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 【中国の世界遺産

世界遺産「雲南三江併流の保護地域群」(1)
2007.11.12
 
2007年11月12日    100日目


いつの間にか旅も100日たったのですね。

ここはほんとに地球上に存在するとは思えない場所。

それだけ辺境の地に大自然が待ち構えています。


本日の起床は早かったですよ。

というのも香格裏拉からよく見える山々は西の方角にあり、朝が一番よく見えると思ったからです。

このため夜明けと同時に昨日から借りていた自転車で出発しました。

行く先は世界遺産「雲南三江併流の保護地域群」です。

この三江併流とは3つの川が並行して流れている場所のこと。

怒江、金沙江、欄滄江をさしています。

ただ、これは中国の雲南省の川の名前なので読んでもさっぱりわからないと思いますが。

世界的な名前を書くと、サルウィン川、長江、メコン川のことをさしています。

サルウィン川はミャンマーの中心を流れる川で歴史的にもビルマの躍進を支えた川でもあります。

長江は言わずとも有名な川で中国の歴史と切っても切れない川。

メコン川はラオス・タイ・ベトナムを流れる川で各国はこの川で栄えたといっても過言ではないそれほど生活に必要な川なのです。

これだけの有名な川がこの雲南省の北で180kmにわたり並行して流れているのです。

ただ、そこは標高3000m以上の高地。

あまりにも過酷な自然から誰もが寄り付かず自然がそのまま残されているのです。

この地域は地球のインド大陸がユーラシア大陸衝突により盛り上がった場所であり、特にヒマラヤ山脈と同じで押し上げられた結果高地になった場所。

このため平らな台地ではなくうねった峡谷がひしめく大地へと変形したのです。

それも世界でも最も高い場所へと。

このような特異的な自然環境が地質学的に貴重であり、また誰もが入れない厳しい自然のために様々な動植物がそのまま保存されている場所として世界遺産に登録されました。

ただこの世界遺産はほんとに広くて行きにくい場所なのでせいぜい2ヶ所ぐらいしか回れませんが。

ともかく、本日最初に向かった場所はナパ海です。

香格裏拉から自転車で北に向かい、一つの山を越えてさらに平坦な道を進んだ場所にあります。

途中で大小さまざまな山々の姿を見ることが出来、特に高い山はすべて白い雪に覆われています。

平坦な場所から一気に天空に向かってそびえたつ峰々 

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それはまさに人々と寄せ付けないかのような趣です。

この山々の頂上に登るには相当な経験者でないと無理でしょう。

周りには牧草や畑が広がり牛たちが気ままに食事している姿が見れます。

盆地になっているすべての場所は牧草地帯で放牧を主とするチベットの人たちには欠かせない場所だったに違いありません。

何とものどかで心が落ち着きました

が、一つだけ。

寒すぎる。。。

自転車で飛ばすと

顔が痛いし、手も凍えて感覚無くなるし。

あまり速度を出せなかった。

きれいな景色を見るにはある程度の困難はつきものですよね。

さてさて一本道をさらに進むと湖が見えてきました。

ここがナパ海です。

ただ、入場料がいるとのことなので入場料を払わないように建物の裏から見ることに。

普通に建物の裏から見れるじゃん。

平原にたたずむ巨大な湖。

水の流れがないために湖面はほんとに鏡のように空の色を反射しています。

位置を変えてみると向かいの白銀の山々までもを反射させているのです。 

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幻想的な姿に心を奪われました。

見渡す限りの湖とその先には天まで届きそうな白き山。

湖の周りには草原が広がっている。

太古の昔から変わらない姿を見ているのですね。

自然とは何と素晴らしいのでしょうか。

ここもじっくり見たいと思ったのですが、なぜかおっちゃんにそこには入ってはだめだと怒られてしまいました。

というわけで退散。

違う場所からナパ海を拝むことにしました。

来る途中にちょうど小高い山があり、登ったらすごいきれいな風景があるんだろうなと思っていたのでその山に向かうことに。

ただ、その山もどこから入るかわからない。

ともかく草原の中をひたすら歩きました。

途中に村らしきものがあり登りたいといったら道を教えてくれました。

感謝です。

さてさて自転車に鍵をかけてさっそく登山。

でも標高が高いのですぐにばてました。

ちょっとした山なので登るのには時間がかかりませんでしたがやはり標高が高いってすごいつらいですね。

その甲斐があって頂上ではとても素晴らしい景観を見ることができました。

下には一面の湖。

渡り鳥が湖を飛び回り様々な鳴き声を私に届けてくれます。

ふと上を見上げると5つの巨大な山々がその白さとともに目に飛び込んできます。 

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湖にはその姿が反射してとてもきれい。

観光客は全くおらずこの景色を独り占めしている。

あまり素晴らしすぎてその姿に絶句してしまった。

もう何分見ていたかわからないぐらいです。 

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時間もお昼になっていたので、絶景の中で昼食。

いつものパンとソーセージですが、この雰囲気の中ではいつもよりおいしく感じました。

推定1時間はこの景色を眺めていた気がします。

が、ここにきて日差しが暑いんですが。

標高が高いために日の光がいつもより近く肌を焦がすような熱さなのです。

ただ、気温は寒いんですがね。

なので山を下りて次の観光地に向かうことに。

香格裏拉から行ける近くの自然はこのくらいなので次にはお寺に向かうことに。

松賛林寺といってチベット仏教のお寺。

山の中腹に建てられた姿から雲南のポタラ宮と呼ばれています。 

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お寺の中にはたくさんのマニ車が。

マニ車とはチベット仏教には欠かさないもので一周回すとお経を一回読んだと同じ効果が得られるとされています。

これはチベットの人たちが文字を読めなかったり様々な言語が存在したために造られたもの。

彼らはこのマニ車を何周も回してお経を紡いでいるのです。

それにしてもこのお寺ほとんど工事中なんですが。

メインどころ3つのうち2つ工事していて見どころが少ない。

まあ、入場料を払うところがなかったので良しとしますか。

と思ったら帰り道に入場料を払うところがあった。

が、自転車では何も言われずに通り過ぎてしまいました。

どうやら車とバスで来た人たちだけ入場料を取られるみたいです。

ぜひここは自転車できてくださいね。

その方が安いので。

そして街の中心地に戻ることにしました。

香格裏拉は見どころがそんなにないので。

ただ途中町から外れて草原に出られる道を見つけたのでそちらから自転車でサイクリング。 

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眺めはいいし、車もそんなに走っていない。

街に面している西の山を越えたところにある道路です。

ここのサイクリングはとても気持ちがよかったですよ。

結構平坦だったので。

ここは夏来るのが一番いいのかな。

涼しいし、草原は緑色だし。

ここもお勧めですよ。

さてさてその後は宿に戻り写真の整理と日記を書いていました。

そして夕飯は焼き餃子。

いままで焼き餃子を見たことがなかったのですがどうやら煎餃が焼き餃子のことらしいのです。

頼んでみて食べてみるとほんとおいしい。

やはり日本人は焼き餃子が一番おいしく感じるようです。

その後は成都から同じの日本人二人と会話を楽しんでいました。

明日でお別れなのでね。

かれこれ1週間ぐらい一緒にいたのでさみしい気もしますが。

明日はさらに辺境の地へ移動したいと思います。

雲南最高峰の山が待っている。


香格裏拉アクセス
麗江・昆明より直通のバスあり。

ナパ海アクセス
香格裏拉より北へ8km。徳欽方面。
レンタル自転車を使用すると良い。





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