2009.07.23

 イタリア[世界遺産]

世界遺産「ウルビーノ歴史地区」

2009年7月23日    618日目


ラファエッロの故郷

彼はここで芸術を磨いた

中世の街並みと自然が混在するこの町で


おはようございます。

相変わらず目覚ましの音で起床しました。

そして起床して宿の朝食を食べていましたよ。

夜勤の人が日本人ですから。

朝も意外に楽しいですよ。

ヨーロッパで日本人の人と知り合うことはほとんどないですからね。

ましてや働いている人となると全然です。

このため楽しい時間を過ごすことができました。

おかげで列車の時間を忘れそうになりましたが

慌てて駅に向かい、チケットを購入して列車にのりました。

そして40分後にはペサーロという街に到着しました。

本日の目的地に行くにはこの町に行かないといけないからです。

さっそくすぐにバスターミナルへ行ってみて。

次の出発の時間を見てみるとなんと45分後。

、、、、あれ、一時間に一本あるようなので行ったばっか見たいですね。

ということでずっと待っているのもいいのですが、暇だったのでペサーロの街を少し歩いてみましたよ。

でも何もなくて、しかもお腹が痛くなりバスのトイレに駆け込んでしまったのですが。

最近おなかの調子がすごく悪くて大変です。

なぜこれほど治らないのか。

いい加減治ってほしいものですが。

そうこうしているうちにバスが到着して、ウルビーノ行きのバスに乗ることができました。

あとはひたすら景色をと思いましたが結局寝てしまい。

気がついたら丘陵の中にいました。

すると一つの街に到着して、全員降りるではないですか。

なんとそこは世界遺産「ウルビーノ歴史地区」です

モンテフェルトロ家

それはこの地を治める貴族

彼らはこの地で芸術家を庇護し、ここで芸術家を育てたのです

そんな中イタリア全土でルネサンスが開花し始めます。

もちろんこの地で生まれた人物が頭角を現してルネサンスを発展させることになりました。

ブラマンテやラファエッロはこのウルビーノ出身なのです。

こうした下地があるウルビーノはルネサンスが開花した後も建設が続けられまるで神の建築と称されるほどの街並みになっていたのです。

ウルビーノはルネサンス期の巨匠たちが作った建物が今日も変わらずその姿を示す場所として世界遺産に登録されました。

ウルビーノに到着して見えるのは巨大な門です。

門の中をくぐると長い坂が続き、ここが丘の中に作られた場所だということがわかります。

街は城壁に囲まれており、丘の中に高低差を無視して城壁が張り巡らされていました。

こうして丘を上り、町の中に進みました。

丘の中にあるので階段が多い街で、平らな道がほとんどない感じです。

街の道も非常に狭く、路地とかは車が通れないぐらい狭い町です。

しかし街の先に進むとそこには巨大な広場が。

目の前にはドゥオーモとドゥカーレ宮殿がある街の中心地。

そこには天にそびえるかの様な大聖堂の塔に、円形のドーム。

横には三階建ぐらいの端まで長い宮殿が存在します。

特にドゥオーモは白亜の神殿といった趣があり。

正面を四角の柱で装飾しているのは初めて見た気がします。

なんとネオクラシック様式という初めて聞く様式で。

少し驚きましたね。

また面白いのは正面だけ大理石を使って真白なのに、後ろの部分は建築材の岩の色のままなのでコントラストが面白いですね。

ドゥオーモの内部も外見と同じように真っ白な空間で。

装飾が少ないのが特徴です。

祭壇部分には巨大なフレスコ画が描かれていて。

どことなくシンプルといった感じがありましたね。

さてその後は隣のドゥカーレ宮殿内に入りました。

宮殿という割には外見は全くのシンプルで。

宮殿ではなく公共施設という感じがあります。

中庭に囲まれた部分も多少の装飾がありますが、それでも宮殿といった趣はあまり感じられないんですが。

内部もすべて博物館になっていて当時の宮殿だったころの装飾はほとんど見ることができません。

ただこの宮殿の博物館はイタリアの絵画の傑作が多数置かれている場所なのです。

一階部分は大理石に書かれた文字の石板が飾られていました。

そしてメインの二階部分へ向かいましたよ。

そこには見ても見ても終わることのない絵画のオンパレードです。

それはもうどこに何があったか覚えてないぐらいの量で。

ただ中にはすごく有名なものもあり、ピエロ・ディッラ・フランチェスカ作のキリストの苔刑や理想都市という作品がありました。

見た瞬間ただただびっくりするだけです。

なんといってもその遠近法の技術に。

円形の建物や四角い建物、いたるところに柱が乱立している絵なのですが。

しっかりとした奥行を感じることができるのです。

もうこれは完璧といった方がいいのかも知れます。

その近くにはラファエッロ作の黙っている女性と呼ばれる貴婦人の肖像がありました。

何よりびっくりするのがその質感です。

背景は完全なる黒であたかも髪の色と同化しているように見えますが。

その分肌や衣装の明るい部分が際立って見え。

何よりまるで写真かの様に服のねじれや小物が細かく書かれているのです。

なるほど、これだけすごいと有名になるのですね。

この宮殿にはそのほかにも書斎が存在し、そこは一面を木でつくられた絵が存在します。

