キリスト教の聖地
そしてキリスト教のすべてが集められた場所
そこは世界で一番小さな国
朝一番に目覚めました。
何しろ本日はヴァチカンを回るのですから。
その入場にもものすごく労力がいるのです。
それは行列ですけどね。
特にヴァチカン美術館などは朝一番から並ばないとほんとに入場することが困難なんですから。
というわけでまずは朝食を食べて、地下鉄に乗りヴァチカンへと向かいました。
地下鉄の駅からは少し歩かなければいけないですが。
なんとかヴァチカンに到着することができました。
ここは世界遺産「バチカン市国」にして世界で一番小さな国。
聖ペテロ。
イタリアにキリストを伝えた人にして、キリストの弟子のひとり
彼はこの地で殉職し、そしてその上に巨大な大聖堂が建てられたのです。
それはローマ帝国、コンスタンティヌス帝の時代。
それ以降ここはキリスト教にとって最も重要な聖地の一つとなったのです。
カトリックの総本山、歴代の法王はここに住み、祈り続けたのです。
そしてある時教皇は皇帝よりも権力をもつ時代が到来。
キリスト教が最も反映する時代を迎えたのです。
こうした時に教皇は聖堂を改築することを決意
その責任者としてミケランジェロを任命したのです。
天才ミケランジェロはその期待に応え、世界でも有数の聖堂を作りあげたのです。
また礼拝堂なども有名な芸術家がフレスコ画を描き。
そこは宗教と芸術が集まる場所となりました。
現在でもカトリックの中心で世界一小さな国のヴァチカン市国
そこはルネサンス期、バロック期における傑作をたくさん残り、また宗教の聖地として数々の巡礼が訪れる場所として世界遺産に登録されたのです。
まずはヴァチカン美術館に向かいましたが、、、何この行列。
まだ開場45分前なのに長蛇の列なのです。
しかも団体と個人用の列があってその表記が一切ないためにどちらに並んでいいか正直わからない。
なんとか人に聞いて並ぶことができましたよ。
あとはひたすら待つだけです。
ようやく開場時間になるとまず団体の列が進みはじめ。
団体の列が全員いなくなると、今度は個人。
ちなみに団体も大量の人数がいましたが、個人の列がものすごい数の人になっており。
私たちはまだ早い方だったみたいです。
こうしてチケットを買いようやくヴァチカン美術館へと入りました。
そこはほんとに数々の至宝が集められた場所。
まず見えてきたのは小さな広場。
なぜかバルコニーみたいなところに松ぼっくりの巨大なブロンズ像があったのは不思議でしたけど。
そしてその広場に囲まれた建物に入るとそこは彫刻や調度品が展示されたスペースへ。
まず見えてきたのはエジプトの装飾品の品々。
棺からミイラまで何でもそろっており。
ここがイタリアだということを忘れそうなぐらい展示されているのです。
ローマ帝国の時代に数々の品がこのローマに運ばれたためでしょうか。
何しろヴァチカンの広場の中心にもオベリスクというエジプトの塔が鎮座していますし。
ローマの主要な広場にもオベリスクがありましたから。
エジプトの文化がここに流出した証拠なのでしょうか。
それにしてもイギリスの大英博物館とかフランスのルーブル美術館にもエジプトの調度品が数々ありましたっけ。
エジプトの文化はヨーロッパによって持ち去られたというのがよくわかってしまいますね。
まあ、エジプトはかなりヨーロッパの支配を受けていましたからしょうがないのですが。
さてその後見えてくるのは歴代ローマ皇帝の彫刻の数々。
それは白亜の大理石で作られており、なめらかでいかにも動く出しそうなほど精巧に作られています。
それも通路一面にわたって。
ほんとに動き出したら怖い限りですけど。
その中でも歴史の教科書などに出ている彫刻を発見。
オクタヴィアヌスの彫刻です。
ローマ帝国の最盛期を作り上げたローマ皇帝。
そのオクタヴィアヌスの姿を奇麗に残すものとしてたびたび教科書で見ましたよ。
なんか歴史の一ページを見ている気分ですごくうれしかったです。
そのほかにも大理石の彫刻は数多く並び。
中でも芸術の分野では数多くの有名作品が展示してありました。
私は芸術には詳しくないので、どれが有名なのか正直不明でしたが。
男が蛇にからめとられる姿を彫ったラオコーンなども有名みたいです。
それにしてもこれほどなめらかなラインをどうやって彫ったのかほんとに不思議でなりません。
まるで泡を彫ったような滑らかさがあり、そしてあまりにも簡単に作ったかの様な趣があります。
これって石ですよねというのを忘れるほどの表面の光沢があり、なまなましく作られているのですよ。
ほんとに芸術家って信じられないほどの技術を持った人たちなのですよね。
ラファエロとかミケランジェロとか絵も天才だし彫刻も天才。
ルネサンス期は今にはない天才がひしめく時代があったのですね。
