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 【[雑学]アフリカ・中近東

世界遺産雑学27--負の遺産 Vol.3 --
2000.12.30
 
世界遺産雑学27

負の遺産 Vol.3

--アパルトヘイト--

そこには獄中があった。
周りを海で囲まれ、潮の流れが速かったため誰も脱獄できなかった。
彼らはただ黒人ということで監獄に入ったのである。

ロベン島  南アフリカ共和国


南アフリカにはあってはならない法律があった。
「アパルトヘイト」
有色人種隔離政策。。
要するに人種差別を積極的に行った法律の事である。
このため、白人以外の人種は人として見られなかったのである。。
それも、国から。。。
国にあるすべての施設には白人用とそれ以外に分けられ、人種が違う人たちの結婚、恋愛は禁止というなんとも無常な法律が作られたのである。
中には白人専用の公園も存在した。

このため、黒人はアパルトヘイトに反対した。
自分たちの人権を取り戻すために。
しかし、ほとんどのものが国家反逆罪の罪でこのロベン島に流された。
「ネルソン・マンデル」
南アフリカ共和国最初の大統領。彼もアパルトヘイトに反対してこのロベン島に18年間の長い歳月をすごしたのである。


皆さんは知っているだろうか。
この話はみんなが「生きている」ときの話だと言う事を。
このアパルトヘイトが世界中の反対があり廃止されたのが1993年。
ほんの13年前の事。
それまで人種差別が国家の法律として存在していたのである。

こうして、アパルトヘイトが廃止され1994年ネルソン・マンデルを大統領とした初めてのアフリカ人による国家ができたのである。

ロベン島。それは暗い過去を持つ島。無実の罪の人が生きた島。
この島は1999年、アフリカ人が自由獲得した象徴として世界遺産に登録された。
アパルトヘイトが廃止されてから5年後のことである。




過去の話ではないんです。
まだ皆さんが小学生のころにはあった話しです。
それを考えると先の2つの世界遺産よりも生々しさが残っている世界遺産です。
ぜひとも訪れてみたい場所のひとつとなっています。