北イタリアを支配したエステ家
その権力がそこには残る
ここはヨーロッパ初の近代都市
本日は移動の日なので。
朝一番に起床しました。
そしてそのままパッキングを開始。
昨日夜遅くまで観光していて少々お疲れ気味ですが。
宿をチェックアウトして、駅に向かいました。
すると運河を見てびっくり。
なんと昨日の夜の段階で水路の上まであった水が、本日いつも見ているところよりさらに低い所に水があるではないですか。
満潮と干潮の差ってこれほどあるのですか。。
軽く70cmぐらいは超えているのですが。
自然の現象ってホントに恐ろしいものがあります。
昨日ほんとに貴重な体験をさせてもらいましたね。
こうして駅に向かい。
すぐさまチケットの購入です。
まあ機械で勝手に購入できるようになっているのであっさりと。
そしてヴェネツィアを後にしました。
そして向かった先はフェッラーラという街です。
ヴェネツィアからは普通列車で走ること1時間半。
ボローニャに程近い街です。
そしてフェッラーラに到着してからまず探したのはラゲッジ。
ここを観光してから、ローマに向かいたいために。
荷物が完全に邪魔なんですよね。
が、しかしやはりラゲッジは存在せず。
こうなったら重い荷物をしょって、町の中心へと移動しましたよ。
なんかこういう事態は2回目だよ。
ただインフォメーションに荷物を預けられるかもしれないので。
一生懸命に町の中心地まで歩いて。
インフォメーションへ。
そして交渉してみると、、、撃沈。
この荷物どうしようか、、、と悩んでいました。
まあ今回も友達と一緒なので、片方が荷物を見ている間に片方が荷物を見ているという方法で観光するしかなさそうです。
ちょうど目の前にマックがあったので。
そこで荷物を置いて観光を開始しました。
ここにあるのは世界遺産「フェッラーラ:ルネサンス期の市街とポー川デルタ地帯」です。
ヨーロッパ初の近代都市
そう呼ばれるフェッラーラはルネサンス期のエステ家の領地でした。
街はポー川によって水運業が発達。
この地に権力が集まったのです。
このためエステ家はこのフェッラーラを使いやすくするために都市計画を立てます。
こうして様々な道が作られ、町の至る所には城や教会、宮殿などが点在するようになったのです。
ルネサンスにおける都市計画はその後の都市計画に影響を与え、機能性と景観を整えたフェッラーラの街は世界遺産へと登録されたのです。
最初に目に入ってきたのはカテドラーレ。
もちろん教会という意味です。
フェッラーラを守る聖人サン・ジョルジョを祀った教会で正面は豪華な装飾で飾られています。
まあ逆光だったので正直写真でお店で切れないのですが。
教会というよりはお城という印象がありますね。
教会に入ると、なんとそこにはパイプオルガンの音が。
そうだ、本日は日曜日でした。
ミサの日なのですよね。
ミサの時間は観光を避けるのがマナーなので
パイプオルガンの音を少し堪能してから、外に出ましたよ。
巨大な空間の中に響く澄んだ音。
ほんとにこの音を聞くとヨーロッパに来たんだなと実感してしまいます。
さてカテドラーレの観光を後回しにして、エステンセ城に向かいました。
ここはエステ家に作られた居城です。
びっくりすることに、ヨーロッパでは珍しいお堀があるお城。
何より街のど真ん中にお堀というか湖が作られていてその中にお城があるという感じ。
日本では城を作る際には絶対このようなお堀を作るのですが。
ヨーロッパではほとんどこのような城の作りは見たことがないので。
正直驚きました。
しかもお堀は断崖絶壁のような感じで作ってあり。
たとえば水の中を泳いでもそこには巨大な壁のようなお城が建っていて、全く入れないのです。
日本だったら石垣ですから、簡単に登れそうな気がするのですけどね。
足を掛けるところが満載にありますから。
そしてそのお堀の二方向に橋がかけられていて。
しかもただの橋ではなく二重の橋になっています。
お堀の中に一つの島があって橋を二回渡らないといけない。
要するに門を二回突破しないとお城に入れないようになっているのですよ。
これはかなり難攻不落に作ってありますね。
エステ家ってそんなに他国に攻められるような豪族でしたっけ?
