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 【インドの世界遺産

世界遺産「アジャンターの石窟寺院群」
2008.03.16
 
 2008年3月16日    225日目


大地に現れた湾曲した谷

その裂け目に数々の穴が存在する

それは人類が岩をくりぬいた石窟群




おいおい、誰だ4時に電気をつけたのは。

まだ寝てるって言うのさ。

ちなみに私は5時半起きです。

まだ外は暗いですよ。

本日行くアジャンターはアウランガバードから100kmも離れていて3時間もかかるとのことです。

このため6時半のバスに乗ろうとしたのですよ。

本当は5時半発もあったのだけど、さすがにそれは断念しました。

さて時間が来たのですぐにバススタンドへ移動。

目的地行きのバスにすんなり乗ることができました。

そしてバスは出発。

一路北へと進み始めました。

ホントはバスの中で寝たかったのだけど、寝たらバック盗まれそうな気がしたので起きていましたよ。

それにしても、ほんとに何もない場所だな。

見渡す限りの乾燥した大地が続いているよ。

おや、いきなり渓谷のような場所に出たぞ。

ここを降りるのか。

などと思っていたら、下りきったところでアジャンターについたよと言われた。

?、、地●の歩き方には3時間かかると書いてあるのですが、2時間しか経過していなくて。

でも確かにアジャンターの表記がある。

また、地●さんにだまされましたよ。

さてここからアジャンターの遺跡に行くには専用のシャトルバスに乗らなければならず。

よくよく話を聞いてみると9時出発だってさ。

あと30分もあるではないですか。

そしたら同じ理由で日本人の人も待っており。

その人とお話していました。

ようやくシャトルバスが出発して遺跡の入口まで到着し。

入場券を買い込み、さっそく遺跡の中に入りました。

こここそ、世界遺産「アジャンターの石窟寺院群」です。

時は1819年。

一人のイギリス人がこのアジャンターに踏み入れました。

彼の名はジョン・スミス。

彼はこの辺境の地に岩にくりぬかれた洞窟を発見したのです。

彼の発見は瞬く間に世界へと伝わりました。

こうしてアジャンターの遺跡が発掘されていったのです。

そこに現れたのはインド最高峰の壁画や彫刻でした。

紀元前2世紀からこの地で開窟が始まったとされ、一度中止されましたが再びグプタ朝の時代に造営がはじまったとされます。

特に壁画はインドの中でも最も重要とされ、高温多湿であるインドにおいて壁画はほとんど現存してはおらず、唯一このアジャンターに残されているだけなのです。

この発見により、インドには芸術性の高い壁画が描かれていたことになりその後の仏教の美術に多大な影響を与えたとされています。

特に同じ様式で東南アジアや日本などでも絵画が描かれているのです。

アジャンターの石窟寺院群はインドにおける壁画の最高峰であり、またその後の文化に多大な影響を与えた場所として世界遺産に登録されました。

さて、このアジャンターは私が来たかった世界遺産の一つ。

日本でも何度も写真を見ていたので。

どのような場所か実際に見てみたかったのです。

さて一歩足を踏み入れて。

なんだ、この湾曲した断崖絶壁の自然は。 

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しかも断崖絶壁の中にたくさんの穴が掘られている様子がわかります。

ちょっと信じられない光景ですよね。

今ではしっかりとした足場があるからいいのですが、当時掘りはじめた時なんかは全く足場なんてなかったでしょうから。

どうやったらこんな足場の悪い所に穴なんて掘ることができたのさ。

しかもこの数、すごいとしか言いようがない。

全くなんてものを作ったんだ。

しかもこんな大自然の所をよく見つけたよ。

Ω←こんな形に湾曲しており、その中には雨期に出てくる川が存在しています。

川がこれだけの岩山を侵食した自然はそうそう見つからないと思いますよ。

グランドキャニオンとかは岩が崩れやすい性質があるのであれだけの巨大な渓谷が作れてのですが。

こっちはほとんど乾季に水がない状態でこれだけの場所が完成したなんてにわかには信じられないですね。

さて、ほんとは順序どおりに最初から石窟の中をみる予定でしたが。

よくよく考えてみると日の光が午後になると写真を取りにくくさせるのではないかと。

このため、午前中は石窟の前と、湾曲した部分の中にある展望台を回ることにしました。

まずは、一通りの石窟群の前を通り写真を。 

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端から端まで歩くのに結構な時間がかかります。

しかも幾つもの階段を上り下りしないとすべて見れないのですよ。

崖に彫りこまれた石窟群。

ここを回るだけでもそれを実感できます。

幾つもの穴が掘られており、その周りには様々な彫刻が彫られています。

昔はほんとにただの崖だったということが信じられないです。

さてまず石窟の外観だけ見たら見晴らし小屋まで移動しました。

かなりの高低差があり、しかも灼熱の地獄なのでかなりの時間がかかりましたが。

その甲斐だけあって、素晴らしい景色が拝むことができます。

この見晴らし小屋は湾曲した部分の中の頂上にあり、この場所から石窟をすべて見渡すことができます。 

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360°までとはいきませんが、かなりの角度の風景が拝むことができるのですよ。

ここからの風景は絶景なので是非とも見ることをお勧めします。

それにしてもなんてものを作ったんだ。

インド人は。

上から見れば見るほど崖の合間に造られた石窟だということがわかります。

どうしてこんな場所に造ったのか。

たぶん下界との隔絶を求めるあまりこのような場所になったのではないかと想像しますが。

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谷の合間に作った石窟群。

世界でも有数な風景ですね。

さて見晴らし小屋の後にはそれよりさらに高いにある展望台に向かいました。

石窟群からは100m以上も登った所にある、高台にあります。

正直この暑さの中で山登りをするにはつらいものがあり。

ちょっとした日陰で何度も休憩をいたしました。

ホントにつらかったです。

ただ、その甲斐があるのですが、アジャンターの遺跡を一望することができます。 

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もちろん遺跡のみならず、その周辺の自然も見ることが出来。

