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 【ネパールの世界遺産

世界遺産「サガルマータ国立公園」
2008.04.20
 
 2008年4月20日    260日目


世界の頂上

その名の意味をもつ場所は文字通りの世界の最高峰

エベレストを有するヒマラヤ山脈


眠い。

何せ4時半起きですから。

まだ暗いし、、しかも停電してるよ。

懐中電灯をつけて、出発の準備。

5時になったところで宿を後にして暗い街へと歩きだしました。

向かった先はネパールの空港。

本日は飛行機でのフライトを予約していたので。

その名もマウンテンフライト。

エベレストを見るツアーです。

さっそくタクシーを捕まえて値段交渉。

やはりこんな朝だから値段が下がらない。

皆から聞いていたことなので、ある程度値段が下がったところでOKしました。

フライトの時間に遅れてもいやだし。

そしてようやく空港へ到着。

国内線のターミナルに行くと、まだ時間が早かったのか入口が閉まっていた。

このため寒かったですが、入口があくまで待っていましたよ。

それにしてもネパールの国内線なのに外国人が大量に並んでいる。

ネパール人なんてほとんどいない。

というのもネパールは世界でも有数のトレッキング地域。

トレッキングする場所に行くには飛行機で行くしかないみたいで。

全員登山のための用意をしてありました。

私は行って帰ってくるだけのフライトなので手ぶらでしたが。

ようやく入口開いて、チェックイン。

私が受け取ったチケットの座席は7C。

前の方なのか後ろの方なのかさっぱりわかりませんが、フライトまでゆっくりと待っていました。

そしてようやく搭乗開始。

最初はバスに乗り、飛行機の前まで。 

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って、飛行機ってプロペラ機なのね。

しかもすごく小さい。

私の持っていた7Cの座席は結構後ろだったようで、プロペラは羽が窓から見て微妙に邪魔になる席でした。

もっと前の席はすごく邪魔になるでしょうが。

一番いい席は9~11番席。

しかもこのフライトのすごいところは両端にしか人を乗せないところにあります。

要するに全員窓側になれるって仕組みです。

さて飛行機に乗ってからはすぐに離陸。

一路エベレストの方へ向かいました。

その場所こそ世界遺産「サガルマータ国立公園」なのです。

サガルマータはネパール語で世界の頂上。

世界で知られている名前だと、エベレストもしくはチョモランマです。

なぜこのようなたくさんの名前をもつようになったかというと、植民地時代にさかのぼります。

当時インドを支配していたイギリスが、ヒマラヤ山脈の測量を開始。

それぞれに識別番号が付けられました。

エベレストにつけられた識別番号はP-15(ピーク15)

そしてイギリスが測量を終えた時、P-15が世界最高峰だとわかり、当時のイギリス測量長ジョージ・エベレストから名前を取りエベレストと名づけられたのである。

こうして世界最高峰はエベレストという名前が世界に定着したのである。

残りの2つは現地名。

ネパール語でエベレストのことをサガルマータと呼び、中国側の名前がチョモランマである。

このため、世界最高峰は4つの名前を持つ山となったのです。

現在このサガルマータには多種多様の動植物が生息しています。

常に万年雪に閉ざされているサガルマータは高山植物などが存在し、春になると数々の花を咲かせ。

そして誰も寄せ付けない自然はそこに住む動物たちの楽園となっています。

現在レッサーパンダやツキノワグマなどにとってサガルマータはユーラシア大陸における最後の楽園となりつつあります。

絶滅が危惧されている動物もたくさん住んでおり、ここには世界の中でも数少ない動物たちの保護区となっているのです。

また地質的にも大変貴重な土地であり、8000mを越える山から化石が見つかったのです。

これは4500万年前、インドとユーラシア大陸が衝突した時に海底が盛り上がりやがては世界の頂上へと変化したことを意味しています。

かつてサガルマータは海の中だったのです。

こうした地学的にも貴重な場所で、生物的にも絶滅種が住む場所として、何より世界でもここだけしかない景観美があるとして世界遺産に登録されました。

正直、飛ぶ時はちょっと怖かった。

何せ今までの飛行機でプロペラに乗ったことがなかったから。

でも機体も小さいだけあって、すぐに離陸。

どんどん高度を上げていきました。

すると遠くの方で白く輝く山が。 

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これこそ世界の屋根と称されるヒマラヤ山脈です。

、、、、すごい。

すごすぎて言葉にならない。 

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地上は雲に覆われているかの様に何もみえないのですが、その先に幾つものそびえたつ山が並んでいるのです。

