ローコストキャリア(LCC)という言葉が近ごろ、日本を取り巻く空の話題で飛び交っています。ローコストキャリアとは格安航空会社のことで、徹底的なコストカットと脅威の安さで、世界の空を席巻し始めています。
2001年米国同時多発テロの影響でセキュリティコストの増大、原油高による航空事業の悪化が空の再編を余儀なくされました。もともと欧州や米国で発達したLCCですが、アジアの発展とともに近年ではアジアを中心としたキャリアもたくさんあり、シンガポールやバンコクの国際空港に行くと、聞いたこともない航空会社の看板がずらっと並んでいます。日本でも全日空系のLCC「ピーチ・アビエーション」が登場し、来る11月10日午前9時に初のフライトが関西国際空港に到着(予定)することで話題になっています。

私も最近はプライベートに、ビジネスにと、出張や旅行の際によく使うようになりましたが、まだまだ使いにくいところもたくさんありますから、自分のことは自分でするといった外国の文化に馴染めない日本人は注意が必要です。ここでは私が体験した例を挙げてみましょう。

旅博に出展するLCC、JETSTAR
例えばアジアのハブ空港のひとつであるシンガポール国際空港にいたとします。そこを拠点としてマレーシア、タイ、インドネシアなどに飛ぶ場合、復路の航空券を持っていることはもちろんのこと、(日本人の場合)日本までの航空券を持っていることが前提となります。これを持っていないと搭乗を拒否され、しかも預け入れた荷物はもう戻せないので、飛べなかったときには不便を強いられるだけでなく金銭的にも大きなリスクがあります。もちろんEチケットでも構いませんが、もしも帰国便を変更したら変更後のプリントが必要なのは言うまでもありません。持っていないとその航空会社のカウンターに行ってプリントしてもらえと言われますが、LCCは空港によってはカウンター自体がありませんから出発空港と到着空港が異なるときはかなりまずいです。あったとしてもイミグレーションを通るときに指摘されることが多いのでかなりの距離を歩くはめになります。時間が押しているときなんぞ最悪ですね。
ゲートが突然変わる(しかも結構遠い)、ゲートや出発時刻の変更に関してアナウンスがない、預け入れ荷物の行き先を間違える、荷物の制限を1kgでも超えると追加料金を取られる……。遅延やフライトキャンセルの場合も何の保障もありません。機内ではアルコールはおろか、水一杯有料です(笑)。もちろん機内食も別料金。

ジェットスター実際の機内/座席は少々狭いがなかなか快適でした
だいたい、予約そのものをオンラインですることが多いと思いますがそれもそのはず。やはり電話やメールでのやり取りは航空会社側がたいへん労力の要ることなので、全部コンピュータ任せで入力者自身で責任を取ってもらうというのが基本姿勢です。よほど注意していないと、入力項目にはトリッキーなものがたくさんあります。例えば、旅行保険、座席指定料金、燃油サーチャージ、税金、寄付金、空港使用料に始まり、まあまあよくもこれだけ表に出ていない隠された料金があるかと感心するくらいです。基本はクレジットカードでの課金になるので、この情報を入力するのも大変な作業です。たいていが英語ですし、仮に日本語にローカライズされていても、住所の入力などはクレジットカードの明細書送付先と一字一句同じでないと受け付けてくれません。しかも何を間違えたのかは分からないので、最初から入力し直すことになります。電話番号だけを取っても国番号も必要なのか、ハイフンは不要かなどいろいろ考えてしまうので、不親切なサイトはホントにストレスが溜まります。
そうこうして、やっと最後のOKをクリックしてもバウチャーが届かない、カードチャージされたかどうかも不明なんて言うこともあります。待てど暮らせど届かないのでもう一度最初からやってみる。そうすると最後まで行ったところで「Duplicated Booking」つまり「予約が重複している」と出てその先は進めません。トホホです。しょうがないので翌日オフィスの営業時間に電話をしてみると、便名と日付、カード番号、カード名義人名、乗客の名前のスペルをくれ、とまあこんな感じです。しかも基本は英語、しかも国によっては発音がかなり分かりにくい。本題に入る前に10分はかかります(笑)。それでも送って来ない、また電話する。。。そうこうしているうちに、目的のホテルの料金が上がってしまった、帰りの便が取れなくなったなど、思いがけないアクシデントが待ち受けています。

