あたりは乾燥した赤茶けた大地
そんな中に突如として寺院が現れる
インドの建築に多大な影響を与えた寺院が。
痛い。
お腹の痛みで目が覚めた。
インドにきて体調が悪くなったことなかったのに。
ここにきて最悪な状態です。
なんと飲んだ水がすぐに出てしまうという状態に。
5時に目覚めてそれからずっと体調との戦いだった。
なぜこんな状態になったのかさっぱりわからない。
昨日までいたって普通だったのに。
体は元気なのにお腹だけ。
ホントは7時ぐらいに出発する予定だったのに、ずっと寝ていました。
もう本日の観光諦める感じで。
そんなこんなで9時になって、ふと思った。
今なら何となく観光に行けそうな気が。
ともかくダメだったらまた戻ってこればいいし。
ということでお腹痛いにも関わらずバススタンドへ。
バスに乗り込んで一路パッタダカルへ向かいました。
30分バスに揺られて到着した場所こそ世界遺産「パッタダカルの遺跡群」です。
6~8世紀に中央インド・デカン高原で繁栄した王国・チャルキヤ王国
その王国の戴冠式に使われた場所こそこのパッタダカルなのです。
このためここには様々なヒンドゥー教寺院が建設されたのです。
特にこのパッタダカルでは主に2つの様式が混在する遺跡として有名。
当時のインドの建築を代表する北方型と南方型である。
屋根に大きな特徴を持ち、北方型は四角の砲弾の形をしており、南方型は巨大な階段状の形を持っています。
その中でもヴィルーパークシャ寺院は南方型の最高傑作とも呼ばれています。
このパッタダカルに残る寺院群はその後のインドにおける建築に多大な影響を与えた場所として世界遺産に登録されました。
パッタダカルの街はあまりにも小さく村と呼べるほどもないのですが、その中に多数の寺院群が並んでいるのが見えます。
寺院自体はそんなに大きくないのですが、遠くからでもわかるその彫刻の細かさ。
やっぱり南インドは彫刻の文化といっても過言ではないや。
今まで見てきた世界遺産すべてが彫刻の素晴らしさがひときわ際立っていたし。
ここも例外ではなく彫刻に埋め尽くされています。
さて早速入場口へ移動して入場。
やっぱり料金は高いですね。
インド人の入場料と比べて外国人は25倍の額をはらないといけない。
勘弁してほしいものです。
さて入場口から入るとパッタダカルの遺跡の全貌が見えてきます。
敷地はあまり広くないのですが、その中に数多くの寺院が並んでいることがわかります。
特に面白いのが北から南に行けばいくほど寺院の大きさが大きくなっていること。
もちろん一番南にはパッタダカルの最大の寺院ヴィルーバークシャ寺院があります。
これは時代を追うごとに北から南へ寺院が作られており、徐々に巨大な寺院が作られたことを証明しているのです。
それでもすべての建築の彫刻は緻密に彫られており、インドの技術の素晴らしさがここに残っているのです。
それにしてもほんとにここは寺院が2種類に分けられる。
見ていても一目瞭然。
特に屋根で。
南方型はほんとに階段状となっており、上に行けばいくほど小さな四角形の石が乗せてある感じ。
北方型はそれに対しなだらかに小さくなっていくという形をしています。
この建築様式がその後、インドの南と北とで発展したかと思うと歴史の流れを感じずにはいられないです。
それにしても南方型やっぱりこの前見た大チョーラ朝の寺院群に似ているや。
階段状ってところが。
規模は明らかにこちらの方が小さいのですが。
やはり、文化は継承されていくのですね。
今回はそれをまじかに見ることができてほんとによかったです。
さて、寺院の中を一通り見学。
北方型の寺院はほとんどが中に入っても空間は広くなく、中にリンガと呼ばれる円柱形の像が安置されているだけ。
それに比べて南方型の寺院は巨大な空間が中に造られています。
たくさんの柱によって天井が支えられておりすべてに緻密な彫刻が彫りこまれている。
ちょうど日の光がはいるようになっており、彫刻が光にあたって浮き出しているようでした。
それにしてもヒンドゥー教の彫刻って他の宗教にない構造。
というのも男女が抱き合っていたり誘惑していたりという彫刻が主なのです。
普通そういうのってタブーではないのかな。
