事件が起きたのは、1981年8月。三浦和義氏が妻と一緒に旅行で訪れていたLAで宿泊していたリトル東京のホテル「ホテルニューオータニ」の部屋で、妻が日本人女性に襲われ、頭部を鈍器で殴打される事件が起きたのが発端。それから数ヶ月後の11月18日、LAダウンタウンを走る高速道路脇の道で、夫妻は2人組の男性に銃撃され、妻は頭を撃たれて意識不明の重体となりました。三浦氏は足を撃たれる軽傷でしたが、翌年に妻は移送された日本の病院で死亡。三浦氏は保険金1億5500万円を受け取ったのです。

事件現場となったのがこの写真の場所です。
27年前とは少し様子がかわっていますが、当時は駐車場となっていましたが、今は空き地となっており、「No Parking」の看板も立てられているものの、現在も数台の車が停められています。雑草が茂っていて分かりにくいですが、盛り土の上は110フリーウェイ。
この空き地の部分が銃撃現場となったのです。当時、記念撮影をするために車を停めたと話していた話していたそうですが、LAに住む人でも滅多に訪れるような場所ではないし、観光客がふらりと立ち入るような場所でもないことは、写真からも想像できるでしょう。この写真を撮影に行ったときも、ほとんど人の往来はなく、27年まえならなおさらだったと思います。
話しを戻して、事件が発覚したのは84年に週刊文春が報じた「疑惑の糾弾」が発端。
保険金目的に三浦氏が仕組んだのではないかとの疑惑を報じたことから、捜査のメスが入り、85年に殴打事件で殺人未遂容疑で逮捕された。しかし、88年に逮捕された妻殺害事件では高裁で逆転無罪が確定したのです。
そんな三浦氏が今年2月、サイパンで逮捕されていたというニュースに日本のメディアは大騒ぎに。ロス市警が88年に発行した逮捕状が元になっての逮捕劇でした。その後、アーノルド・シュワルツェネッガー知事がLAへの移送命令書にサインするなど、日米を巻き込み大ごとへと発展していったのです。日本では1度逮捕された罪で再び裁かれることはない「一時不再理」がありますが、事件が起きたカリフォルニアでは94年に一時不再理が廃止されています。
現在、三浦氏はサイパンの刑務所に拘置中。先月、ゲラゴス氏が申し立てを行なった逮捕所無効請求に関する審理がダウンタウンの裁判所で開かれましたが、結論は持ち越しとなってしまいました。LAへの移送を主張する検察と移送は税金の無駄遣いだと主張するゲラゴス弁護士。結論は9日に予定されている第2回審問で出ることでしょう。まだしばらく、LAはロス疑惑の話題で持ちきりとなりそうです。
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