2014.05.08

 1 スタッフから新着情報

大人気のワーバード試乗ツアーとゼロ戦見学!(エレファントツアースタッフ直美)

映画永遠のゼロの影響か今年になってから第二次世界大戦中に活躍した戦闘機(いわゆるワーバード)への試乗を希望されるお客様が増えています。今日はそんなお客様のご質問にお答えして2010年の時の搭乗体験記を再度お届けいたします。



 
  2010年 8月21日(土)
CAF(このゼロ戦その他を所有するNPO)の所有するゼロ戦22型機(ロシア製)のチーフメカニックの阿部さんのご好意により、上記B25Jに搭乗し、そのすぐそばを、このゼロ戦22型機が飛ぶという、通常では、考えられない経験した。

それを今回皆さんに伝えましょう。

午後6時15分にB-25J(最終型)コックピットクルー2名、後部にサービスクルー1名そして、
 我々、体験搭乗者6名を乗せてタキシーングを開始する。
まだまだ、日差しは強い。その後を、ゼロがついてくる。B-25Jのエンジンは、時々、バックファイヤーの音を響かせながら、滑走路に向かう。支給されたイヤーマフの為、エンジン音も心地良い。
米軍機の機内の暗緑色は思ったより明るい。テイクオフだ。
地上滑走も滑らかである。体験搭乗者は前部のコックピットクルーの真後ろに2名、残り4名は、ちょうど胴体の中部にある、12.7m機銃の横に坐る、クルーに聞いたら、残念ながら、これらはレプリカとの事。しかし、それらしく出来ている。離陸後、すぐ、後部クルーが、各自違う場所に移動しても良いとの許可を出す。私は、まず、後部銃座まで、這っていく。
中腰でも行けない事はないが、あまり安定しない。
後部銃座に坐る、思った以上に見晴らしは良い。

右、左に2枚の垂直尾翼を見る。昭和17年4月18日、ドゥリットル中佐(下記の映画では、アレックボールディンが扮した)に率いられた16機のB-25B が空母ホーネットから離陸し東京空襲を強行したのは、最近の映画(パールハーバー)に見る事ができる。
その映画に3機のゼロ戦が出演していた。その中の1機はチノ空港のプレインオブフェームのゼロ戦52型でその他の2機がロシア製の22型で、今日、これから飛んでくるのがそのうちの1機と言う事である。
実際にあの映画では、B-25が( 本機ではないが)、後部銃座の良好なる視界を生かして、カメラ機体と言う事で、ここに、撮影カメラを積んで撮影したらしい。
B-25は中翼機なので、胴体中部を越えて前部へ移動の際は、翼の上になるであろうところ(一段と高くなっている)に上り、腹ばいで匍匐前進が必要である
。2mほどでパイロットのすぐ後ろに届く。
そこのお客用に作った折りたたみ椅子の上に立つと、真上の銃座の中が見える。これもまた、
 景色が良いが、中々、狭苦しい。
次は、予ねてより、期待していた、前部の銃座である。操縦士達の席の真下の左をそれこそ本当に、這っていく。それしか形容の方法がない。狭いトンネルに入っていく感じ。それを出ると、一面金魚ばちの中にいるように、視界が開ける。絶景である。高度は、2,500フィートまで上がる。


同時に離陸をして我々が搭乗しているB25の真下を飛行してくる零戦は
 ロシア製とは言え、かなりの部品は、オリジナルを使用、再生している。
ただ、エンジンがP&WのR1830搭載の為、カウリングが少し太くなっており、遠目に見ても、少し、プックリ感がある。
また、他の方も書いておられるが、日の丸の白縁が多少、幅広かなと言う気もする。
しかし、轟音を響かせて、飛翔してゆくゼロ戦を見るに付け、
 この機体のデザインの美しさに圧倒される。日本刀には、武器という究極の目的があるが、それ以外に見るものをひきつける“美”がある。ゼロは既に、去っていった。着陸態勢に入ったのか。再び。南カルフォル二アの青空を悠々とB-25Jは散策する。揺れもなし。
DC-3には、以前仕事で何度も乗ったが、それと比べても乗り心地に遜色がない。また、
胴体中部右側にある窓が、吹き抜けなので爽快である。はじめ、その席で、イヤーマフを帽子の上からして、顔全体をその窓の外に出して真下を見ていたら、後部クルーに頭を引っ込めろと注意された。
それで、始めてちょっと怖くなった。 
約20分(実際はかなり長く感じる)の飛行を終えて、日が長くなり始めた滑走路に着陸する。小さい、地方空港なので、ウエイティングもなく、即高度を下げ、着陸態勢に入る。接地間際での穏やかなフレアできれいに着陸する。

以外に落ち着いた飛行で、可もなく不可もなくといった感じで、第2次大戦中の爆撃機に乗るというので、構えていたのが、どーと崩されたと言うのが正直な感想である。




B−25J ミッチェル体験搭乗機
場所: 米国、南カルフォル二ア州、ベンチュラ郡、カマリヨ空港
機体:B-25J ミッチェル
時: 2010年、8月21日(土)、テイクオフ午後6時20分 
飛行時間:約20分間
天気:天気良し、気温31度




前述のCAFの阿部さんの説明によると、このB-25Jの体験登場と同時のゼロ戦の伴走飛行がセットで申し込めるそうである。B-25Jの飛行は6名まで乗れ、その横をゼロ戦が飛行するのだ。(ゼロ戦飛行料金は別途)。つまり、飛行中ゼロ戦の空撮が貴方自身でB-25Jに乗って伴走しながら出来ると言う事なのです。本料金に関しては、エレファントツアーにお問い合わせください。
(2014年現在ゼロの同行は決定していませんがゼロの飛行を見るというアレンジメント等は可能です)
 ミッキー北川