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 【クロアチアの世界遺産

世界遺産「プリトヴィッチェ湖群国立公園」
2009.05.03
 
2009年5月3日    537日目


光り輝くエメラルドグリーン

太陽の反射を受けてそう湖が光る

石灰岩の大地に残る自然


本日はみんなで起床。

何しろ宿に泊まった全員で同じ場所に行くことが判明していますから。

一人の目覚ましで全員が起きて。

それぞれ出発の準備を。

中でも二人はそのまま別の場所に移動するために荷物を持って。

みんなでバスターミナルへ移動しました。

そしてチケットの持っていない私たちはそのままバスのチケットを購入して。

、、、、やっぱりこれがクロアチア価格。

実はクロアチアってすごく物価高いんです。

もう西欧並みに。

往復チケットも買えないからはっきり言ってお金のかかる国なのです。

まあチケットを購入した後はすぐにバスに乗り込み。

一路南へ向かいました。

道中はほとんど睡眠していましたけどね。

私たちぐらいになると道中は景色を楽しむものではなく、いかに体を休めるかにかかっていますから。

こうして目的地プリトヴィッチェに到着。

本当はここ2か月前に来ている場所だったんですけど。

クロアチアの数年ぶりの大雪により道路が閉鎖されて結局来ることができなかったので。

今回はほんとリベンジだったんです。

さて到着してからは少し歩いて国立公園入り口まで歩き、チケットの購入です。

そして地図を眺めてルートを決めた後はすぐさま中に入りました。

ここは石灰岩の台地、世界遺産「プリトヴィッチェ湖群国立公園」

昔ここは海でした。

数億年の月日が流れ、ここにはサンゴが集まり、自然豊かな場所へと変化したのです。

そして次第にサンゴは石灰というものを生み出し、それが集まって石灰岩という岩を作り上げているのです。

それが再び数億年の時が流れるとそこは広大な石灰岩の台地になっていました。

こうして地殻変動や隆起を経て、石灰岩は地上に姿を現し、そこに流れる水は石灰の成分である炭酸カルシウムを含み始めるのです。

炭酸カルシウムが高濃度で含まれると流れるとそこには石灰が付着して川をせき止めそこには巨大な湖が出来上がります。

そしてできた湖は炭酸カルシウムが多く含んでおり、その作用は青色を反射するという特殊な性質を持っているのです。

これにより、ある場所は石灰がたまり棚田となり、湖では青く光り輝く場所へと変貌するのです。

こうして世界でも珍しい景観をもつ場所となるのです。

バルカン半島は石灰岩で作られている大地であり、各国で石灰岩の世界遺産が存在します。

このクロアチアには水量が多かった場所がために光り輝く湖の場所ができました。

こうした場所は世界でも類を見ない自然環境と美しい景観を残す場所としてプリトヴィッチェ湖群国立公園は世界遺産に登録されたのです。

さて入口から入って坂を下っていくと目の前には巨大な湖が現れてきます。

これこそプリトヴィッチェの石灰岩の作用でできた湖です。

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見た瞬間からわかるその澄んだ青

そしてその巨大な湖

周りには様々な植物が生息し森ができ、まるで人々から隔離された場所という印象です。

とりあえず湖に沿って一周することにしたのでまずは上の湖から。

プリトヴィッチェは主に二つの湖の集まりに分かれており上の湖と下の湖という具合に。

ということで湖の周りをひたすら歩き始めました。

最初はなぜか湖の周りではなく少し離れた場所を歩くことになり。

森の中に見えるプリトヴィッチェの湖といった風景が。

もちろん森の中でもわかるそのプリトヴィッチェの湖の青。

ほんとに今まで見た湖とは別物です。

そして途中で見えてくるのは小さな滝の集まりが。

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それらの滝の周辺には小さな植物が生えており。

その中を歩くことができます。

青く透き通った色が突如として白い水しぶきに変わる。

そしてまた透き通った青へと。

このような滝が多くできるのもこの湖に含まれている石灰の現象です。

石灰は最も水が流れる場所に長い時をかけて堆積するという性質があります。

それはある一部分から始まりその周りに次第に堆積して。

そして川をせき止めてしまうのです。

それがさらに長い時間たつと大きい滝から小さい滝が乱立する姿になってしまう。

こうしてプリトヴィッチェのような景観が出来上がるのです。

実はここと同じ作用でできた世界遺産があります。

それは中国の九寨溝

プリトヴィッチェと全く同じ風景がそこには存在するのです。

ただし植物や動物の生息状況は全く違います。

何しろ中国のほうは標高3500mのところにありますからね。

こちらは標高といってもそんなに高くない場所にあるので。

ちなみにこのような青い湖がたくさんあり滝も大量にできる景観は石灰岩の地質で大量の水が流れることが条件。

もちろん水に大量の石灰が溶け込むことが条件

それが数万年全く同じ条件で続くとこのような景観が出来上がる。

、、、、どれだけそれが難しいことか。

だって世界に二か所しかありませんからね。

まあ石灰質の作用でできた世界遺産は10個ぐらいありますけど。

洞窟だったり棚田だったり。

とりあえず世界でも稀な自然を持つ場所なのですよ。

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さてこうしてその後はひたすら湖の周りを歩いていました。

が、正直言って自分がどこの湖を回っているか地図を見ても分からない。

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まあ湖ですから一周すればどこか看板がありますでしょうし、見慣れている場所に出るでしょうから。

