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 【スリランカの世界遺産

世界遺産「シーギリヤの古代都市」
2008.02.15
 
2008年2月15日    195日目


巨大な岩山の上の宮殿

王はここに何を見たのか

あまりにも巨大すぎるために絶句です。


お、ぐっすり寝れたぞ。

ちなみにスリランカに来てからの体調不良の原因がさっぱりわからなくなった。

何せ昨日お酒を飲んでみたのですが、本日体調がすごくいいんですけど。

結局原因がわからないままだったな。

ともかく体調がすごく良くてラッキーなのですが。

さて目覚めてからはすぐに観光の準備。

本日はダンブッラのすぐ近くにある世界遺産を観光するので。

宿を後にして一路バスターミナルへ。

途中朝食を買い込み食べながら向かっていました。

バスターミナルに到着してからはすぐに目的地行きのバスに乗り込むことが出来。

30分後に到着しました。

着いた場所こそ世界遺産「シーギリヤの古代都市」です。

ここはたった11年間だけ都だったという場所。

それには悲しい歴史が潜んでいます。

5世紀、当時ここを治めていた王には2人の息子がいました。

長男の母親は平民出身、対して弟の母親は王族出身。

このため長男は弟が帝位につくのではないかと恐れ、王である父親を監禁。

弟を都から追放したのです。

こうして帝位についた長男は監禁している父親に財産のありかを訪ねましたが最後まで教えてくれず、それに怒った長男は父親を殺害。

長男の名前はカーシャパ。

カーシャパは父親を殺害したことを後悔したのか、弟の復讐を恐れたためかその後都を遷都。

平らな平地の中にある巨大な岩山に目をつけ、その頂上に宮殿を建てることを決意。

この岩山はどこを見渡しても切り立った崖で仏教僧の修行場でもあり、かたや敵が攻めてきても宮殿にはたどり着けないような構造であります。

今となっては父親の供養のために建設したのか弟の反撃から身を守るために建設したのかはさっぱりわかりません。

しかしカーシャパはシーギリヤの岩山に7年間かけて必死に自分の宮殿を作らせました。

それは岩山を獅子に見立て足もとから上にあがるように。

岩山の周りにはたくさんの女性の姿を描かせ神の恩恵を受けようとしてありました。

が、完成から11年後カーシャパの弟がインドから軍を引き連れて襲撃。

カーシャパはその戦に負け自害しました。

弟は兄が苦心して建てたシーギリヤの宮殿を破棄し、元の都へ再び遷都したのです

その後シーギリヤは仏教僧によって管理されてきましたがある時歴史の舞台から去り人々の記憶から忘れ去られたのです。

そして時19世紀、スリランカを支配したイギリス人がこのシーギリヤを発見。

たちまち世界中へとこのシーギリヤの噂が立ち込めました。

発見当初はすでに宮殿は朽ち果てており、礎石が残るばかり。

壁の周りに描かれていた女性の姿もほとんどが崩落しており、崖の中のくぼみに残る22体を残すのみとなっていました。

しかしこの女性像はスリランカ美術最高峰であり、シーギリヤの建築もスリランカ芸術の宝庫であることから世界遺産に登録されました。

さてシーギリヤに到着してからまずその場に立ち尽くしてしまいました。

というのも、、なんだこの巨大な岩山は。

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まるで天にそびえる城のような感じで。

ホントに高いだってば。

しかも岩山は周りがすべて崖というどうやっても人が上にたどりつけない構造なんですよ。

えっと、ここに宮殿を建てたって。。

ホントにこの岩山でいいのか疑ってしまうほど、切り立った岩山なんですよ。

作った王はほんとに頭が変じゃないの?

あまりにも巨大で悠然とそそり立つ岩山だったため絶句です。。

ちょっとここはすごすぎ。

さて、ずっとここで見ているわけでもないのですぐにシーギリヤの岩山へ向かいました。

岩山に向かってみると突然警察の人がそっちの道じゃなくてあっちだといわれ。

ん?岩山と逆の道を示されていますが。

なぜと思いながら向かっていくとどうやら正面に出る道らしく、チケット売り場の方を示されたみたいです。

でもチケットはすでに持っていたのでそのまま正面から入りました。

が、ここすごく勧誘の人たちがうるさい。

ガイド、ガイドって。

何度断っても、ガイドガイドといわれるし。

あまりにもうるさいので早く中に入りました。

ちなみに言っていた料金もかなり法外的な値段だったのでガイドは頼まない方がいいのかもしれません。

さて中に入って待ち受けていたものは岩山の下にある古代庭園。

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現在ではほとんど崩れてしまっていますが、それでも礎石からその規模を知ることができる。

たくさんの池に、さまざまな建物

しかもその庭園からシーギリヤの岩山が奇麗に見えるようになっています。

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まるですべての人に登らせないとでも言っているかのように堂々とその姿をあらわにしているのです。

ホントによくここに宮殿を建てようと思ったよ。

家臣も誰か反対しようよ。

こんな場所に建設したらお金がかかって国が傾くって。

庭園を横切ってからはとうとう岩山を登る階段へと。

で、階段を上っていたら話しかけてくるスリランカの人がいて。

話を聞いているとガイドでなくヘルパーだって。

あなたがハッピーだったら私もハッピーだってよ。

入場料高いから各場所にヘルパーでもいるのかと思っていました。

しかし、この人行けども行けどもついてきてガイドのように説明してくる。

何かおかしいと思い、一人が好きだからじゃあねっというとガイド料を請求しやがった。

ふざけんな、あんたが勝手にガイドしていただけじゃないかと思ってまきました。

お金なんて払うわけないし、私の観光は人とちょっと違う視点なので立ち止まる場所がそれぞれ違う。

人なんていると邪魔になってしょうがない。

という訳でその後は一人で楽しく観光。

岩山の中腹まで来たときに何やら崖の上を垂直に登って行くらせん階段が。

登って行くと何と岩肌に描かれた女性の姿が。

これこそ、スリランカで最も有名な「シーギリヤ・レディ」

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1500年にもわたりこの場所に残されていたのは人が誰も届かない、そして雨風にまったく影響がない断崖絶壁の中腹。

えっと誰がこんな所に描いたのですか?