こうしてヴァチカン美術館を進み、場所はエトルリア文化の土器や調度品のコーナーへ行きました。
エトルリアとはローマを作った先住民のことであり、彼らも様々な文化を残していました。
当時の様子を描いた土器や宗教儀式に使ったであろう装飾品。
小さな小人のブロンズなどなど。
それは当時の技術の高さを示すものであり、日本の土器文化よりそうと繁栄してた文化だったのですね。
それにしてもヴァチカン美術館ってものすごく広いのですね。
見ても見てもまだ彫刻や絵画が続くといった感じで。
もうあまりの量にびっくりします。
もともとシスティーナ礼拝堂ぐらいしかないと思っていましたから。
やはり来てみないとわからないですね。
さて美術館をどんどん進み、ラファエロの間へとやってきました。
ここには様々は壁画が残されている場所。
ローマ教皇の力が強かった時代、ヴァチカンは聖地として様々な彫刻や絵画が保管されたのです。
そうした中、一番名をはせた人物こそラファエロです。
ヴァチカン美術館の中でも4部屋すべての壁画をラファエロが描き。
25歳の時に才能を見いだされたラファエロがなくなる37歳までひたすら描き続けた場所。
そこには宗教美術の傑作がたくさん残されているのです。
特に有名なのがアテネ学堂。
これはどこかの教科書で見た記憶がありますね。
ただある一部分の写真だけが記憶にあって、アテネ学堂ってこんなに巨大なんだというのがほんとに驚きです。
あとキャンパスではなく壁に描かれたものだんだとしってさらに驚きましたよ。
このラファエロの間は壁という壁に絵が書いてあるので、これだけ見ていてもほんとに時間を過ごせるような場所ですね。
こしてヴァチカン美術館をさらに進むと見えてくるのがシスティーナ礼拝堂です。
ここは世界でもっとも有名な場所の一つ。
ミケランジェロが描いた最後の審判がここに残されているのです。
最初入った瞬間は暗い空間だったのでここがシスティーナ礼拝堂だとは気がつかず。
でも巨大な壁面に描かれている絵によって気がつくことができました。
そこはまるで異次元の空間に迷い込んだかのように。
ありとあらゆる壁にはキリストのいろんな風景が描かれています。
最後の審判は絵画の最高傑作といわれる作品で。
ミケランジェロがいかに天才だったかを示す作品なのです。
正直私は絵画にはさっぱり詳しくないのでどの部分が素晴らしいのかは正直わからないのですが。
それでもこの場所に立つと、なんかひれ伏してしまうような雰囲気が伝わってきます。
ほんとにこんな空間が存在するんだというほどそれは異彩を放っているのですよ。
両隣や天井にはボッテェチェリ、ギルランダイオ、ペルジーノなどの作品が並び。
旧約聖書や新約聖書の出来事がたくさん描かれているのです。
中央天井部分にはアダムの創造といったこれも写真で見たことのある絵画で。
今ほんとに眼で見ているよといった感覚です。
こういうのを見ると旅しているんだなと思えてきますね。
いやはやヴァチカン美術館はほんとにすごいものがありました。
入場するのは少々大変ですが、ぜひ一度来てみるのがおすすめです。
そしてヴァチカン美術館の観光は終わったので、今度はヴァチカン市国の中心部サンピエトロ大聖堂へと向かいました。
正面から回るとそこは巨大な円形の広場があり、その周りには羽を広げたような回廊。
そして中心部にはそびえるオベリスク。
一番正面には巨大な聖堂サンピエトロ大聖堂が存在しているのです。
これが世界で一番小さな国。
しかし世界で影響力のある国。
キリスト教の総本山というのはだてではないということでしょうか。
サンピエトロ大聖堂の正面は巨大な柱やその上にたくさんの聖人の彫刻。
文字なども装飾として使われていて、ほんとにきれいなのですよね。
まあそこに立つと存在感が伝わってくるというか、重圧感が伝わってくるような。
そんな雰囲気を醸し出しているのです。
そして私は内部へと足を運びました。
まずは荷物検査があって、その後内部へと進む道にたどりつきます。
すると二手に分かれる道があり。
聖堂の中に入る方とクーポラに上る道に分かれるのです。
もちろんクーポラに上る道から進みましたよ。
列に並んでチケットを購入して。
そして階段でひたすら上へと昇って行きました。
途中大聖堂の上に到着してからドーム部分に登る道に入り。
するとサンピエトロ大聖堂の天蓋部分へと出ることができました。
そこは静かで荘厳な雰囲気。
下を見ると教会を見下ろすことができ、上を除けば円形の天蓋を近くで見ることができるのです。
ただ金網の感覚が狭くて写真を撮ることができなかったのですが。
天蓋部分だけは写真で撮ることができました。
そして今度は天蓋部分の中の階段をひたすら進み。
半円形状の部分をジグザグに登って行きます。
そして最後は小さな階段を上りようやくサンピエトロ大聖堂のクーポラに到着することができました。
