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 【イタリアの世界遺産

世界遺産「デル・モンテ城」
2009.06.04
 
2009年6月4日    569日目


謎の多き美しい城

それはすべて八角形で立てられた

城としての機能がない城



げ、、、蚊が多い。

いつもだったら蚊対策用のクリームやら蚊取り線香などを持っているのですが。

すべてナポリに置いてきてしまったよ。

4泊してナポリに戻るからいいかなと思っていたんだけど。

このため夜に何度か起きてしまいました。

どこかでスプレーでも買ってこないと。

さて朝起床してから、すぐに出発の準備。

まだ誰も起きてないですけどね。

ということでさっそく出発しました。

まずはバーリの駅に到着して、すぐさまチケットを購入。

というかバーリの駅と言っても4箇所あるから少し調べないとわからないんだけど。

昨日おかげで大部混乱したしね。

バーリセントラル駅の横にバーリ・ノルド(北)駅があるとは思わなくて。

いったいどこにあるんだ、と困惑したぐらい複雑ですよ。

調べておいたので、本日はあっさりチケットを購入して。

さっそく列車に乗り込みました。

列車はきれいで比較的新しい感じでしたよ。

そして景色を眺めながら一時間後にはアンドリアという街に到着。

本日の目的地はここからバスに乗っていかないといけないのです。

が、バスの看板すらない。

こうなったら列車の切符売り場の人に聞くしかない。

するとなんとバスの出発時間を教えてくれました。

が、次のバスは何とちょうど今。

切符は少し離れたタバッキーで買えというではないですか。

あわててチケットを購入して、駅に戻りましたが。

やはり間に合わなくて、次の10時10分発まで1時間半待ちでしたよ。

暇つぶしとしては音楽を聴けるMP3プレイヤーを持っていったので、簡単に暇をつぶすことができましたが。

ちなみに聞いているのは音楽ではなくてラジオですけど。

今は電波がなくてもネットラジオをダウンロードしてそれを聞いて時間を過ごしているのですが。

音楽よりもラジオの方があっという間に時間が過ぎますからね。

こうして10時になりそうなころようやくバスが到着。

しかも出発。

あれ、まだ出発時間ではないんだけど、と思ったらどうやら逆方面に向かうバスに乗ったらしく。

でも環状線みたいな感じだったので、乗っていろって行ったみたいですね。

こうして再びどこかの大型スーパーを経由して駅に戻ってきてからさらに先に進みました。

次第に景色は隙間があいた林が続く道へと進むようになり。

そして目の前の丘には不思議な城が見えるではないですか。

これこそ世界遺産「デル・モンテ城」なのです。

そこに立つのは不思議な城

すべては八角形で立てられた美しい城なのです。

両シチリア王国フェデリーコ1世

彼はこのイタリア南部の丘に城を建設しました。

それは世にも奇妙な八角形だけで作られた城なのです。

しかしこの城には城としての機能がほとんどない城でした。

お堀もなければ銃を撃つ場所もない。

さらには馬小屋までないという不思議な城

しかし内部には生活できる証があるために、城ではなく別荘のようなもので作ったのではといわれているのです。

当時の城としては珍しいデザインで創建当時のまま保管されているカステル・デル・モンテは世界遺産に登録されました。

途中森を抜けて、ようやくデル・モンテ城に到着。

そしてバス停から道を進むと、不思議な形の城が目の前に表します。

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最初の印象は美しいという言葉に限るのでしょうか。

今まで見たことのない形なので不思議というかんじですが、それがすごく美しく思えてしまうのです。

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しかも青空の中に、ひとつだけ存在するこの城はやはりなんかすごいとしか言いようがないんですが。