誰もがこれないような直角の崖の中に描かれているよ。

だからこそ今までシーギリヤ・レディが残されているのかもしれません。

500体以上描かれていて残されているのはたった22体ですからね。

それにしても美しい。

スリランカの象徴とも言っていい壁画なのでその目で見れただけでも感動です。

そして再び歩ける道へ戻ってきたときには今度は壁に描かれた文字が。

別名鏡の崖。

崖に落ちないように作られた壁は当時蜂蜜を練りこんだニスのようなもので固めてられており、それはまるで鏡の壁のようでした。

現在ではその光輝く部分はほんの一部でしかないのですが。

しかもそこに書かれている文字も重要。

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といっても実は落書きなんです。

ただの落書きではなく、7世紀から11世紀にここに訪れた人たちが残した詩がここに埋め尽くされているのです。

その中にはもう失われた文字まで。

落書きも世界遺産の一部と考えると何か楽しいですね。

でも、現在の落書きはほんとに最悪。

いろんなところに自分の名前を書いて行く。

遺跡が悲鳴を上げています。

ただ自分の欲望のためだけに後世まで汚点を残す。

それだけは絶対やってはいけないことです。

さて鏡の壁を越えると今度は鉄で作られた道をひたすら歩き。

もう、鉄の下には岩がないんですよ。

そんな場所を進み、突如足みたいな彫刻が。

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実はこれ足なんですが昔その上に獅子の彫像が建っていたのです。

岩山を獅子に見せて作られていたのですが。

現在は足しか残っていません。

が、足がかなり巨大。

創建当初はどれだけの獅子の大きさをしていたのか足だけで検討が付きそうです。

ホントにこれ作った人はどれだけすごかったんだよ。

さて獅子の足から再び岩山を登りって、ここからは垂直に登る岩山をジグザグに登っていきます。

今では鉄の階段があって簡単に登れるようになっていますが、昔の人たちはどうやってここを登っていたんでしょう。

それだけがすごい不思議なのですが。

そしてようやく頂上に到着

頂上にはそこに宮殿があったことを示す様々な建物の礎石が残されています。

それも岩山の上一面に。

一番上には王の宮殿が。

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その周辺にはたぶん家臣でしょうか、それらしき建物が所狭しと建設された痕が残り。

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特にすごいと思ったのは貯水池。

岩山の上に住んで何が一番不便かというと、水が手に入らないこと。

しかしここには岩をくりぬき、水をためる貯水池が造られています。

しかも今でも水は枯れることなく、貯水池を水で満たしていました。

岩山に降った雨を全部貯水池に流す構造が採用されているのだと推測できますね。

これを設計した人もよほどの人だったと考えられます。

それにしても岩山の上からの眺めが最高にいい。

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360°の大パノラマで地平線まで見ることができます。

王はこの玉座から毎日この風景を拝んでいたのでしょうか。

そして地上で聞こえる鳥の鳴き声と風の声に耳を傾けていたのでしょうか。

あまりにも景色が良くて、当時の姿を想像していたら。

何とも気分がよくなって。

1時間半も頂上で景色を眺めていましたよ。

ホントにすごいとしか言いようがない。

これほど眺めていたのは初めてかもしれませんね。

まあ、旅に出る前に行きたかった場所の一つでしたから。

それだけの感動がここにはあってすごくうれしかったのでしょう。

さあ、やっとのことで踏ん切りをつけて降りることに。

一番下まで降りてきてからは、今度は再び庭園の方に向かって、下からのシーギリヤの風景をまたじっと眺めていました。

30分ぐらいでしょうか。

やはり、すごいよここ。

そんな表現しかできないぐらいすごすぎる。

写真ではいまいちピンとこないでしょうが、ここはこればそのすごさに圧倒されること間違いなしです。

天に向かってそびえる岩山の上にどうして宮殿を建てたのでしょうか。

しかもそれをたった7年で作り上げるって。

想像がつきませんね。

そしたら急に雨が降りだして。

スリランカの雨は少し降ってすぐに晴れるとわかっているので木の下で雨宿り。

雨があがってようやくシーギリヤを後にしました。

むむ、シーギリヤ観光で6時間かかった俺っていったい。

ふつうは2時間ぐらいで済むんですけど。

ずっと見ていた場所もあったのでそれぐらいかかってしまいました。

さあ、ようやく帰りのバスにのって再びダンブッラへ。

宿についてすぐにシャワーを浴び、夕食。

夜は宿でずっと日記を書いていました。

本日の日記長すぎですよ。

過去最長かもしれないです。

それだけここに感動して書こうと思って書いたけどあまりにも長いので簡略化して、それでもこの文章量。

シーギリヤはほんとに感動して絶句した場所でした。

ぜひぜひ、スリランカのシーギリヤには行ってみてください。

では明日は移動です。




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