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2014.09.26

 生活情報全般

ルアンパバン・エコステイ・プロジェクト

ルアンパバンで行われている “エコステイ・プロジェクト” をご存知ですか?


ルアンパバンは、世界遺産に登録されている美しい街。でもその背後には、年々増え続けるごみ問題があります。

ラオスでは日本のような高度なゴミ処理施設はなく、処分場に毎日ごみが運び込まれ、埋め立てられています。少ない量ならそれでもいいのですが、ごみの量が増えすぎると大きな環境問題を引き起こしてしまいます。

そこで近年、JICA(国際協力機構)の技術協力のもと地元観光局と町の清掃業務を担当する都市開発行政局が中心に、再利用やリサイクルによるごみの削減の取り組みが始まりました。

活動は主に2つ。エコバッグ貸し出しサービスと、食品ごみのコンポスト(堆肥化)です。いずれもエコステイ・メンバーとなっているホテルやレストランと協力して行っています。

今回、プロジェクトに積極的に参加されている Maison Souvannaphoum Hotel にお邪魔して、マネジャーのアリチットさんにお話を伺ってきました。

コロニアル様式の建物を生かした高級感漂うこちらのホテルでは、客室内にあるクローゼットにエコステイ・プロジェクト特製のエコバッグが設置されていました。このエコバッグをホテルに滞在されているお客様に貸し出し、買い物をする際に出るビニール袋の削減につなげようという試みだそうです。

どこで買い物をしても、必ず使用されるビニール袋。たっぷり入るこのエコバッグを持って出掛ければ、たくさんお買い物をしても安心ですし、ビニール袋を断ることでごみの削減に貢献できます。

もともと土に返るものばかりだったごみ。それがビニールなどの素材に変わってきたため、環境問題に発展してしまいました。ごみに対する認識がまだまだ薄いラオス人スタッフにこうした知識を教えていくことも大事だと、ホテルでは教育にも力を入れているそうです。JICAのサポートがなくなっても続けていけるよう、こうした様々な施策を通して問題意識と活動の定着を図っています。

ホテルには感想を書き込むノートが設置されていました。使用されたお客様のコメントが書き込まれていましたが、活動は高く評価されていました。

もう一つの活動に、食品ごみのコンポストがあります。こちらは、調理場で出る食品ごみを種類ごとに分別収集し、堆肥化しようというプロジェクト。

まず、専用のトラックが分別回収したごみを定期的に引き取りに来て、処分所へ運びます。そして運ばれてきた食品ごみの湿度を調整し、おがくずを加え、温度管理しながら堆肥として使用できるように時間をかけて処理していきます。

現在トラックは火曜と金曜、週2回の収集で、平均して毎回約500kgのごみを集めているそうです。


現在、16件のホテル・レストランがこのエコステイ・プロジェクトに登録しています。今後メンバーが増え、この活動がホテルやレストランに限らず、もっと生活の中に浸透していくことを願っています。(yuki)