古代ローマの遺跡が残る街
それは生活した風景がそのままわかる
火山で沈んだ悲劇の舞台
おはようございます。
といっても本日は気軽に置きました。
朝一番に起きなくても、ナポリの街から気軽に行ける場所だったので。
いつも起きてからパソコンを起動して、ネットをして。
その間に朝食を食べて。
そして準備をして出発するというスタイルで。
ここも例外ではなく。
いつもと変わらぬ朝の風景です。
こうして宿を出発して、一路駅へ。
ナポリ駅に到着してから、一番端にある私鉄に乗り込みました。
ここからポンペイまでは約1時間。
風景を眺めながらの旅です。
ようやくポンペイの駅に到着してからは、すぐに駅の目の前にある遺跡に入りました
世界遺産「ポンペイ、エルコラーノ及びトッレ・アヌンツィアータの遺跡地域」です
紀元79年
悲劇は突如としておとずれました。
巨大な爆発音とともに噴き出した火砕流
ヴェスヴィオ火山が突然噴火したのです。
あたり逃げまとう人々
都市が、そして人がたくさん飲みこまれてしまったのです。
そして時代は過ぎ去り18世紀に大規模な発掘がここで行われました
すると現れたのは古代ローマの都市が完全な形で発掘されたのです。
それは当時の生活もわかるほど鮮明なものでした。
火山で沈んだ街は、まるでタイムスリップしたかの様に現在へ姿を現したのです。
こうしてヴェスヴィオ火山の海岸付近にある5つの場所が古代ローマの都市をそのまま保管し、当時の生活の様子をうかがえることから世界遺産に登録されました。
さっそく中に入るとそこは巨大な街が存在しました。
すべては石と煉瓦でできた場所。
いや、よく見たら大理石もたくさん使われているようです。
街自体は碁盤の目のように建設されていて。
昔のままの街が現在に蘇っているのです。
それは2000年も封印されていた町。
現在に蘇った古代ローマの街なのですよ。
このためほとんどが屋根以外全てが残っていて。
どのような生活を送ってきたかや、どのような街が作られたかが鮮明に伝わってくるのです。
最初の通りをまっすぐ進むとそこは大きな広場が現れてきて。
その正面には巨大な建物があった場所が存在します。
ここは当時の街の中心地。
人々が集まり政治経済をつかさどる場所でした。
ここで様々な意見交換がなされ、そしてバザールもここで開かれたのです。
このため巨大な広場の周りには当時の公共施設が様々つくられたのでした。
アポロ神殿やヴェスパッシアーノ神殿など。
ポンペイで一番にぎわっている場所
現在では建物の上部分がほとんど確認できませんがどのような建物が建っていたか基礎部分から想像できますね。
そして何よりその先には巨大なヴェスヴィオ火山が。
あの山が突然噴火して、人々は逃げ回りここは火砕流によって人ごと沈んだのですね。
このため広場近くにある、ポンペイで見つかった生活用品などを集めた場所で何とも悲しいものが展示されています。
それは人の形をした石膏。
実はポンペイを発掘している際に地中から不思議な空間が現れました。
その中には必ず人骨が存在したのです。
不思議に思った研究者がこの穴に石膏を流して固めてみたところそれは驚くべき形状を示しました。
なんと火砕流に飲み込まれたときと同じ状態の人の形が姿を現したのです。
絶望感で体育座りをしている者、逃げまとう人の姿など。
火山の恐ろしさをそのまま伝えるものがここには残されていたのです。
ほんとにその人型の石膏を見ると火山の恐ろしさが伝わってきます。
何よりその表情までが伝わってくるのです。
これほどの絶望に満ちた姿はとても悲しい気持ちにさせてくれますよ。
こうして広場の観光が終了したあとは、ポンペイ遺跡をひたすら東に向かいました。
そこにはひたすら直線に延びる道があり。
その周りにはたくさんの家々が並びます。
中には商店だったであろう場所まで。
軒先には厨房のような台があり、その台の中には亀のようなものが作られています。
いったい何を売っていたのでしょうか。
実際にはこういう場所から様々な物が残されていて。
火砕流にのみこまれてしまってから炭化して何が並んでいたかわかっているのですが。
きっと小麦とかワインとかそういうものが並んでいたのでしょうね。
もちろんそれ以外の家にも入ることができて。
入口を入ると屋根に囲まれた巨大な広間にでて、そこからさらに奥へと進めるようになっています。
手前の部屋は団らん用で奥は個人の部屋のように細かくさえぎられていて。
まるで中庭のような場所が作られています。
何より驚くのは壁に描かれた壁画。
今となっては何が描かれているか全くわかりませんが、唯一わかるのはその背景に使われた濃い朱色
一つ一つの家にこういった壁画が描かれていたのでしょうか。
しかも中には豪華な邸宅もあり。
きっと中流階級が住んだ家だと思うのですが、そんな中にもしっかりとした壁画が残っている場所もあります。
それはヴィーナスの家。
入口を入るとすぐに植え木が配置された中庭が現れていて。
