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 【ルーマニアの世界遺産

世界遺産「モルドヴァ地方の修道院群」(1)
2008.11.21
 
2008年11月21日    399日目


山に囲まれた中ひっそりたたずむ

それは小さな教会

しかし教会中絵画に包まれたモルドヴァの芸術


あれ、列車の中で横になって寝てしまった。

到着までは残り45分。

ここで寝たら乗りすごしそうだったので、がんばって起きてました。

そしてようやくスチャヴァという街に到着。

ここから町まではバスで移動です。

今6時半。

今から町に向かったところで宿開いているのか?

よくわかりませんが、とりあえず向ってみてから判断することに。

すぐにスチャヴァの街に到着して宿探しです。

本当は安い宿なんてないと思っていましたが。

ブカレストでスチャヴァにユースホステルがあることを突き止めまして。

そこに向かうことにしました。

案の上、開いてませんでしたが。

うろうろしていたら中から人が出てきて、チェックインすることができました。

するとこのユースもネットが使えるとのことで、暇つぶしにずっとネットを。

その後、宿に泊まっている人が本日私が行こうと思っていたところに行くというので一緒に行くことに。

ひとつタクシーでしか回れないところあるから、半額で済むしね。

まずはバスターミナルにいって出発の時間まで待っていました。

しかしバスが来る気配がない。

30分たっても来ない。

ようやく到着したと思ったら、人を集めるために15分ぐらいずっと停車していた。

これがルーマニア時間という奴ですかね。

ヨーロッパと言いながらヨーロッパではないのかもしれません。

さてバスは出発し、グラ・フモールという街へ。

ここはスチャヴァから35km離れている都市で、ここに2つの小さな教会があるのです。

早速その一つに行くためにバスに乗りました。

こうしてようやく到着した場所こそ世界遺産「モルドヴァ地方の聖堂群」です。

オスマン帝国統治下、このルーマニアにはモルドヴァ公国がありました。

オスマン帝国から自治を認められ、独自の文化を開花させました。

その一つがこの地方に築かれた教会群です。

モルドヴァ公国は常に戦いの中にあった国でした。

彼らは戦いで勝利するたびに神に感謝をするため教会をたてていったのです。

しかしその教会が他の教会とは一風変わったものでした。

それは壁という壁にフレスコ画を描き、内壁だけでなく外壁にもその絵が描かれてのです。

これには理由がありました。

彼らは絵を描くことによりこの地方の文字が読めないものに絵で聖書を教えたのです。

教会全体がイコンで埋め尽くされた姿はモルドヴァ美術の最高傑作として世界遺産に登録されたのです。

現在では7つの教会群が世界遺産に登録されています。

最初に向かったのは「フモール修道院」

小さな町の通りを歩いていると横には巨大な教会が。

しかしこちらの教会のさらに奥に進むと門が見えてきます。

その門をくぐると一気に世界が変わりました。

目の前には小さな教会。

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しかしその教会の周りには様々な色彩で色つけされています。

よくよく見るとすべてにおいて絵が描かれています。

それはすべてキリスト教の聖書の一場面が。

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今まで見た教会の中で異質な存在。

なんと言いますか、見ているだけで何かを訴えているかの様な雰囲気です。

教会は長方形の上部が円形のような形をしており、描けるスペースはすべてイコンが描かれているのです。

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しかし、日に当たらないほうはすべてが色あせて消えてしまっています。

あれ、、、普通は日が当たるほうが早く色あせそうなものですが。

きっとここのイコンは逆なのでしょう。

それにしても教会の入り口部分とかその天井部分とかにもすべてにおいて隙間なく描かれているイコン

彼らはそれほどまでにイエス・キリストを神とあがめていたのでしょう。

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それにしても今まで見たキリスト教の絵とはだいぶ違った絵ですね。

