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 【トルコの世界遺産

世界遺産「イスタンブール歴史地区」(3)
2008.11.05
 
2008年11月5日    383日目


ギリシア正教会総本山

そしてイスラム教のでも重要なモスク

複雑な歴史をたどった建物がそこにはある。


おはようございます。

本日はイスタンブールの観光のメインです。

イスタンブールのモスクの中でも最も壮大で巨大なモスクとギリシャ正教会の総本山にしてその後はイスラム教のモスクに改宗させられた場所の観光です。

この二つの寺院は私が最も行ってみたい世界遺産の中の一つなのです。

本日はすごくうれしい瞬間だったのです。

本当だったらすぐにでも見に行きたかったのですけど。

私は好きなものは最後に取っておく主義なので。

今回イスタンブール観光の最終日だったので、最後の最後にメインに行くことにしました。

起床してからはまず朝食を食べて。

朝食はいつものパンとチーズとスープです。

朝はこれが日課になっていますね。

さて朝食を食べ終わりすぐに観光へ出発。

最初はブルーモスクと呼ばれたスルタンアフメッド・ジャーミーへ。

ここはスルタンアフメット1世によって建てられたイスタンブールを象徴したモスク。

その規模は巨大ドームのほかに4つの副ドームと数多くの小さなドームで構成されており、まさしくモスクの中でも最大規模を誇る。

特に素晴らしいのがミナレット。

モスクの周りを6本のミナレットで囲まれており、イスラム教においても6本のミナレットがあるのは大変珍しいのである。

言い伝えでは皇帝が注文した黄金という単語が6の数字の単語と似ていたために勘違いしたためであるといわれている。

そしてここはオスマン朝における建造物の最高傑作と言われている。

建物もさながら注目すべき点はその装飾。

モスク内部を彩るタイル装飾はすべての完成品と思わせるぐらい精密に作られており、見る者をひきつけてしまうというほどである。

ちなみにブルーモスクとは内部のタイルで青をふんだんに使用しているためにブルーモスクという名称が定着した。

さあ、早速ブルーモスクの観光を開始。

まずは内部に入らずにブルーモスクの外見を一周することに。

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外から見るブルーモスクは芸術の最高傑作としか言いようがありません。

どの位置から見ても美しい美術品という感じで。

中心部は半円のドームがいくつか重ねられているように見え、さらに周りには6本の塔が配置良く並べられており。

ちょっと言葉では伝えきれないですね。

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完成された芸術を言葉にすることは無理です。

さて早速中に入ろうとしましたが。

すごい人で行列になっていて。

入るまでに多少の時間がかかってしまいました。

それだけここはイスタンブールのメインでもあるモスクなんですよね。

やっと中に入るとその広さその明るさにびっくりします。

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だって普通はこんな巨大空間作ろうとすると窓が作れなくなり、薄暗くなるものです。

しかしブルーモスクはこれだけの巨大建築であるにも関わらずステンドグラスが大量に配置されています。

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これを作った人は構造建築のエキスパートだったのでしょう。

ただでさえ重い石の建築にしてこれだけの巨大空間を生み出すには世界最高の技術がなければ不可能。

さらに壁は本来柱の代わりにもなるのに、そこに窓をつけて耐震を弱くさせてもさらに現在までそびえるその姿には驚嘆を得ません。

さらにさらにこの建築をきれいに見せるのが壁や天井に装飾されたタイル装飾。

それはまさしくこの世の美しさをすべて集めたかの様に輝いています。

モスクですから拝む方向は必ずメッカを向いておりトルコですから南東を示しています。

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今までアジアで見てきたモスクは南西を向いていただけに新鮮です。