しかも1列に並んでいるかの様に。

頂上に積る雪は朝日に反射してそれはもうきれいな光を反射させます。 

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まるで別世界へとワープしたと錯覚するほどに。

世界でこれだけの自然があるという事実が信じられないですね。

すべては富士山の2倍以上の標高差を持つ山。

しかも過去にはこの場所は海底だったなんて信じることができない。

まぎれもなく世界最高峰の山々ですから。

地球の歴史がどれだけ深く、そしてどれだけすごいのかを実感させられました。

さて飛行機は一路東へと。

私の乗っていた席からは行きには山が見えないために反対側の席の人の窓を覗かさせていただいてました。

すると、添乗員に呼ばれ。

なんと、マウンテンフライトは一人一人をコックピットに招いてくれるのです。

どうやら僕の番が来たらしく、あわててカメラを持ってコックピットへ。

すると目の前には朝日に輝くエベレストが見えていました。 

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これが世界最大の山。

エベレストは悠然とそびえ立ち見る者をまるではねつけているかのよう。

頂上にはエベレストに吹く風により雪が舞っている姿が見て取れます。

これだけの大自然、そして辺境の地。

人が来られないような場所だからこそ動物の楽園となったのですね。 

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もちろん高山植物も人々の手によって荒されることもなく現在もその場所に咲き誇っているのでしょうね。

