TOP > ひさほゆうのリアルタイム世界遺産旅行ブログ

カテゴリー
ひさほゆうが独自の視点で世界遺産を解説!
最新コメント

 【イタリアの世界遺産

世界遺産「チェルヴェテリとタルキニアのエトルリア古代都市群」
2009.05.27
 
2009年5月27日    561日目


古代エトルリア人

それはローマ帝国の基礎を作りあげた文明

ローマ近郊に残る彼らの巨大な都市跡


本日も早起きですよ。

毎日早起きなのは世界遺産があるから。

ゆっくり回りたい気分のあるのですがヨーロッパはすべてが高いので。

そういうわけにもいかないのですよ。

こうしてさっそく地下鉄に乗り、テルミニ駅へ。

まずはチケットを購入して、すぐさま列車に乗り込みました。

最初の目的地ラディスポリまでは45分の列車の旅です。

こんなに短いと寝る暇もないのですが、やはり寝てしまいました。

が、到着時間前に起きるのはやはりというか訓練されている気がしますね。

こうしてラディスポリに到着。

ここからはバスに乗り遺跡まで行くのですが。

そのバス停が少し離れた場所にあり、さらにチケットを売っている場所が駅ということで少し乗るのに苦労しました。

しかし、バス停に到着した時にはバスが到着していてすぐさまバスに乗ることができました。

こうして最初の目的地チェルヴェテリに到着。

そして遺跡の場所を聞いて、教えてもらった方角へと歩きましたよ。

この遺跡の情報があまりなかったので歩いて近いかと思ったら、町からどんどん離れていき。

周りには草原が広がる丘に到着した時にびっくりしました。

そしてさらに並木道を進んでいくと遺跡が見え、ようやく世界遺産「チェルヴェテリとタルキニアのエトルリア古代都市群」に到着しました。

紀元前9世紀から後1世紀にこのイタリアを支配したエトルリア人

彼らの残した都市がチェルヴェテリとタルキニアに残っています。

チェルヴェテリには直線の道の周りに数々の墳墓が乱立するばしょ。

それは千の単位で存在するのです。

その形は様々で円形の中に入る場合や建物のように建設されているものなど。

それはさまざまに。

一方タルキニアにはほとんどが地中に作られておりその中には数々の壁画が発見されたのでした。

エトルリア人の人生や宗教感が描かれており、当時を知る手がかりとなるのです。

古代ローマの技術をもたらしたエトルリア人

彼らが残した2つの遺跡は当時のここに住む人たちがどのような生活をし、どのような技術を持っているかわかる場所として世界遺産に登録されました。

最初に到着した場所はチェルヴェテリのネクロポリという遺跡です。

まずはチケットを購入して。

そして遺跡の中に入り込みました。

すると草原から進んできたとは思えない遺跡が大量に残っているのです。

 alt=""title=""

それは地下や墳墓に掘られた洞窟。

しかも数えるぐらいではなく、もう数えられないぐらいに大量に。

遺跡も広大に広がり、とても紀元前のかなり前に作られた遺跡だというのを忘れさせます。

正直たくさん遺跡がありすぎてもともとあった地形がどのようになっていたかはわかりませんが。

それは多種多様な形をしているのです。

円形に盛り上げてその中の石をくりぬいて作った墳墓。

 alt=""title=""

壁のような石をくみ上げてその中に穴を掘った墳墓

地中の中に掘りこんだ墳墓など。

そこにはありとあらゆる墳墓が存在しているのです。

しかもそれが点在するというレベルではなく密集しているという感じで。

あるのは小さな通りと墳墓の数々。

 alt=""title=""

正直これほど密集している墳墓群を見るのは初めてです。

しかも何より驚くのがその技術。

地下に掘られている墳墓は石をしっかりくりぬいており、それがどのように作られたかさっぱりわからないぐらい。

また墳墓に使用されている壁は石がしっかりと長方形につくられていて。

そのつなぎ目がしっかりふさがっているほど精巧にできているのです。

ほんとにこれ紀元前でしかも3000年以上前の遺跡なのという疑問がわいてしまうほどの技術が投入されているのです。

 alt=""title=""