見慣れない名前のLCCがたくさん並ぶシンガポール・チャンギ国際空港
個人的には、「おんぶに抱っこ」に慣れている日本人のマーケットにどれだけ食い込んで行けるのだろうかという印象を受けました。ある団体が、世界中のホテルからアンケートを取った結果、最悪の観光客はフランス人で、最良の観光客は日本人という結果が出たのだそうです。日本人は世界一礼儀正く、文句を言わずおとなしいということのようです。でも実は、その場(ホテルの場合チェックアウトのカウンター)で文句を主張しないのは、恥ずかしい、英語で通じるだろうか、後ろに並んでいる人に悪い、という日本人独特の国民性から来るもので、文句がないわけではないんですよね。この「国民性」というのは単に、シャイ(恥ずかしがりや)という言葉では片付けられないようです。
先月東京ビッグサイトで開催された旅博でもLCCが注目を浴びていました。いまのところアメリカと日本を結ぶ太平洋線にはLCCが参入していませんが、時間の問題なのでしょうか。拡大が必至のマーケットなことは間違いありません。
2001年米国同時多発テロの影響でセキュリティコストの増大、原油高による航空事業の悪化が空の再編を余儀なくされました。もともと欧州や米国で発達したLCCですが、アジアの発展とともに近年ではアジアを中心としたキャリアもたくさんあり、シンガポールやバンコクの国際空港に行くと、聞いたこともない航空会社の看板がずらっと並んでいます。日本でも全日空系のLCC「ピーチ・アビエーション」が登場し、来る11月10日午前9時に初のフライトが関西国際空港に到着(予定)することで話題になっています。

私も最近はプライベートに、ビジネスにと、出張や旅行の際によく使うようになりましたが、まだまだ使いにくいところもたくさんありますから、自分のことは自分でするといった外国の文化に馴染めない日本人は注意が必要です。ここでは私が体験した例を挙げてみましょう。
旅博に出展するLCC、JETSTAR
例えばアジアのハブ空港のひとつであるシンガポール国際空港にいたとします。そこを拠点としてマレーシア、タイ、インドネシアなどに飛ぶ場合、復路の航空券を持っていることはもちろんのこと、(日本人の場合)日本までの航空券を持っていることが前提となります。これを持っていないと搭乗を拒否され、しかも預け入れた荷物はもう戻せないので、飛べなかったときには不便を強いられるだけでなく金銭的にも大きなリスクがあります。もちろんEチケットでも構いませんが、もしも帰国便を変更したら変更後のプリントが必要なのは言うまでもありません。持っていないとその航空会社のカウンターに行ってプリントしてもらえと言われますが、LCCは空港によってはカウンター自体がありませんから出発空港と到着空港が異なるときはかなりまずいです。あったとしてもイミグレーションを通るときに指摘されることが多いのでかなりの距離を歩くはめになります。時間が押しているときなんぞ最悪ですね。
ゲートが突然変わる(しかも結構遠い)、ゲートや出発時刻の変更に関してアナウンスがない、預け入れ荷物の行き先を間違える、荷物の制限を1kgでも超えると追加料金を取られる……。遅延やフライトキャンセルの場合も何の保障もありません。機内ではアルコールはおろか、水一杯有料です(笑)。もちろん機内食も別料金。
ジェットスター実際の機内/座席は少々狭いがなかなか快適でした
だいたい、予約そのものをオンラインですることが多いと思いますがそれもそのはず。やはり電話やメールでのやり取りは航空会社側がたいへん労力の要ることなので、全部コンピュータ任せで入力者自身で責任を取ってもらうというのが基本姿勢です。よほど注意していないと、入力項目にはトリッキーなものがたくさんあります。例えば、旅行保険、座席指定料金、燃油サーチャージ、税金、寄付金、空港使用料に始まり、まあまあよくもこれだけ表に出ていない隠された料金があるかと感心するくらいです。基本はクレジットカードでの課金になるので、この情報を入力するのも大変な作業です。たいていが英語ですし、仮に日本語にローカライズされていても、住所の入力などはクレジットカードの明細書送付先と一字一句同じでないと受け付けてくれません。しかも何を間違えたのかは分からないので、最初から入力し直すことになります。電話番号だけを取っても国番号も必要なのか、ハイフンは不要かなどいろいろ考えてしまうので、不親切なサイトはホントにストレスが溜まります。
そうこうして、やっと最後のOKをクリックしてもバウチャーが届かない、カードチャージされたかどうかも不明なんて言うこともあります。待てど暮らせど届かないのでもう一度最初からやってみる。そうすると最後まで行ったところで「Duplicated Booking」つまり「予約が重複している」と出てその先は進めません。トホホです。しょうがないので翌日オフィスの営業時間に電話をしてみると、便名と日付、カード番号、カード名義人名、乗客の名前のスペルをくれ、とまあこんな感じです。しかも基本は英語、しかも国によっては発音がかなり分かりにくい。本題に入る前に10分はかかります(笑)。それでも送って来ない、また電話する。。。そうこうしているうちに、目的のホテルの料金が上がってしまった、帰りの便が取れなくなったなど、思いがけないアクシデントが待ち受けています。
見慣れない名前のLCCがたくさん並ぶシンガポール・チャンギ国際空港
個人的には、「おんぶに抱っこ」に慣れている日本人のマーケットにどれだけ食い込んで行けるのだろうかという印象を受けました。ある団体が、世界中のホテルからアンケートを取った結果、最悪の観光客はフランス人で、最良の観光客は日本人という結果が出たのだそうです。日本人は世界一礼儀正く、文句を言わずおとなしいということのようです。でも実は、その場(ホテルの場合チェックアウトのカウンター)で文句を主張しないのは、恥ずかしい、英語で通じるだろうか、後ろに並んでいる人に悪い、という日本人独特の国民性から来るもので、文句がないわけではないんですよね。この「国民性」というのは単に、シャイ(恥ずかしがりや)という言葉では片付けられないようです。
先月東京ビッグサイトで開催された旅博でもLCCが注目を浴びていました。いまのところアメリカと日本を結ぶ太平洋線にはLCCが参入していませんが、時間の問題なのでしょうか。拡大が必至のマーケットなことは間違いありません。