そこはローマを一望できる場所。
ヴァチカンの中心部からヴァチカンの全景を見ることができ、遠くにはローマの遺跡も見ることができるのです。
上から見ると改めてヴァチカンという国が小さいことがわかります。
すぐそこはもう違うイタリアという国という事実がほんとにすごいと感じますよ。
ヴァチカンの中には庭園や教皇が住む住居部分まであり。
さらには列車の駅まで存在するのです。
一般人が入れないようになっていますがね。
先ほど言ったヴァチカン美術館もどのような形だったかがわかるようになっています。
ほんとにこれだけが国という事実を改めて思い出させる場所なのです。
もちろんローマの街も奇麗に見えて。
サンタンジェロ城やフォロ・ロマーナ周辺の姿もしっかりと見ることができますよ。
こうしてクーポラを降りて、今度はサンピエトロ大聖堂の中に入りました。
そこはまるでこの世に存在する場所なのかと思わせるほど巨大な空間。
そして荘厳な雰囲気。
天蓋から差し込む光が一筋の矢のように見え。
大聖堂の至る所には様々な装飾が施されていて、それはもう金色に埋め尽くされているというかんじ。
もちろんさまざまな色の大理石を使用していて、金だけではないようになっているのですが。
床部分も様々な大理石を使用していてきれいな文様のように施されていて。
天井部分までつながる柱は白亜の大理石。
ここは色彩豊かな神秘的な聖堂でもあるのです。
通路の要所要所には彫刻が施されており。
すべては有名な作品であることは間違いなさそうです。
そして入口から近い右側の壁のところにある彫刻こそ、世界の傑作「ピエタ」なのです。
ミケランジェロは絵画だけではなく彫刻でも名をはせていました
その中でも彼の最高傑作といわれるのがこのピエタ。
聖母マリア像がキリストを抱く姿がとても印象的なのです。
何より見た瞬間に驚くのが。
ほんとにこれ石でできているのかということ。
表情は豊かで、顔に光沢があり。
服は軽やかに見えて、まるで生きているかの様な感じなのです。
まるで泡を削って作ったかのようにピエタは存在するのですよ。
ほんとにこれを見ると素晴らしいの一言しか出ません。
逆にこれが人間に作れるんだという尊敬の心まで出てきます。
私が世界で一番見たかった彫刻。
ようやく見れました、ほんとにすごく感動しましたよ。
ただガラス越しでしか見れないのが残念でしたけどね。
大聖堂の中心に行くと、天蓋の下まで出てきて、そこには廟のような4本の柱に天井が付いている他の教会にはないような構造をしています。
これはいったい何に使う場所なのでしょうか。
ここから教皇が説法する場所かも知れませんね。
さらに奥には巨大な祭壇があり。
総本山というには少しシンプルかもしれない祭壇が存在します。
中心にはステンドグラスがオレンジ色に光り、その周りを金の装飾で。
それを支えるのが聖人をかたどった彫刻という感じ。
これでもかなり巨大なのですが。
そういえば今までにないほど天井が高い教会です。
だからこれほど巨大に見えるのかもしれないのですが。
まるで自分が小人になった感覚がありますよ。
ほんとにキリスト教の人でなくてもここでは神を信じてしまう気になってしまうほど荘厳な雰囲気があるのですから。
ほんとにサンピエトロ大寺院にこれてよかったです。
こうしてヴァチカンの観光が終わってからは宿に戻りました。
ほんとはサンタンジェロ城も見たかったんだけど、本日休館日なんですよね。
このため無理をせずに宿に戻ったのですよ。
途中、T/Cを両替するために銀行に寄ったのですが、なんとたらいまわし。
しょうがないのでキャッシュカードでお金をおろしましたよ。
ほんとに一度T/Cが両替できた同じ系列の銀行はすべて両替できるようにしてほしいです。
めんどくさいったらありゃしない。
あとは食料の買い出しですね。
観光に必要な水とかいろんなものを買って。
宿に戻り、写真の整理を。
何しろ本日ヴァチカンということもあって500枚ぐらい写真を撮ってしまったので。
写真整理や写真をCDに焼く作業がほんとめんどくさかった。
しかも焼く工程が意外に時間がかかってしまってそのまま睡眠してしまいましたよ。
気がついた時には20時を過ぎていたので焦りました。
こうして夕食を食べに行って、宿でゆったりと。
あと洗濯もしたりしながら、のんびりまったり。
そしてそのまま就寝です。
明日も早いので頑張っておきますか。
明日ローマからだいぶ離れた世界遺産を見に行ってくる予定です。
ヴァチカン(バチカン)へのアクセス
ローマの地下鉄A線オッタビアーノottaviano下車
そこからサン・ピエトロ大聖堂とヴァチカン美術館の標識があるのでそれに従って歩く。
ちなみに両方の入口は全く違う場所にあるので注意すること。
またヴァチカン美術館はたくさんの人が並ぶために朝一番で並んだ方が無難。