2009.07.22

 イタリア[世界遺産]

世界遺産「ラヴェンナの初期キリスト教建造物群」

2009年7月22日    617日目


モザイク画の最高傑作

それはこの地が西ローマの首都になってから始まった

現在では数少ないモザイク画が残る街


おはようございます。

目覚ましの時間で起床しました。

といっても朝食の時間が遅いので。

かなりゆっくりとした起床ですが。

こうして朝食を食べて、すぐさま出発ですよ。

が、なんと駅まで歩いている間にすごくおなかの調子が悪くなって。

もう激痛ですよ。

とりあえずトイレに行きたくなり、もう宿に戻るしかなかったです。

ということで本日行きたかった方には行けず。

列車の便が都合がいい方に行くしかないですね。

まあトイレに行ったら少しは調子が戻りましたよ。

こうしてようやく駅に到着して、列車に乗り込みましたね。

体調が崩れないことを祈りながら。

こうして1時間後ラヴェンナの街に到着。

すぐさま観光を開始しました。

世界遺産「ラヴェンナの初期キリスト教建造物群」です

この地は5世紀に突然繁栄を迎えます。

それはローマ帝国の分裂です。

テオドシウス帝の際に西ローマと東ローマに分かれ、東はコンスタンティノープルが首都に。

そして西は当初は別の場所でしたが5世紀にラヴェンナが首都に選ばれたのです。

こうして街には様々な教会がたてられました。

分裂間際はキリスト教にとってまだ初期に当たる部分。

分裂のひとつ前のコンスタンティヌス帝によって初めて国教に認定されたのですから。

その時代の主流はモザイク画で教会を飾ることでした。

さらにこの地が東ローマの領土になった時には主要な街として存続し。

この地には初期のキリストの教会が残されたのです。

その後は戦乱にも巻き込まれることなくモザイク画を守り続けたラヴェンナ

この地に残るモザイク画は世界でもモザイク画の最高傑作とも言われ、当時の技術の素晴らしさを今に伝える場所として世界遺産に登録されました。

街にはたくさんの教会があり、どれが世界遺産かわかりずらいので。

まずはインフォメーションに行ってラヴェンナの地図をもらいました。

するとその地図にはどこが世界遺産か記載してあり、インフォメーションから近い教会から観光することにしました。

最初に行ったのはサン・ヴィターレ教会です。

6世紀建造の教会でビザンツ帝国時代の教会が今でも存在します。

外見はいたって普通のレンガの教会。

小さな塔と、外見からは今まで見たことのない形をしていました。

さっそくチケットを購入して内部に入りました。

まず到着するのは中庭のある回廊に囲まれた場所。

そこを進み、建物内部に入るとそこは驚くべき空間が待っていました。

まず教会の作りは円形の集中式と呼ばれる珍しい形で。

円柱の柱とアーチが中央にそびえているとても不思議な形をしています。

上部にはフレスコ画が描かれており、薄暗くまるで見る者を惑わすような形をしています。

実はドイツのアーヘン大聖堂もこんな形でした。

あそこは神聖ローマ帝国の歴代の戴冠式を行った場所で。

荘厳な雰囲気がありましたが、それにも劣らないぐらいの雰囲気を持っています。

何よりその雰囲気をかもしだしているのが正面の祭壇部分なのです。

祭壇部分の上部は世界遺産の登録要因になった一面モザイク画がそこには残されておりました。

しかも驚くべきは緑主体のモザイク画だってこと。

今まで金色主体はたくさん見たことがあるのですが。

ここも金がたくさん使用されていますが、金と緑色がこれほど合うとは思ってませんでした。

聖人のほかに自然や動物など描いており、今まで見たことないモザイク画になっています。

それがライトによって輝き、教会の雰囲気を変えているのです。

祭壇の正面にはイエスキリストと聖人の姿が合わせて5人書かれていてその周りは金色に装飾されていて。

その下にまるで自然の上に立っているように様々な緑が使われた自然が描かれています。

天井や周囲には幾何学的な文様が描かれていて。

そして一番驚くのが側面に描かれている絵です。

キリスト教の情景を描いているのですが、完全に緑が主体になっており。

外の草原や木が生えている場所で皆で食事をとっている光景など

今まで見たことのない色彩に正直驚かされました。

モザイク画で自然や背景を描いてあるところなんてほとんどありませんでしたから。

モザイク画でもこのように美しく情景をかけるなんてびっくりしました。

それにしてもここのモザイクはほんとに細かく描かれていて。

特に人の表情部分は周りの部分より小さく組み合わされていて、顔部分はタイルや石のつなぎ目が全く確認できないんですよ。

背景部分は目を凝らせばつなぎ目は確認できるのに。

ほんとにモザイク画は根気のいる作業ですね。

調和のとれた美しさはまるでこの場所に存在する感じです。

その教会の隣にはもう一つの小さな教会があって。

名をガッラ・プラチーディアの廟といいます

5世紀建造の建物で廟というからには遺体を納めた場所なのでしょうね。

こちらは外観では小さな小屋といった印象。

しかし内部に入ると、いきなり夜と思わせるようなモザイク画が描かれておりました。

一面に星が描かれていて、薄暗くまるで本当に夜になった感じがあります

周りには複雑な文様が描かれていたり、聖人の姿を描いていたり。

薄暗くて星の部分などは写真で撮れなかったのですが。

外とは違った世界へ引き込んでいく場所でしたよ。

続いて向かったのはサンタボッリナーレ・ヌオーヴォ聖堂で。

凸のような入口をもった教会で、隣には円形の塔がそびえています。

一見街のどこにでもあるような教会ですが、内部に入ると全く違った風景があります。

それは天井部分の左右の壁に描かれている大量のモザイク画が残っているからです。

右側が男性、左側が女性といった感じにわかれており、男の側には一番奥にイエスキリストが書かれていて、その後はキリストが生まれた時にやってきた3人の聖人が描かれています。