それにしてもモスクの印象って場所が違ったらだいぶ違うのですね。

いままでインドやウズベキスタンなどでモスクを見てきましたが、それぞれ独自の繁栄を遂げており、トルコのは巨大で繊細というイメージがわいてきます。

それだけ権力が集まった証明なのですが。

さてここは本当に人が多い。

まあ、拝む場所は立ち入り禁止だったので、観光客が集まる場所が必然的に集中されてしまい。

写真撮るのにも大変だよ。。

さて一通りブルーモスクを見た後は、アヤソフィアへ。

ここは初期ビザンツ帝国の粋を集められた教会。

そしてその後歴史によりイスラム教もモスクへ移り変わった特殊な過去を持つ場所。

もともとはローマ帝国がキリスト教を国教にしたことにはじまる。

それを定めた皇帝コウンスタンティヌス帝はこのイスタンブールに一つの教会を建てることを決定。

それこそこのアヤソフィア。

その後、火災により焼失したが、6世紀により再建された。

しかし6世紀の建築技術からするとこのアヤソフィアは立っているだけでまさしく奇跡と称されるほどの設計だったのである。

しかもそれをわずか5年10か月という短さで。

そしてここはビザンツ帝国の中心、ギリシャ正教会の総本山として発展したのであった。

しかしビザンツ帝国にも終りの時がやってきた。

その後に支配したのはイスラム教のオスマン帝国。

ギリシャ正教会の総本山はイスラム教のモスクへと移り変わったのである。

このためこのアヤソフィアにはキリスト教の建築とモスクの建築が混在するたぐいまれな建造物へと移り変わったのである。

この建物こそ、イスタンブールの歴史を最も見続けた建物なのです。

アヤソフィアは外から見る限りは真紅の色で彩色されている建物。

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もともとキリストの教会として建てられたため他のモスクとは全く別の形をしています。

これは完全にキリスト教のバシリカ式。

バシリカ式とは近代の十字架の形に作る様式とは違い、正方形に作られた教会のこと。

そもそもここはローマ帝国がキリスト教を国教としてから作られた建物。

コンスタンティヌス帝の時に建てられたんでした。

キリストの初期の建物としては最大の大きさなのですよね。

そしてその周りにはその後のモスクとして改宗されたこの建物を象徴するように4本のミナールが建てられています。

このミナールはモスクの時間を告げるための塔。

このミスマッチとも思える建物ですが、それぞれが美しく、見ているものをひきつけるものがあります。

そして中に入ってみると、これまたびっくりするほどの巨大な空間が待っています。

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こちらはブルーモスクに比べて比較的暗く感じます。

まあ、建てられた年代が違いすぎますし、こちらはほとんどステンドグラスがないですしね。

それにしてもこのアヤソフィアは今まで見た建物の中で内部は異質な空間が漂っています。

いたるところにアラビア文字の装飾。

これはコーランの一節が描かれているイスラム美術の技法。

そして一番奥の天井には何とマリア像が描かれています。

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ここはまさしくキリスト教とイスラム教が混在する建物なのです。

ただし一部修復中で全体像が撮りにくい難点がありましたが。

それともう一つ、マリア像の下にはメッカの方向を示すミフラーブが設置してあります

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しかしこれが正面を向いているわけではなくちょっと違った角度を示しているのです。

もともとイスラム教が生まれる前に建てられたキリスト教の建物。

それを強引にモスクに変えたためメッカの方向がまた違った方向を向いていた証なのです。

またアヤソフィアには2階の回廊部分が残されています。

1階から薄暗い通路を通りぬけて2階へ上ります。

そして2階に上った瞬間に一気に明るい世界へと変わります。

2階の回廊部分は外の窓に近く、日の光が差し込んでいるのです。

そして回廊の奥に進むとそこにはギリシャ正教会の芸術の一つモザイク画が残されています。

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モザイク画とは小さなタイルによってさまざまな彩色が細かく配置された絵のこと。

今で行ったら張り絵のような技法のことです。

背景はすべて金色に配色されており、中心にはマリア像やキリスト像が描かれています。

まるで彼らが光り輝いているかのように、この絵は訴えてきているのです。

もともとオスマン帝国に支配された際にこれらのモザイク画は漆喰の中に隠されました。

それがトルコ共和国が成立の際に発見され、ギリシャ正教会の芸術の高さを今に伝えたのです。

それにしてもすべてが美しい。

建築、絵画、モザイク画など。

最後は空間すら芸術なのではと思ってしまうぐらいに。

すべてが洗練され過去の歩んできた歴史の文化が今に表れているようです。

ほんとに言葉にならないよ。

この素晴らしさを分かってもらうにはぜひ見に行ってもらうしかないようですね。

これにてイスタンブールすべての観光が終わりました。

ここはまさしく2000年以上歴史の中心に君臨し続けた場所。

世界史を語る際にイスタンブールは避けて通れないぐらいの歴史が濃縮されているのです。

本当に見にきてよかったです。

観光も終了した後は宿にもどり。

再びグダグダ。

と言っても写真の整理とか、日記を書いたりとかしていましたが。

おもに宿に泊まっている人たちと話しているような気もしますがね。

さて明日は、、、今後の移動について結論を出す日です。

まだ今後の予定を悩みに悩んでいる状態です。



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