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 【オーストリアの世界遺産

世界遺産「シェーンブルン宮殿とその庭園群」
2009.03.19
 
2009年3月19日    517日目


光り輝く黄色

建物はすべてその色で装飾されたハプスブルグの宮殿

そして多種多様なものが残る庭園も




おっかしいな。

昨日も寝たのは4時だったのに。

結局起きたのは8時。

2日連続で4時間しか寝てないってホント俺大丈夫なの。

しかも眠くないし。

よくわかりませんが。

そして何より一番驚いたことは外を見るとなんと「雪」

信じられない。

だってもう3月も下旬に近いんだよ。

ウクライナで見た雪が今年最後かなと思ったりもしましたが。

まさかウィーンで再び雪になるとは思いませんでした。

で、やはりこの中観光するのは少し怖い気がというか寒くて大変なことになるだろうと。

このため宿でゆっくりして、10時ぐらいに出発することにしました。

本日見る物は宮殿だけなのでね。

ゆったりと部屋で過ごしていて、ネットとか見ていました。

そして雪は小降りになって観光が始められるかなと思い。

ちょうど宿を出発するためにフロントに行くと。

なんとおとといから一緒に話していた女性の方が出発するとのことで。

エアーポートバスの乗り場まで見送ることにしました。

どのみち私も明日そのバスに乗る予定なので、乗り場も確認しておきたかったので。

こうしてまた一人お別れを言いましたね。

どのみち私も明日お別れをしなければいけないのですけど、旅立たれるというのはなんかさみしいものがありますから。

また日本で会いましょう。

そして見送った後はすぐに宮殿方向へ歩いて行きました。

結構西駅からは近く15分ぐらい歩いたら到着できます。

するとそこには巨大な空間が存在しその先には黄色いお城のような建物が。

ここが世界遺産「シェーンブルン宮殿と庭園群」。

女帝マリアテレジア

ハプスブルグ家の中でも最も有名な女帝

彼女は当時狩猟場だったシェーンブルンをヴェルサイユ宮殿に匹敵する宮殿にすることを決意。

当時の最高のものを使用してここに巨大な宮殿と庭園が造られました。

そして完成したものはこの世のすべての物を集めた豪華絢爛な場所へと移り変わったのです。

内部には世界のさまざまな調度品が納められ、いたるところに絵画や彫刻など、どの場所も目を引き付けるような建築となっていて、世界でもバロック建築の最高傑作となっています。

庭園も世界最古の動物園が作られるなど、植物園から日本庭園まで世界のさまざまなものが集められたのです。

庭園だけ取ってみても完全なる芸術作品。

見渡す限りの庭園には植木で迷路を作ったりと遊び心を入れたつくりとなっています。

正面にはグロリエッテという柱廊建築も作られました。

ここはまさしくハプスブルグ家のすべてをつぎ込んだ建築となったのです。

ハプスブルグ家の栄光を伝えさらに当時の芸術を今に伝えるものとしてシェーンブルン宮殿は世界遺産に登録されました。

遠くの方からわかるその存在感 

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入口方面はすべての建物が排除されており、遠くの方からシェーンブルン宮殿を確認できるのです。

そして近づくとその巨大さに圧倒されます。

すべては山吹色で塗られ、それが両手を広げるようにそびえています。 

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というかどれだけ部屋があるんでしょうか。

実際にはこの建物だけではなく周りにも数多くの建物があるのですから。

これが避暑地というのがほんとに信じられないです。

宮殿の中の観光は後回しにして、先に庭園の観光に行ってきました。

まずはシェーンブルン宮殿の裏手に回るだけでもすごく大回りしなければいけません。

それだけ宮殿がでかいのですから。

しかし、それ以上に驚くのが庭園です。

視界に移るものすべてがハプスブルグ家の庭園

一番遠くにある列柱建築のグロリエッテははるかかなたにみえますよ。 

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さらに結構大きな丘の上に建っているのでより一層遠く感じるのかも知れません。

何より朝には雪が降っていたのであたりは白銀の世界なんで幻想的に見えてしまうのですよ。

ハプスブルグ家の権力本当にすごすぎる。

でもこれだけではなかったのです。

さらに庭園を歩くとさまざまなものが現われてきます

まずは植物園。 

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ハプスブルグ家の権力を使って集められた見たこともない植物を温室で保管しているのです。

