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 【チュニジアの世界遺産

世界遺産「スース旧市街」
2009.06.24
 
2009年6月24日    589日目


堅固な要塞

その中に残る昔ながらの旧市街

ビーチに残るイスラムの街


本日は時間を気にせず寝たので。

気持ちよい朝となりました。

ただ、昨日シャワーを浴び忘れたので。

少しべたべたしていますからね。

さてすぐに観光といきたいところですが。

観光場所は目の前にありますし、そんなに観光に時間がかかる場所ではないので。

ゆっくりと出発しようと思っていたのです。

ということで宿でのんびりした後。

世界遺産「スース旧市街」へ向かいました。

要塞都市スース

イスラム教の街においてこれほど堅牢な城壁をもつ、かつ現存しているのは珍しい場所

ここは地中海の覇権を手にするためには重要な場所だったのです。

海岸沿いに面したスースは地中海のちょうど中間の場所に位置し。

近代において重要な場所となったのです。

このためスペインやヴェネツィアからの攻撃を受けた街。

しかし、それらの国を退け、イスラム教の街として発展をしてきたのです。

こうしてこのスースには様々な施設が作られました。

巨大なモスクや、商店街など。

そしてスースには街を守る巨大な城壁と、当時のままの旧市街がそのまま残されたのです。

これは現在において、当時のままの街並みを残し、イスラムの城壁技術を今に残す場所としてスースの街は世界遺産に登録されたのです。

こうしてスースの旧市街に向かいました。

最初に見えてくるのはその巨大な城壁です。

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人の数倍もある城壁がそびえているのですよ。

これこそ、大航海時代におけるヨーロッパの列強を追い返した城壁なのですね。

たしかにこれだけ巨大で厚ければ難攻不落といえるでしょう。

が、旧市街すごく広いので、これ全体を守るのはすごい至難の技なのかもしれないです。

海からも近いのによくここを守り切ったという感じになりますよ。

さて城壁のすぐ近くに、あるのがグランド・モスク。

9世紀に建てられたもすくであり、モスクでありながら要塞の役目もはたしていたのです。

このため城壁のすぐ近くにあるモスク。

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最初見た時はほんとに城壁かと思ってしまうほど。

ミナレットもすごく小さいし、なんか見張り台としか思えないぐらい小さいのにはびっくりしました。

さっそく中に入ってみるとそこには巨大な中庭が存在します。

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モスクの作りはメッカに向かう祈る場所があって、その周辺はたくさんの人が祈れる場所があり。

そして中庭があってその中庭を回廊が覆っているというかんじの作りになっています。

これも全く同じような作りになっていて、中庭の先には大量の人が入れるような部屋があり。

その先にはメッカを示すものが存在するだけなのです。

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ただイスラム教ではない私たちはその内部に入ることができないようになっています。

何しろイスラム教は厳格な宗教であり。

聖なる場所には一切立ち入れないようになっているのです。

モスクも中庭には入れるようになっていますが、その先の内部には入れません。

イスラムはほんとにこういうことには徹底していますからね。

何しろイスラム最大の聖地を有するサウジアラビアはよほどのことがない限りイスラム教以外の人間が入ることができないのですから。

ただここのグランド・モスクは内部には入れませんが、内部を見ることができて。

そこにはたくさんの人がメッカを向いて拝めるようにゴザが敷かれていて。

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たくさんの柱がある巨大な空間がそこにはあります。

もちろんメッカを射す目印もライトアップされていて。

豪華な装飾とは言えませんが、それなりの装飾が施されているのです。

でも、あれ?

ここはチュニジアですよね?

メッカを射す方向が南南東を向いているのですが。

チュニジアはもうアフリカですから東方面に向いていると思ったのですが。

地図を見た限りでも向いている方向が違っていると思い、よくよく考えてみると。

メッカはサウジアラビアでも結構南にあるし。

何より、地球を円で考えると南の方角にあるのかも知れません。

まあ日本の真東にある国ってアルゼンチンなんですから、それも信じられないですけどね。

スースに残るモスクは意外にシンプルでびっくりしました。

これが北アフリカに残る古代のモスクの典型的な特徴なのですね。

権力があるならもうちょっと豪華に作るのだと思っていました。

そして続いて向かったのはリバトと呼ばれる建物です。

これはスースの中でも最も古い建物であり、当時としては要塞の一部だった場所なのです。

このため城壁の横に作られており、町を見渡せる巨大な塔も立っているのです。

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さっそく、向かってみるとやはり城のような建物であり。

内部もいたってシンプルに作られています。

装飾というものが一切ない感じで。

ただ、もともと要塞だっただけに城壁の上に登れるようになっていて。

さらに塔の上に登れるようになっています。

塔の上から眺める景色は絶景。

スースがいかに海の近くにあるかが一目瞭然。

そしてスースの旧市街が通りがせまく密集している姿が見て取れます。

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遠くには他の要塞も見て取れ、旧市街が小さな斜面の中に作られているというのもわかりますよ。

