TOP > ひさほゆうのリアルタイム世界遺産旅行ブログ

カテゴリー
ひさほゆうが独自の視点で世界遺産を解説!
最新コメント

 【イタリアの世界遺産

世界遺産「カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョ邸宅群」
2009.06.01
 
2009年6月1日    566日目


ヴェルサイユを夢見た王

そこにはヴェルサイユを越えようとした宮殿が残る

長さ3kmにもおよぶ庭園とともに


おはようございます。

外の光とともに起床しました。

すると7時ぐらいで、そのまま朝食を食べてゆったりと。

そしてようやく重い腰をあげて宿を出発しました。

まずは歩いて駅へと。

駅に到着してからさっそく目的地までの列車のチケットを購入しようとすると。

自動改札機の表記ではここでは買えないからチケットオフィスに行けという表記が出るではないですか。

このためチケットオフィスに行くとなんとタバッキーに行けと言われ。

タバッキーというのは日本でいうキオスクのようなもので。

いろんなものが売っている場所なのですが。

なぜ列車のチケットをタバッキーで買うのかと思いながら言ってみると。

なんとチケット買えたよ。

というか2時間半乗り放題券を買ったのですが。

え、それで列車に乗れるのですか。。。

普通地下鉄とかバスとかの共通券ならわかるのですが、普通の列車でその券があるとは思いませんでした。

、、、、あれ、この時間だったらローマ近くまで行けてしまうけど。

たぶん区間がきっとあるのでしょうね。

こうしてすぐに列車に乗り込み、45分間列車に揺られていました。

そして辿り着いた場所こそ世界遺産「カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョ邸宅群」です。

ブルボン家、カルロ7世

彼は一つあこがれているものがありました。

それはおじいさんが建てたフランスにあるヴェルサイユ宮殿

これを自分の手で作るためにこのカゼルタに王宮の建設を進めます。

30年の歳月を経てできたもの。

それはヴェルサイユ宮殿に匹敵する宮殿となったのです。

特にすごいのが庭園。

直線3kmもある庭園を造りあげたのです。

しかもカゼルタには水源がないために40kmも離れた水源から水道橋をかけて、水を持ってくるという大事業を成し遂げたのです。

内部も豪華なバロックに囲まれており、まさしく夢をかなえた瞬間でした。

カゼルタに残る王宮と庭園は当時の王宮建築の傑作として、またその後の宮殿建築に影響を与えた場所として世界遺産に登録されました。

駅からガゼルタの王宮は目の前にあり。

手前の庭園は鉄柵で囲まれていて正直どこから入るのかわかりませんでしたが。

ようやく王宮の目の前に到着することができました。

王宮は少しピンクが入ったいでたちをしており。

 alt=""title=""

ヴェルサイユよりはだいぶ小さな感じがあります。

というか王宮としては意外に小さな部類に入るかもしれないですね。

しかし、このカゼルタの王宮はこの正面だけではその魅力がわからない感じになっていて。

王宮自体は田の字のように4つの中庭があるような構造となっています。

ヴェルサイユは横に大きかったですからそれだけ巨大に見えたということでしょうか。

何よりカゼルタはその先に見える庭園がびっくりするものがあるのです。

チケットを買って先に進みその庭園に出てみると、絶句。

あの、、、向かいの山の中腹まで庭園が広がっているんですけど。

その距離3kmもあるのです。

最初はただの芝生しかない巨大な庭園で。

 alt=""title=""

その先をずっと歩いていくと今度は森に囲まれて道を歩くことになります。

こうして10分ぐらい歩いてようやく直線的な池がある庭園となるのです。

 alt=""title=""

まだここまで来ても庭園の先が遠いんですけど。

これはヴェルサイユ宮殿にもない広さなんですが。

ただここのカゼルタは縦に長い庭園で、ヴェルサイユは横もかなりある庭園だったのですが。

 alt=""title=""

昔観光した時はヴェルサイユの庭園もかなり苦労してみた感じもありますが。

ここもかなり歩くので相当大変です。

完全にウォーキングといった感じですよ。

この直線に長い湖もかなりの距離があって、歩くに一苦労ですよ。

本日は天候が悪くて、気温が結構低めでしたので比較的助かりました。

その分写真があまりきれいに撮れないのですけどね。

それにしてもこれを建設したカルロ7世はほんとにすごすぎる。

いくらルイ14性にあこがれていたからと言って、ここまでの建造物が作れたものなのでしょうか。

ちなみにここにある豊富な水はこのカゼルタには水源がないので40km先から運んできたという事実。

これって相当な権力がないとここに建設できるものではないですよね。

当時のイタリアの支配って南部イタリアぐらいでしたから。

それだけ権力持っているように思えないんですけど。

ほんとにこの建設にすべてを賭けていたという感じがひしひしと伝わってきます。

ちなみにあるけどあるけどなかなか橋に到着しない。

片道40分程度かかる庭園が待っているのですから。

途中途中には水路の途切れている部分があり、そこには様々な彫刻が並んでいます。

 alt=""title=""

中には彫刻の中から噴水のように水が流れているように。

彫刻自体はそれだけでそのまま動きそうな滑らかさを持っていて。

ヴィーナスなどの彫刻はまるで生きているようです。

水路のような庭園も途中階段のようになっていて、水しぶきが効果的に使われているのです。

 alt=""title=""

