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 【パキスタンの世界遺産

世界遺産「ラホール城とシャーラマール庭園」
2008.06.11
 
2008年6月11日    312日目


ムガル帝国第3代皇帝アクバル

彼はこの地に巨大な城を築きあげた

さらに技術の粋を結集した庭園も



暑い。。

いやね、今日はほんとに暑くて眠れなかった。

夜に停電とか勘弁してほしいんですが。

停電すると扇風機が止まるわけで。

しかもパキスタンは現在酷暑期。

辛い。。

とにかく辛いです。

早く中国戻りたい。

さて、すぐに起床してからはさっさと宿を後にして観光です。

涼しいうちに少しでも観光したかったから。

宿からはバスに乗りまずは駅に。

そしてまたバスを乗り換えてようやく目的地に。

今回行ったのは世界遺産「ラホール城とシャーラマール庭園」。

ムガル帝国

16世紀から19世紀までインド・パキスタンに君臨した帝国。

その第3代皇帝アクバルがこのラホールに城を建てることを決意。

壮大な城の中に様々な宮殿が建てられたのです。

その後の皇帝によってラホール城は増改築され巨大な城へと変貌していきました。

このムガル帝国はそのほかにもさまざまな建築を残しました。

世界遺産に登録されているだけでも6ヶ所。

その中でも有名なのがタージマハル。

ムガル帝国はインド・パキスタンの中でも最も繁栄した帝国であり、この地に様々な物を残したのです。

このラホール城も当時の粋を集めた建築が残されました。

特に素晴らしいのがシャーラマール庭園。

第5代皇帝シャー・ジャハーン帝の時に建設された巨大なペルシア式の庭園。

シャー・ジャハーンはタージマハルを建設した皇帝

それだけの権力がこの庭園にもつぎ込まれました。

水路や滝などを織り交ぜ、噴水も500にわたって造られ雅な庭園となったのです。

しかし、この庭園にはつらい歴史が待っていました。

それは近くの道路拡張です。

この道路拡張により、噴水の供給設備が破壊。

ムガル帝国の噴水システムが無残にも壊れてしまったのです。

しかもその直す仕組みがわからず、現在危機遺産に登録されることとなりました。

このラホール城とシャーラマール庭園はムガル帝国の城の最高傑作として、またその後の建築に多大な影響を与えた場所として世界遺産に登録されたのです。

ただし、現在崩壊という危険がある世界遺産としても有名になってしまったのです。

最初に向かったのはシャーラマール庭園です。

バスを降りてからてくてくと歩いていると。

城壁らしきものがあり、扉が開いていたので中に入りました。

、、、、あれ?

入場料払ってないけど。。

ま、いっか。

というわけで入場料請求されないまま、シャーラマール庭園を散策です。

まず驚いたのはその広さ。

見渡す限り庭園が広がっています。 

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しかもその真ん中を縦断するように水路が張り巡らされています。

水路には一定間隔で噴水が配置されています。

ホントにこれ400年前の庭園ですか。

今の庭園と比べても遜色ないほど。

ムガル帝国はそれほどまでに権力を持っていた証拠ですね。

しかもど真ん中には巨大な池があり、そこにはたくさんの噴水と、中心に行ける橋がかかっており。

さらに目の前には皇帝が座っただろう白大理石の椅子がありました。

ここで皇帝が座り、池の中で美女たちが踊っている姿を眺めて楽しんだのではないでしょうか。 

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この場所はほんとに涼しそうですね。

たくさんの噴水で水しぶきが飛び、体の熱を奪っていく。

周りにはたくさんの緑とたくさんの池

真夏のパキスタンはほんとに暑いので皇帝たちはここで涼を堪能した風景が目に浮かぶようです。

ただ、さらに奥の庭園は水がなく、なんだかさみしい感じがしました。 

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もしかしてこちらの部分が噴水設備が壊された場所なのでしょうか。

