岩山の中に残された遺跡
壁という壁すべてに装飾が施されている
黄金に彩色された彫像群
むむ、腹が痛いので起こされた。
が、トイレに行ったら治ってしまった。
どうやらいつもの腹痛とは違うようで。
このため本日は移動することにしました。
でも何となくやる気もなかったので9時まで宿でボケっと。
ようやく移動する気力が出てきたので急いでパッキングをしてバスターミナルへ向かいました。
そしたらすぐにバスが見つかった。
しかも今出発するやつが。
という訳であっという間にキャンディの街を離れて。
一路、次の世界遺産があるダンブッラという街へ。
さて、寝ようかと思ったけどこのバスの運転手がこれまた飛ばす。
急加速に急ブレーキ。
眠れる状態じゃない。。
このためひたすら起きていましたが、1時間も過ぎたころにはどうやら寝てしまったらしく。
気がついたらダンブッラの街の近くまで来てしまいました。
寝ていた時間は1時間ぐらいなんだけどね。
もちろん荷物盗まれないようにいたるところに鍵をしてリュックは前に抱えながら寝ていたんだけど。
最近は無意識の間に防犯の対策をやっているようです。
さてようやくダンブッラの街に到着してからは宿探し。
やはりスリランカは安い宿があまりないようで。
今回が最も最高値となりそうです。
まあ、ダンブッラはほんとに高いよって聞いていただけに600ルピー(600円)で泊まれるとは思っていなかったので。
その値段を聞いた時にすぐにOKしてしまいました。
ほかの所を聞いてみると1200ルピーとかほんとに高いから。
ここがあって良かったという感じです。
で、実はこの時点でまだお昼なんですよね。
スリランカは土地が狭いのでどこを移動するにも2~3時間ぐらいで到着してしまうんですよ。
このためすぐに観光することに決めました。
荷物を宿において昼食を取り、水を買い込んで一路目の前に見える岩山へ。
その岩山の中にあるものこそ世界遺産「ダンブッラの黄金寺院」です。
スリランカの島の中央にそびえたつ岩山には紀元前より彫られた石窟が残されています。
紀元前のシンハラ朝時代にインドからやってきたタミル人に都から追い払われた王はこのダンブッラで身をひそめました。
それはここに住む僧侶たちの助けがあって王は生き延びることに成功したのです。
やがて王は力をためタミル人を都から追い払うことに成功。
このため王はダンブッラに石窟を築き僧侶たちに贈ったといわれています。
以来ここでは石窟が増改築され、今日まで残されてきました。
石窟の中には160体以上の仏像が残されすべて黄金によって彩色されています。
このため人々はここを黄金寺院と呼んだのです。
さらに圧巻なのは天井画。
壁という壁すべてに彩色されており、描かれていない場所がないくらい覆い尽くされているのです。
ダンブッラはスリランカ最大の仏教石窟寺院としてまたスリランカ美術の最高峰とも言われるため世界遺産に登録されました。
下では金色に装飾された仏塔と巨大な仏像がそびえています。
ただこれは最近作ったものみたいで新しいという感じを受けました。
仏像の下には博物館が配置してありました。
微妙に高かったので博物館には入りませんでしたが。
さてとりあえずは石窟寺院の入場券を買うことに。
ダンブッラの石窟寺院は岩山の中腹にありながら、入場券は下で買わなければいけないのです。
買わずに登ったら降りてまた戻ってこなければならないということみたいなので。
入場券を買おうとしたら、、、、えっと2倍に値上がりしている。
マジっすか。。
1100ルピー(1100円)って高すぎですよ。
まあ文句を言ってもしょうがないので、入場券を購入。
目の前にある岩山をてくてくと登っていきました。
そんなに登らなかったとう印象ですが、上から見る景色がこれまた最高で。
スリランカ中央部の風景が一望です。
ほとんどが森に覆われており、町なんてどこにも見つからない感じ。
唯一、道路の場所だけが森が切れてしまっている。
