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 【日本の世界遺産

世界遺産「屋久島・縄文杉」
2007.07.28
 
2007年7月28日    8日目


おはようございます。

2日連続で4時起きです。

本日はツアーでなく一人すべてを行う登山としました。



向かう場所は屋久島の「縄文杉」

ユースの人たちから縄文杉は簡単に行けるし、ほかのところも回ってこれるとのことなので朝一番のバスに乗り込み縄文杉入口の荒川登山口へ向かいました。

ここで気をつけなければいけないことが。

何と前回の台風4号のせいで登山口に行く道が崩壊してしまいました。

このため一週間前まで封鎖されており、ようやく開通したのですが現地に行くまでには崩壊したところは徒歩で移動するしかなく、その後またバスに乗り換えなければなりません。

ちょっとめんどくさい移動となっております。

完全開通までには今年中は無理とのことなので行かれる方はご注意ください。

こうして荒川登山口へ到着するとそこにはたくさんの観光客が。

どうやら、屋久島観光の一番メインの観光ルートでやはり屋久島と言ったら縄文杉と思う人もたくさんいるようです。

なので観光客が準備運動をしている間にさっさと出発。

観光センターでは往復10時間ルートといわれているので昨日と同じでビビっていましたが、歩いてみるとなんてことない。

ほとんど平坦な道なのです。

昔の杉を伐採していた時に作られたトロッコの道をそのまま登山道としているため歩きやすい。

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また、観光客用にレールの間には木が敷かれており普通のスピードで歩けます。

これは登山ではなくトレッキング状態。

昨日の宮之浦岳と比べると全然疲れない。

ささっとトロッコ道の最後まで行ってしまいました。

それでも1時間半はかかっているのですがね。

このトロッコ道にはたくさんの杉があるのですが全部伐採されております。

江戸時代、明治時代に杉の価値をわからなかった薩摩藩、政府の手によって伐採されており周辺の森も杉を運ぶためにすべて伐採されています。

このため再びこの場所に杉や森は戻ってきたのですが昨日の宮ヶ浦岳に登る際の森と比べて木が細く、森も深くありません。

しかも7kmぐらいにわたってのトロッコ道ですからあまり風景が変わらない。

なんか、黙々と歩いているだけの感じがありました。

そしてやっと登山らしく山を登っていくのですが、これも結構舗装されている。

ほんとに観光客用に作られたルートですね。

山を登ってちょっと経つと大きな切り株が見えてきました。

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ウィルソン株という名前が付けられており、昔屋久杉を調査に来たアメリカ人研究者が雨が降ってきたので洞窟にかくれ、よくよく見てみたら切り株だったという話が残っています。

そのアメリカ人の名前がウィルソンだったことにちなみウィルソン株と名づけられました。

にしてもすごい大きい切り株。

いったい切らずに残っていたらどれだけの大きさがあったのかと思わせるぐらい大きいのです。

昔はこの切り株にびっちりと苔が付着して鮮やかな緑色の切り株だったのですが、心ない登山家がこの株の上に登ってしまい苔がはげ、今では切り株の表面が見えてしまっています。

現在では立ち入り禁止ですが悲しい限りです。

その後、木で作られた登り道をひたすら上り。

途中、翁杉・大王杉・夫婦杉と巨大な杉を横切りながら上ると見えてきました。

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世界遺産「縄文杉」

屋久島に生える杉は特殊で千年以上も生育している杉がたくさんあります。

それは屋久島の中でも雨が多い・風があまり強くならないなどいろいろな条件の場所で育つ杉なのです。

世界遺産の登録範囲に入っている屋久スギはほとんどないのですが、この縄文杉は世界遺産の登録範囲に入っている杉です。

しかも屋久島の中で最も巨大でいまだに杉の年齢が分かっておらず、推定7200年とも言われております。

見た瞬間その巨大さに圧倒されました。

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ほんとに大きく、数千年の間この場所に居続けた威圧感がそこにはあります。

