雪の中に佇む絵画の教会
それは数百年にわたりのどかな場所で異彩を放った
東方正教会の真髄
おはようございます。
あれ、一緒に泊まっていた人朝一番に出て行ったのに。
俺気がつかなかったぞ。
それだけ熟睡していたのでしょうか。
起床は6時。
すぐに起きてからは観光に必要な荷物をまとめて。
早速バスターミナルへ向かいました。
今回の世界遺産はとても辺鄙な場所にあるために交通機関も少なく。
もしかしたら帰ってこれない可能性もある場所なのです。
しかも、交通機関がない場所もあるのでその時はタクシーかヒッチハイクする予定ですよ。
できればヒッチハイクですけどね。
さてバスターミナルへ到着してからは早速目的地のバスに、、、、って時間になっても来ないよ。
本日は結構時間に限りもありますので、こうなったら予定の反対回りで行ってみるという選択肢を。
ちょうど目の前には乗り換え地のヴァマvama行きのバスが止まっていたので。
すぐに乗り込み、すぐに出発です。
このヴァマは昨日の行ったフモールよりもさらに先にある街です。
50km以上離れていたので1時間20分ぐらいして到着。
情報によるとここから近くの修道院は交通機関の鉄道が一日3便しかなくヒッチハイクするしかないと聞かされていました。
しかしいざヴァマの街に降りてみると目的地方向に向かいそうなバスが止まっているではないですか。
しかも運転手に話すと修道院の目の前まで行くって。
これはラッキーです。
時間をロスすることなくあっさりとヴァトラ・モルドヴィツァに到着することができました。
たどり着いたのはモルドヴァの修道院群のひとつ「モルドヴィツァ修道院」です。
この修道院も昨日のヴォロネツ修道院と一緒で城壁のような壁に囲まれています。
そして中に入ると昨日同様に目の前には小さな教会があります。
もちろん外壁には埋め尽くすほどのイコンが。
このさまざまな色が毎回教会の印象を変えているのですよね。
それにしてもこのモルドヴィツァ修道院は教会と壁の距離が近くて一段と圧迫感を感じます。
だからこそこのイコンたちが余計に目立つのかもしれない。
教会を眺めているといつにもまして絵が際立って見えるのですから。
外側には人物のイコンが並べ尽くされて、膨大な聖人が描かれているのです。
内部もやはり撮影禁止でしたが、すべての壁にイコンが描かれており。
どっちを向いてもいろんな人物が私を見ている感じがします。
悪いことするなと訴えかけているかの様。
一番奥には祭壇があり、金で装飾されてエルサレムを向いてそれは光り輝いています。
人々はそこで十字をきりキリスト像に挨拶しそしてキスをして信仰するのです。
まさしくここには今まで受け継がれてきた歴史が存在するのですね。
見ていて少し感動しました。
そして修道院を見ているといつの間にやら雪が降り、、、って。
行きなり大雪になってきました。
しかも雪というか雹に近いかも。
このため少し教会の中で雪が弱まるのを待っていたのですが。
トンネルを越えるとそこは雪国だったというフレーズがありますが、そこはまるで一時間たつとそこは雪国になったという感じで。
みるみる白銀の世界へと変わっていったのです。
雪の教会というのも風情があってすごく美しいですね。
さて雪がやまないのでそのまま移動することにして。
といっても、本日はこれからが大変なのです。
何しろ次に向かう場所は交通機関がほとんどない場所なので。
このモルドヴィツァにはタクシーが見つからないためヒッチハイクしかないですから。
早速目的地方面に向かう車に向かって親指を立ててヒッチのポーズを。
するとなんと2台目で止まってくれたではないですか。
止まってくれたのは大型トレーラーでした。
早速乗り込み、寒い手を温めながらぬくぬくと。
30km先のスチュヴィツェへGO!
するとどんどん標高が高くなりあたりはもう真っ白な景色へ。
これ歩くの地獄だよな。。。
と思いながらヒッチハイクできてよかったと思っていました。
すると半分ぐらい来たところでなんと上り坂でトレーラーのタイヤが空回りし始めて。
なんと進めない状態へ。
すると除雪車が来るからしばらく待ってといわれた。
でも1時間待っても一向に来る気配がない。
その間にも小型車はどんどん通り過ぎていく。
こうなったら歩き始めて、その間にヒッチハイクするしかないんじゃないかと思い、早速雪山の中でウォーキングです。
ってこれが予想以上に寒いので、早く車が捕まらないかと思っていました。
しかし、なかなか車は走りすぎず、しかも止まってくれない。
3kmは歩いたでしょうか。
ようやく一台の小さな車が止まってくれて乗せていただけることに。
助かった。
でも、この車チェーンとかつけてないのでカーブでしょっちゅう滑っていて命の危険を感じてしまいました。
ようやく、スチュヴィツェの修道院へ到着。
ここは世界遺産に登録されていませんが、モルドヴァ一番の巨大な教会でさらにイコンもきれいに残されている場所なのです。
到着してみるとそこには巨大な要塞が。
まるでここに侵入するものを防ぐかの様に。
しかし中に入るとそこには今まで見た教会の中でも最も大きい教会が。
しかもほとんどのイコンが失われていません。
今までは片側のイコンが残っても反対側は色あせて何が描かれていたかわからない状態でしたが。
スチュヴィツェの修道院は反対側は若干色あせていますが、何が描かれているかわかり、360°どこを見ても教会がイコンに埋め尽くされているのです。
