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 【クロアチアの世界遺産

世界遺産「ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群」
2009.05.06
 
2009年5月6日    540日目


小さな町に小さな聖堂

しかしここにはビザンチン美術の傑作が残る

モザイク画の傑作が。



昨日の段階でザグレブからバスに乗り。

バスは出発しましたが、あれだけ眠かったのに眠れない。

しかものどが渇く。

なぜこんな状態になっているのか。。。

ともかく眠くはないですが横になって音楽を聞いていました。

あとは眠くなるように外光をシャットするものを目にかけて

するといつの間にかウトウトしていましたよ。

が、何回かバスターミナルへ到着したり、休憩が入ったりしたりで。

あまり眠れませんでした。

でもなんとかしてようやく寝て。

気がついたら目的地に到着していました。

ここは世界遺産「ポレッチ歴史地区のエウフラシウス聖堂建築群」があるポレチュです。

時は6世紀。

ポレチュの街には小さな教会がありました。

その教会を時の支配者司教エウフラシウスはこの教会を改築

そこにはビザンチン様式を取り入れたモザイク画の教会を作りあげたのです。

それは当時の最高傑作でした。

またこの教会はビザンチン様式を取り入れながら改築されたため、当時残されていた初期キリスト教建築との融合を果たしたのです。

そして1500年もの年月が過ぎた時にこの教会は今でもモザイク画を残す教会へとなったのです。

モザイク画とはその重量から崩落の絶えない画法でありました。

また絵を描くのとは違い天然石をはめ込まなければいけないために膨大な時間と費用を有したのです。

このため現在ではモザイク画を残す教会は数えるほどになってしまいました。

ある場所は修復させながら、ある時はオスマン帝国にモザイク画を漆喰で塗りつぶされてそれが現在見つかるという方法でしか存在していないのです。

このポレチュはそういった意味ではモザイク画を残す奇跡の場所なのです。

こうしたモザイク画の傑作を今に残すポレチュのエウフラシウス聖堂はビザンチン美術の美しさを現す場所として世界遺産に登録されました。

バスターミナルへ到着してからとりあえず次の移動のバスの時間を調べると。

なんと2時間後。

、、、、2時間しか観光できないのね。

まあ、ここの教会は小さいのでそれでも十分すぎる時間があるのですが。

まずはクロークを探して荷物を預けて、そのままポレチュの街へ踏み入れました。

ここは一周15分ぐらいで回り終える小さな港町。

街の中は建物が乱立しており、その中でひときわ高い塔が建っているのがエウフラシウス聖堂なのです。

まずは小さな半島になっているポレチュを海外沿いに一周しました。

ほんとにすぐに回り終わるのにびっくり。

そんな町の一角にはひとつ頭抜け出した塔が一つ。

ほかはほとんどが一列に並んでいる印象です。

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あと磯の香りがすごくいいですね。

エーゲ海や他のアドリア海では海にいても塩の香りなどがしてこなかったので。

海沿いに住んでいた私としては懐かしい匂いなのです。

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さて街を一周した後は町の内部へ。

建物の幅が狭く、ほとんどが路地という感じで存在して。

アドリア海によくある街並みという感じです。

その中を進んでいくと一つの門が存在します。

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上部には金色のモザイクがで書かれた聖人の姿が。

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これがエウフラシウス聖堂の入口。

街に溶け込む小さな門で、ほんとに入り口なのか疑うぐらい。

そしてその中に進むと教会と塔が別になって別れていました。

右手には教会が、左手には塔が。

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その中心には中庭が配置されていて周辺は回廊で囲まれています。

普段だったら教会の横に塔が設置されていますが、このような建築様式は初めて見ましたね。

今回は塔に登れそうもなかったのでこれは断念しました。

教会の内部に入るとやはり外見と同様小さな教会。

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しかしその一番奥祭壇の周辺だけは世界が違いました。

そこには黄金に輝くモザイクが所狭しと描かれています。

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その中央には聖母マリアがキリストを抱く姿が。

これこそモザイク画の最高傑作なのですね。

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実はモザイクがって保存が難しいのです。

自分の自重で落下してしまいますし、特に上に向けて接着されていますから。

このため世界でもモザイク画がほとんど残っていないのが現状です。

モザイク画が一番描かれたギリシャなんかはたった3つしか残されていないのですから。

残るだけでも世界遺産になるのです。

特に今までは部分部分しかモザイク画が残されていませんでしたが。

こちらは完全に祭壇部分の方向はモザイク画が残されているのです。

その情景は聖書になぞられて作られ、お供えも一人一人がしっかりと別のものを持っているように見えるのです。

聖母マリアの周りには従者の方たちでしょうか。

その人たちが聖母マリアの周りで奉仕をするように描かれていて、その上部には聖人とそれの従者たちが描かれています。

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ほんとにモザイク画は点画のようにきめ細やかとはいきませんが、これほど遠くからみるとほんとにきれいに見えるのです。

