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 【中国の世界遺産

世界遺産「曲阜の孔廟、孔林、孔府」
2007.09.09
 
2007年9月9日    36日目 


孔子の生誕の地にして皆が孔子のために祈りをささげた場所「孔廟」

孔子の直系の子孫が住居と役所を兼ね住んだ場所「孔府」

孔子とその一族が眠るお墓「孔林」 

すべては皇帝と同じ位置に称される孔子の建物




本日はのんびりと起床・・・。

というわけではありませんでした。

なぜなら世界遺産を回るなら朝早いほうがいいのです。

人がいないからね。

なので7時には出発してしまいました。

泰山の駅前から曲阜行きのバスがあったのでそれに乗り込み。

が、意外に遠かった。

1時間で着くと思われたのですが、1時間半もかかってしまった。

もう、9時近いんですけど。

急いでバスターミナルから孔廟に向かった時には既に遅し。

観光客がすごくいっぱいいるんですけど。

そこですごく悩みました。

曲阜には3箇所の世界遺産があります。

基本的に観光客ってメインを見て次にその隣にある場所を見て、最後に一番遠い場所を見るのではないかと。

ということは、最初にメインを外し、一番遠いところを見たほうが人がいないのではないか。

そんな思惑もあり、一番遠くにある孔林から回ることを決意しました。

もちろん徒歩30分以上あるところですよ。

というわけで、世界遺産「曲阜の孔廟、孔林、孔府」に足を踏み入れました。

この世界遺産は儒家の創始者孔子の生まれ亡くなったところでもあります。

魯の国の時代に儒家を説いて以来中国の歴史に根付いた儒家。

歴代の皇帝は孔子の教えに共感しこの地をたびたび訪れるようになります。

そのたびに増改築されてきた場所なのです。

とりわけ孔子の直系の子孫は皇帝と同じ地位を確立しており、人々が敬い続けたのです。

子孫の言葉は国を変えるほどの権力を気付きあげるほど孔子の存在はとてつもなく大きかったのです。

現に孔子の直系の子孫は現在も生きていますが、歴史に翻弄され台湾に亡命中です。

中国の歴史で民主主義か社会主義かを国民に説いた時に両方の勢力から直系の子孫は選択を迫られました。

この時民主主義についたさいに民主主義は一気に勢力を拡大したのです。

しかし、トップの戦略によって民主主義は次第に領土を奪われついには毛沢東率いる社会主義に政権を奪われてしまいます。

もちろん孔子の直系の子孫はこの地を離れるほか生きる方法がなかったのです。

こうして、民主主義の勢力は大陸を離れ台湾に移り住むしか手が残されていませんでした。

この出来事が今の中国と台湾の関係を表しています。

実は何か事件が起こると戦争しそうな国なんですよ。

とりあえず、孔子の考えは数千年たった今でもその影響力を失っていないのです。

この孔子にまつわる場所は3箇所。

孔子の生誕の地にして皆が孔子のために祈りをささげた場所「孔廟」

孔子の直系の子孫が住居と役所を兼ね住んだ場所「孔府」

孔子とその一族が眠るお墓「孔林」

この3箇所が世界遺産に登録されています。

特に孔廟は中国の三大宮殿建築の一つとして名をとどろかせています。

また、歴代の皇帝は孔子は自分と同格と考え皇帝しか使用できない黄色の瓦を使用することを許可している唯一の場所です。

ここには中国の孔子信仰を物語る重要な場所で建築や芸術的にも優れた場所として世界遺産に登録されました。

最初に回ったのは孔子と一族が眠っているお墓、孔林。

ここは森の中に大量の墓石が並んであります。

特に孔子のお墓には金色の文字で墓標が彫られてあり、何ともいえない存在感を漂わせています。

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その墓石の後ろには小高く盛られた小さな山が。

この中に歴代の皇帝を魅了してきた孔子が眠っているんだと思うと感じる雰囲気が変わってくるものですね。

世界遺産の内面を知って観光する特権なのですが。

それにしてもこの孔林はすごく広い。

歴代の孔子の一族が祭られているので3600近い墓石が存在する。

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ただ、森の中に自然と溶け込んでいて雑草が生い茂り全く近づくことができない。

すべてを見るのに1時間以上歩かないといけないという感じで。

あたり一面に緑と頭だけのぞかせた墓石が存在する光景は何とも幻想的でした。

が、が、そんな感想の前に虫がすごく多い。

1時間の間中、耳から虫の羽音が聞こえる。

もう、ゆっくり観光できない。

お金を払いますが、車で簡単に一周できますのでそちらのほうがお勧めです。

それにしてもこちらに一番最初に来て正解。

ほとんど誰もいない。

そして次に向かった場所は孔子生誕の地「孔廟」。

魯の国の王様がここに廟を建設して以来どんどん増改築が進められた孔廟。

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現在残るのは清の時代の建造物で皇帝しか使用しなかった宮殿建築をここは例外として許可した場所でもある。

それだけ孔子の存在の大きさが今にも伝わってきそうです。

中に入ってみてさらに驚いた。

一番大きい大成殿をみてその巨大さに。

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金色の瓦に青色の装飾を施された支木。

建物の目の前には人々が炊いたお香の煙が立ち込めている。

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中には孔子の像が安置されており、人々を見守っているかの様な感じがありました。

歴代の皇帝もここを訪れ、祈ったのですね。

私は儒家を知りませんが、それほど素晴らしいものなのでしょうか?

孔子の素晴らしさ、儒家の素晴らしさを一度目の当たりにしてみたいものです。

孔廟の観光も終わり続いて隣にある孔府へ。

歴代の直系の一族が住んだ場所です。

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入ってみてわかったのですが住んだ場所なので寝具とか仕事を行った場所とか。

小さい部屋が大量に存在しました。

特に高い建物は存在しません。

後ろには庭園も存在し生活していた跡がそのままあります。

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建物がたくさんあり、複雑に配置されていましたのでまるで迷路の様でした。

ここで、民主主義を選択し、ここを追われる原因を作った場所なのですね。

歴史が変わった場所でもあるのです。

どれだけ苦悩しどれだけ絶望を味わったのでしょうか。

この場所からは当時の栄光の姿しか感じられません。

悲しい歴史がここには残っています。

とりあえず、これで観光は終了しました。

それにしても気づいたことが。

この国の観光は朝しないほうがいいかも。

みんな朝観光して、昼にはほとんどいなくなっている。

場所にもよると思うのですが、蘇州でもそんな傾向があった。

なので、今回はほとんど人がいない状態で観光できた。

よかった~♪

あと、世界遺産に限り入場料がすごく跳ね上がっている。

今回も2000円以上出しているんだよ。

世界遺産の観光費にはお金を惜しみませんが、数万円以上余分に払うことになるかも。

どの場所も1年間で500円以上値上がりするってどんなぼったくりだよ。。。

もう、お金がかからない観光は中国では不可能になりつつあります。

行くなら今ですよ。

そして、泰山に再び戻ってきました。

やることもないので、インターネットと食事を。

明日は北京に向かわないとね。

では、また明日。


孔廟・孔府アクセス
泰安駅前広場から曲阜行きのバスあり
曲阜バスターミナルから北に向かい門をくぐると孔廟
孔府は孔廟の隣にあり。

孔林アクセス。
孔府入口から東に向かい最初の曲がり角を左へ(北へ)。
そこから徒歩20分直進すると入口に到着






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