なんかイタリアのマテーラと同じような感じの風景ですね。

それだけ通りがせまく複雑になっているという証拠なのですが。

ここで様々な国と戦ったのですね。

さてリバトの観光が終了してからは、旧市街を歩いてみることに。

予想通りにたくさんの商店が並び、たくさんの人が話してきますよ。

ジャポンとかナカタとか。

すべては無視した方がいいのですがね。

もちろん商店の通りも複雑に絡み合い、中にはアーケードのように天井があるところまで。

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売っている商品も様々で、革製品から貴金属、香水、土産物など。

進めば進むほど迷子になるような場所なのですよ。

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きっと昔もこの姿がそのままあり、当時の風景がここに残っているのですね。

観光客にとっては少しうるさい場所ですがね。

こうして、旧市街のいちばん南絵辿り着き、カスパと呼ばれる要塞に辿り着きました。

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ここは旧市街の中でも一番高台にある場所で、難攻不落な要塞がそびえているのです。

ただ現在では内部は観光できないようになっているので。

外見だけを見ることしかできませんが、北をリバト、南をカスパがその城壁を守るように作られていて。

ここを攻めるには相当な軍事力がないとだめだったことがわかるようでした。

南の城壁から見る、カスパの姿もすごく素晴らしいですし。

結構楽しいものです。

さてその後はカラウト・エル・コウパ博物館へ。

これは旧市街のど真ん中にあり、一見すると博物館に見えない場所にあるのです。

旧市街をさまよって、ここ何だ?という場所にあるので。

でも内部に入ると、そこは昔の風景をそのまま見ることができる場所になっているのです。

この博物館は建物も当時のままに残されていて、その部屋には当時の人たちが過ごした風景が再現されているのです。

一階と地下は男性が、二階は女性がいるように分けられており、当時がどのような生活を送っていたかを鮮明に記憶するものです。

男性は仕事に打ち込み、そして休憩にお茶を飲み。

女性は雑談している風景から、祭りごとの支度の風景まで。

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それは当時の姿がわかるように、細かく残されているのです。

地下も、厚さを涼しむために巨大な空間になっていて。

仕事の風景や暑さからのがれる方法を事細かに見せてくれます。

オスマン帝国時の風景ですが、イスラム教の文化がわかるようでした。

そして最後に向かったのは、ダール・エシド博物館です。

ここはイスラム教の中流階級の家を見学できるようになっている場所。

10世紀に建てられた建物でスースの中では古い部類に入り、15年前に家の持ち主がなくなってから博物館にされた場所なのです。

外見は普通の家なのですが内部に入ってその豪華さに驚かされます。

内部はほどんどの壁を鮮やかなタイルに覆われて、華やかな場所となっているのです。

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チュニジアの建築ってほとんどがこういう建築になっており。

外部からでは想像できない内部の構造になっているのです。

家に入ってからすぐに中庭があり、その周りには部屋が存在し。

そこにはベットや談話室、シャワーなどが設置されています。

しかもすべてが色彩華やかに。

ベットですら様々な色で天蓋付きのベットですからね。

もちろん、生活のためのすべての設備があり、キッチンとかも鮮やかなタイルに覆われています。

外見からでは想像出来ない内部の構造。

もちろん、屋上もタイルで鮮やかになっており。

そこから旧市街が眺めるようになっています。

ここでのんびりして過ごすのもすごく贅沢な暮しなのですが。

中級階級でもこれだけの内装があるなんて正直驚きましたよ。

でも、ベットの数がすごく多かったのが一番気になりましたけどね。

それだけ家族がいたのでしょうか。

こうしてスースの旧市街の観光は終了。

というか旧市街自体あまり大きくないので。

それほど時間がかかりませんでしたがね。

こうして、宿に戻る前に一度駅に向かい明日の移動の時間を調べましたが。

明後日って金曜日なんですよね。

イスラム教では金曜日が休みなので、列車で行けるところは古代ローマの遺跡で。

もうひとつ行かなければいけないところはイスラムの旧市街。

イスラムの旧市街だとモスクとかに入れない可能性が高いので。

明日はイスラムの旧市街を見に行くことにします。

明後日にローマの遺跡でも行くとしましょうか。

そしたらもうチュニジアは終了なんですよね。

なんかもう少しチュニジアにいたい気もしますし。

このままアフリカ大陸を回りたい感じではありますが。

チュニジアからは空路でないとアフリカの違う国に行けませんし。

ヨーロッパに戻らないといけないですしね。

これから夏になるのでどんどん北上したいところなので。

さてこうして明日の予定が決まってから宿に戻りましたよ。

もちろん昼寝をしましたがね。

昼寝ってほんとに気持ちがよくて最高です。

こうして起床して、そのまま夕食を買い出しに行って。

昨日の教訓からかなり量を抑えました。

昨日は大変なことになっていましたからね。

こうして宿に戻って夕食を食べて、その後は日記を書いてましたさ。

毎日の日課ですからね。

さて明日は、早起きしないといけないですか。

頑張らないと。




スースへのアクセス
チュニスからは列車とバスがスースの街までつないでいる。
列車は一日約10便。6,7,9時発があり。
バスは南バスターミナルから約8便存在する。8時発あり
列車の駅は旧市街の目の前までつながっている