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 【ハンガリーの世界遺産

世界遺産「アグテレック・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群」
2009.04.30
 
2009年4月30日    534日目


そこは平原の中

地下にある広大な洞窟

さまざまな鍾乳石が乱立している



本日は朝一番に起床しました。

というのもミシュコルツのバスターミナルから9時15分発のバスに乗りたくて。

まあ、これを逃すとすごく行きにくい場所ですから。

このため6時に起床して7時にはトカイの駅に到着しました。

本来ならば7時発の列車に乗れるところなのに。

その便が今日はないといわれてしまって。

その次の7時半の便に乗ることに。

トカイからミシュコルツまでは約1時間。

ひたすら音楽を聞いていましたけどね。

そしてようやくミシュコルツに到着して。

というか駅からバスターミナルが意外に遠くて。

ようやくバスターミナルに着いてからはすぐにバスの乗り場を確認。

バスターミナルの中にインフォメーションがあるのでそこで聞きました。

こうすると簡単にわかりますので。

そして30分後にはバスが到着して本日の目的地アッグテレク行きのバスに乗り込みました。

あとはやることがないので景色というか、、、寝てましたけどね。

田舎の風景が続いていたので。

ようやくアッグテレクに到着した時には11時になっていました。

それにしてもほんとにど田舎な場所です、、、というかどこに洞窟が。

とりあえず標識があったのでそれに沿っていきましたが見渡す限りの平原が続いていました。

え、ここにほんとに洞窟があるのって感じです。

しかし少し歩くと平原の中に小さな岩山を発見。

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そこにはたくさんの建物が建っておりそこから洞窟内に入れるようになっていました。

ただここを回るのはツアーでしかないために。

次のツアーの時間を聞くと12時というので、その前に昼食タイムです。

パンとハムとチーズというこっちではいたって平凡なメニューでしたけどね

こうして12時になったので早速ガイドさんに導かれて岩山の中に入って行きました。

これこそが世界遺産「アグテレック・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群」なのです。

ヨーロッパ最大のカルスト台地

それこそがこのハンガリーとスロバキアにまたがる地域

ここには大小さまざまな洞窟が712個も密集する

もともとカルスト台地とは石灰石が侵食されてできた大地のこと。

しかし地球の営みでは石灰石は自然発生しないものなのです。

では何が石灰石を作るのか。

それこそサンゴ。

サンゴは死滅するときに自分を硬質化しそれが長年かけてたまると石灰岩へと変貌するのです。

昔のバルカン半島はサンゴの宝庫でした

それが数億年かけて巨大な石灰岩が誕生しそして台地が隆起してこのような台地が生まれるのです。

その中でもこのアッグテレクとスロバキアのカルスト台地にはたくさんの洞窟が存在しそこに流れる水によって鍾乳石や石筍が作られました。

それは数億年という長き時の中で。

こうした長きにわたる自然の営みが残る両国のカルスト台地は世界でも有数の巨大な洞窟群として世界遺産に登録されました。

まず巨大な崖の中の扉を入るとすぐに見えてくる小さな空間

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そこには小さな鍾乳石から大きな鍾乳石が乱立していて。

所狭しと並んでいます。

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一つ一つが長年にわたる結晶

何しろ鍾乳石って100年かけても1cmも成長しないのですから。

これだけ成長するのに、、、、数万年が必要だったということです。

数万年も全く変わらない洞窟がそこにあり、そしてもくもくと水が滴りそして鍾乳石ができていく。

これを考えると人間ってホントにちっぽけな存在なんだなと思ってしまいます。

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そしてさらに洞窟を進むと今度は下に水がたまった洞窟へと。