それにしても長い。

ここまでで30分以上歩いているのに、まだ先に到着できない庭園ってどれだけの距離があるんだよ。

こうしてどんどん歩いてようやく一番先の山の中腹から滝のように斜面を流れる場所にたどりつきましたよ。

結局ここまで歩くに45分ぐらい歩きましたね。

いままでこれだけ歩いた庭園の世界遺産は初めてですよ。

到着して何よりびっくりするのが、山の中腹から水があふれていること。

きっとこの山に穴をあけて後ろから水を通しているのでしょうね。

そしてそこから水道橋をつなげているのでは。

というかこの技術が素晴らしいです。

庭園のためにこれほどの技術が必要なのかと思えるぐらい。

ほんとにヴェルサイユを超えるほどの技術がここには投入されていますよ。

正直最初から見た時からこの庭園は信じられないような場所と広さを持っていましたから。

 alt=""title=""

しかもこの直線的な庭園だけではなく、隣にイギリス庭園が存在するのです。

そこには今まで集めた数々の植物が植えられていて、さながら植物園という趣があるぐらい。

高低差のある庭園の中にいろんな建物や植物が並ぶ場所が存在しましたね。

さてこうしてあとはひたすら庭園を戻りました。

やはり歩き続けてもなかなか庭園を戻ることができない。

3kmという庭園は今まで見た中で最長の庭園ではないでしょうか。

こうして王宮部分へ戻ってきました。

さて今度は王宮の内部を観光ですよ。

王宮の内部は千以上の部屋がありますが。

そのうち見学できるのはごく一部になっています。

そして王宮に入るためには真中に存在する巨大な階段を上っていくのです。

それは白い獅子に守られた階段。

 alt=""title=""

白い大理石で作られた彫刻が多数置かれ、さらに漆喰で壁に凹凸をつけて絵を描いたり。

巨大な空間が存在する階段なのですよ。

 alt=""title=""

一部ピンク色の大理石が使用されていて、まるで白とピンクの華やかな階段になっているのです。

ここを登るのもびっくりするような感じですね。

階段を上り切ると、そこには礼拝堂と思わせるぐらいの広さがある場所に出て。

 alt=""title=""

そこから王宮内部に入れるようになっているのです。

王宮内部はたくさんの部屋にたくさんの装飾が並ぶ場所。

その内装は多種多様にわたるのです。

天井は絵画が飾っていてその周りに漆喰の装飾がしてあるところから、漆喰の上に文様が描いてあるところ、全面フレスコ画など様々な装飾がみて取れます。

 alt=""title=""

壁もさらにまちまち。

ガラス張りもあり、絵画に囲まれたところなど。

何より色別でもわかれていて。

 alt=""title=""

黄緑、ピンク、赤、黄色など。

淡い色彩で囲まれている場所が多数あるのです。

天井の装飾と壁の装飾がそれぞれ組み合わせによって変わり、一部屋一部屋違った趣がある王宮となっているのです。

 alt=""title=""

空間の広さもまちまちですからね。

もちろん用途によって置いてある調度品も違っていて。

寝室とかくつろぐ部屋などいろんな部屋が見て取れます。

その中でも一番驚いたのが図書館みたいなところがあったこと。

王宮の中でこれほどの本を見たことはなく。

3部屋にもわたって戸棚が置いてありそこには膨大な本が保管されていました。

きっとここには勉強好きな王がいたのでしょうかね。

また最後の部屋には巨大な模型というか彫刻というか、人々の生活している風景のミニチュアみたいのがあって。

何でこんなのが飾ってあるのかとびっくりしました。

こういったものを王宮で見ることはなかったのでほんとにびっくりしましたよ。

これで王宮内部も観光したので本日の観光はこれにて終了。

すぐさま駅に戻り、列車に乗り込みました。

今回の列車はかなり厳しい検印があって。

というかこのルートはジプシというか乞食の類が多すぎる。

切符がなくても平気で入ってくるのね。

だから乗る寸前で検印があるのか。

いろんな人が追い返されていました。

こうしてようやくナポリに戻ってきて、続いての移動などを確認した後は宿に戻りました。

が、途中雨が降り出してかなり濡れてしまいましたけど。

こうして宿に戻った後はすぐにシャワーを浴びて。

まったりしていました。

するとナポリの街は大雨になり。

もう出歩くと完全に濡れる状態にまで。

おれ、早めに帰ってきてほんとによかったです。

その後は再び妊婦の人が戻ってきたので、その人と話していましたね。

あとは日記ですが。

が、ここで大変な事態に陥っています。

なんと歯が痛くなるということで。

この原因は分かっています、神経系の歯の痛みで。

海外でも日本でも治療する場合2か月以上病院に通わないといけない。

前回直した時には1か月ぐらいで、もしかしたら治らないかもといわれていたので。

やはりというかんじですよ。

というかこれ海外で直すの少し無理なのかもしれないです。

2か月以上滞在しないといけないですし。

滞在費だけで相当な額が必要ですから。

これは日本に帰ってバイトでもした方がいいのかもしれないです。

それはこれからの歯の痛みしだいで考えますが。

最悪の場合、日本に帰ろうと思います。

まあ明日も世界遺産見てきますけどね。



カゼルタへのアクセス
ナポリ・セントラル駅から一日十数便出ている。
ただし通勤時間帯の方が列車の数が多いためにそれ以外になると若干少なくなる。
多い時は一時間に3便走っているが、少ない時は1時間に一便に減る。
所要45分程度
ただしチケットは列車の切符売り場ではなく近くのタバッキーというキオスクのような場所で購入すること。
地名を言えば切符を出してくれます。