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 【スロベニアの世界遺産

世界遺産「シュコツィアン洞窟群」
2009.05.07
 
2009年5月7日    541日目


地底に眠る巨大な空間

それは自然の営みによって作られた

地底のグランドキャニオン


、、、、、辛い。

全然寝れてない。

そりゃ野宿しているのだからしょうがないのだけど。

1時間に一回は必ず起きてしまうし。

荷物を盗まれないように変な体制で寝ているから余計辛いんだよね

野宿はあまりするものではないです。

荷物を盗まれない日本だったらやってもいいけど。

こうして起床というかしっかり起きたのは5時。

荷物をしっかりまとめて6時出発のコーペル行きのバスに乗りました。

というかこのバスはワンボックスだよ。

昨日乗り損ねたのも、umagで乗り換えないといけなかったからですね。

こうして一路スロヴェニアへ。

ようやく国境に辿り着き、出国審査と入国審査を。

、、、、って、スタンプは?

クロアチアの出国にスタンプがないのはわかりますが。

シェンゲン協定を結んでいるスロヴェニアの入国審査でスタンプ押されなかったんだけど。

ヨーロッパってそんなもんでいいのか?

押してもらいたいと伝えてもいらないとの言葉が返ってくるだけで。

まあ、前回のオーストリア入国のスタンプが別で押されているから。

なんか言われたらそれ見せればいいか。

こうしてようやくバスはスロヴェニアのコーペルに到着しました。

コーペルのバスターミナルの目の前には列車の駅があって。

本日の目的地は列車でないといけないので。

すぐさま出発の時間を聞いてみると。

え、2時間半待ち。

なんかこの頃移動とかが踏んだり蹴ったりで。

辛いイメージだらけですよ。

まあ待っているだけなので大丈夫なのですが、大変だったのは睡魔との闘い。

昨日あまり寝てないから。

結局荷物をチェーンで括って寝ましたよ。

勝てませんでしたよ。

こうしてようやく列車の時間がきて。

ようやくコーペルを出発。

1時間後には目的地デヴァチャの街に到着しました。

それにしても道中の風景がかなり変わったよ。

ハンガリーやクロアチアはどちらかというと草原が多かったのに対して。

スロヴェニアは森といった風景。

自然をより濃く残している国なのですね。

デヴァチャの街に到着してからはすぐに宿探しです。

この町はザグレブで一緒にいた人から情報をもらっていたので。

簡単に宿が決まりました。

安くて個室です。

さてチェックインしてから少し休憩したいところですが。

すぐさま出発し、一路デヴァチャの5km先にある世界遺産へ向かいました。

気候がまだ春なのでのどかにハイキングです。

1時間かけて森や草原の中を進みようやく到着しました。

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世界遺産「シュコツィアン洞窟群」です。

世界最大の地下峡谷。

それが存在するのがこのシュコツィアン。

国土の半分を石灰岩でおおわれているスロヴェニア

そのスロヴェニアにはたくさんの洞窟や鍾乳洞が存在します

その中でも一番巨大で壮大なのがシュコツィアン。

そもそも石灰岩が存在しそれが侵食された大地をカルスト台地と呼びますがこの語源はこの地方クラス地方からとられているのです。

石灰岩はもともと水に溶けやすいという性質も持っています。

その石灰岩の地下に地下水が流れていた場合、それは少しずつ削れていき、やがてたくさんの石灰岩を削ることとなるのです。

これにより天井が崩落。

それを繰り返すことによって地下に巨大な空間が存在することとなるのです。

これは地球の営みとともにこの地で作られ数億年かけてこの地下峡谷が作られたといいます。

完成したのは3億年前

気が遠くなるような歳月が常にこの石灰岩を削り続けたのです。

こうしたシュコツィアンの洞窟は世界でも最も巨大な地下にある峡谷であり、洞窟の中に川が流れるといった特殊な自然環境から世界遺産に登録されたのです。

とりあえずチケットを購入して。

ツアーの時間まで待つことに。

するとみたことのある顔が。

あ、ザグレブで同じ宿に泊っていた方だ。

でも短期旅行で聞いた予定ではすでにイタリアにいると言っていたのに。

聞いたらなんと昨日ザグレブに戻れずに、本日スロヴェニアを観光してそのままザグレブに戻ると言っていました。

まあ、長い話をしたいのですがツアーの時間が迫ってきてしまって。

すぐにお別れを行って時間になりツアーの開始です。

チケット売り場からはまず近くの入口までハイキング。

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森の中を進んで、洞窟の入口まで移動です。

かなり森の中を下りようやく入口に辿り着きました。

まずはここで注意事項を説明して中に入るわけですが。

なんと写真撮影は不可というので、今回内部の写真は一切ありません。

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さて早速鉄の門でふさがれている内部へはりました。

最初は洞窟まで人為的に作られた道を進みます。

そして200mぐらい歩いたところでようやく広い空間へ

あたりは暗く、そして外界とは比べ物にならないぐらいの寒さが襲ってきます。

最初のほうはまだ空間が小さいですが、進むにつれて徐々に空間が広がっていきます。

鍾乳洞の特徴である水滴による下からや上からそびえる鍾乳石も乱立しています。

というかなんかハンガリーのアッグテレクよりもその量は少ない気がする。

その代り、地下にある空間がものすごく広い。

アッグテレクは塔の乱立という印象ですが、こちらは広い空間に少量という感じ。

もともとここができた理由は地下に水が流れ込んでそれが削れて空間ができたから。

