斜面に広がる庭園
そこは人の何倍も吹き上げる噴水がある
イタリア庭園の傑作
おはようございます。
と言っても朝食の時間に合わせてゆっくりと。
まあ味気のない朝食でも食べないと海外では命取りですからね。
しっかりと朝食を食べるのです。
朝食を食べ終わってから一路地下鉄へ。
本日向かうのはまたまたティヴォリ。
2日前もティヴォリに行きましたが、実はティヴォリには2つの世界遺産があって。
うまく観光すれば一日で両方観光できるのですが。
私は一日一世界遺産をしているので。
というか一日二つ以上の世界遺産を見ると自分の中で処理できないというか
覚えきれないというのが正しいでしょうか。
というわけで再びティヴォリです。
二度目ですから移動の仕方は完全にわかっていまして。
地下鉄を乗って、すぐにバスに乗り換えてと順調でしたよ。
びっくりすることが前回はすごい人で乗るのも苦労したのですが、今回は全く人がいないというびっくりする状況でしたね。
そしてようやくティヴォリに到着。
降りる場所はあらかじめエステ家に行くと運転手に告げていたために、ここだよと言っておろしてもらいました。
あとは標識道理に進むと、見えてきました世界遺産「ティヴォリのエステ家別荘」です。
ルネサンス期の貴族、エステ家
エステ家はこの地を支配した際にティヴォリの丘に巨大な保養地を作りあげました。
それは丘の斜面を使った庭園です。
もともと修道院を改装し、一部を宮殿化。
そして斜面にあるために水の流れを使った庭園を造りあげたのです。
それはいたるところから噴水が出ており、それぞれの場所で違った噴水を見ることができるようにしたのです。
これこそイタリア・ルネサンス庭園幕開けでした。
水を知り尽くしたつくりで水の圧力でなるオルガンや巨大な噴水など今まで見たことがない噴水を作りあげたのです。
このティヴォリに残るエステ家の別荘はイタリア庭園の傑作としてまたのちの造園技術に多大な影響を与えた場所として世界遺産に登録されたのです。
入口は正直言ってあまりにも小さくてびっくり。
ほんとに屋敷の一部分しか見えてなくて、ヴィッラ・エステと書かれていなければ気がつかないぐらいです。
逆に横には教会があるのでそちらから入ってしまいそうになりますね。
さっそくチケットを購入して中に入ると、まずは屋敷の中庭みたいな場所に出ます。
中にはは回廊があるだけで特に何もないシンプルな感じ。
しかし一歩屋敷の中に入るとそこには表からは想像もできない部屋がたくさんあるのです。
そこはフレスコ画で埋めつくされた部屋が。
屋敷は2階建になっていて最初に入るのは上の階なのですが、上の階も下の階もすべての部屋に数え切れないほどの、そして隙間が一切ないフレスコ画が並んでいるのです。
よくよく見てみるとちょっとした凹凸もつけられたりとかして。
より立体的に見えるようになっている。
絵のすべては聖人や天使などの情景が描かれていて。
見る者を魅了していきます。
寝室、食道、政務室などなど、すべての天井や壁に装飾が施されているので。
これだけ大量に並べられると住む人にとっては少し落ち着かない部分もあるかもしれないですけど。
これだけ見てもエステ家がどれだけすごい貴族だったかがわかる気がします。
通路にはモザイク画も配置している場所もあり。
何よりモザイク画の中にも一部分だけ凹凸をつけたりしてあり。
今まで見たことのない立体感があるように感じました。
こうしてエステ家の邸宅の中心から下に降りられるようになっていて。
そこには巨大な庭園が丘の斜面に造られていました。
それはまさに水の庭園。
いたる場所に噴水や池などが配置されており見る者を楽しませます。
通路一面に上に水が噴き出たり、下からは小さな動物が描かれた彫像が水を噴出していたりとする場所もあり。