日本では絶対考えられない技術力ですよ。

たぶん縄文時代以前の話ですから、これだけの技術と遺跡を見せつけられると正直驚きしか出てきませんよ。

これを見ると古代ローマ帝国の技術力の高さの基盤ができていたのもうなづけます。

 alt=""title=""

やはり突然できてきた技術ではなく、これだけの技術力があったからローマ帝国が繁栄したのがわかります。

それにしてもこれほど墳墓がこれほど密集する必要があったのでしょうか。

日本も世界のいろんな墳墓もこれほど密集していることはあまりないですよね。

とりあえず通路みたいのがありますがその周りにはもう歩くスペースすらなく少し歩いたら墳墓という状態なのです。

もうどこを見たらいいか正直わからないですよ。

それとさらにびっくりしたのが円形の墳墓に4つ室内へ続く穴があること。

基本円形の墳墓があったらひとつだけの地下に続く穴を作りますよね。

それが四方にわたってあるのは正直驚きなんですけど。

もちろんそれだけ巨大な円形の墳墓なんですけどね。

一周するにも少し時間がかかるぐらいの。

しかも墳墓の中もすごく広いんですけど。

 alt=""title=""

一つ一つ内部の構造が違いますが基本は最初に四角い大きな空間があってその三方にさらに続く部屋があるパターンです。

ただ規模はほとんど違って、小さいものから大きいものまで多種多様です。

細長い横穴が開いているものまでありました。

いったいここは何に使用されたかさっぱりわかりませんが。

人が寝たような跡があったり、ただの空間があったりするだけで正直何も分からないですけど。

いやはやチェルヴェテリの遺跡はほんとにエトルリア人の技術を示した遺跡でしたね。

さてこうしてチェルヴェテリの遺跡観光後は再びラディスポリの駅に戻ってきました。

まあバスがなかなか来なくて正直大変でしたけどね。

駅で再び次の街に行くチケットを購入して、近くで昼食を買って。

そして列車に乗り込みました。

途中左側には海が見えてきて地中海を見ることができました。

ここはリゾート地ですから海がきれいに見えますね。

そして続いて到着したのはタルクィニアという街です。

ここの駅は街中から大分離れている場所に駅があるので。

まずは駅の目の前から小さなバスに乗り込み、丘の上にあるタルクィニアの街に到着。

そこは丘にある色んな遺跡が残る街でした。

しかし世界遺産はこれではなく街のはずれにある場所なので。

そこまで歩いて行きましたよ。

ちなみに風があって気持ちがいいのですが、直射日光ですごく暑い。

まだ5月下旬だって言うのにこの日光は反則なような気がしますが。

こうして今度はタルクィニアのネクロポリに到着しました。

遺跡に入るとびっくりするのが何もないことなのです。

そこには麦のような草が生える草原が広がるだけ。

 alt=""title=""

丘の上に存在し、周りの自然が見渡せるような場所にあります。

しかしところどころ小さな建物が存在し。

すべてが地下につながるようになっているのです。

 alt=""title=""

このタルクィニアの遺跡はすべてが地下にある岩を彫った墳墓。

このためすべての遺跡が地下にあるために、丘の上の草原に広がる遺跡なのです。

ただそこ草原の中には数々の墳墓が存在していて、地下に入れるように上部を建物に覆われている場所がたくさんあるのです。

さっそくその中にはいって地下に下ってみると。

暗い。

何があるのかさっぱりわからない。

それもそのはず、自分でボタンを押して電気をつけないといけないようになって。

気がつくまで時間がかかりました。

しかし電気をつけてみるとそこにはきれいな壁画が残されているのです。

 alt=""title=""

それは当時の人々の世俗を描いた風景で。

王様がいたり、普通の人の姿を描いたりしていて。

 alt=""title=""

当時の風景が鮮明に蘇ってくるようなのです。

天井も当時使われたであろう絵柄が使われていて。

エトルリア人が描いていた絵がそのまま現代に残されているのです。

 alt=""title=""

当時の墳墓に使われていた絵を残すのがどんなに大変なことか。

日本だってすごい苦労して残していますし。

発掘して色褪せてほとんど残っていないのもありますから。

 alt=""title=""