そして橋を渡り内部に入るとそこには巨大な中庭というかんじの空間があります。
城壁はお堀の周りにあるだけで内部には空間と日の光がしっかり入るようになっているのです。
建物は日本でいう高層建築という感じで。
中庭から写真を撮るのもすごく苦労するほど高い建物なのです。
こうしてチケットを購入して内部に入りました。
階段を上って上にあがっていくとそこには豪華な装飾の部屋が乱立する場所に出てきます。
もちろんどの部屋をとっても天井には大量のフレスコ画に覆われており。
金色の文様をかたどった周りに囲まれていて、素晴らしい世界へと変貌しているのです。
またびっくりするごとに部屋ごとの天井の内装は全く違ったもので。
豪華なものもあればシンプルなものもあり。
フレスコ画が描かれているところからない部分も存在するのですよ。
これはまるで部屋によって違う気持ちにさせてくれるように。
エステ家の人々はここに全く飽きさせない宮殿を作りあげていたのです。
もちろんテラスもあり、そこには植木鉢に植物も植えてありました。
エステンセ城は軍事ににも王宮にもほんとに重要な場所だったのではないでしょうか。
こうしてエステンセ城の観光が終了して、お堀の周りを一周して。
続いては先ほどできなかったカテドラーレの観光です。
カテドラーレの内部は少し不思議な空間。
装飾が豪華でいたるところを見ても素晴らしいと思うのですが。
部分部分がだまし絵で作れれていて。
よくよく見れば平らなのにそこに絵を描かれていることによって彫刻がそこにはあるように見えるようになっていて
見た目は豪華なのに、なんとなく質素に感じます。
ただここのすごいところは平らな部分と彫刻の部分が、だまし絵によってどこが境界だかわからない点にあります。
だから人によっては豪華と思えるし、人によっては質素に見えるといった不思議な空間になっているのです。
見ていてもどこが境界線だか割らないのでそれを見ているのがたのしいですよ。
そしてカテドラーレのいちばん奥の祭壇は4つのステンドグラスによって光り輝いているように見えて。
中心には小さな十字架に、教壇に乗った数々の蝋燭。
教会の壁部分には黄金にかたどった装飾がそこには存在するのです。
その天井部分には巨大なキリストの絵が描かれていますし。
なんとなく黒っぽい印象を持つカテドラーレでしたよ。
ちなみに内部はすごく広くて、フェッラーラの街にはとても大きすぎる気がします。
これこそエステ家がなせる技なのでしょうか。
もちろん外装を見てもシンプルでこれだけの豪華な内部だとは思ってもみませんでした。
フェッラーラは恐るべしですね。
またフェッラーラの街の至る所にエステ家の遺跡は残っており。
教会や修道院。
他の宮殿などが大量に残されているのです。
どれもがフェッラーラの街と溶け込んでおり。
一目見ただけではそれが宮殿とか個人の邸宅だとわからないぐらい周りとどうかしているのですが。
内部をのぞくかぎり、他の家とは異なった豪華の空間が広がっているのです。
まあ残念なことに列車の時間があったので他の遺跡は外見を見ただけで終了しましたけどね。
宮殿や別荘も外見だけは全く普通の街並みなのには驚きました。
まあソレダケエステンセ城やカテドラーレが印象的だったのですが。
そしてようやく観光が終了して。
まずはフェッラーラのスーパーで水の買い出しです。
何しろ本日は日曜日。
このあとローマ予定ですから到着が20時を越えそうで。
スーパーがやってないと思って、今のうちに買っておこうと。
そして荷物をしょって再びフェッラーラの駅へ向かいました。
ローマまでの時間はしっかり調べてあるので。
ちょうどいい時間帯にICのナポリ行きがあって、それがローマテルミニ駅に到着するので。
すぐさまチケットを購入して、列車に乗り込みました。
4時間半の列車の旅ですよ。
もちろん私はひたすら日記を書いていましたけどね。
なんかものすごく日記をためてしまって。
少々大変なことになっていますが。
いつかしっかり終わらせないといけないです。
ただ、毎日世界遺産を見ているので終わるかどうかはほんとに不明ですが。
やらないといけないですよね。
というわけで一生懸命書いていましたよ。
そして、ようやく列車はローマ・テルミニ駅に到着。
まずは明日から観光する列車の時間とかを検索していました。
何しろ本日泊まる宿はテルミニ駅から遠いので。
ほんとはテルミニ駅周辺に泊まりたかったのですが、なぜか宿がほとんど予約できなかったから。
しょうがなかったのです。
こうしてようやく移動時間を調べ終わってすぐさま宿に向かいました。
地下鉄の駅の近くだったのですぐにチェックイン完了。
なんか雰囲気の良いおばさんが受付をしていました。
まあ、ひとつだけいくらだっけというのを忘れているので、自分たちがその値段を言わないといけないことがめんどくさかったけど。
スーパーの場所などいろいろ教えてもらいましたよ。
さてあとは夕食だけです。
本日はものすごく疲れたので、すぐさま夕食を食べに行きました。
なぜか街を歩くと簡単に中華料理屋が見つかるのはなぜでしょうか。
おかげでほとんどの夕食が中華料理になってしまいますけどね。
不思議です。
こうして本日はすぐさまシャワーを浴びて寝ましたよ。
ほんとに疲れているし、明日朝早いからね。
では明日は世界一小さな国へ行ってきます。
フェッラーラへのアクセス
ヴェネツィア-ボローニャ間を走るRとICがフェッラーラに到着する。
一日十便以上あるので都合のよい列車を選択すると便利。
フェッラーラの駅からは目の前の道を(アパートの下を通る)まっすぐ行くと教会に到着する。
途中からは標識も見つかるので問題ない。