それでもスリランカは自然が残されているということが実感できるようでした。
さて中腹まで登り、靴を脱いで、帽子を脱いで寺院の中に入ることとしました。
スリランカの寺院は靴と帽子は必ず脱がなければいけないので気を付けてくださいね。
寺院は岩の裂け目を利用して作られており、裂け目には壁が作られて漆喰が施されておりまるで異質な空間のよう。
その壁に造られた扉をくぐり裂け目の中に入ると。
巨大な空間が。
しかもそこには様々な仏像が安置されています。
すべては黄金色に彩色されており、手と足の部分だけは燃える赤色で塗られています。
一番最初の石窟では巨大な寝仏が安置されており、それだけでも十数メートルに及ぼうかという大きさです。
ただし暗いので黄金色が黄色にしか見えないのが悲しいところですが。
二番目に見える石窟が一番空間が大きくて。
そこには数十体を越える仏像がところ狭しと並んでいます。
その姿は圧巻としか言いようがない。
暗い中仏像たちは数千年にもわたる時をここで安置されたのです。
さらに驚くのが天井と周辺の壁。
すべてに絵が塗られており、それも隙間なく。
どれだけの労力がいるかわかりません。
特に天井画なんて寝ころんでしか描けませんからね。
仏教を信仰する者にとってはこれを描くのは当たり前のことかもしれませんが、やはり私たちにとってはすごすぎるという言葉でしか表現できないのが現状です。
ホントになんて細かさだよ。
石窟の中で一ヶ所水が滴る場所があります。
数千年もの間かれることなく、しかも一定の量を絶えず流しているのです。
この光景から仏教徒はこの水が聖水だと考え、水の滴る場所に壺を置き水を貯めこんでいます。
儀式のときだけ僧侶が使用する水として。
もちろん水が滴る場所は誰もが入れないように囲っており、写真も撮ることができないようになっています。
この石窟は数千年間変わらぬときを刻み続けているのです。
それにしてもこの石窟あまりに広すぎて崩れてこないか不安になってくるよ。
何千年にもわたって同じ光景があるのですから崩れないと分かっていても。
あまりの圧迫感にたじろいでしまいます。
それにしても写真撮るのが大変です。
今回、石窟だということもあって三脚を持ってきたのが正解でした。
もし三脚を持ってこなかったらまともな写真取れてないよ。
薄暗い中写真を撮るのは至難の業ですからね。
そして3番目の石窟へ移動。
こちらは2番目の規模の半分ぐらいの大きさですが、こちらにも周辺を埋め尽くすほどの仏像と壁一面の絵画で埋め尽くされています
いったいこれを作るにはどれだけのときが必要なのか。
さっぱり見当もつきません。
4番目の石窟はさらに狭く、10畳間ほどの空間ですがそれでも十数体の仏像が安置されています。
すべては金色で彩色されていて見る者すべてをひれ伏させるかの様です。
5番目の石窟はさらに狭く、しかも一つの寝仏像が安置されています。
1番目の石窟に比べて規模も小さいですがその存在感は十分すぎるほど伝わってくるかのようでした。
ダンブッラの黄金寺院にあるのは5つの石窟。
これですべてが終了です。
石窟の外部には蓮の花の池もあり、仏陀に象徴される蓮の花が咲き乱れています。
すべては仏教の教えのままに。
それがこのスリランカ仏教の特徴であるのかもしれません。
今まで回った仏教寺院の中でも帽子をとったり、靴を脱いだりといろんなことをやったのはスリランカだけですからね。
ブッダガヤでは靴は脱ぎましたが帽子は大丈夫でしたし。
敬虔な仏教の国はスリランカなのかもしれませんね。
さてこうして観光も終了して、宿に戻りました。
やることは特にないし、何よりこの街にはインターネットがない。
一ヶ所あったけどキャンディの5倍の料金設定だったのでやめました。
という訳で宿でひたすら日記を。
途中夕食をとって。
再び宿で。
そんなこんなで夜です。
明日はこの近くにある世界遺産を日帰りで見てこようと思います。
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