それにしても現在は祭壇部分にしかモザイク画が残っていませんが。

よくよく見るとこの教会の内部すべてモザイク画で作られていた様子があります。

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少し残っている部分もあれば、剥げ落ちている部分まで。

あとびっくりすることに床部分ですらモザイク画で作られていたみたいです。

教会の後方の一部分が掘られていて当時の床が見れるようになっていました。

ここはほんとにモザイク画でできた教会だったのです。

現在ではほとんど残っていないのが残念なんですけどね。

さて一度外にでて、教会を見上げてさらにびっくり。

なんと外壁にもモザイク画が残っている場所がある。

もしかしてこの教会はもともと内部・外部すべてモザイク画で覆い尽くされていた場所だったのでは。

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確かに小さい教会ですが昔そのような状態だったとすると膨大な費用と期間が必要になり。

そこには今まで見たことのない教会が存在したのかも知れません。

さて本日はこれにて観光は終了です。

ほんとに小さい教会なので2時間もあれば余裕で見終わってしまいますよ。

こうしてバスの時間にしっかり戻ってきたのですが。

来たのですが、、、、。

なんと次の経由地のコパール行きのバスが到着しない。

時間になっても来ないので不安になったので聞いてみると。。

もう行ったといわれるではないですか。

、、、、あれ、コパール行きのバスなんて来てないよ。。。

と思ったら話を聞いているとUmag行きのバスがそれに当たるとのことで。

、、、、確かにそれ過ぎ去っていったよ。

あれに乗るなんてさっぱりわからないよ。

、、、、、で次の時間はと聞くと。

直行便はもうなくて、14時半発の経由便しかないといわれました。

4時間待ち。。。。

しかもこの段階で巨大な荷物を引き取っているので。

また預けて観光する選択もあったのですが。

そうなるとクロアチアのお金が足りなくなるので。。

諦めてずっと待合室で日記を書いていました。

なんか踏んだり蹴ったり。

しかも眠いし。。。

でも寝たら大変なことになるから寝れないけどね。

こうしてずっと時間を過ごしていました。

ようやく14時になって荷物をまとめてバスの発着所へ。

そしてumag行きのバスに乗りましたよ

こうしてumagに到着してからが試練の連続でした。

なんとコーペル行きのバスは本日すでに存在していないということで。

朝の2便しか存在しない。。

ってことはこの町で泊らないといけない。

でもこの町の地図すら一切ないんですが。

ともかく町の中心みたいな場所へ進んでいきました。

すると早速インフォメーションを見つけましたが、ここでは宿の情報はなく。

旅行会社へ行ってくれというではないですか。

このため旅行会社に行ってみるとなんと宿を紹介してくれたよ。

でも電話で確認してもらっていざ行ってみるとFULLって言われるではないですか。

、、、、なぜ?

何で電話の時に言わなかったんだ。。

実はこういうこと結構あります。

伝え忘れたとかそういう場合もありますが、おもに人種差別でそういうことがあるのです。

日本では考えられませんが、ヨーロッパでは普通のこと。

アジア人を完全に下に見ている人たちもいるのですよ。

だから私を見た瞬間fullといったのかも知れません。

何しろ次に行ったホテルも値段交渉をしている間に違うホテルに行けとか言われて。

しかもそこの2倍の額もするホテルを紹介するのです。

これって完全に嫌がらせですね。

クロアチアはいい国だと思ったのに最後にそんな仕打ちでした。

で、結局出した結論は、、野宿しかない。

一通りの宿に交渉はしたつもりですがすべて5000円以上したので。

バスターミナルで一夜を過ごすことにしました。

まあクロアチアの片田舎でガイドブックにも一切載っていない場所ですから。

荷物が盗まれることはないでしょうし。

このためバスターミナルへいったん戻り。

そこでとりあえず夕食や朝食分を買い込みました。

そしてあとはひたすら時間が過ぎるのを待っていました。

この時間では眠れないので、パソコンを開いて時間つぶしをしていて。

夜になったら外のベンチで横になってと。

それにしても夜うるさい音が聞こえてすぐに目が覚めたんですが。

なんと隣のバーではバイク乗りがたくさんいて轟音をあげてバスターミナルを一周しているでは。

、、、、マジ困るんですが。

と思っていたら一台速度にあおられて転倒。

火花を上げながら人とともに転がって行きました。

どうやら人は大丈夫だったみたいですが、みんなあわてて退散していきましたね。

あとは寝ている間に警察の質問を受けたりと。

あまり寝れてないんですが。

さらにはまだ寒くて寝袋を無くしたことを後悔しましたよ

ただこんな時に簡易的に暖かくなる登山用品を持っているので。

それにくるまって寝ました。

この旅二回目の野宿。

やはり野宿はするものではないですね。

2日連続まともに寝てないので体が多少つらいですが。

明日のために。

明日はスロヴェニアです。



ポレチュへのアクセス
クロアチアのザグレブからは一日8便程度
ただほとんどが午後発の深夜着か朝着
他にもクロアチアのリエカやプーラからならたくさんのバスの便が存在する
スロヴェニアからはコペルkoperから一日二便以上存在する。
ただしumagからの乗り換えとなる。