それが2つに、周辺に研究のためにたくさんの温室が。

そしてその向かいには動物園が存在します。

この場所こそ現存する世界最古の動物園。

ハプスブルグ家はその権力で自分たちが今まで見たことのないものを集めるのが好きだった家。

そしてそれを集めることによって自分たちの権力を表そうとしていたのです。

動物園には象やパンダが集められたのです。

その動物園がハプスブルグ家が無くなった後も存在し続けているというのも驚きものですけどね。

さらに驚きのものが植物園と動物園の間に存在しました。

それこそ「日本庭園」 

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実際にはここはハプスブルグ家が終焉したあと、荒れ放題になっており何があったかさっぱりわからなかったのです。

しかしウィーンのシェーンブルンで万博が行われたとき、ある日本人がこの荒れた場所を見てその石の配置から日本庭園だと断定したのです。

これによりハプスブルグ家の交易が東洋の端まで及んでいたことがわかったのです。

その後日本の協力によりここに日本の枯山水の庭園が復活したのです。

ただ、現在よくわからないネットが張られていて。

趣があまりありませんでしたけどね。

7年前に見た時は完璧な日本庭園でしたが、今回は冬に来ているので雪から守るための保護方法なのでしょうか。

それともあれから一度も手入れされていないのでしょうか。

よくわからないですけどね。

そのほかにもエジプトから輸入したオベリスクも存在して。 

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ここはまさしく世界の博物館です。

ハプスブルグ家ほんとにすごすぎる。

もちろんこれだけ広いのですから。 

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グロリエッテのある高台に上ってシェーンブルン宮殿を見下ろしたり。 

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森林の中を散策できたりします。

散策しているとリスが姿を現してほんとに見ていて心が和みますよね。 

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これが一家系の財力だって言うのですから。

今ではほんとに考えられないです。

庭園の中心に立つとシェーンブルン宮殿がよく見えて。 

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さらにハプスブルグ家の象徴である双頭の鷲の彫刻も見ることができるのです。 

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ちなみにこの下の文字は時計を現していますよ。 

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こうして庭園の観光を終了してからは、続いて宮殿の中に入ってきました。

