--カノッサの屈辱--
歴史の本を開いてみる。世界遺産はほとんどの歴史と深くかかわっている。
今回はカノッサの屈辱。神聖ローマ帝国のお話。
シュパイアの大聖堂 ドイツ
時は1077年。ヨーロッパでは神聖ローマ帝国が権力を握っていた。その皇帝の名はハインリヒ4世。
しかし、皇帝の権力を狙うものがいた。それこそ当時のローマ教皇グレゴリウス7世。
教皇はその権力を狙うためにある事件を起こす。
「キリスト教破門」
破門にするにはある程度の理由が必要だったが、教皇はただ領主の任命が気に入らないだけで破門とした。
これに困ったのがハインリヒ4世。当時はキリスト教破門=皇帝廃位ということがあり、なんとしてでも破門を許してもらわなければならなかった。
このため、ハインリヒ4世は教皇のいるカノッサの城の前を3日間ずっと許しを得たのである。
この事件こそカノッサの屈辱。皇帝と教皇の権力が逆転した瞬間だった。
このカノッサの屈辱のハインリヒ4世は現在ドイツのシュパイア大聖堂で眠っている。


このシュパイア大聖堂はロマネスク様式の先駆けの建築にして最大の大きさを誇る教会のため世界遺産に登録された。
歴史を語る世界遺産。その声を聞くのも楽しいものです。