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 【インドの世界遺産

世界遺産「カジュラーホーの寺院群」(2)
2008.03.26
 
2008年3月26日    235日目


北方型の最高傑作

初期に比べてだいぶ重厚感が増えている

すべては彫刻に埋め尽くされた寺院


おや!

朝起きたと思ったらすでに9時半だよ。

このためベットから飛び起きて朝食へと向かいました。

しかもこれが失敗だった。

料理を頼んでも出てくる気配がない。

何かと思ったら何とガスがなくてプロパンガスを買いに行っていた。

おかげで30分も待たされることに。

すでに10時なんですが。

やっとのことで朝食と食べて、町の中心の遺跡に向かいました。

チケットを買って、、、と思ったらドルが使えなくなっている。

現在ドル安が続いておりチケット購入でドルが使えなくなっているみたいです。

こっちが損するのですごくムカつくのですが。

しょうがないといえばしょうがない。

文句を呟きながらさっそく、寺院群へと足を踏み入れました。

昨日は東と身に見の寺院を見たので本日はメインの西の寺院です。

さっそく中に入ってみて驚いた。

なにがってその巨大さに。

昨日も何箇所か寺院は見ているのですが、それよりも2倍以上大きい気がする。

しかもその巨大な寺院が数ヶ所かたまってあることが。

まずは門に一番近いラクシュマナ寺院を見学。 

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ラクシュマナ寺院はカジュラーホーの中でも完全にチャンデーラ朝の建築を残しており。

中心に巨大な寺院が建ててあり、その周りを4つの小さな寺院で囲む。

チャンデーラ朝はほとんどがこのような寺院建築をしていたみたいです。

その後のイスラム教支配の際、偶像崇拝禁止のためにほとんどが壊されているために残っていませんが。

中央の寺院は一番後ろがインド特有の建築様式北方型で作られており、その前に回廊部分が付属しているみたいです。 

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北方型が始まった頃は後ろの塔しか存在しなかったために、その後前方に回廊のような建物を付随するようになったのでしょう。

もちろん、ここも東や南と同様にすべては彫刻で埋め尽くされています。

ホントに細かい。

改めてインド人の芸術の素晴らしさが伝わってくるようでした。

なんといってもすべての彫刻から表情が読み取れるのが素晴らしいところです。

もちろんヒンドゥー教の寺院ですから寺院の中には巨大なリンガが安置しており。

皆それに向かって拝んでおります。

あとでも説明しますが、リンガって男根のことなんですよね。

それを崇拝する宗教って。。

やっぱり私の中ではヒンドゥー教は理解できなかったようです。

どうしてそれを崇拝するのかと。

またそれを今でも崇拝するインドって。

インドが世界でも人口の多い国になった理由がわかった気がします。

さて続いては一番奥にある、カンダーリヤ・マハーデーヴァ寺院へ。

一目見た瞬間この素晴らしさがわかった。 

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カジュラーホーで最大の寺院で、ヒンドゥー北方形の寺院の最高傑作。