見た目はどこにも壊れた形跡がないので、どこが危機遺産という印象。

でも内部はきっと壊されているのですね。

とても悲しい現実です。

早く治ることを祈るのみですね。 

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庭園を観光し終わり、続いてラホール城へ移動。

これは1つのバスに乗りっぱなしで到着できるので便利です。

ようやくラホール城に到着してからはとりあえずラホール城の周りを一周。

これまた巨大でびっくり。

でも同じムガル帝国の城でもアーグラ城より規模が小さいです。

さて途中で昼食を食べた後はすぐさまラホール城の中へ。 

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入場料を払い、中へと入っていきました。

まず中に入った印象は、、ほとんど建物が残ってない。

入った瞬間見渡す限りの広場が広がっているように見えました。

しかし、それは反対側に移った時にその印象は一気に吹っ飛びました。

入り組んでいてよくわからなかったのですが、豪華絢爛の建物が残っています。

白の大理石で作られた宮殿、水路を配した庭園など 

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特に宮殿は4つ以上あったのに驚きです。

一つ一つの宮殿は巨大で、装飾も豪華に彩色されているのです。

だたしイスラム教ですから、幾何学模様や花や蔦などの独自の装飾。

偶像崇拝禁止のイスラム教ですから顔とかの類は一切ありません。

中には白の大理石に色のついた石が埋め込まれていてそれ自体が文様になっている場所まで。

これこそムガル帝国が築き上げた技術なのですね。

さらに一番びっくりしたのは、タージマハルに眠るムムターズマハルのために造られた私室。

いたる所に小さな鏡が埋め込まれていて、さながら鏡の間。

今まで見たムガル帝国の建物の中でも一段と光輝く場所となっていました。

やはりムガル帝国ってすごすぎですね。

たった、6代の皇帝の内でこれだけたくさんの壮大の建築を建てたのですから。

世界遺産だけ行っても6ヶ所あるのでそれにも驚きです。

一代で一つの世界遺産を作った計算。 

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それだけ技術・文化・美術が繁栄した証です。

それにしても、ほとんどのムガル帝国の遺跡を見たのですが、このラホール城はアーグラ城に比べて規模が小さいような。

しかも建物もあまり残っていない感じがします。

まあ、歴史上ラホールも首都になりましたが、その後アーグラ城に移されてアーグラ城の方が長く首都でありましたから。

でも、あまり建物が残っていないのが残念ですね。

城壁もどことなくアーグラ城より低い気がします。

それだけムガル帝国にとってアーグラ城の方が重要だったということか。

それでもこのラホールには絶壁の壁が残されており、攻め込んでも簡単には落ちそうもないですけど。 

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さてラホール城の観光が終ってから隣にあるモスクに行きました。

第6代皇帝の時に繁栄を極めた金曜のモスク

ものすごい巨大な建物で見る者すべてを建物に引き込ませそうな建築。 

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もちろんメッカの方角に向って建てられています。

本当はじっくり見たいところでしたが、簡単にしか見られなかった

それも、、、暑い。。

暑すぎる。

もう限界だったので一通り回ったところで観光を断念。

ホントにパキスタンつらすぎるよ。。

日射病になる寸前ですからね。

途中で冷たいジュースを買い。

すぐさま宿に戻りました。

まあ、宿に戻っても涼しくはならないのでクーラーが聞いているケンタッキーへ。

もう、パキスタンでファーストフードにお世話になりすぎ。

それだけ暑さがつらいのです。

日本では体験したことのない暑さですよ。。

おかげで多少お金がかかるのですが。

本当は宿もクーラー付きの宿にしたいところ。

でもそれだけはマジでお金がかかりすぎる。

このためせめてファーストフードだけは許してくださいという感じです。

ようやく、体の火照りが消えて。

クーラーを堪能。

ようやく、宿に戻る決心がつき。

宿に戻りネットをしていました。

すると一人の日本人と知り合い、さっそく情報交換。

しかも何とイランビザ申請中ですでに2週間たった人でした。

私はイランビザを2週間も待ってられないのでどうしようか悩んでいましたが。

話を聞くと2週間待っていたけど、どうやら大使館の人が申請し忘れたみたいで未だにイランビザがとれるか怪しいと。

、、、えええ。。。

申請し忘れたってことあるのね。。

しかも今からどんなに超特急でも1週間かかるとのことで。

彼もどうするか悩んでいるみたいでした。

それを聞くと余計待たないほうがいいんじゃないかと思えてきて。

もう完全にイランビザあきらめモード。

さらにツーリストエージェンシーに連絡すると確かに1週間になるけれど、パスポートのコピーをイランに送ったり、書類を送ったり。

さらに手数料として30ユーロとられるらしい。。

あのビザが50ユーロしてさらに30ユーロとられるとかありえないんですが。

もう、、ほんとにイランビザ取りにくくてしょうがない。

しかも話していると。

飛行機で飛べば2週間のトランジットビザを空港で手に入れることができるらしく。

、、あ、その情報忘れてた。

確かに現在空港でトランジットビザを手に入れることが可能なのです。

ただし延長は不可ですけどね。

こうなったらどこかの国からイランに飛ぶことを検討します。

その方が簡単で早いですから。

イランビザ困ったものです。

さて、こうして情報交換していると一人の人が宿にチェックインしてきて。

顔を見てみると。

、、、ああああ~!

中国の国境で出国拒否にあったオーストラリア人ではないですか。

中国のタシュクルガンで知り合い、一緒に国境抜けをする予定がパキスタンビザを持っていないために何と出国できなかった人だったのです。

ということはパキスタン入国できたんだ。

ホントによかったよ。

しかもあえてホントによかった。

話を聞いていると、中国のイミグレーションでパキスタンのイミグレーションに連絡し、ちゃんとビザがいらないで入れることを確認してようやく入国できたらしいです。

あ、これは日本人では無理なので。

とにかく大変だったとのこと。

お疲れ様でした。

ただ出会えてよかったのですが、もう夜遅いですし、私は朝一番に出発しなければいけなかったのですぐにお別れを。

メールの交換はしました。

というわけで明日早いので寝ます。

疲れた一日でした。

明日はペシャワールへ移動です。


シャーラマール庭園アクセス
ラホール駅からワガ国境方面行の4番のバスに乗る
右手に大きな大学がありそこを通り過ぎて少ししたら下車
車掌に教えてもらうと便利

ラホール城アクセス
ラホール駅からジェネラルバススタンド方面行の4番のバスに乗る
右手に巨大な城が見えてきたら下車





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