彫刻が中心に置かれていてその周りから滝のように流れている場所
泉に船の彫刻を浮かべたように配置されている場所など。
それはどれだけこの庭園にいても飽きさせない工夫がちりばめられているのです。
また庭園には様々な植物も植えられていて、今の時期でしたらバラがきれいに咲き誇っていました。
緑色の中にこうした鮮やかな色彩が散らばっているとほんとにきれいな世界が出来上がるものなのですね。
そしてこのエステ家の庭園の中にある一番巨大な噴水がオルガンの噴水です。
その姿を一目見るとその噴水に驚きます。
何しろ15m以上は噴き出している噴水があり、中央にはまるで白い絨毯のように流れおちる滝があり、いたるところから水しぶきをあげて噴き出す場所があったりと、どこを見ていいかわからなくなるぐらいの巨大な噴水がそこにはあるのです。
見ても楽しいですし、何よりその迫力を増しているのが轟音。
水が流れたり、噴き出された水が下の泉に落ちる音がすごい音となって私の耳に届くのです。
後ろを眺めると3つの小さな池があり、そこでは小さな魚たちが優雅に泳いでいました。
こちらは先ほどの音とは全く無縁の感じで、ゆったりとした時を眺める雰囲気があります。
ところでこの巨大な噴水がなぜオルガンの滝と呼ばれるのかといいますと、噴水の上部に小さな神殿みたいな建物がありまして。
きまった時間になるとそこからパイプオルガンが現れ、皆に演奏を聞かせてくれるのです。
日本ではなかなか聞くことのできないパイプオルガンがこのきれいな庭園で聞くことができるのは聞いていてとても気持ちがいいものです。
もちろん、その時間以外だと扉が閉まってしまいパイプオルガンがあることすら分からないのですが。
噴水を見下ろす場所で聞くパイプオルガンの音色。
これだけでも通常とはかけ離れた風景です。
ただし一日数回しかその時間がないために一斉に人が集まり、ちょっと見るのが大変なんですけどね。
そしてこの噴水とパイプオルガンがある建物のちょうど中間の部分にも水が斜面を流れる場所の下をくぐれるようになっていて。
その横には小さな展望台が。
そこに立つと、なんと噴水の水しぶきで虹が見えるではないですか。
そういえばここ最近虹なんてみてませんでしたから、その七色に光る色に感動。
色ってこんなにも鮮やかなんだと改めて思わされてしまいましたよ。
ほんとにこの庭園はすごいとしか言いようがない。
いろんな仕組みに水の性質を使った噴水や見せ方などかなり計算されつくされた庭園ですよ。
たぶん斜面にあるというのも理由があるのでしょうかね。
これがイタリア庭園を代表する場所だというのはすごく納得してしまいました。
あと夏のイタリアはすごく暑いので、それがこの庭園に来ると一気に空気が変わります。
噴水の近くなんてほんとに寒いぐらい。
エステ家の夏はみんなここで過ごしたのかも知れません。
こうして、観光が終了してからは、すぐにローマにもどり。
、、、、あれ、バスのチケットの検印が壊れているぞ。
バスのチケット印字ができないんですけど。
どうするのとか思っていたら、みんなそのまま乗っていたので。
こっちも印字しないまま乗り込んでしまいましたよ。
、、、、これ検査員が来たら完全に罰金取られないのかと不安でしたさ。
でもローマまで検査員が来なかったので、チケットがもったいない感じでしたけど。
こうしてローマに到着してからは地下鉄に乗って、ローマの街にあるカラカラ浴場に行ってまいりました。
ローマ帝国の時代にカラカラ帝が建てた一大アミューズメントパーク。
それはローマ市民の不平不満が出ないように、コロッセオと同じで娯楽施設を市民に提供するという目的があったのです。
またローマ市民の情報の交換場所にもなりました。