アジャンターの石窟はほんとにすばらしい場所に造られており。

どこの場所を見ても絵になるかの様なところです。

見渡す限りの地平線の中に巨大な渓谷。

その湾曲した部分には小さな穴が無数に空いてある。

これほどの風景は見るだけでも価値がありますよね。

さて、うすうす感じていいたのですが、ようやくこの展望台まで来て気が付きました。

もともとはアジャンターは巨大な滝だったということを。

現在は全く水がないのでその面影はないのですが。

巨大な渓谷といってもアジャンターより先の渓谷が存在しないのです。

でもアジャンターではジグザグの渓谷をなしている。

これを意味することは昔ここは巨大な滝だったということです。

実は滝というものは長年の歳月を要するとジグザグという形状の滝となるのです。

たとえば巨大な滝が存在した場合、滝の端側が集中的に水が集まり浸食されて。

ある程度侵食された時に反対側に浸食が始まるのです。

現にアフリカにあるヴィクトリアの滝が長年の浸食にわたりジグザグの渓谷を織りなしているのです。

ということはもともとアジャンタは世界でも有数の滝であったことは明白。

しかし突然の環境変化により水のない大地へと変化したのです。

このため断崖絶壁の岩山が現れたのですね。

人々はこんな場所だからこそ世俗との切り離しをするためにここに石窟を掘ったのでしょうか。

ホントに一目見ると異論んはことが分かってくるのですね。

さて、展望台を眺めた後は石窟の中を見ることにしました。

ここには数多くの石窟があるので見るだけでも大変。

しかも中が結構広いのです。

ともかく最初に石窟を見た瞬間に、ちょっと信じられない光景が。

どうやったらこれだけの空間を掘ることができるのですか。

中は相当広く、天井までは最大で10mぐらいあるのもあります。 

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しかも中の彫刻は事細かに彫られており。

ほとんどは無数の柱の広間があり、その奥には仏像が安置されています。

しかも相当奥深くまで掘られていて。

どれだけの労働力が必要としたかは検討が付きません。

ホントにすばらしいとしかいいようがない。

また、周辺の壁には仏像が彫りこまれており。

それも細部にわたり事細かに彫られているのです。 

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ホントにどれほどの力がここにはあったのですか。

信じられないですね。

が、このアジャンターの遺跡の内部はほとんど照明を照らしていないので。

全く写真が撮れない。

手ぶれを起こさない程度に取っていますが。

それも限界があり。

三脚が不可能なので地面に置いて写真を撮ったりしていますが。

構図がおかしいのもあるので。

これほどの遺跡なんだから三脚ぐらいは可能としてもらいたいものです。

こうして石窟を回ってみたのですが、ほとんどが未完成のが多いです。

中には完成間際のものもあったり。

壁の彫刻がしっかりなされているのもあり。

特に感動したのは、このアジャンターの発見者の落書きがいまだに残されており、それが私たちの目で見える場所にあること。 

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この落書きこそ歴史を感じる場所でした。

それにしてもアジャンターの中でも一番素晴らしいとされている第1窟を見たのですが。

、、暗すぎてよくわからない。

確かに壁画もちゃんと見えるのですが、どのような情景を描いたものかがわからないぐらい暗い。

写真はもう絶対取れないです。

なんとか床において壁画を取ってみたのですが。 

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ぶれている気配満載。

ここはほんとに写真が撮りずらいです。

とってもここに残る壁画はインド唯一といってもいいほどの壁画

目を凝らしてみてみるとしっかり細部まで色彩が施されており。

当時のインド風景を思い描けるようでした。

こうしてアジャンターの観光も終了と思いきや。

なんと、チケット売り場付近から、崖の上に登る道を見つけて。

そこに登り、雄大な風景を眺めていました。

ここは全く人も来ないために自分の世界に入れるのが素晴らしいです。

こっちのルートはほんとお勧めですので。

来られた方は登ってみるのもいいかもしれません。

こうしてようやっと、アジャンターの観光が終了。

一路アウランガバード行きのバスに乗り込みました。

さて、寝ようかとおもったら。

、、、、!!!、おいなぜだかかなりの鼻血が出ているんですが。

一生懸命鼻血を止めるのに必死でした。

原因は、たぶんまともな食事をしていないからでしょうね。

朝食、昼食ともに菓子パン系の食事しかしていないですし。

ここ数日まともな食事は夕食だけですから。

このため、アウランガバードに戻ってからはしっかりとした食事をできる場所へ行きました。

少々お高めですがしょうがない。

しっかりとした栄養を取りたかったので。

夕食後は宿に戻り、日記を書きたかったですが。

ここの宿は電源を有料としてますので。

写真の整理ぐらいしかできなかった。

次の都市で日記を一気に片付けるしかない。

このためすぐに寝ました。

明日も世界遺産の観光です。



アジャンターアクセス
アウランガバードのバススタンドから約30分起きに出発。
アウランガバードの駅からバススタンドへは駅の右側にあるまっすぐ進む道を30分以上まっすぐ歩くと右側にある。
バススタンドではアジャンターTポイントという表記があるのでそこに書かれている場所からバスに乗ること。
バスに乗ってから約2時間から2時間半で到着





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