その周りの建物は朱色の壁に覆われています。
そしてさらに奥の壁には今まで見た中でも美しい壁画が残されていました。
それこそ貝に乗ったヴィーナスと天使の姿です。
まるでどこかの絵画を見ているように、美しい姿を現していてとても古代ローマ時代に描かれていたものだとは思えないぐらいの美しさです。
というか古代ローマとはこれほどきれいな壁画が描かれていたのですね。
今まで古代ローマは建物しか見たことがなく。
というかそれだけの長い年月で絵や壁画はすべて色褪せてしまっていたり、崩れてしまっているので。
どのような絵が描かれているかは陶器ぐらいしかわからなかったのですが。
火山という偶然のいたずらから当時の壁画を見ることができるなんて。
まさに自然によって残された場所なのですよ。
ぜひ、ここの壁画は一見の価値ありなので見に来てはいかがでしょうか。
この壁画以外にも、中流階級の家には他の家とは違った様々な様式があり。
中庭がかなり大きくてその中には水路を配置してあるようなものまで存在します。
このような水の流れを作ることによって涼しさを演出したのでしょうか。
古代ローマの遺跡を見ると、当時の技術がいかに素晴らしいものだかわかります。
特にポンペイはそれが鮮明に残されている点においても素晴らしい場所です。
こうして家をいろいろ見たあとは円形闘技場を見に行ってきました。
古代ローマの遺跡には娯楽のための円形闘技場が建設されていて。
ポンペイは街のいちばん端に建設されています。
さっそく中に入ってみるとそこにはたくさんの観客席と楕円の闘技場が現れてきます。
その広さはかなりの大きさがあり、1万人以上収容できるぐらいの巨大さなのです。
ローマのコロッセオと比べるとかなり壁が大きく重厚感があります。
何より上に積み上げるではなく地下に掘り進めて作られたという印象があって。
闘技場に出るのに坂を下る感じでした。
残念なことに観客席部分には出ることができなかったので。
上からの写真は撮れませんでしたが。
円形闘技場の隣には体育場があり、四方を回廊に囲まれた巨大な建物があります。
残念なことにこちらは内部に入ることができなかったので。
外からその大きさを感じていましたが。
闘技場の隣にあるということはここで訓練などを受けていたのでしょうか。
当時の風景を想像すると面白い物があります。
ちなみにこのポンペイの街はものすごく広くて、回るのに苦労します。
しかもそれが炎天下の中でというと。
ゆっくりと観光するのがベストですね。
そして再び巨大な広場の方へ足を進め続いては大劇場をみてきました。
といっても劇場のほうは修復中みたいで立ち入りが禁止で。
隣のオデオン座と呼ばれる小劇場の方へと。
こちらは音楽会や議会に使用されていた場所で、劇場としては小さい部類に入ります。
もちろん古代ローマの劇場はほとんどが半円形のすり鉢状に作られていて。
どの席からも中央の舞台を向いているのですよ。
ほんとにこれだけの作る技術があったなんてびっくりする限りです。
隣には剣闘士の宿舎まであって、そこには数多くの部屋が残る場所もあります。
やはり街ですので生活のすべての施設がここに残されているのが特徴ですよ。
それにしてもいろんな部分がありすぎてみるのに時間がかかります。
たとえば浴場なども存在していて、ここは重厚に作られていたため天井まで残されている場所。
通りはひたすら碁盤目になっていて、迷子になるほどの広さ。
場所によっては通りからヴェスヴィオ火山が見れる場所もありますし。
巨大な街が突然火山に襲われた。
きっと何万人もの人が一瞬にして命を落としたのでしょうか。
ポンペイを回れば回るほどその悲しみが伝わってきます。
これほど巨大な街が。
そして二千年もの間地中に埋まったままの場所
おかげで今私たちはローマ帝国の街を見ることができるのですが。
なんかそう思うと複雑な気持ちになってしまいます
というかポンペイは本気で広すぎますよ。
本当はもうひとつの遺跡も見る予定だったのに。
ポンペイだけで丸一日かかってしまいました。
まさかこれほどの大都市だったとは思っていませんでした。
このため、もう一つの遺跡は後日回ることにして、そのままナポリの宿に戻りました。
本日はものすごく観光したのでほんとに大変だった。
宿に戻ってからすぐにシャワーを浴びて。
夕食を作り。
日記は、、、、書かなくて。
日本人の人とおしゃべりしていました。
がつかれているので早めに寝るとします。
明日も観光しようと思ってます。
ポンペイ・エルコラーノへのアクセス
ナポリ駅の中にあるヴェスーヴィオ周遊鉄道Ferrovia Circumvesvianaという私鉄に乗る
行き先がたくさんあるのでそのうちのソレント行きに乗り、ポンペイ・ヴィッラ・ディ・ミステリ駅で下車
エルコラーノも同様でソレント行きに乗りエルコラーノErcolano scavi駅で下車すること
一時間に一本以上列車は走っている。