さっそくチケットを買って中に入ると、、、、びっくり。
何でしょう、この巨大さは。
浴場ですよね、、、こんな高さ必要あるのでしょうか。
まるでコロッセオを見ているかの様なぐらいの高さのもった建物。
お風呂に入るだけでこれだけの高さ絶対必要ないと思うぐらい高いのですよ。
もうローマの権力には呆れてものが言えません。
これほど権力のすごさを見せられたのは中国の清の遺跡以来でしょうか。
浴室以外にも両隣には図書館が付随していて。
図書館も何でこんなに巨大なのさ。
どれほどの蔵書が保管されていたか、考えるだけでも途方に暮れてしまいます。
あと、浴室の隣に本って保存上いいのか悪いのか。
少しびっくりしますよ。
また中に進むと浴室部分にはまだ床にモザイク画が残っていて。
壁のところどころには大理石の彫刻が残っています。
それは当時の浴室は一面モザイク画と白い大理石の彫刻で埋め尽くされていたことを示していて。
それを想像するだけでも膨大な人件費と労力と時間が使われたことがわかります。
ほとんど基礎の部分はレンガでできていますしね。
ローマ帝国の巨大さがこれだけでもわかってくるようです。
これを見た瞬間人々は驚くでしょうから。
カラカラ浴場を見終わった後は、続いてトラヤヌスの記念碑とフォロ・トライアーノを見に行ってきました。
町を歩いていると突然現れるローマ遺跡。
ローマはほんとに遺跡の博物館のようにどこを歩いてもローマ遺跡に当たります
その中の中心には半円形のような遺跡から、空にそびえる記念碑も。
特にトラヤヌスの記念碑は見る者を驚かせます。
というのも記念碑すべてに彫刻が施されており、トラヤヌスの行った出来事が鮮明に彫刻に残されているのです。
それも巨大な塔の隙間がないぐらいに。
てっぺんにはトラヤヌスの像もおかれていて。
まるで常にローマをにらんでいるようでした。
こうして本日はいったん宿に戻り。
インターネットをやってきました。
明日移動するので宿も取らなくてはいけないですし。
イタリアに住んでいる友達に連絡もしたかったので。
とりあえず宿の予約と連絡は完了しました。
その後は宿で夕食を食べてから夜のローマへ。
というか夜の夜景を見に行きたかったのですが、夜の日が暮れるのが9時半という遅さで。
完全に夜遅くにしか夜景が見れないのです。
とりあえず日が暮れてから最初に向かったのはスペイン広場。
前回は朝一番に行ったので今回は賑やかだろう夜に。
が、予想以上の人の多さにびっくり。
スペイン広場が完全に人で埋まっている。
もう風情も何もないんですけど。
ただの坂にこれほどの人が座っている事実がすごいと思いました。
であっさりとスペイン広場の観光を終了させて、というか幻滅したという感じでしたけど。
そして今度はヴァティカン市国へ行ってまいりましたよ。
そこは幻想的な雰囲気に巨大な聖堂
さらには世界一小さな国という事実。
一目見た瞬間に心が奪われる感じです。
とうとうあこがれていた場所へ来たという実感。
来てしまいましたよヴァティカン市国へと。
実際の観光はまた違う日にする予定なのですが。
とりあえず夜景だけね。
これ以上は写真に語ってもらうことにします。
こうして本日の観光が終わって、宿に戻った時はすでに10時半。
もう夜も遅いのでシャワーを浴びて、就寝ですよ。
明日は朝一番で移動しなければなりません。
ティヴォリのエステ家へのアクセス
ローマの地下鉄B線ポンテ・マンモーロPonte Mammolo下車
そこから2階の青いバスのターミナルからティヴォリ行きに乗る(切符売り場は一階)
降りる場所は最終のティヴォリではなく、丘を登って行き上り終わった最初の停留所で下車。
運転手に確認すること。
そこから歩いて5分
標識があるので簡単にわかる。