もちろんこのタルクィニアの遺跡の壁画は見えるようになっていますが、窓越しで厳重に管理されてあります。

ここはしっかりと保護ができている場所なのです。

それにしてもさまざまな壁画が残っていてすごく飽きないのですが。

ほとんどは地下に下って小さな空間が存在するだけの小さい墳墓なのですが。

中にはその先にも部屋がある空間があってすべてが壁画に飾られているのです。

この壁画の中に紀元前7世紀に描かれたものもあるというのだから驚きですよ。

ただここの遺跡を回るのは正直大変です。

冬ならいいのかもしれないですが、夏だと地上はものすごく暑く、遺跡の中は寒い。

最初はそれだとうれしいのですが、20個ぐらいの遺跡に入れるのでそれを連続して続けるとちょっと体が変になる。

寒いと暑いを繰り返すのも正直つらいものですね。

でもこの壁画を見るだけでもほんとに価値のある場所です。

こうして本日の観光は終了しました。

そしてタスクィニアの街に戻ってきて、再びバスにのって列車の駅に到着しました。

しかしここで問題が発生。

なんと駅員がいなくて列車のチケットが買えない。

、、、、どうするの。

とりあえず同じ列車に乗ると思われる人にチケットの買い方を来てみると目の前の自動販売機を使えというではないですか。

確かにいままで自動発券機を使ってチケットを買っていましたが。

それは外国人でもつかえたやつで。

なんとイタリア語オンリーの使い方がわからないもので。

とりあえずなんとか操作はできたのですが、小銭が反応しないという事実。

何度もお金を入れても出てきてすごく困ったのですが。

ただ私たちは気が付いていなかったのですが、お札が使えることに。

何しろ銀行という単語が使われていたので銀行のカードを入れるというとこだと勘違いしていて。

こうなったら無賃乗車も覚悟しましたよ。

での小銭だけ入れている姿を不思議に思ったのか。

お札と両替して入れとと言ってくれてようやくお札が使えることが判明して。

なんとかチケットが買えましたよ。

ほんとに助かった。。

教えてくれた人には感謝です。

こうしてローマテルミニまで戻ってきましたが、途中やはり検印が来て、無賃乗車しなくてほんとによかったと実感しました。

というか一歩間違ったらほんとに危なかったです。

ぜひこの遺跡に来る際には往復のチケットを買うといいと思います。

さてこうしてローマにもどってきて、本日が友達がイタリア旅行の最後の夕食だったので。

何でもいいといったところ。

結局行ったのは中華料理だったのはなんででしょうか。

私はあんかけ豆腐と米と春巻きのセットを注文。

これでもイタリアでは安いメニューなんですよね。

そして宿に戻って二人でビールで乾杯しました。

明日にはお別れしなければならないので。

これほど一緒に旅をした人はこの旅では始めてでした。

まあ、大学時代に一緒に旅した友達で50日とか30日とかいるので最長ではないのですが。

長期旅行に来て、途中で合流してくれるというのは初めてでしたので。

正直うれしかったですね。

日本語が話せるって嬉しいです。

さてあしたは、友達の見送りもあるのでローマ観光と休養という感じです。




チェルヴェテリとタルキニア(タルクィニア)へのアクセス
どちらもローマテルミニ駅からピサ行きのRに乗り途中下車
チェルヴェテリ行きが6:30,7:40に、タルクィニアは6:09と10:09発がある。
ちなみにチェルヴェテリはラティスポリladispoliの駅で下車すること。
ただし朝の出発の便のタルクィニア行きが少ないのでチェルヴェテリから行って午後にタルクィニアに行くのがベスト。
チェルヴェテリからタルクィニア行きが10:49,12:49にある。
ラディスポリの駅からチェルヴェテリの遺跡までは駅の雑誌売り場でチケットを購入して右に進む道をまっすぐ行き、右手に橋を渡る交差点があるところのバス停からバスに乗ること。30分に一本は走っている。チェルヴェテリから遺跡のネクロポリまでは徒歩で20分ぐらい。人に聞いて進むこと。
タルクィニアの駅からは遺跡まではバスに乗ってタルクィニアの中心部まで行きそこから歩いて15分。こちらも人に聞くこと(こちらには標識がない。)
(タルクィニアの駅は無人の駅なのであらかじめ帰りのチケットを買っておくと便利)