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 【イタリアの世界遺産

世界遺産「アルベロベッロのトゥルッリ」
2009.06.05
 
2009年6月5日    570日目


小さな家の集合

それは真っ白な壁に石の屋根

独特の風景を作り出す場所


朝はゆっくり起きて。

というか蚊の被害がほとんどなかったから。

そして起床して、まずは観光の準備。

カメラとか食糧とかを手提げ袋に入れて。

さっそく出発です。

本日は宿にいる日本人と一緒に目的地まで行くので。

みんなで出発しました。

バーリの駅では地下道に直結しているはずの私鉄が見つからなくて。

というかバーリには地下道が3本存在していて。

そのうちの一つしか私鉄につながっていないという事実。

そりゃ少し迷いましたさ。

でもしっかりと目的地行きの列車に乗ることができて。

あとは道中、日本人の人と話してすごしましたよ。

彼らは1年の世界一周航空券を持っていて。

もちろんトータル1年の旅で、現在半年というかんじでした。

でもそれを聞くと同じ旅仲間がどんどん先に日本に帰ってしまうというかんじですがね。

確かにもう私ぐらいの旅をしている人はほとんどいなくなりましたね。

旅で出会った長期旅行者の人もほとんどが日本に戻っていますからね。

こうして会話をしているのであっという間に時間が過ぎ去って。

ようやく目的地に到着しました。

そして目の前の道をまっすぐ行くとそこには不思議な風景が。

岩を組み合わせた円柱の屋根、漆喰の壁。

それが乱立する場所。

世界遺産「アルベロベッロのトゥルッリ」です。

アルベロベッロ独特の建物、トゥルッロ

それは石の壁に漆喰を塗り、石の屋根をつけた簡易的家屋

一つの部屋に一つの屋根があり、それが何個かくっついてトゥルッリとなるのです。

これは16世紀後半から約百年もの間に建てられました。

簡易的と言いながら夏は涼しく、冬は暖かい特徴をもつトゥルッリ。

壁の内部には砂利が詰められており、空気を含む二重構造。

雨水もそこに流れ地下の貯水池へたまるという構造をしているのです。

しかしなぜこのような建物が建てられたのかは謎。

一説によると、ここを収めていた領主が家に対して税金をかけていたために簡単に壊しやすい家を建設したのが始まりといわれいます。

こうして世界でもここだけしかない構造をもつアルベロベッロのトゥルッリは世界遺産に登録されたのです。

普通の街並みから現れる異様な風景。

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そこは今まで見た街並みと全く違う。

白い小さな建物が並び、そして三角の石の屋根がいたるところにそびえているのです。

というか何でここはこの建物が乱立しているんでしょうか。

今まで車窓の風景からは小さなトゥルッリがまばらに見えるだけで。

のどかな田舎の風景だったのですが。

ここでは斜面一面をこのトゥルッリで覆われているのです。

この風景は正直驚きました。

まるでミコノス島に行った時のような感じですよね。

さて早速、このトゥルッリに近づいてみると。

その小ささに驚きます。

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一つの屋根自体はあまりにも小さく、内部も小さい空間しか作れないのではないのかと思うぐらい。

でも実際の内部はかなり広いのはなんでだろうと思ったら。

一つのトゥルッリが一つの家ではなく、何個か組み合わせて一軒家にしているのです。

だから正面から見て小さくても実際はかなり住むスペースとしては十分すぎるほどあるのですよ。

ほんとにどうしてこういう家を作ったのかほんとに謎ですよね。

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屋根も見ていると精巧に組まれていて。

この土地でとれる石なのでしょうか。

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まっ平らな石をくみ上げて曲線の屋根を作り上げているのです。

