぎりぎりだったのであわてて駅の目の前に出てみると。

ほんとにバスが止まっているではないですか。

しかも出発寸前。

あわてて車掌に尋ねるとこれだと言わんばかりに乗れというではないですか。

なぜに列車のチケットでバスに乗っているかわかりませんけどね。

こうしてバスに揺られること13分ぐらいでヴァルティツェに到着しました。

ここは世界遺産「レドニツェとヴァルティツェの文化的景観」がある場所。

リヒティンシュタイン家

彼らは神聖ローマ帝国の時の名門一家であり、ドイツやその周辺にたくさんの領地をもっていました。

現在でもリヒティンシュタインという国が残るのは彼らの領地の名残です。

そんなリヒティンシュタイン家が当時納めていた領地はこのチェコにあるブルノ南部の領地でした。

彼らはこの場所にさまざまな建物を建築していったのです。

それも広大な範囲に。

その中でもレドニツェとヴァルティツェには巨大な宮殿と庭が建築されたのです。

彼らはここを数百年もの間支配しており、その間度重なる増改築を繰り返しここは様々な建築が融合する場所となりました。

マニエリスムやルネサンス様式が混ざった宮殿

バロックとイギリスの様式が混ざった庭園など

また部分部分をみればルネサンスとバロックがいたるところに存在する面白い場所。

建築の融合を可能とした場所となっています。

こうしてレドニツェ-ヴァルティツェは自然と建造物が結合した見事な景観として文化的景観という概念の世界遺産に登録されました。

まず最初に見た時には巨大な広場に大きな教会があって。 

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これがリヒティンシュタイン家が作り上げた風景かと思いましたが。

広場には昔の街並みが色飾り、さらに教会がそれを素晴らしいものへと押し上げている感じです。

実際にそれは序の口で。

その後インフォメーションに行ってみてヴァルティツェの地図をもらうと、他にも遺跡があるとのことで。

そちらに向かってみるとなんと巨大な城が存在するではないですか。

しかも両手を広げているみたいに私を迎えているかのように。 

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規模は小さいですが、見た目はまるでヴェルサイユ宮殿のよう。

門の周辺や屋根の部分の装飾は細かく、人間の彫像も数多く設置されているのです。

宮殿自体はコの字型をしていて。 

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宮殿の中央に立つと三方が建物に囲まれているので結構壮観です。

さらに奥に進むと門が見えてきてそれをくぐると中庭のようなところに出るのでそこからだと4方すべてを建物に囲まれている状態になります。 

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ほとんどが黄色い宮殿の外壁ですが、一部分だけ日時計が設置されていて。

ちょうど日が照った時に時間を見ることができました。

確かに時刻は正確でしたね。

そしてこの宮殿の裏手に回るとそこにはちょっと大きな庭園があり。

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草原と森を散策するといった感じで、手のくわえられていないという感じの庭園です。

一部彫刻とか設置されていますが、それでもほとんど誰もいない自然を堪能しているといった趣でしたね。

いやはやヴァルティツェの宮殿がこんなにすごいものだと知りませんでした。

となるとレドニツェの宮殿も期待していいのかもしれません。

このためレドニツェへ歩いて向かうことにしました。

7kmの道のりですから結構歩きますが。

最近の私ではどうってことないので

それにしても道はびっくりするほどの直線で、景色も林や草原とほんとにただの田舎という印象です。

なんでこんな場所にヴァルティツェのような宮殿を建てたのでしょうか。 

こうして1時間ぐらいは歩いたでしょうか。

途中で湖が見えてきて、そこに世界遺産の看板があったので見てみることにすると。

なんと遺跡があるのはレドニツェとヴァルティツェだけではなく、この地域周辺に点在していることが判明。

その中でも3つほどこの湖の周辺にあったので早速見に行ってみることに。

道は草原から森の中へ変わりひたすら歩きました。 

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すると小高い山の上にひょっこりと宮殿風の建物が見えてくるではないですか。

入口は半円形の劇場のような形になっており、ローマ建築風に建てられています。 

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柱の間には彫刻が飾られており、いったい何のための施設か少々分からないものがあります。

