運河に囲まれた街
それは浅瀬に作られた不思議の街
そして複雑に入り組んだ迷路の街
ゆったりとした起床のあと。
まずは昨日スーパーで買いこんだ朝食を食べました。
パンにチーズ入りのミートソースをかけての食事。
イタリアで出てくる朝食はこれよりも味気がないので。
なんかしっかり食事をしたという実感が。
もう、なんてところでしょうかね。
さて朝食を食べ終わってから、さっそくヴェネツィアの街を歩き始めました。
世界遺産「ヴェネツィアとその潟」です。
6世紀、ここはただの泥の台地でした。
しかし、ここにのがれてきたヴェネト人によりこの泥の場所から街を作り始めたのです。
それは画期的な方法で街を作り上げました。
地中に深い杭を打ち込み、そして見ずに強い石で地面をつくったのです。
これにより何もない場所から突如として島が生まれました。
こうして9世紀になると、ここには聖マルコの遺骨が納められるようになってから。
宗教的にも領土的にも独立を果たし、自らの国を作りあげたのです。
ヴェネツィアはアドリア海に面し、アドリア海のいちばん奥に位置するという立地条件のために輸送業で膨大な富を得たのです。
こうしてこの地に様々な教会がたてられました。
それはいろんな地域を回るため様々な文化が混ざった建物となったのです。
またヴェネツィアは世界中へと進出し、マルコポーロがここから出発して中国に到着したのは有名な話。
それだけヴェネツィア海運業ですごい技術を持っていたのです。
しかし現在ヴェネツィアに大きな問題がおとずれました。
海面の上昇です。
これにより年に一度か二度、アクア・アルタと呼ばれる高潮の日にほとんどが沈んでしまうという問題が発生。
それは聖堂の中も水浸しになってしまうほどなのです。
ヴェネツィアをいかに守るかがこれからの課題となっている街でもあるのです。
こうしたヴェネツィアはさまざまな国の文化が混じり、その土地をうまく利用し、そして独特な文化を歩んだ場所として、世界遺産の中でも珍しい文化遺産登録条件をすべて満たす世界遺産となったのです。
こうして、ヴェネツィアの街を歩き始めましたが。
ほんとにいたるところに運河があって。
橋を渡らないと家に入れない民家などが大量に。
しかも、運河や道ともども複雑に入り組んでおり。
まるで侵入者を迷子にさせるかの様な構造。
おかげでどこを進むにしても地図がないと一切進めない場所になっています。
さらには直線的な道はなく、大周りや運河に阻まれたりする道がたくさん存在するのです。
ほんとに迷路の街。
最初地図を見ずに進もうとしましたが、すぐに迷ってしまい。
いたるところに行き止まりに行きついてしまいます。
しかし、どこをとっても今まで写真で見たヴェネツィアの風景。
運河にはゆったりとゴンドラが進んでいて、観光客がその景色を楽しんでいます。
船がないと簡単に移動できない街。
歩きだとほんとに不便でしょうがないですね。
小さい運河のほかに巨大な運河もあったりして。
そこを渡るにはかなり大きな橋を渡るようになっています。
このヴェネツィアの中央を走る運河をカナル・グランデと呼び、そこにかかる橋はたった3本しかなく。
駅の目の前にかかる橋や中央にかかるリアルト橋、一番南にかかるアカデミア橋など。
すべてかなりの大きさで橋は階段状になっていて2階建といった趣があるのです。
私たちが最初に見たのは駅の目の前の橋ですが、そこからサンマルコ広場に行く際にはアカデミア橋を渡る必要があったので。
ヴァポレットという運河を行き来する船も存在するのですが。
正直料金がすごく高くて、明日半日券を買うことにしたのです。
ということでようやくサンマルコ広場に到着しました。
ここはヴェネツィアの中でも最も巨大な空間になっており。
一番の正面にはサンマルコ寺院や鐘楼、そして宮殿などが乱立しているヴェネツィアで一番重要な場所なのです。
見た瞬間はかなりの驚きがありました。
今までゴミゴミした街並みを進んできたその先に広大な空間が広がるのですから。
そして目の前には複雑な構造をもった寺院と高くそびえる鐘楼が存在する。
この鐘楼もヴェネツィアで一番巨大な鐘楼で、ほんとに写真を撮るにもすごく大きいので苦労が必要なぐらい。
また正面に見えるのはサンマルコ寺院でその不思議な形から目の前に見えるモザイク画などがあり、存在感を示しているのです。
またサンマルコ広場の周りは統一されたような建物でおおわれていて。
三層の白い大理石の建物が周りに存在するのです。
この空間は何度見ても飽きない風景といった感じですよ。
さて早速サンマルコ寺院の目の前に行くと。。。。
えっとですね、ものすごい人が並んでいるんですけど。
これ入場するまでに何時間かかるんだといったぐあいに。
あれ、これ明日の開館時間に合わせてきた方がいいんじゃないかな。
しかも鐘楼や宮殿ともにものすごい人の並びで。
これは入場に時間がかかりそうだったので。