今までどこの宗教でもそんな絵画や彫刻見たことないよ。
まあ、何しろヒンドゥー教が崇めているリンガは通称男根と呼ばれているぐらいですから。
子孫繁栄のためには避けては通れないものですしね。
ヒンドゥー教の一面をここで見れました。
そうそう、このパッタダカルには7つの寺院が存在します。
内4つが北方型で残りが南方型。
ただ、南方型の方が規模が大きいので存在感という意味では北方型はあまり目立っていない感じが。
高さも南方型の方がありますしね。
あと、北方型は塔の前に小さな建物が付属しているだけなのに対して南方型は塔の周りには回廊のような場所が作られており、さらに寺院の前には牛の彫像が安置されています。
必ず牛は寺院を見るような形で。
さらにそれらを囲む壁のようなものも存在しますので。
これを聞くと規模が違うのがわかるのではないでしょうか。
それにしても南方型を見れば見るほど大チョーラ朝の寺院とそっくりだってことが分かってきました。
なんといっても塔の様式から建物の配置までまったく同じ。
建物の正面に牛が配置してあるところとか。
その周りを壁で囲んでいるところとか。
歴史はつながっているんだなってそう思わせてくれる瞬間ですね。
ただぜいたくな悩みではあったのですが、こちらを見てからチョーラ寺院を見たかったような。
チョーラ寺院はほんとに高さも彫刻も最高峰だったので、こちらはその数百年前の南インドに影響を与えた建築。
あまり大きくないんですよね。
逆から見たほうがよりよく感動できたのではないかなと。
まあ見てしまったものはしょうがないのですが。
それにしてもここすごく敷地が狭いのにびっくり。
ブッダガヤとかマハーバリプラムより規模が小さいよ。
これだけ集中してこの場所に寺院を建てるのには何か意味があったのでしょうか。
何か不思議な感じもします。
このため普通だったら1時間もしないうちに観光は終了してしまいます。
まあ私は4時間もいてしまったのですが。
入場口の近くはほんとにこの寺院群を一望できるのでそこからずっと眺めていました。
あとものすごく暑いから日影で休憩していたのもありますが。
パッタダカルがちょっと遠くから全体の寺院群を眺めるのがすごく感動的なのでそれをお勧めします。
なにせそれで1時間以上は眺めていましたから。
素晴らしいのなんのって。
周りには赤茶けた大地が広がっており、その中にそびえる寺院群。
乾燥したこの土地に異質に思える寺院群。
不思議な光景が目の前に広がっているのですから。
ぜひぜひハンピに来た際はこちらにも来ることをお勧めします。
さて寺院をじっくり眺めたところで観光は終了です。
一路バーダーミに戻ってまいりました。
さっそくシャワーを浴びて。
日記や写真の整理に取り掛かり。
が、体調はいまだにおもわしくない。
本日まだビスケットしか食べていない事実もあって。
覚悟を決めて夕食を食べましたよ。
日本人に慣れている味にしようとフライドライスとフライドポテトを注文です。
夕食後にはほんとは日記を書こうとしましたが、体調が芳しくないので20時には就寝という荒技を。
さて明日には体調が治っているといいんだけど。
あ、そうそうこのバーダーミは停電がしょっちゅうあってあまりいない方がいいかも。
今回2日滞在だけで7回ぐらい、滞在時間の3割ぐらいは停電していたから。
気を付けてくださいね。
ではおやすみなさい。
パッタダカルアクセス
ハンピの近くのホスペットを起点とした方が便利。
ホスペットの駅から直進して途中のロータリーを左側の直進する道へ
その先にホスペットバススタンドがある。
ホスペットからパッタダカルの最寄の街バーダーミまでの直通のバスは一日2本。
7時と13時。
それ以外の時間で行く場合はホスペットからビジャープル行きのバスに乗りイルカルという街で下車(2時間半)
イルカルからバーダーミ行きに乗り換える。
バーダーミからはパッタダカル行きのバスがある。バススタンドの前止まっている小さなバスでもパッタダカル行きがある。
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世界遺産のことを皆に知ってもらう為によろしくお願いします。