2012.12.11

 2 千歳香奈子の芸能情報

ちょっと早いですがアカデミー賞を予想してみました(千歳香奈子)

今年も残すところ半月ちょっと。ハリウッドは賞レースのシーズンに突入し、来年のアカデミー賞に向けてどの作品がオスカーにノミネートされるのか、話題にのぼることが多くなってきました。まだ公開されていない作品もありますが、有力候補作を紹介します。日本公開が待ちきれない方、ぜひアメリカの劇場に足を運んでみてはいかが?

最有力候補の呼び声が高いのは、アカデミー賞の前哨戦の幕開けとなるニューヨーク批評家協会賞で作品賞を含む3部門を授賞した「ゼロ・ダーク・サーティ」です。



 メガホンを取ったのは、2009年に「ハート・ロッカー」でアカデミー賞監督賞に輝いたキャスリン・ビグロー監督。ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(米国映画批評会議賞)でも作品賞を受賞している同作は、米同時多発テロの首謀者ウサーマ・ビン・ラーディンの捕獲・殺害 ミッションに挑む特殊部隊を描いた作品で、CIAがオサマ・ビンラディンの捜索に費やした10年間が描かれています。

 そして主演男優賞の筆頭候補は、「リンカーン」でアメリカの大統領アブラハム・リンカーンを演じたダニエル・デイ=ルイス。持ち前の完璧主義の役作りで、まさにリンカーンが乗り移ったような神がかった演技を見せたデイ=ルイスは、主演男優賞の最有力候補と言われていあす。本作は、スティーブン・スピルバーグ監督がメガホンを取り、伝記本「リンカン」を基に最後の4カ月が描かれています。作品賞へのノミネートも期待されています。

 

 そしてノミネートが確実視されているのは、すでに日本でも公開された「アルゴ」。監督としても多いに評価されているベン・アフレックが「ゴーン・ベイビー・ゴーン」(07年)、「ザ・タウン」(10年)に続いて3作目となる監督・主演作品。実際に起きたイランのアメリカ大使館の人質事件を題材にしたもので、CIAがアメリカ人の大使館職員を救助するために、ウソのSF映画を作るというまるで嘘?のような物語。政治ドラマを見事にエンターテイメントに仕立てた手腕は拍手喝さい。特にラストの脱出劇は息をのむ緊迫感です!「ザ・タウン」に次いでこちらも高い評価を受けたアフレックは、今年のエンターテイメント・オブ・ザ・イヤーにも選ばれています。



 助演女優賞へのノミネートが期待されているのは「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイ。「ダークナイト ライジング」で演じたキャットウーマンで主演女優賞候補入りを目指しているとも伝えられるハサウェイは、本作で女工から娼婦に身を落としたファンテーヌを演じています。ブロードウェイで初演以来、世界43カ国、21ヶ国語で上演され、各国の劇場観客動員数記録を塗り替えるとともに、27年間という驚異的ロングランと6千万人を超える動員数を達成した、人気ミュージカルを映画化したもの。ヒュー・ジャックマン、ラッセル・クロウ、アマンダ・セイフライドら豪華キャストの共演も話題に。作品賞へのノミネートも期待されています。



 そして外国語作品賞の呼び声が高いのは、フランス、ドイツ、オーストリアの共同製作の「愛、アムール」。第65回カンヌ国際映画祭で、高賞にあたるパルムドールに輝いた他、ナショナル・ボード・オブ・レビュー 最優秀外国語映画賞も受賞。長年にわたって連れ添ってきた老夫婦が、妻が病気で倒れたことを発端に様々な試練と向き合うヒューマンドラマで、L.A.映画批評家協会の作品賞にも輝き、アカデミー賞作品賞へのノミネートの期待も高まっています。


待望のノミネートは、来年1月10日に発表され、第85回アカデミー賞授賞式は2月24日にハリウッドのドルビー・シアターにて開催されます。この時期にロサンゼルス訪問予定の方は、会場に出かけてみるのも良いかもしれませんね!遠巻きながら、憧れのセレブたちがレf度カーペットに登場する様子を見られるかもしれませんよ?!