その後ろは従者の人たちが大量に続き、それぞれ草の冠などを持っていました。

女性側もほとんど同じ構図で、聖母マリアの後ろに3人の男性が続き、そして女性の従者が並んでいるのです。

またモザイク画のいちばん後ろには建物が描かれていて。

今までモザイク画で描かれた建造物を見たのが初めてだったのですごく印象的でした。

まあもともとモザイク画はビザンチンの宗教絵画を書く様式だったので聖人たちを描くぐらいしかなかったんですよね。

そのほかにもこの教会の祭壇部分はモザイクではないですが豪華に装飾されていて。

というか普通は祭壇部分にモザイク画が残っているのに、ここは天井の壁部分のみという何とも不思議な教会ですね。

続いて向かったのはネオニアーノ洗礼堂です。

そこは円形の建物。

ラヴェンナの代表する教会の横にある少し大きめのレンガ造りの建物で。

どちらかというと教会付属の礼拝堂という感じがします。

しかし中に入ると外の風景がうそのように内部の天井にはすべてを埋め尽くすほどのモザイク画が敷き詰められていました。

ほとんどが聖人の姿を描いており、たくさんの人々が円に沿って描かれています。

そしてその中央には体を清めている聖人の姿が。

これはイエスキリストなのでしょうか。

何よりびっくりしたのがモザイク画で水の揺らぎや透き通った感じが作れるということでした。

体半分は水につかっており、まさしく足の部分は水の中で透き通っています。

これを見せるだけの技術がすごい。

たくさんのモザイク画を見てきましたが、これほど技術の高いモザイクは初めてかもしれません。

正直これほどまじまじ見てしまったモザイク画も初めてですよ。

そして街を歩いている途中にはアリアーニ洗礼堂へ

こちらは街の中に突然現れる小さな円形の建物で

外見からは特に何もないレンガの建物といった印象。

知らなくて歩いていると通り過ぎるぐらいに。

でも中に入ると天井部分には一面モザイク画が施されていました。

何よりこちらのメインも水浴びか沐浴かわかりませんが。

聖人が水の中に入っている情景で。

先ほどより小さいし天井が近いので鮮やかに見えます。

何より足が水の中にある情景がほんとに今まで見たこと長く美しく感じてしまうのですよね。

周りには聖人が配置されていて、まるで先ほどの縮小版ですね。

そしてラヴェンナで死後にテオドリック王の廟に向かいました。

6世紀の王様でここに小さな廟がたてられたのです。

すべては同じ場所の一枚岩から切り出されたもので、何もない場所にぽつんと立っているのです。

さっそくチケットを購入して内部に入りましたがびっくりすることに何の装飾も、何の飾りもない場所。

お風呂のような水盤が存在するだけで。

外から見るだけではすごいきれいな廟というのがわかるぐらいですね。

まあここは内部に入らなくても外からその素晴らしさがわかると思います。

こうしてラヴェンナの市内の観光を終了しましたが。

実は隣町にも巨大な初期キリスト教の教会が存在するのでそこに向かいましたよ。

駅前に戻り、バスのチケットを購入して。

隣町のクラッセという街にやってきました。

ここには今までで一番巨大なサンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂が存在します。

バスに乗っているとわかるその存在感。

遠くからでもその巨大さでどこに教会があるかすぐわかります。

バス停に到着してから、降りて教会に向かいまずは正面に回りました。

それはレンガで造られている巨大な聖堂でした。

