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2009.04.13

 今日もカフェ日和

006:美味しいマフィンを食べて人助け~ソーゾー(カフェ)

今朝(4月7日)の新聞で、ベトナム国営企業の最低賃金が56万ドンから65万ドンへと、大幅に引き上げられたと報道されていました。それでも日本円に直すとわずか月給3400円ほどに過ぎません。ホーチミン市だけを見ていると豊かに見えますが、ベトナムはまだまだ貧しい国なのです。この記事を読んであるカフェのことを思い出し、やって来ました。

それはSOZO(ソーゾー)というカフェで、恵まれないベトナム人に働く場を作ることを目的として開かれたお店。利益は100%、スタッフの職業訓練や教育のために使われているそうです。

私がベトナムに来て間がない頃、知り合いのベトナム人のトゥーちゃんが、毎月、孤児院に寄付をしているという話を聞いて驚いたことがあります。彼女の月給は当時1万円程度。これは物価が高いホーチミン市で暮らしていくにはギリギリの水準です。実際、彼女は友人3人と6畳1間の小さな部屋を借りて生活しており、十分に貧乏でしたから。

彼女に「どうして?」と尋ねると、

「だって…、あの人たちは私より貧乏です」

という答が返ってきて、私は稲妻に打たれたような気持ちになりました。「寄付なんて、経済的に余裕のある人がやること」という気持ちが、私の中にはあったのです。

それから気をつけて見ていると、ベトナムでは、自分自身が貧しくても、それ以上に恵まれない人を援助している人が意外と多いのに気がつきました。普通の会社員一家なのに孤児を引き取って養子にしている人、「お金はないけど、時間はあるから」と無償で子供たちに英語を教えている大学生などなど。また、ストリートチルドレンや身体障害者の職業機会を創出することを趣旨としたレストランやお店は、私が知っているだけで10軒を超えます。

ところで私がこのカフェを訪れるのは、ここで売られているクッキーやマフィンが目当て。なかなか美味しいのです。いくら援助が背景にあるといっても、提供される料理や商品の質が低かったのでは、やはり長続きしないでしょう。その点、ここは食事も美味しく、店員さんたちも好感が持て、普通のカフェとしても十分に水準をクリアしています。今日もソーゾーブレンド(2万ドン)と一緒に、チョコチップマフィン(1万5000ドン)を注文しました。

それでは皆さんも、良い一日をお過ごしください。

<データ>
SOZO ソーゾー
住所:176 Bui Vien, Quan 1, TP.HCM
電話:0989722486
営業時間:6:30~2300
ウェブサイト:http://www.sozocentre.com/
英語メニューあり/無線ランあり/トイレ○

担当:西田貢一