パッタダカルで北方形の初期の姿を見ましたが、それよりも精密に、たくさんの付加価値を付けたような感じでそこに存在します。

パッタダカルでは塔の部分も四方錐だけだったのですが、四方錐の周りにさらに違う四方錐がついていたりと豪華絢爛に建てられております。

また回廊部分にもさまざまな建築様式が使われており。

正直ジャイナ教と仏教とヒンドゥー教が混ざっているような気もしますが。

元来ヒンドゥー教はほかの宗教に寛容だったために、ここで乱立して建ったのではないでしょうか。

それにしてもここの寺院で語らなければならないことが一つ。

彫刻のことで。

やはりヒンドゥー教の寺院のために彫刻が細かくてリアルに浮かびあがっている気がします。

しかしほとんどが男女が抱き合っていたりとか言うのが多いです。 

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一番びっくりしたのが「生殖行為」真っ最中という彫刻。 

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いかに男女のことで寛容だったとはいえ。

まさか性についてもそのまま彫刻で残すとは。

ヒンドゥー教。

もともとインドに渡ってきたアーリヤ人がもたらした独自の宗教。

それがインドの土着の神々と結び付き現在の形となりました。

彼らの理念は「たくさんの川が流れる方向が違っていても最終的には海へと注ぐように、宗教もまた目指すところは同じ」というところにあります。

また彼らは輪廻を信じており、人間は死んでもまた再び生き返るとしてガンジス川にその身を捧げるのです。

こんな立派な宗教が、性に関して寛容すぎるのは正直驚きで。

というかやっぱり信じられない。

確かに性に寛容でないと子供は生まれませんからね。

ご神体もリンガという男根のことで、その周りにある丸い輪っかは女性の生殖器を表しているそうです。

もちろんちゃんとした神もいますよ。

シヴァ神とか。

やはり今まで見てきた宗教とは違った一面を見せてくれる場所です。

ともかく、彫刻の細かさはインド随一で。

しかもこのときちょうど花が咲き乱れており、風に飛ばされた花びらが寺院の周りを駆け巡り、幻想的な風景を見ることができました。

この遺跡はほんとにヒンドゥー教寺院の最高傑作といっていいのでぜひ一度は見てくださいね。

さてこの寺院の見学後は残りの寺院を見学。

デーヴィー・ジャグダンベ寺院やヴァシュワナータ寺院などを。 

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すべては北方型の形をしており、一面彫刻だらけ。

ご神体を置いてあるところが一番巨大な塔が建っており、回廊の部分で徐々に低くなるというスタイル。

まるで横から見ると山脈が連なって見える感じですね。 

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この中でも特に印象だったのがナンディー堂。

ここには巨大な牛の彫刻が置かれています。 

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これもヒンドゥー教の守るべきもの。

シヴァ神に使える動物は牛というのがヒンドゥーの教えです。

このためヒンドゥー教徒は一切牛を食しません。

インドのマックにですらビーフというものが存在しないぐらいですから。

牛は聖なる乗り物であり、それを守ることでヒンドゥー教徒が成り立っていると言えます。

イスラム教の豚がだめなのと同じ感じですよね。

私たち日本人はどの食物も問題なく食べていますが、宗教によっては禁止されている食物もあります。

それらを学んでから旅をしないと大変なことになるのでもし旅をされるのであれば少しは宗教のことを勉強した方が良いのではないでしょうか。

たとえば、、確かタイだと思いましたが、頭は人間の神聖な部分なので子供の頭をなでるのも禁止されています。

頭をなでて警察に厄介になった人も存在するので。

それがその国で信じられているものですから私たちはその国に行った時にはそれに合わせないといけないですからね。

で、14時半になりようやく寺院群をすべて見ることが出来。

まあ、2時間もあればすぐに見終わりますが、感動したところでずっと風景を見ているという習性がありまして。

何箇所か30分ぐらい景色を見続けた場所もありますので。

私の観光は人よりも少々長いです。

さて、寺院を後にしてからはその足でそのままバススタンドへ向かいました。

明日の移動の時間を確認するためです。

すると朝の5時半出発が、、、

朝早すぎ。

でも次のアーグラーには日が明るいうちに到着したいと思っているので。

それに合わせて移動するしかないでしょう。

明日はすごく早起きですよ。

さてその後は宿に戻り、写真の整理をしていました。

かなりの枚数があるので整理するにも時間がかかってしょうがないです。

写真の整理の間にはシャワーを浴び。

インターネットをしにいったりといろいろ雑務をこなして。

そして夕食の時間になり、日本人と食事に行きました。

かれこれ4日間も一緒に行動してきてしかも本日が最後だったのでしんみりとした感じの夕食。

もちろんお酒を飲んだのは言うまでもありませんが。

こうして時間も過ぎ、まだなごり惜しいので今度は宿で飲むことに。

いろいろ話をするのは楽しいですね。

特に学生シーズンもそろそろ終わりに近づくので若い人たちの話を聴けなくなるのが悲しいですが。

そして最後にお別れを言って解散。

明日は特に早いですからね。

そういうことですぐに寝ます。

おやすみなさい。





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