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 【[雑学]アジア

世界遺産雑学45--すべては風水により建てられた--
2000.12.30
 
世界遺産雑学45

--すべては風水により建てられた--

皇帝が天に祈りをささげるための場所。
それは風水や易により決められたのである。
東西南北
そのうち南だけが一番大きく建てられた。

天壇  中国


そこは数千年の歴史を持つ中国の首都、北京
ここに首都が築かれたのは明の時代になってから。
明の皇帝は北京に世界最高峰の宮殿を作ったのである。
それこそが故宮。紫禁城
誰もが知っている宮殿であるがこの宮殿を作っている同じ間、紫禁城の周りに気づかれたも
のがある。

それこそ、この天壇。
皇帝が国の五穀豊穣を天に祈るために作られた場所。
この場所こそ、当時の中国のすべてを決めていた風水によって決められたのである。
それは、紫禁城の真南。

実はこの天壇とは「天」に祈るためだけに作られたのだが、明の皇帝はそのほかにも、「地」、「日」、「月」にも祈りをささげていたのである。
このため、残りの3つにも祈る場所が作られた。
それはすべて紫禁城を中心として
真北の地壇
真東の日壇
真西の月壇
真南の天壇
どれも、一定の間隔で立てられたのである。
宮殿を万物の中心とする独自の構造。
すべては風水の力を得るために。

こうして真南に建てられた天壇であるが、実は構造もすべて風水に基づかれている。
それは、「9」
9は風水にとって吉数と呼ばれている。
このため、祈りの円形の台に使われている欄干はすべて9の倍数となっているのである。
また祈るための台、皇帝の位牌を安置する場所、儀式が行われた場所は、紫禁城から一直線

に並んでいる。

こうして、すべてを風水によって決められた建物が建設された。
このことから、明は風水の国家であったといっても過言ではないのかもしれない。


故宮・大和殿玉座を世界と宇宙の中心とする思想で建てられたこの天壇は、現存する中国最

大の祭祀施設として1998年世界遺産に登録された。



非常に面白い建物の一つです。
3つの建物すべてが円形で一直線に並んでいる。
しかも、故宮を中心に4方向。
世界遺産に登録されたのは南だけですが。
残りの3つは建物もほとんど残っていないんです。。
公園だけは残っておりますが。