それもそのはず、周りに一切何もないからです。

数軒の家は確認できるのですが、ほとんどが森の中。

突然こんな立派な建物が現れるのです。

ほんとに不思議な空間ですよ。

そしてその場所から湖側を見てみるとなんと対岸に他の建造物も確認できて。

その建物までの一直線上にすべての木が伐採されていて、建物と湖を一望できるようになっているのです。

どうして何もないこの場所にこのようなものを作り上げたのかほんとに不明ですよ。

これ以外にもさらに道を進むと、巨大な宮殿風の民家群があったりとかして。

いったいここで何をしたかったのか。

ただ趣味のためでしたらほんとに巨大な富を費やした遊びというべきものです。

そしてここでいったん元来た道を戻り、湖を縦断して先ほど対岸に見えていた建物へ行ってみました。

途中で湖を見渡すとなんと対岸に他の巨大な建造物もあったりして。 

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正直ここが世界遺産になった理由を実感しましたね。

これほど何もない場所に突如として現れる建造物群。

リヒティンシュタイン家の栄華がここに残っています。

こうして湖の北側の建物に到着してこちらは完全に邸宅といった感じで。 

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ここで住んで風景を楽しんだ別荘のような感じ。

宮殿暮らしに飽きたらこっちに来たという感じの場所なのです。

この感覚ってヴェルサイユ宮殿と一緒ですね。

何しろ宮殿暮らしがいやになって庭園に他の小さな建物をたてて住んだという話もありますから。

こちらはレドニツェとヴァルティツェにあった宮殿のほかにたくさんの別荘と作ったという感じなのかもしれません。

いうなれば庭園に造るのではなく大自然の中に作ったという感じなのでしょうね。

いやはや、これだけ見てもほんとにすごいものがあります。

こうしてすでに2時間は歩いているでしょうか。

正直疲れてきましたが、まだまだ頑張り続いてはレドニツェの観光をするために町まで30分の道のりを歩きました。

ようやくレドニツェの街に到着してからはすぐに宮殿観光です。

、、、、って何よこの宮殿。 

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宮殿の規模はヴァルティツェの宮殿よりは小さいのですが。

その庭園の巨大さに驚きます。

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宮殿から先まで見えるオベリスクの塔まですべて庭園で、池などが配置されていたりと。

一周するだけでも数時間かかりそうなほどの巨大さを持っています。

これ、ヴェルサイユ宮殿の庭園より大きいのではないでしょうか。

宮殿はヴァルティツェの宮殿より装飾が細かく、どこを見ても目を楽しませてくれる感じです。

ほんとに内部に入れないのが残念ですけど。

さてまずは庭園の散策を開始しました。 

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と言ってもこれだけ広大なので一部分しか回れませんでしたが。

池があり、川があり、施設がありと。

さまざまな景色が私たちを楽しませてくれます。

中には川でボートから眺めるようにもなっていて。

今は冬だったので乗ることはできませんでしたが、きっと夏には川から遊覧船のような感じで見ることができるのではないでしょうか。

少し歩くと遠くに宮殿を眺められるようになっていて。

森に溶け込む宮殿というのも幻想的な雰囲気があっていいですね。 

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逆から見ると街にある宮殿ですが、こちらから見ると全く違った印象を持つ宮殿も珍しいものです。

そして今度は宮殿の反対側に出るように大周りで反対側に出てみると、さらに驚きました。

なんと宮殿の横には植物園が付随しているのです。

それはガラス張りの温室になっていて、宮殿セットになっている姿を始めてみました。 

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しかもこちら側にも庭園があるのですが、先ほどとはうって変わって今度は人工物の庭園という趣を感じさせます。