ただし写真は禁止だったので一枚も写真がないのはご勘弁を。

最初に見られるのはフランツ・ヨーゼフ皇帝の政務室や謁見室など。

すべてが豪華な調度品で飾られています。

ほかにも娯楽のためのビリヤード場や、王妃の化粧室など多種多様な部屋が存在します。

それは歩いても歩いても次から次へと部屋が迫ってくるといった感じですね。

もちろん寝室とかも豪華なカーペットで埋め尽くされていたり、食事のための部屋もこれだけの人と一緒に食べたのかと思えるぐらいの机が並んでいます。

ただこれだけ豪華な部屋がありながら、その生活は規則だらけで守られた生活だったみたいなのですが。

ある皇帝は鳥を飼ってそれを世話するのが生きがいだったとか。

それを聞くとなんかさみしすぎますよね。

さて宮殿の中央まで来るとそこには巨大な空間が広がるスペースが。

ここは舞踏会を開くための間です。

上部にはフレスコ画や、黄金で装飾された調度品、鏡など。

それはハプスブルグ家がいかに素晴らしい一家であるかを見ただけでわからせる間でした。

もう数百人単位でここに収容できるのではというぐらい広いのです。

しかもそこよりちょっと小さいですが、かなりの広さのフロアが隣にあり。

鉄とかなかった時代にこれだけの空間を生み出した技術というのも素晴らしいものがありますね。

そして宮殿の反対側はマリアテレジア時代の部屋が続きます。

こちらのフロアはほとんどが外国の調度品で埋め尽くされていて。

大部分が青磁や漆などの中国の文化で埋め尽くされています。

ヨーロッパの中でもやはり中国の文化を輸入するということは大変な労力と財力が必要だったのでしょうか。

だからそれを誇示するためにこのような部屋を作ったのかも知れません。

でもヨーロッパの部屋の装飾の中に漆塗りの絵が大量に飾られている風景はやはり合わないと思うのですが。

まあ見たことないものを飾るのは人間の性なのかも知れませんね。

そういえばある一室はモーツアルトが幼少期にバイオリンを弾いた場所が存在しました。

私でも知っている歴史の場所に来るとなんだか嬉しいものです。

まあ、他にもいろいろあったのですが書ききれないのでシェーンブルンはこれぐらいにして。

シェーンブルン宮殿観光後はそのまま地下鉄に乗りオペラ座へ。

が、ここにきてびっくりするほどの雪が。

一瞬にして白銀の世界へ変わるという感じで。

百メートル先が完全に真っ白で見えない状態。

これほどの大雪は初めて見ましたよ。

このため傘をさしてすぐに移動し、ホテルザッハへ行ってきました。

本日もトルテを食べに行ったのです。

本日は男一人という状況ですが、、、しょうがないですね。

ホテルザッハはオペラ座の裏手にあり、ホテルザッハの隣にカフェザッハでこのトルテが食べられるのです。

早速中に入ってザッハトルテを注文しました。

こちらはやはりトルテというみたいです。

ザッハトルテはデーメルのと違い巨大なトルテを切ったものが運ばれてきます。

デーメルは小さなトルテが丸々一個きましたから。

まずは写真を一枚。 

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そして一口食べるとこちらものチョコの濃密感が素晴らしいです。

重量感があるといえばいいのでしょうか。

ただしザッハのほうがチョコのコーティングとオレンジジャム層の部分が少ないためにスポンジのチョコの味で口の中が占領される感じです。

そしてそこにほんのり味のついたクリームと合わさりチョコのくどさを消して大変おいしく食べれますね。

もう大満足です。

ただしザッハのほうがサービスは悪いですね。

必ずチップを請求されたり、クロークでお金を取るしといった感じで。

デーメルではそんなことなかったですけど。

さてホテルザッハを後にしたらなんと雪はやんでいて歩いてホテルまで帰ることにしました。

もちろんその帰りにはお土産を買って帰りましたが。

きっと十分すぎるほどのお土産を買ったと思うのでもう大丈夫でしょう。

ほとんどはチョコレートですけど。

さて宿に着いてからは他の日本人と話していました。

というか今日から異様に日本人が多くなっている。

15人ぐらいはこの宿に泊まっている可能性があって。

そのうち半分ぐらいは共有スペースに来るのでいろんな人と話ができるのです。

やっぱり話していると面白い人がいますね。

まだ旅は4か月ぐらいなのにアメリカとヨーロッパをヒッチハイクでここまで来た人とか。

ちょっと待って、アメリカってヒッチハイク違法なんですけど。

その人に聞いてみると普通に大丈夫でしたと言うので。

つかまらなくてほんとによかったねとか思ってしまいました。

それとかやはり学生が多いですが、会う人の2割ぐらいが何かしらの犯罪に巻き込まれています。

犯罪といっても、スリやぼったくりや置き引きがほとんどですけど。

短期でまさか自分が犯罪に会うとはと思っているために気を抜いた時にやられるみたいですね。

ハンガリーとウィーンで5人ほどそういうのに巻き込まれた人いましたから。

夜行列車で寝ていた時にバックがなくなっている人が2人、ぼったくりバーでお金を取られた人が1人、ちょっとした不注意で置いた荷物が少しの時間の間に無くなっていた人が2名など。

ほんとに海外は危ないところです。

ヨーロッパでもほんとに危ないです。

日本のような気持で旅されると大変な目に会う可能性があるので気を付けてくださいね。

なのに私はそのようなことに出会ったことがないのはなぜでしょうか。

常に気を張っているということはないのですが、無意識でそれをしているというのが正しいのかも。

さていろんな人と話しているとチェックインしてきた人がなんと4か月前にあった人で。

同じ世界遺産を回っている人なので会いたかったのですが。

メールをやりあっている間ではたぶん会えないだろうと思っていたのになんとウィーンで再会することができました。

このためお互いに情報交換です。

というかその方ほんとに旅の先輩のような方で。

すでに3年半の旅をしてきたのに、また旅に来ている人で。

行った国は三桁になるそうです。

私は現時点で34カ国しか行ってませんから。

ほんとにグローバルな人でした。

この人とも会話の内容が濃かった気がしましたね。

こうしてずっと話していると本日オペラに行った人が戻ってきました。

昨日も話した人で2日連続でオペラに見に行ったつわもの。

実は本日日本で有名な小澤征治の指揮するオペラだったのですよ。

ただオペラは一回見ると大変な労力なので2日連続ではさすがに見る気力がなかったのであきらめたのですが。

感想はふわふわ浮いている人だったそうです。

そして本日も夜まで結局話してしまいましたよ。

本日は3時ぐらいでしたかね。

3日間連続でこんな生活を続けているのは楽しい証拠なのですが。

ほんとは明日もここにいたいところですけど。

明日は飛行機の出発日なのでそうも言ってられないですけどね。

さて明日の夜のフライトで日本に一時帰国します。