本来なら真っ暗な世界があるのでしょうが、今は電球が作られて

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上にそびえる鍾乳石が下の水へと反射して。

何とも幻想的な雰囲気へと変貌しているのです。

本当だったらずっと眺めていたい風景なのですが。

ここはツアーでしか見れないのでそういうわけにもいかないのですよ。

それにしてもこの洞窟は迷路のように複雑に入り組んでいます。

ガイドがいないとほんとに迷子になるくらいに。

一つの洞窟から幾つもの道が存在して、進んでいてもほんとに方向感覚がなくなります。

いったい自分がどこに進んでいるのかわからなくなるぐらい。

それもそのはず、この洞窟は全長25kmもあるのです。

アッグテレクもその一部分で、スロバキアからハンガリーを貫いている洞窟なのです。

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それほど長い洞窟があるなんて聞いたことがない。

ただすべて見れるようになっているわけではなく、入口に近い部分しか見れないのですが。

もう驚き以外の感情が出てきませんよ。

日本でも鍾乳洞を見たことがありますが、はるかにこちらのほうが壮大ですから。

そしてさらに洞窟を進むと体育館ぐらいの空間に出ました。

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しかもたくさんの椅子が並べられている。

するとこの洞窟の中で音楽を流すではないですか。

それに合わせて正面の鍾乳石に照らされているライトが消えたりついたり。

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洞窟ですからそこは密閉空間。

そこに音楽を鳴らすと音響効果により音が鳴り響きそれはきれいな音になって響くのです。

そして目の前には巨大な鍾乳石が乱立していてそこにライトが当たりいろんな場所が光り輝くよう。

音と眼で楽しませる空間を作りあげていたのです。

流した音楽はたぶん聖歌だと思いますが、きっとキリスト教だったら感動するようになっていますね。

ここには様々な演出がありますよ。

洞窟は進むにつれて巨大な空間が多くなっている気がします。

その中でもものすごく大きい石筍が現れて。

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石筍とは上から連なっているものではなく下で堆積して上に伸びている柱のこと。

ものすごく巨大なのですが。

この世界遺産の中には世界最大の石筍が存在するとは知っていましたが。

もしかしてこれがそうなのでしょうか。

残念なことにハンガリー語が分からないのでそれかどうかわかりませんけどね。

いやはや、ほんとにここは鍾乳石や石筍の林でした。

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地中にこれだけのものが眠っているなんて地上からはさっぱりわかりませんからね。

予想以上の大きさ、そして広さ。

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もう大満足でしたね。

こうしてツアーは一時間ぐらいで終了し。

ようやく外に出た時には目が眩しくてしょうがなかったですね。

ただ出た場所が草原の中で。

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入口にあった岩山はほんとにごく一部。

ほとんどはこの平原の中に存在するというのはほんとに驚きです。

自然のすごさを体感させていただきました。

観光が終わったのであとはブダペストに戻るだけ。

と言ってもあと1時間半ほどアッグテレクで暇になったので。

音楽を聴きながら待っていました。

何しろ観光する場所はほとんどありませんからね。

ようやくブダペスト行きのバスに乗り、あとは寝て待つだけ。

まあこのバスも各駅停車見たくなっていてブダペストまで5時間かかるという何ともハードなバス。

半分ぐらいは寝ていたので全然問題はなかったけど。

バスが止まるたびに起きてしまうので眠りが浅かったです。

ようやくブダペストに到着したのは夜の8時を過ぎていました。

地下鉄を乗り継いで。

すぐにアンダンテホステルに向かい。

チェックインというかそのまま荷物を置いただけという感じ。

完全に顔なじみというかんじの宿になっています。

前回泊っていた人がまだいて。

その方と結構話してしまいました。

何しろその方は同じ静岡県出身なので話がすごく合うのですから。

ドイツにワーキングホリデイされている方でしたね。

こうして夜も更けていきまして。

明日は移動しようかと思いましたけど、あきらめました。

やっぱりこの宿が好きみたいです。



アグテレック(アッグテレク)へのアクセス
ブダペスト・スタディオンバスターミナルから6時発の一便がある。
ミシュコルツのバスターミナルからは9時15分発の直通便がある。(帰りの直行便はない)
また経由であればかなりの便が存在するが基本的には行きにくい。