TOP > ひさほゆうのリアルタイム世界遺産旅行ブログ

カテゴリー
ひさほゆうが独自の視点で世界遺産を解説!
最新コメント

 【[雑学]ヨーロッパ

世界遺産雑学33--誰も真似できない教会--
2000.12.30
 
世界遺産雑学33

--誰も真似できない教会--

北の大地の湖の中。小島にその教会は建つ。
それは、数世紀に人々に畏敬の念を与え続けた。
図面も一本の釘も使わずに・・・・。

キジー島の木造教会  ロシア

ロシアの北西部にあるオメガ湖。
その中の小島にその教会は立っている。
まず目を引くのがプレオブラジェンスカヤ聖堂。
22もの葱坊主形のドームが四方行に伸びているとても美しい教会。
とても人間が作り出したものに思えないほどの驚愕する教会。

そして、この教会の横に立つのが八つの葱坊主のドームを持つ
ポクロフスカヤ聖堂。
プレオブラジェンスカヤ聖堂に比べやや簡素な造りとなっている。

この二つの教会が建てられたのは18世紀。
木造建築でもキジー島の職人が持つ技術の高さがうわさされたとき、
この教会は建てられた。
キジーの伝説ではこう語る。
建設した棟梁が完成と同時に斧を湖に投げ込み叫んだ。
「他のどこをさがしてもこんな聖堂は二度と作れやしない」
それもそのはず、彼らは図面はおろか釘一本すら使っていなかったの
である。
使ったのは斧やのこぎりのみ。。
それらの道具でこの複雑な教会を立て上げたのである。


だた、このため現在では大きな問題を抱えている。
それはあまりにも複雑すぎる事。
木造のため、こまめに修復しないといけない。
しかし釘一本も使われていないこの教会は分解してみないと修復法が

分からないのである。
もちろん、どのように建てたかはいまだに不明のまま。
こうして世界遺産の中でも保存がもっとも難しいとされた。


キジー島。
それはロシア最古の木造教会にして木造建築の最高傑作。
二度とまねできない教会は1990年世界遺産に登録された。




ほんと、奇妙にしてすばらしい教会です。
写真で見ても最初に見たときに鳥肌が立ちました。
ホントにこれ人間が立てたんだろうか?と疑います。
ぜひ一度写真で見てください。