何もない平原にたたずむ寺院群
それらは岩山から切り出された
数百年にわたり掘り出された寺院跡
おはようございます。
本日はゆっくりと起きることができました。
というのも本日行くエローラはアウランガバードから近く、1時間ぐらいで到着するので。
8時半出発をしましたよ。
朝食をとって、バススタンドに向かいそして出発。
45分後には世界遺産「エローラの石窟寺院群」に到着いたしました。
このエローラ石窟群は巨大な岩山に彫りこまれた寺院です。
しかもここには大きな特徴がありました。
それはいろんな宗教の寺院が壊されずに存在していることです。
7世紀には仏教が、9世紀にはヒンドゥー教が、それ以降にジャイナ教がそれぞれ寺院群を建てたのです。
同じ場所に違う宗教の寺院が建設されることは歴史上を見ても珍しく、インドが宗教に寛大だったことを示しているようです。
特にこの石窟には世界最大ともいえるほどの岩山をくりぬいた寺院が存在します。
幅46m、奥行80m、高さ34mにもわたる壮大な彫刻とも呼べる寺院が残されたのです。
まさにここは石窟寺院の最高傑作が残り、3つの宗教が共存する遺跡として世界遺産に登録されました。
エローラに到着してからはさっそく入場料を。
珍しく100ドル札で払ってもよいと言われた。
これで細かいドル札が手に入って良かったです。
そしてすぐに遺跡の中へ。
って、正面にいきなりエローラ最大のカイラーサナータ寺院が目に飛び込んできます。
この遺跡、ウソでしょう。
にわかに信じられないほどの寺院がそこにはあります。
なんと目の前の岩山を削って、これほどの巨大な規模の寺院を作ったなんて。
しかも彫刻も細かいよ。
見れば見るほどこの寺院が存在しているなんて。
なんて物を作ったんだよ。
まだ目の前の光景が信じられないまま、一度この寺院の周りの岩を一周してみることに。
上からこの寺院を眺められるのです。
さっそく岩山を登ってみると。
意外に高さがあって登るのが大変。
よくこんな場所を彫りこんで寺院を建てようと考えたものです。
どれだけの労働力が必要で、どれだけの時がかかったか見当もつかない。
百年以上かかったのだけはわかりますが。
まるで岩が豆腐のように切り取られた痕をみると、その光景がこの世のものとは思えないようです。
何度見てもこの遺跡があること自体、信じられない。
もう唖然とするしかないですね。
それにしても遺跡を上から見ると、すごいという印象よりも怖いという印象。
柵とか何もないんだよ。
一歩間違えて落ちれば死亡確定なんですが。
高さが34mもありますから、それだけ岩を掘ったということでもありますけど。
高所恐怖症の方は登らない方が良いでしょう。
ただ、ここにはホントに、ホントにすばらしい景色が待っています
さて、本当はこの寺院の中を観光しても良かったのですが、このエローラは全部西向きに造られていて。
午前中はどこも逆光になるので写真が取りにくい。
このため日の光が関係ない石窟の内部の写真を撮ることにしました。
最初に向かったのは第1窟から第12窟までの仏教寺院です。
エローラの中では最も最初に造られた場所でもあります。
さっそく仏教石窟の中に入ってみると。
意外にシンプルでびっくりです。
豪華な装飾とかなく、広いスペースがたくさんあるという印象。
内部構造はアジャンターの石窟と似ていますね。
中に入ると柱がたくさんある広間のような部分があり、その奥に仏像が安置してある。
たくさんの人が一度に拝めるようになっているみたいです。
仏教寺院の中にはかなりの高さがある石窟もあり。
もちろんその中心には巨大な仏像が安置されています。
内部構造だけ見ると教会のような感じですね。
周りには様々な仏教の像が彫りこまれており、これだけ見ていてもどれだけの労力がかかったか見当もつかないです。
それと3階建てのアパートのような場所も存在していて。
各階には様々な仏像が見ることができます。
この仏教寺院群だけでもかなりの広さがあって正直見るのが大変ですよ。
そうそう仏教寺院の特徴として数多くの何もない部屋が存在します。
実はここは僧侶が寝泊まりする場所だったのです。
一日のすべてを祈りに費やすために行きついた構造なのでしょうね。
さて、ここでびっくりするような出来事が。
なんと日本のテレビクルーが映像を取っているではないですか。
正直私はTB●さんの世界遺産クルーに会うことを目標ではないですが願望しています。
私を世界遺産へ導いた番組ですから。
でも見ていると世界遺産のクルーではないとわかりました。
