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 【日本の世界遺産

世界遺産「屋久島・宮之浦岳」
2007.07.27
 
2007年7月27日    7日目


起床は4時です。

zzzzzzz。。。。。。

まだ暗いのに起きたのって数年ぶりぐらいでしょうか。



そして4時半には出発。

昨日頼んでおいたツアーの方に迎えに来てもらいました。

向かったところは世界遺産「屋久島」の中の最高峰宮之浦岳。

この宮之浦岳って標高1900m以上ある山。

実はこの宮之浦岳は九州の最高峰。

驚くべきことにこの小さな島の中に九州の高い山9つがこの屋久島にあるのです。

ここに世界遺産に登録された理由があります。

海からの水蒸気がこの屋久島にぶつかると山に沿うように一気に上昇。

上空の冷たい冷気とぶつかって大量の雨を降らせます。

あまりにも多くの雨が降ることから「一か月で35日の雨が降る」といわれるほどほとんど毎日振っているのです。

また、海から一気に上がる山には多種多様な植物、生物が暮らしています。

標高が100m変わると0.7℃下がるので山の上はものすごく涼しい気候が待っています。

この環境により屋久島は熱帯から冷寒帯までの動植物が住み着いており、日本の九州から北海道で見られる動植物がここで全部見られるのです。

またすごいことにこの九州の南端の島において冬は雪が積もります。

多いところで4m以上積もるところもあります。

この雪の影響により、山頂では森が生育せず山がむき出しになっています。

亜熱帯地域では珍しい高山植物も見られるのです。

こうした小さい島に様々な気候の動植物が住んでいることから世界遺産に登録されました。

こんな特殊な山に今回はチャレンジをしたのです

ツアーのガイドさんに宮之浦岳に登る登山口まで車で連れて行ってもらいました。

この時点で標高は1300m。

朝一番なので空気が寒い。

この淀川登山道入り口で準備運動したのちに登山開始。

最初は歩いて40分のところにある山小屋を目指して歩きました。

朝のまだ食事していない運動って辛いですね。

しかも本格的な山道。

汗が噴き出して止まりません。。

しかし、深い杉の森林の中をまだ薄暗い中歩くのは幻想的な感じがしました。

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鳥たちの目覚めもまだなのか音のない世界で自分の足音だけが響きます。

こうして山小屋に到着して朝食をとりました。

意外に山小屋に泊まっている人も多かった。

そして再び歩き始めて、、、、ただ黙々と。

上ったり下ったりで本当に進んでいるのかが不安になるぐらい。

しかし景色は刻一刻と変わっていきました。

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その風景はとてもきれいで日が高くなるにつれて植物の緑が深まっていく感じが最高です。

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そんなこんなで約半分ぐらい来た所に花之江河というところに着きました。

ここは山の中の湿原。

湿原なのでその場所だけ森は生育しておらず、さまざまな苔がびっしり生えています。

また少しの花も咲いており色鮮やかでとてもきれい。

が、大変ショッキングなことが。

誰かがここで食事をとってその食器を洗ったらしく油が浮いていました。

最近登山客のマナーが悪くなっているそうです。

きれいな山を保存するためにもマナーはしっかり守っていただきたいのですが、人間とは自分さえよければなんだってやってしまうのです。

テント禁止の屋久島で山の頂上や水場の近くでテントを張る人が横行しています。

ガイドさんが注意を促しても、いつもテント張って登山いるんで大丈夫です。と意味のわからない返答もきけましたし。

そりゃあ、人間は大丈夫かもしれませんが自然は大丈夫ではないのです。

登山家もそこを考えていただきたいものです。

花之江河を出発してからは徐々に森林が無くなってきます。

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どんどん高地に進むため木は低くなり最後には無くなってしまいました。

その風景が何とも面白いものです。

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が、木がなくなるということは要するに日影がなくなるということ。

ここからの登山は地獄。

どんどん水分が消費されていきます。

また昇りもきつくなり足が徐々に痛くなっていきます。

しかし景色は抜群によくなっていきます。

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屋久島の中には標高1800mの山が7つあります。

それを7座と呼ぶのですが、今回のルートですべて見ることができるのです。

一つの山の横を通り過ぎると次の山の全体像が見えてきたり、山の上に巨大な岩が乗っているのが見れるのです。

黒味岳、投石岳、安房岳、翁岳、栗生岳、宮之浦岳、永田岳それぞれの表情が違います。

すべての山の上には芝生のような笹が生い茂っており巨大な岩がごろごろしているのがわかるのです。

でもやっぱり日影がないのがつらい。

宮之浦岳の最後の200mの上りがもうふらふら。

足もとがおぼつかなかったです。

一回こけてしまいましたし。

しかし、宮之浦岳の頂上に着くとそんな疲れが吹っ飛びました。

この大パノラマの風景。

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たくさんの山がそびえ、遠くの山も人間の目の錯覚で自分が立っている場所より高く感じます。

海と空の境目がわからないほど深い青。

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森と山の鮮やかな緑

小鳥たちのさえずり

それがすべてこの場所にそろっています。

自分がいかにちっぽけな存在かと伝えているような素晴らしさ。

壮大な自然が一気に私の目に飛び込んでくるのです。

頂上には木がないので視界を遮るものが何もないところもまたすごい。

ちょっと行くのは大変ですが、ぜひ屋久島に行きましたら宮之浦岳に登ってみてはいかがでしょうか?

頂上で昼食を取り、30分壮大な風景を堪能した後、下山をしました。

ちなみに上りで5時間かかっています。

下りも下りで足を常に踏ん張らないといけないので足がどんどんやばくなってくる。

日も真上に上り容赦なく日光が襲ってくる。

水の消費がすごいことに。

合計4リットルは飲んでます。

ただ、屋久島ではいたるところで水が確保できます。

しかもおいしい。

ごくごく、ごくごく。

2時間も歩けばやっと森に入り、ちょっとは楽になりまして。

足はいたいですし、疲れていますのでみな無言で下山。

やっと登山口に戻ってきたときには16時になっていました。

帰りの車ではもうぐっすり寝てしまい。

明日も4時起きなので夕食を取りすぐに寝ました。

次は縄文杉を見てきます。



屋久島・宮之浦岳アクセス
基本はツアー 13500円  予約が必要で早めに予約しないと開催してくれません。
レンタカーで淀川口まで行き、徒歩という手もあり。





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