ブルガリアと同様といったほうがいいでしょうか。

彼らはオスマン帝国のイスラムに支配されながらも、イスラムに改宗することなく独自の文化を発展させた文化

それだけに信仰心も人一倍厚かったのでしょうか。

しかしフモールの修道院は意外に小さいので。

さらに内部を公開していない。

このため観光は意外にあっさり終了です。

そして再びフモールの街に戻り。

まずは昼食を。

と思ったけど、全くと言っていいほどお店屋がない。

食事ができない。

30分ぐらい探したでしょうか。

ようやく一見のファーストフード系の店を見つけて。

やっとこさ昼食です。

そして一緒に行っている人が博物館を見に行きたいということで博物館を見に行くことに。

ここでは昔のモルドヴァの民族衣装や生活が見てわかる展示になっています。

どのような食事をしていたとか、どんな衣装を着ていたとか。

やはり寒い地方だったために服はフェルトで、織物も結構発達していたみたいです。

さて博物館を後にしてからはタクシーで次の場所へ。

向かったのは「ヴォロネツ修道院」

こちらはフモールと違いまず巨大な壁が見えてきます。

刑務所といった感じでしょうか。

しかし中をのぞけばそこにはフモールより大きな教会がそびえています。

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この教会にも一面にイコンが。

どうやらこの巨大な壁はイコンを保護するために建てられた感じがします。

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こちらの教会はフモールと違い壁面に場面ではなく聖人の姿がずらっと描かれており。

それは屋根の付け根から土台まで紺を背景として赤や黄色など様々な色で彩色されており独特な雰囲気を醸し出しています。

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周りの田舎の風景と似ても似つかないように。

そしてこの教会には一番後ろに巨大な絵が残っています。

これこそ最後の審判。

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天国へ導かれるもの、地獄へ落ちるもの。

そして審判を待つもの。

死んでからの光景を巨大な一枚の壁に描かれています。

それはまさしく現世で正しき行いをせよと訴えているようです。

ただし、この地方では絵に一つの特徴があり。

必ず地獄に落ちるのはトルコ人が描かれています。

トルコ人はイスラム教を崇拝するもの。

しかも武力でこの地方を抑えたわけですから、彼らこそ地獄に落ちてほしい人たちだったのでしょうね。

そしてこの教会は内部に入れることができました。

入った瞬間にも感じる、この不思議な雰囲気。

教会内部もすべてイコンで埋め尽くされており、しかもすべてが今でも残されています。

写真撮影が禁止でしたので、お見せすることができないのですが。

内部は3層に分かれており、入口は聖人が歩んできた人生が。

2層目にはキリスト教の場面が、一番奥には聖人の生前の姿が描かれています。

それぞれはやはり金を多用しており、見る者をひきつけるように設計されているのです。

しかもびっくりしたのは聖人の歩んできた人生の部分では基本的にどうやって亡くなったかが描かれており。

打ち首や磔、火あぶりなど残酷な姿が描かれています。

全員殺される姿はトルコ人が描かれていますけど。

それだけトルコ人を敵として認識していた証なのですね。

さて一通り観光が終わったので。

これにて本日の観光は終了。

早速タクシーで街まで戻り。

フモールの街からはバスを探してインフォメーションに行ったりと。

しかし目の前にスチャヴァ行きのバスが見えたのであわてて止めて、難なくスチャヴァの街へ帰ることができました。

街へ到着してからは明日のことを考えてお金をおろそうかと。

すぐにATMで卸せたから問題なし。

このためいったん宿に戻り写真の整理とメールチェックです。

その後は明日の観光のための買出し。

が、全くお店が見つからなくて困った。

ようやく一店舗みつけて飲み物と食事を買い込み。

あと本日の夕食も近くのサンドイッチ屋さんで食べましたよ。

この方がお金かからなくて済むのですから。

さて夜はのんびりとしていました。

でも明日も早いし、本日全然寝ていなかったので。

寝ることにします。

明日は大変な一日となりそうです。


フモール・ヴォロネツのアクセス
スチャヴァのバスターミナルよりグラ・フモールへ。
約1時間で到着する。
フモール修道院はグラ・フモールの中心にある巨大なホテルの駐車場前から小さなバスが出ている。
ヴォロネツ修道院は交通機関がないためにタクシーか徒歩となる。
徒歩の場合、街の西に向かい途中で看板があるのでそれに沿っていくこと。約5km




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