TB●さんの撮影部隊には世界遺産のシールがカメラに貼ってあることを知っているので。
ではN●Kかなと思ってもレポーターの方がいないよ。
このため恥を忍んで聞いてみることにしました。
するとテレビ朝●の世界の車窓の撮影でした。
、、、、静岡県放送していないんですが。。
インドに走るデカンオデッセイの撮影で着ており、このデカンオデッセイはインドのデカン高原にある世界遺産をめぐる列車なので、このエローラに来た模様。
やはりADさんは大変そうでした。
さてその後はヒンドゥー教の寺院の観光を。
観光を始めてみてわかったのですが、メインどころの遺跡以外に装飾が少ない。
岩をくりぬいて柱を作り、すぐに本尊を安置するという形で。
何となく、メインどころを作るのに労力を費やして他の所まで手が回らなかったという印象も。
その代り、メインどころはものすごく素晴らしい遺跡なのです。
ひとつは先ほど言ったカイラーサナータ寺院で、ほかには石窟内で最大の空間をもった29窟などがあります。
特に29窟はエレファンタ島にあった石窟寺院をさらに巨大化した感じの印象で。
天井が高いです。
ホントに岩山をよくくりぬいたよと思わずにはいられない場所です。
体育館ぐらいの巨大な空間に無数の柱があって。
中央にはヒンドゥーの御本尊リンガが設置されています。
リンガが丸い円柱のような形をしています。
リンガの下には円形の輪っかが描かれていて。
これは男性と女性の性器をかたどっているものです。
またヒンドゥーの彫刻には男女が抱き合っているような彫刻が多数あり。
普通宗教はそういうことはタブーとされているのですが、ヒンドゥーは寛容だったことを示していますね。
でも、それを崇めるって。。
やっぱりヒンドゥーがわからない部分が多すぎですよ。
それにしてもヒンドゥーの寺院は数が多すぎる。
これ全部見るのにかなりの時間が必要でした。
まあ、灼熱の太陽のもとですから休み休みの観光なんですけどね。
さてそして3つ目の宗教、ジャイナ教の石窟寺院に向かいました。
行ってみてびっくり。
ここが一番彫刻が細かい。
石窟内を彫刻で埋め尽くしてある感じです。
やはり一番最後に建築されているからでもあるのでしょうか。
鮮明に彫刻が残っている感じです。
ホントに元は同じ岩山だったのか。
このエローラに来るとそう思ってしまいます。
ホントに人間業ではないですよ。
インドの建築水準ってホント高いです。
これはインドの世界遺産を回っているとほんとに実感しますね。
こうして一通りエローラの石窟寺院を見た後、最後に一番のメイン・カイラーサナータ寺院の内部へと入りました。
いやはや、ここはほんとにすごいとしか言いようがないよ。
中には巨大な寺院のほかに塔、回廊などがあります。
もちろんすべてには事細かな彫刻が施されているのです。
しかも巨大な寺院は2階建てとなっており、まず寺院の形をくりぬいたあとにその中をくりぬいて本尊をおけるようなスペースを作っております。
想像では普通の家を一つの岩からくりぬいたと思っていただければ。
そのすごさが伝わるのではないでしょうか。
またこの寺院は2階の部分が回廊で正面の門まで行けるようになっていて。
現在の技術でもこれだけ作るのに大変なんだけど、それを一つの岩からって。
もう絶句でしたよ。
このためずっとこの寺院で景色を眺めていました。
ぜひぜひここは一度来てくださいね。
感動すること間違いなしですから。
写真を多めに掲載しますので、その雰囲気を味わっていただければ。
こうしてエローラの観光は終了。
、、時間がすごくかかった。
7時間も観光していたのでかなり疲れていたのは言うまでもありません。
ちなみに水は4L近く飲んでいますけどね。
さっそく、アウランガバードに戻り朝知り合った日本人の方と一緒に夕食を。
そして宿に帰り、シャワーを浴びて。
日記をかけるだけ書いて。
この宿は電源が有料なので、次のホテルで充電をしようと思うので残りのバッテリーが持つ限り書いていました。
まあ、10時半消灯なので書ききれなかったのは事実ですが。
さて明日は少しの移動だけです。
うまく乗り換えができるといいのだけれど。
どうなっていることやら。
エローラアクセス
アウランガバードのバススタンドよりエローラ行きあり。
所要1時間弱。
観光客がたくさんのっているので車掌もエローラに到着したら降ろしてくれる。
もしよろしければクリックしてください。

世界遺産のことを皆に知ってもらう為によろしくお願いします。