コメント
ローコストキャリア(LCC)は、アメリカにもたくさんあると聞いたことがありますが、ロス発のLCCにはどんな会社があって、例えばロスーNY、ロスーサンフランシスコ、ロスーラスベガス、などプロモーション時ではいいくらくらいなのでしょうか?
2011.11.05 09:19 えいきち さん
今の日本円に換算すると、ロス/NY間はジェットブルーで片道12,000円程度、ロス/サンフランシスコ間は4,000円程度、ロス/ラスベガス間は往復3,000円程度からあるようです。時期にもよりますが、最低料金は上記の通りです。
先日、関西空港/羽田空港間を全日空利用で飛びましたが、片道22,000円かかりました。これは距離的にはロス/サンフランシスコ間とほぼ同じなので、すごい料金差ですよね。でも、全日空利用のときは出発まで時間が押していたこともあり、全日空の社員2人が荷物を持って一緒に走ってくれました。こんなことは到底LCCには望めませんよね。
2011.11.05 10:54 エレファントツアー/五十川 さん
僕が乗った時は大手航空会社と変わらないサービスで、これは日本にも浸透するぞと思いましたが。
2011.11.09 14:35 さとし さん
もちろん、運行上、利用上の問題はないと思います。ただ、何かあったときに手取り足取りは面倒見てくれないので、すべて利用客本人がする、リスクは全部負う、という体制で臨むことが必要だと思います。順調に行っていれば特に問題はないかと存じます。私自身もどんどん活用して行きたいと思っています。
2011.11.10 12:13 エレファントツアー/五十川 さん さん
LCLですか? そうですね? 私としては出来れば乗りたくないですね。飛行機での旅は、極端に安くなくても、それなりであればと思います。先日、クエートからドバイまで、LCLに乗りました。約3時間(?)の飛行時間? チェックイン時、キロいくらで預け入れ荷物のチャージ(ドルは使えず)、飛行中は、勿論、水からなんでもチャージ、でもこれはいいのですが。座席の間隔、通路の幅は、カートが通れるぎりぎり。皆さん、カードで水のボトル1本を買っている為、販売カートがかなりスローな動きです。それもたった1台のカート。座った座席の場所が悪く、トイレに行けず(カートが動いて、通してくれる余裕なし)ドバイ到着まで辛抱。なんだか、鶏卵用の鶏舎の感じでした。ここまでして安い切符の航空会社に乗るのは、どうかとおしっこを我慢しながら思いました。空の旅は、もう少し、優雅であるべきでしょう、特に海外旅行はね。兼高かおるの世界の旅ー思い出すのは私だけでしょうか?
2011.11.12 10:58 吉崎 孝 さん
ありそうな光景ですね。よく飛行機自体は安全なのでしょうか?ということを聞かれますが、それは問題ないとは思います。ただ、もしかしたら万が一のときの補償金などには差が出るんでしょうね。
「空の旅は、もう少し、優雅であるべきでしょう」というのにはまったく同感です。吉崎様は感性が豊かなかたなんでしょう。ときおり、せっかくロサンゼルスに来て食事代を節約するためにカップヌードルを買ってきたという話しを聞きますが、やはりもうちょっと優雅に行きたいですよね。食事代を切り詰めるのは日本に帰った後でも遅くなさそうな気がしますが、いかがなものでしょう。
2011.11.12 22:39 エレファントツアー/五十川 さん