何でここが世界遺産じゃないのか疑うぐらいのすごい風景が待っているのです。
教会の2階部分の塔も今までとは独自の形をしており。
イコンも人々を導いてくれるかのように空に向かって天使が舞っています。
それ以外は聖人たちが私たちを見守っているようにこちらを向いて存在し続けています。
このように思わせるのは今までよりイコンがきれいに残っているために色が深く見えるからでは。
遠くから見ると特に今までよりさらにその存在感が際立っているのです。
いやはや、ここにはちょっとびっくりしました。
他の場所も完成当初はこんな感じだったのかと思うと。
形だけ見れば普通の教会ですが、その周りの色彩によりそれは完全に独自の教会だと認識できます。
しかも教会内もいままで3層だったのが4つの部屋に分かれており。
それぞれが全く違うイコンを見せているのです。
特にその薄暗さがイコンたちをより引き出しているのかもしれませんが。
この修道院は一日いても飽きることがなさそうです。
しかし帰らなければいけない。
ということで今度はラダウチという街へ行きスチャヴァへ帰らなければ。
ただ、これがなかなか問題でヒッチハイクをしても捕まらない。
このため結構歩く羽目になりそうでしたが、ようやく止まってくれたのは何と馬付き荷車。
しかも風とか防げる見込なし。
ラダウチまでは行ってくれないみたいですが、半分の距離ぐらいは行くとのことでお言葉に甘えて乗せてもらうことに。
でも、でも、、、地獄だった。
何しろ風は吹いていてもう吹雪状態。
それで手袋とか靴は冬用ではないので、どんどん感覚がなくなってくる。
顔も防ぐものがないので、痛い。
こんなことなら冬用完全装備で出発するんだった。
あとマフラーとかしっかり持っているのに。
とにかく地獄と思える時間は結構長く続き。
ようやく中間の街に到着しました。
降りた瞬間走り出しました。
体を温めるために。
でも、目の前に小型バスが止まり。
よくよく見るとなんとラダウチ行きのバスではないですか。
どうやらスチュヴィツェから直接ラダウチ行きのバスがあるみたいで。
ガイドブックと乗っている情報が違うじゃん。
ただそれも本数が少ないみたいですけどね。
ラダウチに到着して、すぐにスチャヴァ行きの列車の時刻を調べると3時間後。
ではバスはと思い調べてみると、、出発寸前だった。
すごくラッキーでしたね。
こうして推定200kmにも及ぶ観光は終了かと思えますが、なんとスチャヴァにも世界遺産があるのです。
スチャヴァに到着してすぐに修道院へ。
スチャヴァにある「聖ゲオルゲ・ノウ修道院」は世界遺産に登録されているのです。
さっそく中に入ってわかるのは外壁にイコンが一切ないこと。
ないというかすべてなくなっているという感じでしょうか。
ただしスチェヴィツァの修道院より教会が大きいような気がします。
しかし、このゲオルゲ・ノウ修道院が素晴らしいのは教会の内部。
そこは巨大な空間で一面すべてイコンで埋め尽くされているのです。
この教会は初めて内部を写真撮影をしていいとのことなのでやっと皆様にお見せできるのですが。
そこにはキリスト教の出来事や聖人たちの亡くなった姿、そしてイエスキリスト像などのイコンが残されています。
奥には黄金で装飾された祭壇が。
天井部には十字架が掲げられて、そしてその上にもさらにイコンが。
ここは何でしょうか。
この世の世界に存在する場所なのでしょうか。
私が感じる雰囲気は言葉にちょっとできない感じです。
描かれている人物が私を監視している。
そんな錯覚を起こすぐらいここには聖なる人物が描かれているのです。
言葉ではこのぐらいしか表せないので写真で感じていただければ嬉しいですね。
こうして本日の観光が終わったので、ようやく飲み物と食事を買いました。
結局昼食食べる暇なかったから。
夕食は豪勢にと思ったからです。
と言ってもいつもサンドイッチ2つのところを3つにしただけですけどね。
でもその後食事が終ったら、宿の人がスープとパンをくれて。
もうお腹いっぱいなんですがとはいえず。
さらに食べてしまいました。
食べすぎです。
それにしても本日は疲れました。
しかも明日も朝一番の移動になりそうです。
モルドヴィツァへのアクセス
スチャヴァからピストリツァbistrita方面行きのバスにのりヴァマvamaで下車。
ヴァマからヴァトラ・モルドヴィツァまではバスが出ている。
ただし便数が少ないために、なければ北側に伸びている道路からヒッチハイクで行くこと。
スチャヴァから列車もあるが限りなく便数が少ないために現実性がない。
スチェヴィツァへのアクセス
スチャヴァのバスターミナルからラダウチradautiへ
ラダウチからスチェヴィツァまではバスが走っているが乗り場がわかりずらい
ラダウチの駅から右手にあるまっすぐ延びる道を進み突き当りを右に。
すぐにレストランがあるのでその目の前からバスが出ている。
もし見つからない場合はヒッチハイクでいくこと。
(モルドヴィツァとスチェヴィツァは30kmで一本の道でつながっているためにヒッチハイクも可能。ただし一時間に10台ぐらいしか通らないので覚悟が必要)
スチャヴァのゲオルゲ・ノウへのアクセス
スチャヴァの中心にある広場のマクドナルドから南へ歩き1~3番目の左に曲がる道を進むと高い修道院がみえる。
もしよろしければクリックしてください。

世界遺産のことを皆に知ってもらう為によろしくお願いします。