しっかり大地に根を張っており巨大な木が生えさらに上に行くにしたがって枝が分かれて空に向かっています。

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ただ葉っぱが少ない印象がありましたが、それでもその存在感は抜群にありました。

皆がこの場所を目指す理由がわかった気がします。

縄文杉はこの場所で数千年にわたりどんな歴史を見続けてきたのでしょうか。

それは縄文杉にしかわかりません。

ちなみにこの場所はちょっと遠いところから見ることしかできず展望デッキが設置されています。

昔までは縄文杉の近くまで行けたのですが、これまた観光客が根の周辺の土を足で固めてしまい、さらに縄文杉に触り皮をはいでしまったので立ち入り禁止となりました。

どうして人間とは守るという簡単なことができないのでしょうか?

また、前回の台風4号の影響で縄文杉の一本の枝が折れてしまいました。

今でも折れた跡が生々しく残っており、折れた木も下にそのままにしてあります。

自然の影響で折れたのならしょうがないですね。

形あるものはいつかはなくなる、しかしどのように新しい杉へとバトンタッチしていくか、世代交代していくかがとても重要なことなのです。

新しいものがないと自然もただ朽ち果てていくだけなのですから。

人間でも同じことがいえるのではないでしょうか。

それで結局あまりにも縄文杉が素晴らしかったので1時間も縄文杉を眺めてしまいました。

その間に鹿が縄文杉の目の前を通り、自然の素晴らしさを実感しました。

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もちろん写真もばっちり。

そうこうしているうちに観光客がどんどん増えていき、展望デッキが満杯になるぐらいに。

ここはツアーに参加せず、早めに行った方が無難かもしれません。

ただし、足に自信のある人だけで。

若い人でもツアーに参加している方は死にそうな顔をしていましたので。

人がいっぱいになる前に下山を開始。

が、片道5時間コースをものの3時間で上ってきてしまったために時間が有り余っている。

このため元のルートを戻るのではなく別のルートへ行くことにしました。

白谷雲水峡に抜ける道です。

大した上りではないために楽に登れたのですが、ちょっとした手違いで水がなくなってしまい。

地獄を見てました。

途中で飲める水の川が見えた時にはちょっと感激。

500mlを一気に飲んでしまいました。

そうして峠の上までのぼると太鼓岩という場所の上り道を見つけまだ時間もあったので登ってみました。

するとびっくり、屋久島の中心部を一望できるのです。

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宮之浦岳も遠くに見え、しかもあまりにも高い場所にある。

昨日あの場所にいたのって言うぐらい高い。

丸い巨大な岩の上から見る屋久島の姿は絶景で感動しました。

その場所は世界遺産ではないのですが遠くに見える山の上あたりが大体世界遺産。

深い森の中や山の頂上など人が立ち入ることのできない場所が一望できる素晴らしい場所でした。

正直に言えば宮之浦岳の上からの眺めの方が良かったかも。

ま、それは個人差なので。

そして白谷雲水峡をもくもくと降りていき、途中泳げる場所に遭遇。

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女性4人が服装を着たまま泳いでいました。

自分も足だけ水につけたのですが、すっごく冷たい。

気温35度を超えた屋久島の中でこれほど冷たい水に出会えるのかと思うほど冷たかった。

長く足を漬けて入れないんです。

筋肉痛やマメができた足にはとてもいい休養となりました。

こんな感じで世界遺産「屋久島」を見て回ってきました。

夜は最終日ということでユースで仲良くなった人たちとお酒を。

しかも日本代表の試合ということで盛り上がり。

酔っぱらってしまいました。

しかも疲れていたので余計に。

明日は九州本土に戻ります。


屋久島・縄文杉アクセス
4時半発の宮之浦港からのバスで荒川三又路へ。
崩れたところを徒歩で歩きそのあと再びバスに乗り荒川登山口へ。
そこから3~5時間徒歩。
ツアーもあり約12500円ガイド付きです。





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