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2010.08.15

 過去記事&コラム集

【ルアンパバーン】ムアンゴイの川エビ

ムアンゴイの川エビ
ルアンパバンの夏の風物詩といえば、仏教行事ホーカオパダップディンの日(9月4日)に行われる「ボートレース祭り」。大勢の市民や観光客がカン川の狭いエリアに密集します。

祭事ですから、ただ突っ立って観戦するはずはない!?そばにはビールがあって、おつまみが添えられます。こちらの方がレースよりもメインであるように見えるのは気のせい?
そして、その時の人気メニューというのが、この時期だけしか採れないというムアンゴイ産の川海老なのです。

バスやボートで半日もしくは1日をかけ、はるばる北方から運ばれてくる川海老たち。
どんな漁が行われているのでしょうか?そして、新鮮な川エビが食べたい、のであります。





ながいなが~い道のり
ルアンパバンから北上し三叉路の町パクモンを右折して、しばらく行くとノンキャオの町にたどり着きます。ここまでの行程は約3時間半。そこからさらにボートに乗り込み1時間ほど上流を目指すとようやくムアンゴイ村(正式にはムアンゴイ・ガオ)が見えてきます。

第二次インドシナ戦争時のラオス戦線においては重要な戦略地であったという同地区も今ではすっかり平和になりました。しかし、村の発展はかなりマイペースです。

それは、戦争の傷跡が深いからという理由ではありません。
幹線道路から村までの交通が川しかなく、車で行くことができないのです。
時代が変わったとはいえ、そんな場所に世界の旅行者が訪れるようになったこと自体、地元民からとってみれば、驚きでしょうね。

乾期には美しい青緑色となるウー川に沿い、峻険な岩山が周りを囲むムアンゴイ村。
古くからルアンパバン国王も頻繁に訪れていた景勝地であったようです。車のない世界がこのラオスにも、まだ存在していたのです。田舎好きとしては、なが~い道のり、来て良かったと、つくづく思います。

観光アトラクション
近郊には、幾つもの洞窟が存在し、戦時中は住民の避難所として使われていました。現在ではトレッキング参加者たちが訪れる観光サイトに変わっています。村人はラオ族が主流ですが、近隣にはカム族、モン族の村があります。これらの村にはトレッキングアーなどで訪れることができます。ツアーは、タート・モークの滝までが半日、トレッキングは1~3日のコースの中から選ぶことができます。

名酒ムアンゴイ焼酎
この地域はお酒の名産地でもあります。酒精度は高く60度以上が主流です。しかし、純度が高く良質なため、どれだけ酔っても二日酔いで苦しむことがないといいます。五臓六腑にカッと熱が伝導していくような透明、無色透明の液体。ムアンゴイ産といえば北部ではそれだけで人に自慢できるほど有名なんだそうです(現地民談)。

海老を追っかけ川上り
海老漁は実際にどのように行われるのでしょうか。村人の案内で船に乗り込みました。村から約20分ほど上流へ向かったあたりに洞穴が見えてくる。案内人に呼びつけられ「見えてきたぞ」と前方を指差します。ところで、何故、川海老はこの時期(7~10月)しか獲れないのでしょうか?

雨期になると水流が激しくなり、削られた泥が水に溶け出すため水中酸素が不足していくそうです。普段ウー川に生息している海老たちは「こりゃ、えらいこっちゃ!」の一大事。そして逃げ込む先がウー川の支流や洞穴ということでなるそうです。

なので、海老捕獲の籠は入り口が下流に向けて仕掛けられています。海老の捕獲は村から5~7人ぐらいの男性のみで構成された組ごとに行われ、捕獲権は村人同士でケンカのないように組を期間ごとに交代していくそうです。ピーク時で一日50キロ、普段でも20キロは捕獲できるといいます。獲れた海老のほとんどがルアンパバンに送られています。

美味しいクン・セー・ナンプラーが食べたい!!
ムアンゴイの村は電気がまだ自家発電のため、数店のレストランを除き冷蔵庫を持ち合わせていません。なので、捕まえた川海老は川水に浸した籠の中で飼われ、需要のあるごとに、村へ運ばれます。村からは船で15分ほど離れた場所にあるので、前もって注文が必要になります。

さて、今回はどうしても生海老が食べたかったのでラオス人の大好物「クン・セー・ナンプラー」をレストランに探したのですが、メニューの中に見当たらない。仕方がないので、自分たちで作ることになりました。ここで強力な助っ人が登場。現地の英語ガイドは中華レストランに働いていたといいます。そんなわけで我々のプランは即刻変更。彼(ガイド)を除いての宴会が始まった。しばらくして、飲兵衛どもの非情で執拗なる催促に、調理された生海老が登場。一同、歓声が沸き起こります。

では、早速お味見。光沢のあるボディーは、まるで宝石のよう。口元へ運び、尾の先を軽くつまむと、ピュっと身が弾け出ます。そう、これ、これ。新鮮なエビを前にして幸せの瞬間。ピリ辛ソースが舌先を刺激しますが、噛んだ瞬間に甘みが口の中でふんわりと広がるのです。遠路、はるばる来て良かった、と思う瞬間です。海のないラオスで、新鮮な海老に舌鼓を打つ。この瞬間ラオス一幸せかもしれない。

【美味しいクン・セー・ナンプラーの作り方】
レストランメニューにない場合の作り方。
まず、ソースを作る。ナンプラー、ライムなどでソースの味を調える。
それから、別添えの生にんにく、唐辛子を適宜切っておく。
新鮮な生海老を氷水に漬ける。身が締まってよろしい。
それから、すばやい作業で、殻剥き、背ワタとり
盛り付けて、即食い。
スピードが勝負です。
でも、ムアンゴイでは、調理中にお酒などが回ってくるので、もうそれどころではなくなるのが難点なのです。まあ、楽しいのが一番です。