木の色や木目を組み合わせて絵を作るのですが、あまりにも繊細でただただ驚くばっかりでした。

宮殿の観光も終了したので街を縦断するカリバルディ通りとラファエッロ通りを歩きました。

ドゥカーレ宮殿の下にある通りなので、そこには巨大な壁のような神殿風の建物などがあり。

その姿を見ていると首が痛くなるほど高い建物という感じもありますが。

丘の中に建てられているので、下から見上げるとそういった印象を持ってしまうのかも知れません。

カリバルディ通りは平らだったのに対してラファエッロ通りはすごい急勾配になっています。

かなりの角度の坂を登っていとそこにはラファエッロの生家がありました。

あまりにも街の中の一部にあり何も書かれていなかったので最初は気がつかなかったのですが。

稀代の天才はこのような環境で育ったのですね。

またこのウルビーノはルネサンスの天才建築家ブラマンテも排出していますからウルビーノには芸術家を育てる何かがあったのではないでしょうか。

さてラファエッロ通りをさらに進むと城壁に出て、その先はラファエッロの記念碑が建っています。

そしてさらにその先にはウルビーノから北側を眺める展望台みたいな場所へ。

そこは一面緑に覆われた場所へ。

ウルビーノの自然環境がわかるような場所となっています。

そしてその場所から城壁に沿って西に向かってみると、驚くべき光景が。

街は湾曲したような丘の場所にあり。

一方は大聖堂や様々な建物があるのに対し、逆側は木や草原の自然のままに残されています。

そして建物がない丘に向かうと、そこにはウルビーノの街を一望出来る場所にたどりつくのです。

街中にいたら絶対わからない風景

それはあまりにも完成された風景という感じで今まで歩いてきた場所がこんな景色だったんだと驚かされます。

丘一面を街が覆い、それは独自の文化を歩んだということが伝わってきます。

特に大聖堂は斜面につくられて、町中から見るとそんなに巨大ではないのに、こちら側から見ると予想以上の大きさなのです。

なんというか街中からは二階部分から入っていた感じで、斜面ですからその下にもさらに大きな建造物が建てられていたのです。

また宮殿部分も同様に下層に巨大な建物が建てられていて。

これほど見た目が違うのもほんとに驚きですよ。

街はちょっと小高い丘にびっしりと隙間なく建てられていて、しかも独特の街の色があります。

周りは農耕地や森など淡い緑と深い緑に囲まれていて。

まるで特殊な環境といった感じです。

自然の丘陵の中にそびえたつ街という感じで。

ぜひぜひウルビーノに来ましたらこの場所から景色を眺めてくださいね。

そして最後にサン・ジョヴァンニ祈祷堂に行きました

街の端にある、小さな建物ですが中に入ると驚くべき姿が存在します

それは一面を覆い尽くすフレスコ画です。

これはサリンビーニ兄弟による聖ジョヴァンニの生涯を描いたものなのです。

そこに使われているフレスコ画の色は原色系が多く、その物語を強調しているかのように心に伝わってきます。

数々の場面が描かれていて、見ていて結構楽しくもありますが。

ウルビーノの街の中にこんな場所が眠っているというのもほんとに驚きですね。

こうして観光が終了して。

というかバスの時間に合わせてですけどね。

とりあえずバス停に向かったのですが、実はバス停の駐車場から見えるウルビーノの街もすごく素敵でしたよ。

いろんな角度から全く違う姿を見せてくれるウルビーノはもう一度来たい場所でもありますね。

バスに乗ってからあとは睡眠で、結局ペサーロの街に到着するまで全く気がつかず。

到着してすぐ様、列車の時間を調べました。

すると数分後に急行と30分後に各駅の列車が存在して。

この急行って特急料金が必要だったかさっぱりわからず。

とりあえずチケットを購入して、時刻表を見ました。

するとこの急行は特急券が必要ではない便で。

というかわかりにくすぎですよ。

ICとICpでは5ユーロほど違うのですよね。

しかもそれがわかりにくいのが難点なんですが。

とりあえずICpではないことがわかったので、その列車に乗り。

結局検印が来なかったのでわからなかったのですが、無事にリミニに到着しました。

すぐにスーパーに行き夕食を買い込んで。

あとは宿に戻って、夕食の準備を。

自炊だと毎日同じようなメニューになってしまうのがつらいところですが。

お腹いっぱいになれるのでほんとにうれしいです。

あとは宿の談話室でひっそりとしていました。

暑くて日記を書く気になれませんが。

ほんとにどうしましょうか。

さて明日は朝早くから、、、、移動できるのか。

朝早く起きれたら移動して観光してということで、起きれなかったらゆっくりと移動するということで。

まあどうにかなるでしょう。

ウルビーノへのアクセス。

イタリアのアドリア海沿いに存在するリミニとアンコーナの列車の途中にあるペサーロpesaroへ向かう
どちらかも一時間に一便は存在する
ペサーロの駅からは右手にあるバスターミナルから一時間に一便ウルビーノ行きが出発している。
各時間15分発のCSという路線に乗ること。終点下車
ただCSの路線がウルビーノまで行かないバスもあるので注意すること。
帰りはCDの路線になるので注意が必要、あらかじめ、ペサーロのバスターミナルで時刻表をもらっておくのがベスト