周りを見渡しても、草原と林の広大な土地で。

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遠くにはアドリア海が確認できます。

その一番大きい丘という場所に存在するのがデル・モンテ城。

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というか、え、これお城ですか。

その芸術性に惑わされていますが、全くお城といった機能がない城なのです。

外壁は高いですが、お堀もなく、鉄砲で内部から打つ穴も見つからない。

しかも籠城するにも水源もなさそうですし。

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まるで城としての機能を果たしていないのですよ。

ほんとにデザイン重視というかんじですよね。

さらに一周回ってもどこから見ても全く同じで。

八角形に八角形の塔が八つ建てられているというお城なので。

すべては青空の中にどこから見ても美しいという風景は変わりないのですよ。

というかこのようなお城が存在するのが信じられないですよね。

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ちなみに入口だけがしっかり装飾されていますね。

まあ、今まで見てきた装飾ではなくて、窓と入口があるシンプルなものですが。

こうして外観を一通り見た後は内部に入りました。

するとそこは台形のような空間で。

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横にほかに入る入口がありました。

まずはここでチケットを購入して、その内部に入りました。

そこにはアドリア海の世界遺産を紹介するパネルがあり。

アドリア海に面したほとんどの世界遺産を紹介するコーナがありました。

私はほとんど行っているので、ここ見たという印象ですが。

城の内部もほんとに特徴的で八角形の城の中に八角形の中庭があり。

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中庭自体は何もないただの空間なのですが。

八角形に囲まれた城は、それぞれの角のところで区切られています。

すべての空間は台形によって構成されているのです。

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しかも装飾がすごく少ない。

まあ、ここはもともと大理石づくりだったのが、資材調達のためにほとんどはがされたんでした。

だから内部にも全く何も残されていないのかもしれないですね。

でも内部を見ても全く城としての機能を持たない場所だとわかります。

周りの風景を一望できる場所だとはわかりますが。

外に見える部分は普通の装飾された窓があるだけで。

それ以外は外を見る機会が一切ないのです。

敵がどのように攻めてきているかさっぱりわからないのですよ。

やはりここはただ滞在するためだけの城だったのかもしれません。

だったら城ではなくて王宮にすればいいのだと思いますがね。

この城を作った人が何を思ってこれを建てたのか知りたいですね。

そして中庭に出てみるとそこには八角形の空を拝める場所が。

なんか、これを眺めると、今まで見たことのない規則正しい芸術という感じがします。

空は快晴で、八角形の青が際立って見えるようでした。

普段は周りに空があるのですが、本日は空が中にある。

こんな風景を見ることはほとんどないのですごく感動しました。

ちなみにこの城は二階部分もあって。

八角形の外にあるさらに八角形の塔の部分の3つは階段となっていて2階部分に出れるようになっています。

残りの5つはただの空洞のようになっていますが。

こうして二階部分にあがると、そこは前にどうなっていたかよくわからない部屋があり。

基本の台形の形は変わっていませんでしたね。

ただ、一部分は外が見れるようになっており、内部の八角形の姿や外の見渡す限りの平原を見ることができましたよ。

ちなみにそれ以外の部屋も全く何も残っていないようになっており。

ほんとにここに人が住んだというのが信じられないぐらいに。

確かに内部に入っても、二階に登っても城としての機能がないですよね。

馬を住ませた部分もないし、自分が寝た場所もないし、兵士をたくさん入れる部分もないし。

まさしくここはただ寄るためだけの城だったのかも知れません。

内部の観光が終わってからはずっと外からその城の風景を見ていましたよ。

ほんとに美しいのですから。

八角形しか使用しない城。

それは見る者の目を奪っていくような形状でした。

ちなみに太陽が日の光に隠れるとこれほど風景が変わるものですね。

なんか雲が多かったので一度に二つの風景を楽しんだようでした。

こうして観光が終了して、すぐさまバスに乗り込みました。

そしてアンドリアまで戻ってきましたよ。

すぐさま列車の時間を確認して、すると40分後。

その間の時間が無駄なので、近くにスーパーがあったことを思い出して。

食料の買い出しに行きました。

スーパーを見て思ったこと。

南部って物価が安くなっている。

ハムとかチーズの値段が安くなっていてビックリ。

これだったら普通に買えますよ。

あと忘れてはいけないのは虫よけスプレー。

少し高い値段でしたが、しっかりと買うことができました。

これで安眠できますよ。

そして列車に乗り込み、バーリに戻ってくることができました。

バーリに到着してから、ナポリ行きのバスを探したのですが。

結局発見することができず。

買い出しの荷物も重かったので、明日しっかりと探すことにしました。

そして夕食を買って、宿に戻ってきましたよ。

宿ではゆったりと写真の整理と日記を書いていました。

が、途中で日本人の方2名がチェックインしてきて。

彼らも長期旅行者だったので結構話してしまいました。

何とも日記が結局進まないのですがね。

そしたら、同じ宿に住んでいるイタリア人が屋上が気持ちいいよと言ってきて。

みんなで屋上にあがって、その風を堪能していました。

かなり気持ちよかったです。

ただ、酔っぱらうと英語が出てきませんよね。

半分ぐらいは相槌で終わっていますが。

まあ楽しい時間を過ごさせていただきました。

明日は違う世界遺産を見に行ってきます。




デル・モンテ城(カステル・デル・モンテ)へのアクセス
イタリア・バーリのバーリ・ノルド駅(バーリセントラル駅を出て左手にある)からアンドリアandoriaへ向かう。約1時間
ちなみに私鉄になるので、通常のチケットでは乗ることができない。
アンドリアの駅からデル・モンテ城までは8:30,10:10,11:40にバスの便がある。
駅の目の前から出発(場合によっては駅の向かい側の道路から出る場合あり)するが、チケット売り場は近くにない。
アンドリアの駅から正面つきあたりの道を右に向かいまっすぐ行くと左手にタバッキーがあるのでそこでチケットを購入すること。
往復チケットを購入しないと帰りが困る。
デルモンテ城からの帰りのバスは10:50,12:20,14:00が存在する。
ちなみに時間どおりとは限らないので注意すること。
ただしガイドブックによるとこのバスは4月~9月の平日のみの運行と記載されているので注意が必要。
もし冬季や土日に行かなければいけない時はレンタカーが無難
アンドリアの街から18kmも離れているために。