もうコックピットから眺める風景は別世界というにふさわしいかも。 

コックピットに入れることなんてないし、そこからは180°の視界が開けています。

そして見えるのが世界最高峰のエベレスト。

大変貴重な経験をさせていただきました。

自分の席に戻ってからは飛行機がカトマンズに戻るために回転したので、今度は私の席の方にヒマラヤ山脈が見えるようになり。

思う存分エベレストの風景を堪能しました。 

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真下は真白な雲海。

そしてそこから天にそびえる峰々。 

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これは飛行機でしか体験できない風景です。

まあ、一つの不満というかむりは承知ですが窓があかないこと。

このためガラスについている汚れが写真まで写ってしまうよ。

絶対窓をあけることなんてできないんだけどね。

やはり、トレッキングに行ったほうが山のほんとの巨大さはわからないのかも。

でも今回は時間がなくて断念しましたよ。

もし暇ができた時に再びネパールを訪れてエベレストのベースキャンプまでトレッキングしたいなと思いました。

さてその後30分かけてヒマラヤ山脈を見ながらカトマンズへ戻り。

1時間と少しで離陸です。

マウンテンフライトは少々お高めですが、それだけの貴重な経験ができるのでぜひやってみてはいかがでしょうか。

さて、飛行場に戻ってから、、、ってまだ朝の8時半なんだよね。

これだけ文章書いているので時間もだいぶ過ぎたように感じますが。

このため飛行場から歩いて行ける世界遺産「カトマンズの谷」の遺跡群を見に行きました。

最初に向かったのはパシュパティナート。

ここはネパールのヒンドゥ最大のお寺として建立されました。

で、さっそく行ってみると。。。

いやね、ここですごくキレことがありまして。

なんとパシュパティナートはヒンドゥ教以外入れない。

しかし、その事実を知る前に入場料とか払っているんだよね。

、、、入れないんだったら入場料払う意味ないじゃん。

ということで入場券をキャンセルしに行ったら。

一度支払ったものは返せないなどといわれたよ。

最初はやんわり言っていたのですが、徐々にむかつきはじめ

だって私にはここに入る意味が全くないですからね。

それに400円も払っているんだよ。

ふざけんなって感じで怒鳴って交渉していました。

しかし何度言っても結果は同じ。

しょうがないので寺院は見れませんがその周辺を観光することにしました。

このパシュパティナートはヒンドゥ教の寺院以外にも周辺に小さな川と周りに無数の建物が存在します。

実はここはネパールのヒンドゥ教にとっての火葬場

ここで人を焼き、河に流し遠く離れたガンジス河まで流れつかせるのです。

私が入った時にはちょうど亡くなった人がいるみたいで一人の人が運ばれていきました。

そして儀式の後に遺体に火を放ち。

燃え終わるまで人々は嘆き悲しんでいるようでした。

正直言うとヒンドゥ教の火葬は今回見るのが初めて。 

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インド・バラナシでも見る機会はあったのですが。

なぜだか見なかったので。

ヒンドゥ教の火葬をまじまじ見てしまいました。

正直、少しグロイ。

文章に書かない方が身のためですね。

一言書くとしたら、、、黒焦げた人らしき塊が、、、、

という感じです。

火葬を眺めたあとは、ってこのパシュパティナートはこれぐらいしか見るところがない。

とりあえず高台からパシュパティナートを見れただけでもよしとしますか。 

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さて続いて向かったのはボダナート。

こちらはチベット仏教の寺院でネパール独自の建築となっている寺院です。

もちろんパシュパティナートからボダナートまでは歩いて。

30分ぐらいしかあるかないので。

さっそく入場料を払い、、って街の中ですが入場料を取るのね。

で、中にはいってその光景にびっくり。

巨大な仏塔の中に巨大な目が描かれています。 

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これこそネパール独自の仏教美術。

漆喰で真っ白く装飾されて仏塔の周囲には文様のような段差が存在するのです。

仏塔の上には黄金で輝く塔がそびえており、その白と金色の境目あたりに目が描かれています。

この目こそ仏陀の目。 

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誰をもがその眼にひきつけられるかの如くまっすぐな瞳を向けているのです。

私が寺院を見た瞬間に、その目が私を向いたかの様に。

鋭い眼が周囲を観察しているようです。

ホントにあの眼は特徴的で驚き。

仏塔もその白さから太陽の光を反射して光り輝いているように見えるのです。 

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しかも塔のてっぺんも金色に輝いているわけで。

中央アジアに来てからはこれほどの光輝く寺院を見たのは初めてかもしれません。

それにしてもあの目に惹きつけられそうで。

これは中国でもインドでも見られないネパール独自のもの。

まるで寺院全体が生きているかの様にみえるのが不思議です。

ボダナートの観光が終了してからは一度宿に戻り、そのまま旅行代理店へ。

もちろんこれからの旅の相談です。

チベットに行ける可能性を明日までに探ってくれるとの約束をして。

もしダメだったら成都に行くことを伝えました。

チベット行きたいけど、こんな情勢ならしょうがない気もします。

さて、旅行代理店との話が終ったところで次の観光地スワヤンブナートへ。

これは歩いてしか行けないみたいなので。

タメル地区からとぼとぼと歩いていきました。

すると寺院に到着すると。

なんだ、この人、人は。

ものすごい人数のネパール人がいて、参道を埋め尽くしています。

近くの人に何事かと尋ねると、フェスティバルといわれました。

なるほどと思いましたが、この人ごみに紛れこむのは少々疲れるし、カメラ盗まれても文句が言えない。

お祭りといっても出店みたいのが出るわけでもなく。

もう、あきらめてタメルに帰ることにしました。

次回暇な時にまたこようと思います。

で、町に到着してからは宿で日記を。

風呂に入り。

夕食を食べに行って。

夜は宿でゆっくりしていたらいつの間にか寝てしまいました。

明日はどんな日になるでしょうか。



サガルマータアクセス
ネパールの辺境の地なのでトレッキングで行かないと無理
カトマンズからルクラまで飛行機で飛び、北上。
片道6日以上かかる。
姿だけ見たいと言うならマウンテンフライトがお勧め。
飛行機で行って帰ってくるだけのツアー
カトマンズの旅行代理店で予約できる


パシュパティナート、ボダナートアクセス
ロイヤルパレス王宮正門から南へ進み最初の大きな十字路を右に。
その通りの東側に向かうマイクロバスの2番に乗る。
降りる場所は車掌に告げておくこと。





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