壁の漆喰の部分も基本的には石で造られているみたいで。

すべてを石で作った美しい街へと変貌しているのです。

確かにこれだけそろっていたら壮観ですよ。

それにしても良くこんな家作ったものです。

作るにも大変そうだし、こんな斜面に作らなくてもいいのに。

しかも通りはせまく、階段もたまにあるので移動が困難なのに。

もうちょっと平地に建ててもよかったのでは。

中には屋根に絵柄が書かれている場所もあったりして。

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それが6つ並んでいる家とかはすごく見ていて和みますね。

ただそのマークがいろいろあって、何を現しているのか正直わからないですが。

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ハートに矢印とか漢字の土のような字とか。

家ごとでマークを考えて漆喰で装飾するのでしょうか。

空の青と漆喰の白が幻想的な風景に変えているようです。

何しろここのアルベロベッロの教会ですらトゥルッリでたてられているのですから。

これほどまでに徹底されているとびっくりします。

ちなみにアルベロベッロのトゥルッリが建てられている地区は2つ存在していて。

ひとつは観光客が回るような場所ともう一つは今でも人が住んでいる地区があります。

きれいに整備されているのは観光客が回る方で。

もう一つのほうは歩いている人がほとんどいなく。

トゥルッリの修復もしてあるので、屋根がかなり新しい石で造られているのもあります。

もともと灰色ではなく薄い茶色と白い石でくみ上げられた建物だったのですね。

また住宅ですから中にはお花が飾られているところもあり。

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漆喰に飾られる花はその色の組み合わせがすごくきれいですよ。

ただこちらの地区はトゥルッリの他にも普通の住宅もあり。

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なんか組み合わせがちょっと驚くような感じです。

普通の建物に昔の建築が付随しているような。

そして街から少し離れた場所に、この地方の豪族の館というのがあって。

トゥルッリで作られた二階建の家があるのです。

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そこは内部も当時のままで保存されていて。

さっそく見に行きました。

トゥルッリの内部に入るとそこはひんやりとした空間。

え、外部と内部の温度ってこれだけ差があるのというぐらい涼しいのです。

なるほど。

ここは夏になるとものすごく暑くなる場所なので。

トゥルッリのような建造物が作られたのでしょうね。

確かこの建物は石でも二重構造で。

夏は涼しく、冬は暖かいという構造。

単純に見える建物も計算された建物なのですよ。

トゥルッリの内部は部屋数もかなり多く、寝室や台所とか普通の家というかんじ。

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ただ天井が少し狭いかも。

二階部分はやはり階段は狭くて、小さな部屋が一室あるぐらい。

というか豪族の家がこれほど狭いというのも驚きです。

やはりトゥルッリではこれが限界なのかもしれないですね。

それにしても豪族の家がトゥルッリで建てられているのは少し驚き。

何しろここってもともと税金を取られないように簡単に壊せるようにした建築がはじまりですから。

豪族はそんなことしなくたっていいような感じなのに。

それともやはり機能性で立てられたのか。

謎が多いです。

それにしてもトゥルッリはほんとに不思議な建物ですよね。

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アルベロベッロを見ても結局、ここだけに乱立している理由が分からないですし。

丘の斜面に並んでいるというのも不思議ですよ。

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ぜひぜひこのアルベロベッロは見る価値ありですね。

おとぎ話の世界へ紛れ込んだかの様ですから。

観光が終了してからはすぐに列車の駅に戻り。

すると、行きに一緒に来た日本人の方がいて。

一緒に帰ることに。

が私は乗った瞬間ねむくなってしまって。

完全に睡眠をしてしまいました。

気がつくとバーリの駅に到着。

1時間以上寝てしまいましたね。

さてバーリの駅に戻ってきてから、とりあえず買い出しと思って。

インフォメーションにスーパーの場所を聴きに行って。

そしてその場所に行ってみると、スーパーがない。

このためバーリの街を迷ってみてもそれでも見つからず。

こうなったら駅近いスーパーが17時なったら開くのでそこに向かってみました。

するとやはりスーパーは空いていました。

これでいろいろな食料を買える。

ちなみにその後帰りがけにケバブを買って帰り。

宿に戻ってからすぐに昼食アンドシャワーでしたね。

ほんとに気持ちがよかった。

その後も日本人の方と話が盛り上がり結局日記をかけてない。

あれ、こんな状況続くのはまずい気がしますよ。

でも頑張って終わらせないといけませんね。

さて明日は違う世界遺産を見てこようと思います。





アルベロベッロへのアクセス
イタリア・バーリセントラル駅の10番ホームの隣にあるsud-est線から一日に十数便ほど
ただし私鉄なので、そこで列車のチケットを購入する必要がある。
また土、日、祝日は便がかなり減るうえに、バスの便となる。