さまざまな形の植え込み。

高さ5mは越える植物の壁。 

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開かれた空間など。

完全に造園師による芸術の極みという庭園なのです。

先ほどは自然という感じでしたが、今度は芸術という感じでしょうか。

宮殿の庭園でも少し歩いただけでこれほど変わる姿も見ものです。

こちらの庭園はすべて計算しつくされているのかどこから見てもほんとにきれいで。

特にこの身長の3倍もあるような高い植物の壁ってよく造れたとほんとにびっくりします。

ここまでの高さになるのに長い年月が必要ですし、それをうまく壁みたいにするのはかなりの手間が必要ですから。

庭園の芸術って時には私たちが想像もしないようなことをして、その目を楽しませてくれるのですね。

ちなみに町側から見た宮殿は修復中できれいに見ることはできませんでしたが。

ちょうど日の光が当たって、彫刻の影がきれいに見えました。

夏に来たらもっときれいなんでしょうね。

こうしてレドニツェの城の観光が終わって。

というかちょっと限界。

歩きすぎたといえばいいのでしょうか。

体がもう帰りたいと言っていたので、とりあえず見るところはすべて見終わったので。

レドニツェのバスターミナルへ向かいました。

そしたらbreclav行きのバスがあと数分で出発するとのことで。

すぐにバスに乗り込みbreclavの街に到着しました。

続いてブルノ行きの列車を待っていたわけですが。

30分ぐらい待たなくてはいけなくて、しかもホームが決まってないみたいで結局ずっと立ちっぱなしでしたよ。

みんなも立っているのでしょうがないとは思いますが。

ようやく到着ホームが表示されてからそちらに向かって。

列車が到着するのを待っていましたよ。

ただあまりにも寒くて少し大変でしたけどね。

こうして列車が到着してからはすぐに乗り込んで日記を書いていました。

まあ進んでいないのは仕様の内ですけどね。

こうしてすぐにブルノに到着して。

すぐさま明日の移動の確認。

がこれまた一苦労だったのは言うまでもありません。

よくわからないのですが、確かにブルノから次の目的地ウィーン行きの列車が日に何本かあるのは確認済みだったのですが。

運賃が7ユーロというのはまだ安いなと思ったのですけど、そこから予約料が23ユーロほどかかるというよくわからない仕組みで。

こんな近距離を30ユーロもかけて乗る馬鹿がどこにいるってぐらいふざけています。

それ以外だと各駅を乗り継ぐのですが。

たった100km程度の移動で3回も乗り換えをしないといけない不思議な路線なのですよ。

もうこうなったらバスという選択しかないのですが。

これまた便数が少なくてびっくり。

ここチェコの第二の都市でオーストリアから最も近いチェコの大都市ですよ。

それなのに列車も高いしバスの便がないってどういう仕組みなのでしょうか。

ヨーロッパの列車は国際列車になるといろんな会社が係わってくるので料金体制がよくわからないことになってしまうのです。

もう勘弁してほしいものですけどね。

もう便数が少ないバスで移動するしかありません。

ただ一番心残りなのは明日の移動でどれぐらいのお金がかかるかというところ。

明日の朝でチェコを最後にするのでお金をすべて使い切らないといけないため。

あまったチェココルナを使用しなくてはならないのですが。

本日の夕食やらなにやらで使うとまた両替しないといけないので。

こうなったらユーロ払いがあることを信じて。

チェココルナをすべて使うことにしました。

買ったのはお土産用のお酒とかですが。

それでぎりぎりまで使用することができました。

というか少し計算間違えてしまって。

夕食後トラムのチケット代がないことに気が付き。

歩いて帰ったのは内緒です。

こうして宿に戻ってからは日記というかネットをしていて。

日記が全然進まなかった。

こりゃほんとにまずいですね。

でも日本に帰るまでは世界遺産の連続なのでもう大変です。

さて明日はウィーンに行きますよ。




レドニツェとヴァルティツェへのアクセス
ブルノの駅からR5番の路線に乗りBreclavで下車。
一時間に一本存在する。
Breclavの駅から右に進むとバスターミナルが存在するので570番のバスに乗るとレドニツェに到着する。
このバスは一時間に数便あるために便利。
ヴァルティツェには列車も一時間に一本あり、バスもあるのでどちらでも辿りつくことができる。
ただしレドニツェとヴァルティツェを結ぶバスが少ないので注意すること。
ちなみにバスの便は土日にかなり減便するので注意すること