アッグテレクよりは新しいのかもしれないです。

あと水の滴る水量もなんだか少ない気がしますね。

それとなんだか今まで見てきた洞窟と違う気がする。

何だろうと思って考えてみると、水たまりがないことに気がつきました。

普通鍾乳洞と言ったら滴り落ちる水によって下に水がたまるはずなのですが。

ここには一切それがない。

ただ、入口から入ってずっと下り坂なので、この先にあるのかも。

こうして進むたびに巨大になる空間。

それはほんとに体育館より広い場所にたどりつくのです。

ほんとにここは地下かと錯覚する場所。

中でも中心に巨大な鍾乳石が存在し。

周りには何もないのにそこだけ巨大な鍾乳石が存在するという雰囲気がほんとに驚きです。

そして静かな静寂の中、突如として聞こえる轟音

それは最初は小さなものでしたが。

進むにつれて大きくなり。

すると目の前には先ほどとは比べるほどもないぐらいの巨大な空間が現れました。

そしてその下には流れる川が。

、、、、なにここ?

ほんとに現実に存在する場所?

というぐらい信じられない風景がそこには待っています。

下をのぞくと50mはありそうな崖が存在していて。

その崖の間には轟音を鳴らす急流が存在しているのです。

その轟音が生み出す水しぶきが地下空間のために流れていかず。

下はその水しぶきで曇っているように見えて。

まるで地下空間なのに雲ができている状態。

今まで回ってきた場所がかすむほどの自然景観が待っているのです。

なんといっていいのでしょうか。

言葉に正直ならないのですが。

ここほんとに地中なのですよね。

でもこの崖、急流、断崖絶壁の数々。

そして川から50mぐらい上にかかる橋。

鉄柵の下はすべて川

しかもこの地下の中で川は流れを変えて違う方向へ進んでいるのです。

道は断崖絶壁の中を通り、さらに先に進めるようになっていて。

これだけの自然が存在すること、そしてそれを見れるほどの技術力。

すべてが信じられない。

こんな風景は映画の中だけかと思っていました。

私が見た中では指輪物語の風景がそっくりそのまま現実にあるという感じ。

これほどすごい場所は初めてです。

ほんとに、ここだけは人生で一度見たほうがいいかもしれないです。

ただただ絶句の風景が地下空間に待っています

さてこの空間を進むとそこには地上に出れるようになっており。

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それはまるで崖の下にたどりついたよう。

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本来ここも地下空間の中だったのでしょう。

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それが削れ過ぎて光が大地に降り注いだのですね。

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さてこれにてツアーは終了して、乗物でチケット売り場まで戻ってきました。

そして続いてはビューポイントという場所があったのでそちらに向かうことに。

そこは先ほどの崖の下を一望できる場所。

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川に沿って台地が削れている様子が鮮明にわかります。

場所によっては滝が存在したり、大地が複雑に削れていて。

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太陽の光が当たる場所と当たらない場所がごっちゃ混ぜになっている感覚。

正面にある建物も自然とどうかしているようで何とも味のある風景になっていますね

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こうして観光が終了してからはバスの時間を確認すると。

30分後に来るというかんじだったので。

それまで待っていることにしました。

それにしてもバスの便を見ると、何でそんな時間設定にしたかよくわからない感じになっていて。

何しろツアーが3本しかないのに、内2本はツアーが開始した5~10分後に到着するようになっているのです。

それじゃあツアーに参加できないよ。

案の定30分後に来たバスにはツアーに参加したかった人が乗っていて。

結局ツアーに参加できず、本日最後のツアーだったので悲しそうにバスに乗っていました。

なんかすごく気まずいのですが。

こうして1時間かけて歩いた道のりを7分ぐらいでデヴァチャの駅まで到着し。

すぐさま私は明日の移動の方法を。

というか明後日になるかも。

正直疲れていて。

明日は休日にしたいぐらいですから。

案の定、宿に戻った瞬間に睡眠。

2日連続まともに寝てなかったからなあ。

日記も写真の整理もできず。

一度起きてシャワーを浴びて、少し休憩していたら。

やっぱりまた寝て。

体ボロボロです。

このため明日はここでもう一泊しよっと。

それで日記などを完璧に終わらせたいです。




シュコツィアン(シュコツィヤン)へのアクセス
拠点となるのがデヴァチャdivacaという街
スロヴェニアのリブリャーナとコーペルを結ぶ列車の途中にある
ただしどちらからも一日4,5便ぐらいしかない。
コーペルからは5時半、10時、13時半の列車がある
またイタリアからはゴリツィア駅goriziaから1番のバスに乗りスロヴェニアのノヴァゴリツァの駅にでてそこからデヴァチャへ
デヴァチャの街からは一日4便ほどシュコツィアンへのバスがあるが夏以外はすべてバスの時間が悪いので歩くことをお勧めする(ツアーが始まった後に到着する)
デヴァチャの街から1時間(5km)を標識どおりに歩くと到着する
ツアーの時間は夏期は毎時間出発するが冬期は10時13時しかない。(4,5,10月はそれ以外に15時半が存在する)