とりあえずひたすら湖の周りを歩いていました。

すると途中で湖の中に木が倒れている場所があり。

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気の周りにはびっしりと石灰が付着していましたよ。

湖がこれほど澄んでいて、そして石灰を含み水だと腐食が遅くなるので、長い間木は原形を保ち、そしてその周りを石灰に包まれるという何とも幻想的な感じに。

これもすべて石灰の作用で。

ほんとに今まで見た自然の中でも特殊した姿を残しているのです。

それにしてもこの湖を回る道がすごく大変な道で。

もちろん舗装されているのですが、なんと途中で湖に沈んでいるという場所もあって。

完全に靴濡れる状態になるのですけど。

しかもそれが一か所だけではなく数か所ほど。

私はメインどころもマニアックな道もすべて通るタイプですので。

こういう道にもめげません。

とりわけ私は完全防水の靴をはいてきていますし。

ただ一緒に回っている人がそうではなかったので、水が深い時には山に登って回避するような形で。

もし多周りでプリトヴィッチェを回る場合には完全な装備をしてきた方が良さそうです。

こうしてようやく下の湖に到着して今度は上り坂へ。

どんどん湖と離れていくと思っていると。

見えてきた風景がなんと湖を見下ろす風景へ。

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湖の周りはすべて断崖絶壁の崖になっていてそこから青い湖を見渡せるのですよ

もうそこは幻想的な風景へ。

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ほんとに実在する風景なのか見当もつかないぐらいに素晴らしいのです。

小さな滝がたくさんある場所には湖を渡る通路が作られたりしていて。

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見ているだけでもなんか感動しているのがわかるのです。

ほんとに自然の営みは素晴らしいと感じる瞬間です。

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そのほかにも下の湖には巨大な滝が存在し。

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そこは巨大な轟音がなる場所でした。

日本の那智の滝より巨大で水量も多いですよ。

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ここを見ると日本の自然なんて小さく見えてしまうぐらい。

そのほかにも水しぶきでぼやけている湖の風景とか。

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湖が段差になって流れている様子など。

ここはどこをとっても絵になる風景が残っているのです。

これはもう言葉では伝わらないと思うので。

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ぜひ写真で見てください。

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それにしてもここはほんとに高低差が大きい場所なので。

体力を結構使うので来る際にはご注意くださいね。

こうして観光が終了して。

今度は帰りのバスを待っていました。

でもやはり時間どおりには来ない。

これぞ海外時間ですよ。

ようやく15分遅れてバスが到着して一路ザグレブへ。

もちろん道中は寝ていましたけどね。

が、起きてから気がついた。

渋滞に巻き込まれていることに。

もうすぐ到着時間だというのに一向に渋滞にはまっているので。

これはだいぶ遅れそうだなと。

そういえば本日はゴールデンウィーク何でした。

日本ほどの大型連休ではないのですが5月1日がメーデーなので3連休の最終日。

確かに渋滞も起きそうです。

でも私はこのあと移動する予定はないんですが。

一緒に来ていた人が本日夜行に乗る予定で。

まあ、最悪もう一泊すればいいのですが。

さらにすごい人もいてその後飛行機に乗る人もいたので。

早く行ってくれという印象でしたよ。

でも結局到着したのが予定時間の2時間後。

一人はもう一泊すると決めていて、飛行機の彼は。。。

間に合わないそうで、取り合えず空港に行ってチケットを変えてくるみたいでした。

なんかこういう日もありますよ。

さて私たちはすぐに宿に戻って。

とりあえず夕食を食べなければと近くのピザ屋に行ってピザをお持ち帰り。

宿で二人話しながら時間を過ごしましたよ。

そしたら他にも宿泊客がいて、その方も飛行機に乗り過ごしたとのことで。

短期旅行者の予定を聞くとほんとに詰めすぎでぎりぎりの予定なので。

ここは日本と違うのでもう少しゆったりとした時間設定にしていただければなあと思いました。

さてこうして結局写真の整理も日記の整理もできないまま。

夜も遅くなったので。

おやすみなさい。



プリトヴィッチェへのアクセス
ザグレブから7時半発のバスがある。
スプリットからも6時発、12時発があり、早い便に乗れば観光してからザグレブに行ける
もちろんその逆も可能。
プリトヴィッチェ発のバスの便はインフォメーションに掲示してある。