すべては明日に後回しにすることにしました。
こうして本日はヴェネツィアの街をぐるぐる回ってみることに。
午前中は友達のお土産選びを付き合っていました。
何しろここはヴェネツィアガラスで有名な場所。
そのガラスは様々な色彩が施されており。
正直どのように作ったかがさっぱりわからないようなものまであるのです。
ガラスの中に規則正しく泡を入れるってどうやって作ればいいんだろうと。
あまりにも作り方が不思議でじっくり見てしまいました。
ここはほんとに職人が現在でも腕を磨き合っている場所なのですね。
というわけで午前中はこのお土産を見て過ごしました。
昼食を食べた後は友達と別れて、一人ヴェネツィアの街を徘徊しましたよ。
というかほんとに複雑すぎて迷子になりそう。
何度迷ったことかというぐらい道は狭く、ほんとに正しい道を進んでいるかもよくわからないぐらい目印もなければ表記もない。
巨大な橋や広場に行く際には表記がありますが、小さな教会を見る場合には一切表記がなくて困ります。
しかし、その困難を乗り越えると様々なものがヴェネツィアにあることがわかるのです。
運河はもういたるところにあって把握できないぐらい。
教会もいたるところに配置されていて、ヴェネチア全体にはどれだけあるかわからないぐらいです。
あと行き止まりが多いってこと。
道を進んでいたらいつの間にか運河で行き止まりになっていることがあったり。
大きい道を進んでいたらいきなり行き止まりでびっくりするところもあったり。
逆にこんな小さな道進むのかと思う場所もあったりで。
ヴェネチアがいかに迷宮かがわかってきますね。
もちろん、ちいさな運河はみんなが知っているゴンドラに乗らないと進めなようになっていて。
橋の高さもありません。
私は乗りたいところですが、かなりのお金が必要なので断念ですけどね。
橋を登って下って、路地を曲がって、迷って。
それは意外に楽しい感情が湧いてきますね。
風景は広場は普通の風景ですが、運河に出るととたんに今まで見たことのない風景になるので。
ぜひヴェネチアは迷ってみるのがお勧めです。
こうして本日のヴェネツィア観光は終了。
いったん宿に戻って、貴重品を全部宿において。
再びサンマルコ広場へと向かいました。
というのは本日他の人たちと約束があって。
なんと、インドで出会った人、ボスニア・ヘルツェゴビナで出会った人、そして某SNSで知り合った人がヴェネツィアの大学に留学していて。
しかもみんな同じ大学の同じ場所に生活しているメンバー。
なんと狭いメンバーに私は知り合ったのでしょうかというぐらい。
その人たちがこの日は空いてますよとのことで。
実は飲み会の話となっていたのです。
指定されたのはサンマルコ広場にある時計塔の下で。
19時に集合というかんじ。
しかし、19時と言ってもあたりはすごく明るく、日本でいう16時ぐらいの明るさなのです。
ヨーロッパはほんとに日が長くで驚きますよ。
そして19時にようやく彼らに会えることができました。
ほんと久しぶり!
というかすごい偶然。
なんと某大学のヴェネツィアに留学している人は20人でそのうち3名に知り合えるという事実。
普通こんなことないですよね。
ちなみに私の知らない人も一人来ていてまあ計4人に知り合ったということになりましたが。
さて出会ってからはヴェネツィアの人たちが集まるという広場に向かい。
さっそくピザや飲み物を注文です。
これまた買ってきたビザがものすごく巨大でかなりびっくりですよ。
さらにヴェネツィア独特のお酒もあって。
オレンジ色したカクテルのようなもの。
聞いた話によるとカクテルをワインで割っているようなものらしく。
それアルコールにアルコールを入れるという何とも不思議な感じですよね。
なんかヴェネツィアの違う一面を見れた気がしました。
ちなみに飲み会もかなり盛り上がって。
しかも彼らは別の島に住んでいるのですが、最終の船が2時まであるとのことで。
、、、、2時って何。。。
そんな遅くまで船があるのにも驚きなんですけど。
ただ私も明日の観光に支障があるし、1時で解散しました。
が、広場には埋め尽くすほどの人がいて。
正直これだけの人がここで飲んでいる事実にびっくりです。
もう若者が200人以上いる感じ。
半分ぐらいは朝まで飲み続けるようですけど。
しかもこの広場を離れると人が一切いなくなるということにも驚きましたがね。
さてようやく宿に戻ってきて。
もちろんすぐに寝ましたよ。
明日しっかり観光しないといけないですしね。
ヴェネツィアへのアクセス
イタリアからならローマ・ミラノ・フィレンツェなど主要な都市からES、ICなどの高速列車が繋がっている。
国際列車もクロアチア・ザグレブ、ドイツ・バゼールやオーストリアのウィーンなど隣のヴェネツィア・メストレという駅とつながっており、メストレで下車してヴェネツィアのS.L駅に行くことが可能