教会の横には巨大な塔が建っていて。

レンガでここまで大きいというのは正直驚きものです。

こうしてさっそく中に入ってみると。

予想以上この建物が大きかったんだという実感が。

何より空間が広いです。

回廊を進むとそこは教会のいちばん奥で。

祭壇の中央には巨大な十字架がモザイクで。

その周りはやはり緑主体で

十字架の下に描かれている聖人の周りには緑豊かな自然が書かれています。

まるでそれは自然と動物に説法しているかのように。

これほどまでに緑を多様するのもびっくりな世界ですよね。

前の教会と違って横にモザイク画は存在せす、フレスコ画を使ったきれいな装飾が存在します。

ほんとにこのラヴェンナの地にはビザンツ様式が発達したのですね。

モザイク画は色彩を残すのに完璧な手法ですが、保存しにくいという難点があります。

しかしそれが保存されるとそれはそのまま当時の姿が残される。

ラヴェンナにはよくこれほどのモザイク画が残されたものです。

世界でもモザイク画は残すのが大変で、あまり残されていないのに。

モザイク画は今まで見た教会の中でも不思議な感覚へいざなってくれるので見るのが好きです。

さて観光が終了して、近くの列車の駅に向かいました。

こうしてすぐ様時刻表を見てみると30分後。

それだったらなんとか大丈夫だと思い、駅で待つことに

ただ切符売り場がなくて少し焦りました。

近くのバーに行って聞きましたが、車内でチケットを買えといわれてしまって。

再び駅に戻りました。

そしてようやく列車の到着時間になったと思っても。

結局列車が来ず。

、、、、、遅れているのかと思っても30分以上来なかった。

ここで私の選択肢はバスでラヴェンナに戻るか、ここで列車を待つか。

すごい究極の選択なんですが、ラヴェンナからリミニ行きの列車が一便も通り過ぎてないんですよね。

なぜと思われるぐらい逆側の列車は通り過ぎるのに私が行きたい方向には一切列車が来ない。

もうこうなったらとことん待ってやる。

ということでひたすら列車を待ってましたよ。

こうしてようやく列車が到着したのが駅に来て1時間半後。

、、、、、えっと、時刻表通り来ないってどういうことなのさ。

もう心の中ではキレていましたよ。

こうして列車に乗り、あとはリミニに到着するのを待つのみです。

1時間後疲れてようやくリミニに到着。

すぐさまスーパーに向かい夕食の買い込みをして。

宿に戻り夕食を作っていました。

サラダにパスタにミートソースですけどね。

まあお腹いっぱい食べれるだけましですが。

あとはひたすらネットをしていましたよ。

何しろ暑くて何もやる気が起きない。

ほんとに自分どうしていかかわからないぐらいに

そして夜遅くまで起きてましたね。

何しろここには日本人がいる。

結構話ができて面白いひとなので、話していて楽しいですよ。

ちなみに日記は一文字も書きませんでしたけどね。

さて明日も世界遺産観光です。

ラヴェンナへのアクセス
イタリアのフェラッラーとリミニの間にある途中の駅
どちらからも1時間に一本列車が存在する。
駅から市内は目の前にあるが市内に点在する教会はたくさんあり、その中の世界遺産が8つ存在するので街にある地図やインドメーションで地図をもらうとその場所が記載してあるので、確認すること。
隣町にあるサンタポッリナーレ・イン・クラッセ聖堂へは駅前の南側へ向かうバス停から4番、44番のクラッセ行きに乗ること。
街から外れて、大きな聖堂が見えてきたら降車ボタンを押して向かうこと。